優等生と劣等生

和希

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3rdSEASON

風の追憶

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(1)

一陣の風が吹く。
風と共に駆け抜ける記憶の欠片たち。
初めて愛莉を見た時。
初めて愛莉に声をかけられた時。
愛莉から初めてチョコレートを渡された時、そして愛莉の家の呼び鈴を鳴らす瞬間。
初めて愛莉と手をつないだ日。
初めて愛莉とキスした日。
愛莉に自分の気持ちを打ち明けた時。
初めて愛莉と……した日。
そして愛莉に求婚して受け入れてくれて。
皆に祝福される仲永遠の愛を誓い……。
娘の名は遠い昔に決めてあった……。

ぽかっ

「今日から学校だよ!早く起きないと」

腰に手を当てて立っている女性こそが僕のお嫁さん(仮)・遠坂愛莉。
大学に入ってから家に住み込みで本人曰く花嫁修業をしている。
2年になってからは遠坂家からも許しを得たどころか婚姻届を持ってこられる状態。
さすがに学生の間は待ってくださいと断ったけど。
100歩譲って学生婚したとしてもちゃんとバイトなりして生計を立ててからだ。
身分は学生立場は夫という微妙な状況におかれている。
別に亭主関白気取りたいわけでもないけど、尻に敷かれっぱなしなのもいやだ。
愛莉はそこを弁えているのか特段やかましいということもない。
ただ単に一緒にいたいという願いをぶつけてくる。
浮気するとかそういう次元ではなく一人で何かをしてるのを酷く嫌う。
嫌うと言っても怒られるのはまだましで、泣き出す、いじけだす、すぐ拗ねる。
まあそんな愛莉が可愛くて愛しくてしょうがないのだけど。
着替えを終えるとダイニングに向かい朝食を食べる。
朝食を食べ終えると身支度をして自室でネットを見てテレビをつける。
そうしていれば愛莉がマグカップを持って部屋にやってくる。

「今日のクイズ当った~?」

番組の中にリモコンを使ったゲームがあって、そのゲームが当たるとポイントがもらポイントが溜まると抽選で景品がもらえるという仕組みになってある。
一日に3回あるんだけど、1回しかやらない僕達には縁のないものでただのお遊びでやってる。

「残念だったよ」
「そっか~。あ、始まった」

愛莉が始まったというのは手軽に作れる料理といいながら聞いたこともない食材と使ったりオリーブオイルで揚げ物をするというものすごい事をしでかすコーナー。
それが終わるとチャンネルを変え、15分間のドラマを見て1限目から始まるときは家を出る。
大学までは20分もあれば着く。
それから棟まで歩いて遠くても10分。適当な席に座ると授業の仕度を始める。
1限という事もあって人もまばらだ。
授業は1限につき90分でその後10分の休憩がある。その間に受ける授業の教室を確認して移動しなければならない。
一日の流れは大体つかめていたのでそんなに難しい物でもなくスムーズに進む。
2限目が終わると1時間のお昼休み。
愛莉と二人で学食に行き、座ってお弁当を食べながら話していれば、石原君と江口さん、酒井君と志水さんがやってくる。
その後に渡辺君とカンナがやってくる。
8人もいれば大所帯になりわいわいと賑やかになる。
話題は自然と連休中の話題になる。酒井君と志水さんは酒井君がバイトを詰めていたためどこにも行けずじまい。その代わり今夜初めてのデートをするらしい。

「酒井~ちゃんと準備してるんだろうな~」とカンナが冷やかす。
「僕だって準備くらいはしてますよ」と酒井君が返す。

江口さん達は沖縄に行っていたらしい。
まだ早すぎないか?と思ったけど。

「今だと人が混んでいないからちょうどいいのよ。イッシーも行ったこと無いって言ってたし」と江口さんが言う。

渡辺君たちは……

「一泊でレジャー施設に泊りに行ってたよ。休みが合ったんでな」

皆それぞれ満喫してたみたいだ。

「ところで、西松の件なんだが……」

渡辺君が、西松の名前を出した途端女性陣の表情が険しくなる。

「あいつまた何かやらかしたのか?」と、カンナが聞く。

「いやまだなにもやってない、やる前に相談をと思ってな。女性陣で一度話しあってもらえないか?アイツの処遇について、女性陣の意見が一致すればあいつを追放しようと思ってな」
「追放……」

