優等生と劣等生

和希

文字の大きさ
196 / 442
3rdSEASON

有閑の夜

しおりを挟む
(1)

「冬夜君、朝だよ。ご飯食べるんでしょ?」

愛莉に起こされると、身なりを整え、朝食をとる。朝食をとった後は支度をしてチェックアウトし、出発する。
愛莉は楽しそうだ。
今日は愛莉の希望のテーマパークに行く予定だ。
混雑することは分かっていたので早めに出た。
けど皆考えてる事は同じみたいで、早くも渋滞が始まっていた。
FMラジオは切ってある。
愛莉があそこに行こうね、とかホテル楽しみだね~とか話かかけてくるのがラジオ代わりになってるから。
渋滞は高速を出ても続いていた。

「冬夜君あれ見て」

愛莉が指差す方向を見るとテーマパークが見えてくる。

「冬夜君は行きたいところある?」

愛莉に質問されるとどう返答したらいいか困ってしまった。
強いて言うなら佐世保までは行く予定はなかったので佐世保バーガーを食べたいと事くらいか?

「愛莉の行きたいところで良いんだよ?」

こう答えるのがベストなんだろうな。

「冬夜君はあまり興味ないんだね……」

反応はいまいちのようだ。

「昨日は僕の希望を叶えてくれたんだからさ、今日は愛莉の日。明日は二人で色々まわろう?」

そう言うと愛莉の機嫌は元に戻る。
駐車場に駐車すると。ウェルカムゲートに行きホテル受付で荷物を預ける。
その後は園内を散策する。
愛莉はアトラクションも大丈夫になったので遊ぶ時間は沢山ある。
お昼前になると愛莉がウェルカムゲートでもらった地図を僕に見せる。

「お昼は冬夜君の好きなものでいいよ」

迷わず佐世保バーガーが一択だろう。
その大きさに感動した。美味い!の一言に尽きる!

「冬夜君私の分も食べて良いよ」

見ると愛莉は一口も食べてない。

「嫌いだった?」

「ううん。ただ食べづらくて」

愛莉の恰好を見て気づいた。
薄い色のワンピースにカーディガンを羽織っているだけ。
ケチャップや肉汁が飛び散ったらすぐに目立ってしまう。
加えて大きすぎて愛莉の小さな口じゃ一口じゃ食べきれない。
自分の事に夢中で愛莉の事を考えなかった僕のミスだ。

「ごめん」
「いいの。あまりお腹空いてないし、冬夜君の食べてる姿見たらお腹いっぱいになっちゃった」

愛莉の分のハンバーガーを食べると店を出る。

「ピザやパスタなら食べれるよな?」

スマホで地図を見ながら愛莉に聞く。

「冬夜君まだ食べるの!?」

呆れる愛莉。

「ラーメンとかよりはマシだろ?」
「うん!」

愛莉と手を繋いでレストランに向かう。

「ピザ半分こしようね」

愛莉はあまり食欲がないらしい。

「わかったよ」

ピザとパスタを一品ずつ選び二人で取り分けて食べる。

「美味しいね♪」

そう言いながら愛莉は食べる。
食べ終えると再び園内を散策する。
お土産屋さんも回っていた。
薔薇サイダーなるものが売っている。買わないわけないだろ?
何本か買った。
一本はホテルで飲もう。

「わたしにも一口飲ませてね」

愛莉がそいうと「いいよ」と答えた。
楽しいとテンションが上がる、テンションが上がるとますます楽しくなる。
随所で写真を撮りながら浮かれていた。
そんな僕を見て愛莉も楽しそうだ。
楽しみの連鎖は夜になっても続いた。

(2)

島原に着くと日本本土最西端の地を目指す。
ナビを頼りに慣れない道を走り続ける。
海岸線沿いをなぞりながら、ヤマを越えながらひたすら北西へと進見続ける。
目的地にたどり着くと写真を撮ってグループに送った。
片桐君たちからの反応が早かった。

