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3rdSEASON
とけた魔法と心
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(1)
「冬夜君朝だよ~」
愛莉の声で目が覚める。
愛莉が隣でこっちを見てる。
でもここは家じゃない、ホテルの一室。
昨日の記憶を辿る、一緒にお風呂に入ったまでは覚えている。
その先が無い。
愛莉はニコニコ笑っている。
何かやったんだろうか?
何も覚えてないなんて言ったら愛莉怒るかな?
何も言えずにじっと愛莉を見てると愛莉はしかめっ面をしていた。
「その様子だと何も覚えてないようですね~」
バレてる。
「ごめん……。お風呂に入ったところまでは覚えてるんだけど……」
「その後寝てたよ?」
「それだけ?」
「うん」
何もやってないようだ。それはそれで愛莉に悪いな。
「ごめん」
「何もしてないのに謝るのは止めようって言ったよ」
寧ろ何もしてないから申し訳ないと思ってるんだけど。
「何もしなかったんだろ……?」
「うん」
「折角の夜なのに……」
「そういうことなら今夜でもいいよ?」
「うん、気をつけるよ」
「は~い、期待してるね」
愛莉はそう言うとベッドを出て着替え始める。
僕も着替えを始めた。
朝食を食べるとチェックアウトを済ませて家に戻る。
今日は夜まで予定がない。
お昼を食べてから部屋でのんびりしていると家事を終えた愛莉が戻ってくる。
「冬夜君何してるの?」
何って本読んでのんびりしてるだけだけど。
「ちゃんとトレーニングしないとダメだよ。言われたでしょ?佐倉さんに」
「一日くらい休んでも大丈夫だよ」
「だーめっ!ほら着替えて着替えて!」
仕方なくトレーニングウェアに着替えてウィンドブレーカーを手に家を出る。
スポーツ公園まで車で行っていつものメニューをこなす。
さすがに体が慣れてきたのか、余裕のペースでこなす。
トレーニングが終わると家に帰って部屋着に……。
ぽかっ
「お出かけの時間だよ~」
「まだ早いよ」
「バスが無くなっちゃうよ?車じゃいけないでしょ?」
そうだった。
急かされ着替えると、家を出る。
バス停でバスを待ちバスに乗ると落ち着いたのか急に眠気が。
愛莉の肩を枕に寝る僕。
「このバス鶴崎まで行っちゃうんだよ?乗り過ごしても知らないよ~」
そんな愛莉の声も僕には届かず。
「本当に仕方ないんだから」
愛莉の肩の気持ちよさと程よいバスの揺れに任せて気持ちよく眠っていた。
(2)
「正志ー!起きろー!!」
美嘉に起こされ、時計を見るとまだ10時。さすがに早すぎるだろ。
「今日は休みだろ?ゆっくり寝かせてくれよ」
そう言って俺は再び布団に潜り込む。
「せっかく朝ごはん作ってやったんだから食え!!」
美嘉が体を揺さぶる。仕方ない起きるとするか。
美嘉が作った朝食を食べて、準備をすると着替える。さて、どうやって時間を潰すかな。
美嘉はずっとスマホを弄っている。
美嘉は片づけが苦手らしい。
散らかってる衣服を洗濯機に放り込みお菓子等を片付け。掃除機をかける。
テーブルの上にある空き缶の山を分別してごみ袋に入れると、きつく縛ってごみ捨て場に持って行く。
部屋に戻ると美嘉も家事をする気になったのか洗濯機を回していた。
その間にのんびりテレビでも見させてもらうとする。
洗濯、乾燥が終わると美嘉は洗濯物をたたみながら仕舞い、アイロンをかけるものはアイロンをかける。
アイロンをかけ終えると美嘉は昼食の準備を始める。
今日はチャーハンとラーメンらしい。
美嘉のラーメンは一味違う。自分で作って保存してあるだしを使ってスープを作り市販の麺を茹でて自家製のチャーハン等具材を載せて出来上がり。
食べ終えると美嘉が片付けるのを手伝う。
その後昼間時間が空いているので美嘉は自分のSNSのチェックをする。