愛莉が繰り返して言う。

「もうゲームでも何でもない。犯罪まがいの事をやってる。女性陣が嫌がっているのであれば追放も検討しようと思ってな」
「なるほどね……、それは同じキャンパスの亜依や穂乃果にも聞いてみないとわからないわね」

江口さんが言うと渡辺君が頷く。

「だから一度女子会を開いて、検討してほしいんだ」
「わかったわ……」

江口さんがそう言うとスマホを操作している。多分女子会のグループにメッセージを送信しているんだろう。

「今度の日曜に決めたわ」

江口さんが言うと渡辺君が「任せる」という。
しかし、それでいいのだろうか?と僕は一人考えていた。
それで、西松君の凶行が止まるのか?逆にエスカレートさせないか?
また、追放=自分の勝ちと思い込まないだろうか?
でも、女性陣の身の安全を考えると追放がいいのか?身の安全が保障されているわけではないけど。
同じことを女性陣もまた考えているようだったらしい。
夏霞のように不安がふと過る瞬間だった。

(2)

港園のそばにあるレストラン。
夕日が水平線に沈むころやってきた。
海が綺麗な景色。
この日は風見に連れてきてもらった。
それなら、安心して善君も飲めるから。
ワインを一口飲めば緊張もほぐれ、善君との会話も弾む。

「これまで一度もデートに誘えずもうしわけありませんでした」
「だから今日があるのでしょ?」
「?」

良く分かっていない様子の善君。

「今までの積み重ねが今日につながったのでしょう?今日ほど嬉しい日は無いわ」
「そう言ってもらえると僕も嬉しいです」
「そうね、お互いにとって良い一日になりそうね」

そう言ってコース料理を食べていく二人。
あることに気がついた。
二人共最初に一口飲んだだけで飲んでない。

「どうしたの?善君具合悪いの?」
「晶ちゃんこそ今日は全然飲んでないじゃないか」
「私はほら、取り乱したら悪いから控えてるだけ」
「同じですよ、折角の日を台無しにしたくないから」

家で飲むのが気楽でいいわね。

二人でそう言って笑ってた。


料理が終えた後少し会話して店を出る。
少しとはいえ飲んだので酔い覚ましにと港園を散歩する。
まだ夜風の心地よい時期だった。
彼は酔っていたのだろうか?ムードに酔っていたのだろうか?
今まで決してしてくれなかった腕組みをして歩き出す。
一陣の風が舞う。
初めて会った時の印象。
新歓で連れ出された時の彼の印象。
一ノ瀬さんと付き合いだした時の屈辱感。
思えば屈折していた私だったからこそ屈辱感が芽生えたのかもしれない。
彼女が簡単に手放した石ころは、私にとって最高の宝石だったのかも知れない。
大切に大切に温めて。
温め方を間違えたりもしたけれど、やっとそれが産声を上げてくれた。
今までなかった感情が芽生える。
少しだけ恥ずかしかった。
善君と歩いているのが恥ずかしいわけではなく、このムードがなんとなく気恥ずかしいの。
私もまたムードに酔っていたのかもしれない。
ベンチに腰掛け肩を寄せ合い愛を語る。
周りにいるカップルも同じような事を語り合っているのだろうか?
共に喜び共に笑いあう。いつまでもそんな中でいたい。
そろそろ頃合いか?
スマホを取り出し風見を呼び出す。

「善君、このまま帰る?それとも街で一件寄ってく?」

返事がない。

「善君?」

どうやら善君は寝ているようだ。
肝心な時に……。
この人はいつもそう。
肝心なところでタイミングを外してしまう人。
風見が車で来ると風見に手伝ってもらい車まで運ぶ。そして家に帰りつくと風見にてつだってもらいベッドに運ぶ。

「世話の焼けるお方ですね」

風見がそう言ってため息を吐く。

「そうよ、世話の焼ける人なの」

私は喜んでいた。

「それでは私は失礼します」
「ええ、ご苦労様」

風見を見送り、部屋に戻ると善君は起きていた。

「僕はどうやって家に……?」

くすくすと笑うと善君に言った。

「どうする?お風呂が先?お酒が先?それとも……」
「お風呂入りましょう」

あら?残念ね……。

「出来れば一緒に……」

え?今なんて言ったの?