「佐世保バーガー食っとけ!」

片桐くんらしい反応だ。

「私達も長崎にいるんだよ」と、遠坂さん

そうなんだ。
僕はここでも人生の旅人と出会う。
目的はあるらしい。
日本の東西南北の端を目指して旅をしているらしい。
南は既に行った。次は東なんだとか。
それに比べたら僕の旅なんてちっぽけなものだけど。それでもいいんだ。
もう旅の目的は分かった。
そして旅の意味も知った。
あとは地元へ帰るだけ。
地元へ行ったら伝えよう。
旅の意味を。
そして僕の目的を。
僕の隣にいる薄紅色の君の幻はもういない。
その日はコンビニで買った銀色の缶を手に旅の仲間と騒いだ。
宴は深夜まで続いた。
時間は大丈夫なのか?と聞いてみた?
彼等は仕事をやめて、旅をしているのだという。
時間は無限にある。
羨ましく思えた。
でも自分がそうなろうとは思えなかった。
あくまでも自分は自分、他人は他人。
隣の芝が青く見えるという奴だろう。
どんな状況であってもどれだけ自分であることを保てるか、主張できるか?
その意味を旅の中で知ることが出来た。
その時点で僕の旅は終わったのかもしれない。
けれどその先はまだ続く、新しい何かが待っていてきっときっとって僕らは動いてる。
良い事ばかりじゃないかもしれない、でも嫌なことばかりでもない。
新しいドアをノックしよう。もっと大きな自分を探す終わりなき旅。
旅は永遠に続く。

(3)

18時半私は「青い鳥」の前で待っていた。
すると白いSUV車が止まった。
ロングカーデに白いシャツ、黒いスキニーパンツ、黒いキャンパスシューズを履いて現れた。
私を見るなり西松は言った。

「今日も美しい、俺の為にお洒落してくれて来たんですね。嬉しいです」

因みに言っておこう。青い上着にボーダーのシャツ、グレーのスカートに白黒のスニーカー。
いたって普通の格好だ。別段おしゃれしてるわけじゃない。

「お待たせしました、さあどうぞ」

そう言って西松は私を助手席に勧める。

「今日はいい天気ですね。最高の一日になりそうだ」

もう夜だし、天気は関係ないでしょ。
西松の車でタワーホテルへと行く。
最上階のレストランを予約してあったらしい。
コースを予約してあったらしく。チャージしてあったワインボトルがくると彼が注いでくれて乾杯。
「今日は誘ってよかった。特別な夜になりそうだ」とか「あなたがいるから夜景も一段と綺麗だ」とか彼の一々サブいぼが立つ台詞が続く。
今日誘いに応じたのは暇を持て余していたから、彼をその気にさせたかったから。
夜景も何もまだそんなに暗くないでしょ?
あなたのボキャブラリーも乏しい物ね。
彼は元々かもしれないが酒が入るとますます饒舌になる。
くだらない話ばかりだけど。
このレストランには何度か来たことがある。
善君と付き合う前の話だけど、他の男に誘われたことがある。
なぜか、皆このレストランを選ぶ。
理由は分からない。
だけど今なら分かるかもしれない。
特別な人と来てみたい。
こんな格別な夜を善君と楽しんでみたい。
多分皆同じ気持ちだった?
それとも、こんな特別な場所に連れて来たのだから分かってるだろうな?とも言いたいわけ?
西松の話は渡辺班の話題になった。

「こんな特別な夜を提供してあげられるのに他の女性は分かっていない」

皆を馬鹿にされることは自分を馬鹿にされたも同然。
そんな考えをいつしか抱く様になっていた。
もう我慢の限界だ。
いい加減茶番に付き合うのもいいだろう。

「あなた車で来たけど帰りは考えてあるの?」
「ちゃんと考えていますよ。ダブルの部屋をとってあります」
「そう、じゃあダブルの部屋で一人の夜を精々楽しむのね」

そう言って席を立つ。
驚く西松一言「電話をしてくるわ」と伝えて。
風見に電話して善君に電話して席に戻る。

「何か気分を害するようなことがあったら謝ります。まずはもう一度乾杯しませんか?」

何に乾杯するのか分からないけど取りあえず応じるとワインをグイっと飲む。

「じゃあ、何で私が気分を悪くしてるのか教えてあげる」
「?」
「自分の事を医者でお金持ちの息子と自負しているのだから余程素敵な場所に連れて言ってくれるのかと思えば来てみたらただのタワーホテルのレストラン。庶民でも思いつく場所よ?料亭とか美味しいお肉のお店とかに連れて言ってくれるのかとおもったら期待外れも良い所ね」
「な……」

狼狽える西松をよそに私の口撃は続く。

「いい?こういう場所は思い出を残したい相手と来てから初めて成り立つ場所なの。あなたと特別な思い出を作りたいとはサラサラ思わないわ。ちなみに片桐君と遠坂さんでもきたことあるみたいよ」
「俺は貴方と思い出を作りたかった」
「渡辺班の事を馬鹿にしていたけどそんな馬鹿な渡辺班でもあなたがやろうとしている事は理解しているみたいよ。もちろん私も」

何も言わずに眉を吊り上げる西松。

「そうそう。昨夜善君がレストランに誘ってくれたわ、海辺のレストラン。この時期ならさぞ夕焼けが綺麗でしょうね。海がきれいでしょうね?何よりも善君との想い出というフィルターがより一層綺麗に見せてくれるでしょうね」
「……」

西松は何も言わない。ただ口角が上がっているのだけは分かった。

そんな夜は来やしませんよ。

そう物語っているかのように……。

「言いたい事は言ったわ。もういいでしょう?こんな茶番に付き合うのももう飽きたわ」

そう言って再び立ち上がる。
その瞬間足がよろける。頭がふらつく。そんなに飲んでないのにどうして?