主に自分で作った創作料理のレシピを載せたりしている。
あとは店にいった料理の写真と感想くらいか。
それらが終わるといよいよ暇になる。
歩きながらなら時間を潰せるだろう。家を出る。
外を歩いているとやたらとカップルを見かける。
そうか、今日はクリスマスイブだったな。
駅ビルに行く。
アミューズメント施設で遊んでる。
美嘉は主にクレーンゲームだ。
俺はシューティングゲームをやってる。
ホラー系の奴。
美嘉はホラー系には強い。
2人で遊んでいる。
そうしていると時間が経つ。
因みに映画という選択肢はない、美嘉がすぐ寝てしまうから。
映画は家でのんびり見た方がいいらしい。
「今日は皆くるのか?」
「ああ、その予定だ。ちょっと+αもあるらしいが」
「そうか、とーやももう飲めるんだっけ?」
「ああ、誕生日は迎えたな」
「じゃあ、遠慮なくいけるな」
「少しは手加減してやれよ」
「わかってるって」
そう言って俺たちは一足先に予約した店に行った。
(3)
朝起きると新名さんの手を握っていた。
新名さんはすやすやと寝息をたてて寝ている。
そっと手を離して部屋を出る。
新名さんの父親と遭遇した。
「おう!兄ちゃん。昨日は未来になにもしてないだろうな?」
凄く凄みのある声だ。
「してませんよ、今までぐっすり寝てました」
「朝食の仕度なら出来てるからよ!未来起こしてくれないか?俺が入ると凄く怒るんだ」
そう言われたので部屋に戻ると新名さんは起きていた。
「あ、椎名さん」
「朝食が出来たそうだよ。とりあえず食べよう?」
「は、はい」
朝食を頂くと外でタバコを吸って新名さんの準備を待つ。
新名さんが降りてくると「じゃ、少し新名さんお借りします」といって新名さんを車に乗せる。
新名さんを車に乗せると新名さんに「どこに行きたい?」と聞く。
新名さんは「特に行きたいところないけど18時には街に集合なんで……」
渡辺班か……。
「じゃあ、それまではどこへ行っても良いんだね?」
「え、ええまあ……」
空港近くのレストランにきていた。
「え、えーと……」
「好きなの食べなよ」
彼女が注文すると僕も注文する。
「これってデート……ですか?」
「いや、放っておけない子の世話をしているだけだよ」
「そうですよね……」
ホッとしているのか寂しいのか良く分からない表情をしている。
帰りに小さな公園から飛行機の離着陸を見ていた。
「真鍋とは上手くいってるの?」
新名さんから真鍋とのいきさつを聞く。
なるほど、つり橋効果ね。
真鍋君とは上手くいかなかったみたいだけど。
もうそろそろ頃合いか?
いや、もっと彼女の心が折れるのを待った方がいい。
その後にゆっくり癒してやる。
それだけの事だ。
難しい事じゃない。
今日は渡辺班とやらで集まりがあるらしい。街まで送ってやる。
駅前で彼女を降ろす。
「じゃあ、また今度ね」
「あの、椎名さん」
「どうした?」
「どうしてそんなに私に優しくしてくれるんですか?」
そんなの決まってるじゃないか。
「君が好きだからだよ」
「え……?」
「じゃあ、またね……?」
そう言って車を出す。
年下の女の子相手に何言ってるんだ俺は。
こんなはずじゃなかったのにな。
冷静でいられない自分がいた。
彼女にそれを引きずり出されていく。
何をやってんだか。
一人苦笑する。
やってしまった感が拭えない自分がいた。
(4)
「あら?」
「あれ?」
「おや?」
「こんにちは」
4人のそれぞれの第一声。
僕と晶ちゃんは折角だからと昼から街へ繰り出していた。
すると商店街の中で江口さんと石原君と遭遇した。
「久しぶりね、元気にやってる?」
「まあね、そっちは?」
そんな会話を晶ちゃんと江口さんはしていた。
江口さんの機嫌はこの上なく良さそうだ。
晶ちゃんの機嫌もこの上なく良い。
石原君に聞いてみた。
「なにかあったの……?」
「まあね……」
何となく察した。
多分理由は僕と同じなんだろう?