「一緒にお風呂は入れたらな~なんて……無理ですよね」

無理も何もあなた一度やってるでしょ。
私は無言で着替えを取り出す。
その様子で察したのか善君も着替えを取り出す。
一緒にお風呂入って飲んでそして……。
夜はまだ長かった。

(3)

「じゃ、帰る時連絡して」
「うん」

そう言うと冬夜君の車は走り去っていった。
店内に入ると既にみんな集まっていた。

「愛莉おせーぞ!」

美嘉さんがそう言うと私は笑って返す。

「ごめーん」

私が席につくと亜依が立ち上がる。

「じゃあ、第3回女子会はじめーっ!」

皆が拍手する。

「じゃあ、皆盛り上がる前に片づけておきたい事があるから言うね」

亜依が説明する。
西松君の行動が限度を超えている事、これ以上放置していたら犯罪被害を受けかねない、すでに未遂で済んで入るものの被害にあってる人がいる。ここらへんで手を打つべきじゃないだろうか?具体的には追放処分等。

全部渡辺君から相談された事。

「一番危険なのは亜依ちゃんや穂乃果ちゃんよね?」
「そうだね」
「そうね」

恵美が言うと亜依と穂乃果がうなずく。

「このまま追放はなんか悔しいけどしかたないわね……」
「確かにちょっとやり過ぎな部分はあるな」

志水さんとカンナが言う。

「じゃ、追放で良いって言う?」

亜依がスマホを取り出す。

「待ってください~」

咲良さんが挙手した。

「彼がグループにいる間は連絡が取れている分幾許かましな方だと思うんです~。彼を追放したってゲームは無かったことにとは考えませんよ~普通に考えて」

それは私も思ってた。

「なら、グループに残して彼の行動を監視してた方がまだ安全じゃないですか~?」
「でもグループに残してたからと言って彼の行動すべてを把握できるわけじゃないわよ?」

恵美が反論する。

「尚の事グループから追放とかしたら間違いなく暴走しますよ~彼」
「私も咲良さんの言う通りだと思う」
「愛莉ちゃん?」
「だって、グループから追放したからって行動が止まるとは思えないし……。恵美も志水さんも本当は悔しいんじゃないの?」
「そりゃ悔しいけど……」
「皆の安全を考えると……」
「でもその安全すら保障されてないんだよ?」

亜依が言うと私はそうだねとうなずいた。

「だから彼の土俵に上がらなければいいだけじゃない。先に動いたら負けだって言ってたよ」
「それ前にも言ってたわね」

恵美が言うと私は頷く。

「西松君が先に仕掛けてくるのは何か裏があるから。だったらこっちはそれに乗らなきゃいい。志水さんがやったみたいにちゃんと対応策を取れない場合は無視してればいいだけだと思う」
「でも拉致監禁なんて事態になったら対策の練りようなんてないよ?」

亜依が聞いてきた。

「彼病院の息子なんでしょ?さすがに拉致は無いと思う。病院に傷がつくし……一生を棒に振るような馬鹿な真似はしないと思う。それに彼を追放したからそのリスクが無いとは言い切れないし」
「たしかにね~」
「難しく考えることはないんじゃないの?あいつを無視してればいいってだけの話だろ?」