答えは単純だった。彼は医者の息子。手に入れようと思えばいくらでも手に入れられたのだろう。

「随分飲み過ぎたようですね、部屋で介抱してあげますよ」

彼は私の腕を自分の方にかけ歩き出す。
あの時ワインを飲まなければ。でも私も何も準備してこなかったわけじゃない。
私を椅子に腰かけさせて会計を済ませると再び私を抱え歩き出す。
するとエレベーターの前で風見が待機していた。

「ご苦労様。ここから先は私がお嬢様をお送りしますので」

風見はそういうと私を受け取る。

「あなたは誰だ?」

西松が言うと風見は会釈をする。

「お嬢様のお世話係と言えばよろしいでしょうか。さ、お嬢様参りましょう。西松様もいい夢を」

呆然とする西松を後目にエレベーターを閉じる。

「お嬢様大丈夫ですか?」
「どうやら一服もられたみたいね……意識が朦朧とする」
「レストランの前まで来るようにと言われたときはびっくりしましたよ」
「それで正解だったようね」

その後家まで送られて善君に委ねられ風見は帰っていく。
その時私は完全に眠りについていた。

(4)

旅に出る前冬夜君は悩んでいた。
フレンチ・和食・鉄板焼。どれにするか?
最近フレンチばかりだったし、和食って冬夜君興味なさそうだし鉄板焼きかな?
そう思い込んでた。
そして朝私が寝る前に冬夜君は準備をしていた。
昨日は冬夜君の荷物をチェックする暇なんか無いほど浮かれていた。
だからホテルに着くと油が跳ねてもいい様にと服を着替ようとすると冬夜君がなにか鞄をごそごそとしてる。
ジャケットを取り出してきてる。

「またでかけるの?」
「いや、ジャケット着用が条件らしいんだ」
「え?」
「じゃ、ご飯食べに行こう」
「うん」

クラシックの演奏が行われていた。美しい旋律に包まれた重厚感あるフロアと極上のフレンチのマリアージュはこの上なく優雅なひとときを作りだす。
冬夜君はフレンチを選んでくれた。

「昨日和食だったしな。肉は別に地元でも食えるし。クラシック生演奏って滅多に聞けないだろ?」
「……」
「言ったろ?今日は愛莉が楽しむ番だって」
「ありがとう」
「僕も興味なかったわけじゃないからいいよ。愛莉とこんな時間過ごすのも悪くない」

部屋に戻ったら思いっきり抱きしめてね。
冬夜君今言ったよね?今日は私が楽しむ晩だって。
まるで日常とかけはなれた別世界のような夕食を楽しみ部屋に戻る。
部屋も当然の様にダブル。
あんなに嫌がっていた冬夜君が遠い過去のようで……。
シャワーを浴びて着替えてバスルームを出るとドライヤーで髪を乾かす。
その間冬夜君はスマホをみて顔を強張らせている。

「どうしたの?」

髪を乾かしながら冬夜君に尋ねると「いや、志水さんが……」と言葉を濁らせる。
どうしたんだろ?
髪を乾かし終えると私もスマホを見る。

「え……」

私は目を疑った。

「志水さんと寝たよ」

西松君のメッセージだ。皆が騒然としている。

「志水さんと何をした!?」

皆がそう言ってる中余裕を見せる西松君。
すると、誰かが一文を送信した。

「嘘はいけませんよ、事情は風見さんから聞いてます。晶ちゃんは僕の隣で寝てるよ」

送信主はよしきゅん。酒井君のニックネームだ。
皆が草をはやす。

「せいぜいヒトリノ夜を楽しめ」

そう揶揄う面々。
冬夜君と顔を合わせて笑う。
そうだよね、志水さん相手に無理だよね。

その後冬夜君とテレビを見ていた。
22時になると冬夜君がテレビを消す。
どうしたの?もう寝ちゃうの?
私の不安をよそに冬夜君は部屋の明かりも落としてしまう。
私の日だって言ったのに……。
そんな不安はすぐに消し飛んだ。