その証拠にほら、左手の薬指を互いに見せあってるじゃないか。
「……やったの?」
「されたと言った方が正しいかな?」
やっぱり同じだ。
「立ち話もあれだから近くのコーヒーショップに入らない?」
そう言ってコーヒーショップに入った。
「……じゃあ、恵美からプロポーズしたんだ?」
「ええ、『私の左手の薬指のサイズ知りたくない?』って……」
「それで?」
「イッシーがきょとんとしてるから『毎日ただいま、おかえりって言いたいな』ってダメ押ししたらやっと気づいてくれたみたい」
「羨ましいなぁ」
晶ちゃんのその言葉に余裕を感じる。
「で、晶は何かいいことあったの?」
江口さんが晶ちゃんに聞いている。
「私も同じよ」
晶ちゃんは終始笑顔だった。
僕は石原君にこそっと呟いた。
「大変だね」
石原君も僕にこそっと呟いた。
「酒井君こそ……大変でしょ」
ええ、大変ですとも。今まで貯めてたお金全部はたく覚悟できましたよ。
僕の給料3か月分は飛んだね。
それを彼女に渡すと彼女は満足気に頷いた。
「ありがとう、善君。私が必ず幸せにしてあげる」
普通言う方が逆だと思うんだけどまあいい。
まだ学生の僕に彼女がしてやれる事なんて限られてる。
それで彼女が満足してくれるならそれでいい。
魔法がとけないうちに、心が冷めないうちに形にしておくことも大事なんだと思う。
時間はまだある。
日は落ちてきた。
イルミネーションに灯りがともる。
それを見ながら時間を潰していた。
「時間あるし0次会でもどう?」
江口さんが晶ちゃんに聞くと晶ちゃんは頷く。
「じゃあ、お互いの祝福をこめて」
商店街の中にある中華料理屋に入った。
お互い飲み物と食べ物を注文すると乾杯をする。
江口さんと晶ちゃんのスマホが鳴りやまない。
皆に報告したみたいだ。
「ありがとう」と返す二人。
時間を見て、集合場所の店にと向かった。
(5)
昼過ぎに深雪に起こされた。
「折角だからランチでもいかが?」
深雪がそう言うから着替えて外に出かけた。
適当な店でランチすると街中を散策する。
駅ビルに行くと見たい映画がやっていた。
深雪に確認するとそれを見に行く。
交際の断り方がきつい女性に告白して玉砕するつもりがOKをもらって戸惑う主人公の話。
原作は未完のままなのだが、うまくまとめてあった。
「啓介こんなのに興味あったんだ」
映画を見終わった後カフェで話をする。
「幻滅したか?」
「いえ、驚いただけよ。啓介の意外な趣味に」
「ところで……いいのか?」
いいのか?というのは深雪の就職先の事だ。
深雪はうちの総合病院で務めることになった。
必然的に高階家の跡取りはいなくなる。
「後を継ぐのは何も身内でなくてもいいし、戸籍上は私は西松家になるのだから」
「……そうだったな」
「啓介こそ本当にいいの?私で……」
「今更そんなこと聞くなよ」
ここに書類を用意してある。
「時間もあまりない、さっさと提出しに行くぞ」
そう言って市役所に向かうと婚姻届を出しに行く。
クリスマスイブという特別な日でもあったのか、やや混んでいた。
「これからよろしくお願いします」
深雪が頭を下げる。
「こちらこそよろしくな」
それから待ち合わせの場所へと向かった。
(6)
「海未、早くしないと遅れるぞ」
「待ってあともう少し」
海未は時間ギリギリまで絵を描いていた。
そして時間になると準備を始める。
シャワーを浴びて着替えて、化粧をして。
それからバスで街に向かう。
バスに揺られながら海未は寝ていた。
駅前に到着すると海未を起こす。
そしてバスを降りるとイルミネーションに感動する。
毎年同じ飾りなんだけどな。
「修ちゃんと結婚して初めて見るイルミだから」
海未の中では特別なフィルターが掛かっているようだ。
「お月様も綺麗だね」
ああ、もう月も出ている時間か。
「ところで修ちゃん?」
「どうした?」
「月を見てると月見うどん食べたくなるよね……」
「……クリスマス会で食べられなくなっちゃうぞ」
「大丈夫だよ」
「じゃあ、軽く食べていくか」
駅の中にあるうどん屋さんに行って月見うどんを食べた。
食べ終えると、集合場所のお店に向かって歩き出す。
時折写真を撮る海未。
お店の前に行くと体格のいい男がいた。
「あ、渡辺君」
渡辺班のメンバーのようだ。
「やあ、丹下さん。早いね、もう店の準備は出来てるから適当に座っててよ」
「は~い、行こ?修ちゃん」
そう言って海未は俺の手を取ると店の中へと入っていった。
(7)
「おそいな~」
駅前で中島君と待ち合わせしている。
寒空の下凍えながら。
メッセージを送っても返事がない。
なにしてるんだろう?