美嘉さんが言った。

「あとは家にいる間以外は極力一人で行動しないってことだね……」
「あ、あの私達もなんでしょうか?」

おずおずと手をあげたのは木下さんの新名さん。

「そうだね、木下さんは丹下先生がいるから安心だとして新名さんだね問題は」
「でも新名さん大学違うし住所も知られてないから大丈夫だよ」
「私は良いんですこう見えて護身術くらいは使えますから」

亜依と穂乃果と新名さんが話しあう。

「本音を言うとさ、私もやられっぱなし感が半端なくてさ……男性陣も同じじゃないかな?私たちの安全面を考えてくれてるから何も言わないけど」

美嘉さんが言うと神奈と亜依も同調した。

「やられっぱなしってのは癪だよな」
「なんかこうぎゃふんと言わせる方法考えたいよね」
「皆さんちょっといいですか~私も敵側だったから言えることなんだけど……」

皆が花山さんに注目する。

「すでに彼ぎゃふんと言わせてる状態だと思うんです~。遠坂さんを手に入れられない時点で彼負けを認めてるようなものだから」
「私も同感です~。あたふたしてる私達を見て笑う程度の事しかできないんですよ~今の彼。……負け犬が吠えてるようなものよ」

咲良さんが言う。

「んじゃ、追放させないでこのまま屈辱を舐めさせる方向で良いかな?」

亜依がまとめに入る。

異論を唱える者はいなかった。

「んじゃ渡辺君に送信っと」

返事はすぐに返ってくる。

「本当にいいのか?だって」
「女にも2言はないのよって伝えて」

恵美が言うと亜依が「おっけー」とスマホを操作する。

「『分かった男性陣も対応策考える』だってさ」

「じゃあ、次はどうやって西松をぎゃふんと言わせるかだな。何もしないってのは我慢できない、要は秘策を練ればいいんだろ?」

美嘉さんが言うと恵美、亜依、志水さんが賛同する。

「は~い、提案がありま~す」

皆が咲良さんに注目する。

「私に彼氏紹介してくださ~い。それだけでいいです~。……あとはこっちでうまく料理してあげるから」
「料理?」

新名さんが聞いてた。

「まだ未定です~どんな人が相手かにもよりますから~」
「咲良的にはどんな相手が好みなの~?」
「見てくれだけで判断しない人がいいですね~」
「ふむふむ……」

そこからは咲良さんの彼氏の話題から始まって花山さんの近況報告に終わっていた。

(4)

愛莉たちがいる。
クラクションを鳴らしたら愛莉が気がついたようだ。またねーと挨拶して助手席に乗り込む愛莉。

「お待たせしました」
「いいよ」

ゆっくりと車を動かす。

「今日はどうだった?」
「楽しかった~」

いや、そうでなくてね……。

「皆意見が一致したよ。断固として西松君に立ち向かうって」
「そうか……大丈夫なのか?」
「男性陣がしっかりしてくれさえすれば大丈夫だって」

そうだな……。

「冬夜君は大丈夫だよね?」
「え?」
「私たちもう夫婦(仮)だもんね。揺るがないよね」
「わかってるよ、愛莉」
「ねえ、冬夜君たちは何してたの?」
「……誠たちと遊んでた。皆同じだったみたいだしな」

どうせ飲んでるんだろうし、送迎してやらないとなって。

「誠君たちと……またえっちなDVDとか見てないでしょうね」
「……最近は愛莉にしか興味が無いから見てないよ」

ぽかっ

「そんな目で私の事見てるんだ。いやらしい」

誰か正解を教えてくれ……。

「他の女性に興味持った方がいいか?」
「うぅ……また冬夜君が意地悪になった~」

泣くふりをする愛莉。

「愛莉にしか興味がないのは本当だよ。これまでだって愛莉以外の女性に手を出したことないだろ?」
「カンナがいたじゃない?」
「愛莉がいた頃には愛莉しか目が無かったよ。本当に嬉しかったんだから」
「うん」

今でも思い出す泣いてたあの子は今はこうして笑顔にさせてあげられてる。
二人で幸せにむかってゆっくりと歩き出してる。
不安なんて微塵もなかった。
後はゴールに進むだけだと思ってた。
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