「明日の朝は早いし、早く寝よう?」

そう言って私に抱き着いて、キスをしてくれる。

「いいかい?」という合図だ。

いいよ。

そういう意味を込めた冬夜君にキスをする。
冬夜君は私のガウンを脱がすと愛撫する。
私も冬夜君のガウンを脱がせて全身を愛撫する。
毎晩こうだと良いのに……。
違うよ、たまにだからいいんだよ。
でも冬夜君は本当に色気づいたようで。
やっと私の愛を受け入れる準備が整ったのか。
毎晩熱心にしてくれる。


終わった後冬夜君をマッサージしてあげる。
ずっと運転し続けだったものね。

「愛莉もずっと助手席で疲れたろ?」
「運転してる冬夜君素敵だからずっと見ていて飽きないの」

マッサージを終えると冬夜君の腕の中で眠ろうとする。
すると冬夜君が「あっ」と声を出してベッドを出る。
どうしたの?
私は起き上がり冬夜君を見る。
紙袋から取り出したのは薔薇サイダー。
グラスについで私に渡す。
二人で飲んで顔を見合わせる。
二人共に笑ってた。
本当に冬夜君は私の為に素敵な日を作ってくれたのでした。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

宿敵の家の当主を妻に貰いました~妻は可憐で儚くて優しくて賢くて可愛くて最高です~

紗沙
恋愛
剣の名家にして、国の南側を支配する大貴族フォルス家。 そこの三男として生まれたノヴァは一族のみが扱える秘技が全く使えない、出来損ないというレッテルを貼られ、辛い子供時代を過ごした。 大人になったノヴァは小さな領地を与えられるものの、仕事も家族からの期待も、周りからの期待も0に等しい。 しかし、そんなノヴァに舞い込んだ一件の縁談話。相手は国の北側を支配する大貴族。 フォルス家とは長年の確執があり、今は栄華を極めているアークゲート家だった。 しかも縁談の相手は、まさかのアークゲート家当主・シアで・・・。 「あのときからずっと……お慕いしています」 かくして、何も持たないフォルス家の三男坊は性格良し、容姿良し、というか全てが良しの妻を迎え入れることになる。 ノヴァの運命を変える、全てを与えてこようとする妻を。 「人はアークゲート家の当主を恐ろしいとか、血も涙もないとか、冷酷とか散々に言うけど、 シアは可愛いし、優しいし、賢いし、完璧だよ」 あまり深く考えないノヴァと、彼にしか自分の素を見せないシア、二人の結婚生活が始まる。

イケメン警視、アルバイトで雇った恋人役を溺愛する。

楠ノ木雫
恋愛
 蒸発した母の借金を擦り付けられた主人公瑠奈は、お見合い代行のアルバイトを受けた。だが、そのお見合い相手、矢野湊に借金の事を見破られ3ヶ月間恋人役を務めるアルバイトを提案された。瑠奈はその報酬に飛びついたが……

王宮に薬を届けに行ったなら

佐倉ミズキ
恋愛
王宮で薬師をしているラナは、上司の言いつけに従い王子殿下のカザヤに薬を届けに行った。 カザヤは生まれつき体が弱く、臥せっていることが多い。 この日もいつも通り、カザヤに薬を届けに行ったラナだが仕事終わりに届け忘れがあったことに気が付いた。 慌ててカザヤの部屋へ行くと、そこで目にしたものは……。 弱々しく臥せっているカザヤがベッドから起き上がり、元気に動き回っていたのだ。 「俺の秘密を知ったのだから部屋から出すわけにはいかない」 驚くラナに、カザヤは不敵な笑みを浮かべた。 「今日、国王が崩御する。だからお前を部屋から出すわけにはいかない」 ※ベリーズカフェにも掲載中です。そちらではラナの設定が変わっています。(貴族→庶民)それにより、内容も少し変更しておりますのであわせてお楽しみください。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

靴屋の娘と三人のお兄様

こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!? ※小説家になろうにも投稿しています。

【完結】転生したら悪役継母でした

入魚ひえん@発売中◆巻き戻り冤罪令嬢◆
恋愛
聖女を優先する夫に避けられていたアルージュ。 その夜、夫が初めて寝室にやってきて命じたのは「聖女の隠し子を匿え」という理不尽なものだった。 しかも隠し子は、夫と同じ髪の色。 絶望するアルージュはよろめいて鏡にぶつかり、前世に読んだウェブ小説の悪妻に転生していることを思い出す。 記憶を取り戻すと、七年間も苦しんだ夫への愛は綺麗さっぱり消えた。 夫に奪われていたもの、不正の事実を着々と精算していく。 ◆愛されない悪妻が前世を思い出して転身したら、可愛い継子や最強の旦那様ができて、転生前の知識でスイーツやグルメ、家電を再現していく、異世界転生ファンタジー!◆ *旧題:転生したら悪妻でした

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

処理中です...