「あ、穂乃果おまたせ」
「遅いよ、中島君」
女性を待たせるなんて酷いよ。
「ちょっと準備してたら遅れちゃってね」
「もう行かないと間に合わないよ」
そう言って、先に行こうとする私の腕を中島君は掴む。
「これプレゼント」
細長い箱をくれた。
「ありがとう。あ、私も」
そう言ってプレゼントを渡す。
「ありがとう」といって彼は受け取ると鞄の中に詰め込んだ。
「じゃあ、そろそろ行こうか?」
そう言って彼とお店に向かって歩き出す。イルミネーションを眺めながら、腕を組んで歩く。
お店に着くと渡辺君が待っていた。
「もう先に来てる人いるよ。適当に座っててよ」
そう言って店の中に行くと丹下さん夫妻と西松君と高階さん……高階さんは西松さんに変わったんだっけ?
さっき女子会グルでメッセージが張られてあった。
「おめでとうございます、深雪さん。でも生活大丈夫なんですか?」
「来年から私働くから、啓介一人養うくらい大丈夫よ」
「そうなんだ~」
渡辺班はゴールインするカップルが多いな。
今日石原君も酒井君もプロポーズしたみたいだし。
私達だけ取り残されている気分。
慌ててもしかたないけどね。
私達は私達のペースで行こう。
次々とやってくる渡辺班の面々。
「遅れました~」
そう言ってやってきたのは佐倉さんだった。
佐倉さんは端っこに座る。
「あれ?片桐先輩たちは?」
佐倉さんが片桐君を探している。
「まだ来てないみたいだよ」
誰かがそう言うと「そっか~」と言った。
あとは片桐君達を待つのみとなった。
(8)
バスを降りるとイルミネーションが綺麗だった。
愛莉が写真を撮ってはしゃいでる。
そうして目的地に向かう僕達。
店の前に着くと渡辺君が待っていた。
「遅いぞ冬夜」
渡辺君に叱られる。
「私達最後?」
「いや、瑛大達と誠君達がまだだ」
店に入ると「片桐先輩!」と声が聞こえた。
佐倉さんだ。
「こっちこっち」と手招きする。
僕達は端っこに座った。
どうせ会が始まったらなんてごちゃごちゃになるんだしどこでもいいや。
「お客様お飲み物は?」
「私ウーロンハイ」
「僕ハイボールで」
みんな先に飲み物を注文していたようだ。
目の前の飲み物を前にして今か今かと待っていた。
漸く誠とカンナ、桐谷君と指原さんがやってくる。
「遅いよ、神奈」
愛莉が言うと「電車がなかったんだよ」という。
桐谷君と指原さんは別の理由があったらしい。
「瑛大に買ってもらっちゃった」
そう言って嬉しそうに左手の薬指を見せる指原さん。
プラチナにダイヤをはめられた指輪が……。
「亜依もそうなの?」
”も”っていうのはこのクリスマスシーズンに何組もプロポーズ、入籍を決めたカップルがいるらしい。
愛莉が羨ましそうに言っていた。
「愛莉たちが絶対先だとおもってたんだけどなあ」
カンナがそう言うと、「冬夜君慎重だから」と理由をつけてくれた。
「よし、みんな揃ったな」
渡辺君が入ってきて席を確認する。
「じゃ、そろそろ始めようか。クリスマス会&忘年会を」
そう言って宴は始まった。
「冬夜君朝だよ~」
愛莉の声で目が覚める。
愛莉が隣でこっちを見てる。
でもここは家じゃない、ホテルの一室。
昨日の記憶を辿る、一緒にお風呂に入ったまでは覚えている。
その先が無い。
愛莉はニコニコ笑っている。
何かやったんだろうか?
何も覚えてないなんて言ったら愛莉怒るかな?
何も言えずにじっと愛莉を見てると愛莉はしかめっ面をしていた。
「その様子だと何も覚えてないようですね~」
バレてる。
「ごめん……。お風呂に入ったところまでは覚えてるんだけど……」
「その後寝てたよ?」
「それだけ?」
「うん」
何もやってないようだ。それはそれで愛莉に悪いな。
「ごめん」
「何もしてないのに謝るのは止めようって言ったよ」
寧ろ何もしてないから申し訳ないと思ってるんだけど。
「何もしなかったんだろ……?」
「うん」
「折角の夜なのに……」
「そういうことなら今夜でもいいよ?」
「うん、気をつけるよ」
「は~い、期待してるね」
愛莉はそう言うとベッドを出て着替え始める。
僕も着替えを始めた。
朝食を食べるとチェックアウトを済ませて家に戻る。
今日は夜まで予定がない。
お昼を食べてから部屋でのんびりしていると家事を終えた愛莉が戻ってくる。
「冬夜君何してるの?」
何って本読んでのんびりしてるだけだけど。
「ちゃんとトレーニングしないとダメだよ。言われたでしょ?佐倉さんに」
「一日くらい休んでも大丈夫だよ」
「だーめっ!ほら着替えて着替えて!」
仕方なくトレーニングウェアに着替えてウィンドブレーカーを手に家を出る。
スポーツ公園まで車で行っていつものメニューをこなす。
さすがに体が慣れてきたのか、余裕のペースでこなす。
トレーニングが終わると家に帰って部屋着に……。
ぽかっ
「お出かけの時間だよ~」
「まだ早いよ」
「バスが無くなっちゃうよ?車じゃいけないでしょ?」
そうだった。
急かされ着替えると、家を出る。
バス停でバスを待ちバスに乗ると落ち着いたのか急に眠気が。
愛莉の肩を枕に寝る僕。
「このバス鶴崎まで行っちゃうんだよ?乗り過ごしても知らないよ~」
そんな愛莉の声も僕には届かず。
「本当に仕方ないんだから」
愛莉の肩の気持ちよさと程よいバスの揺れに任せて気持ちよく眠っていた。
(2)
「正志ー!起きろー!!」
美嘉に起こされ、時計を見るとまだ10時。さすがに早すぎるだろ。
「今日は休みだろ?ゆっくり寝かせてくれよ」
そう言って俺は再び布団に潜り込む。
「せっかく朝ごはん作ってやったんだから食え!!」
美嘉が体を揺さぶる。仕方ない起きるとするか。
美嘉が作った朝食を食べて、準備をすると着替える。さて、どうやって時間を潰すかな。
美嘉はずっとスマホを弄っている。
美嘉は片づけが苦手らしい。
散らかってる衣服を洗濯機に放り込みお菓子等を片付け。掃除機をかける。
テーブルの上にある空き缶の山を分別してごみ袋に入れると、きつく縛ってごみ捨て場に持って行く。
部屋に戻ると美嘉も家事をする気になったのか洗濯機を回していた。
その間にのんびりテレビでも見させてもらうとする。
洗濯、乾燥が終わると美嘉は洗濯物をたたみながら仕舞い、アイロンをかけるものはアイロンをかける。
アイロンをかけ終えると美嘉は昼食の準備を始める。
今日はチャーハンとラーメンらしい。
美嘉のラーメンは一味違う。自分で作って保存してあるだしを使ってスープを作り市販の麺を茹でて自家製のチャーハン等具材を載せて出来上がり。
食べ終えると美嘉が片付けるのを手伝う。
その後昼間時間が空いているので美嘉は自分のSNSのチェックをする。
主に自分で作った創作料理のレシピを載せたりしている。
あとは店にいった料理の写真と感想くらいか。
それらが終わるといよいよ暇になる。
歩きながらなら時間を潰せるだろう。家を出る。
外を歩いているとやたらとカップルを見かける。
そうか、今日はクリスマスイブだったな。
駅ビルに行く。
アミューズメント施設で遊んでる。
美嘉は主にクレーンゲームだ。
俺はシューティングゲームをやってる。
ホラー系の奴。
美嘉はホラー系には強い。
2人で遊んでいる。
そうしていると時間が経つ。
因みに映画という選択肢はない、美嘉がすぐ寝てしまうから。
映画は家でのんびり見た方がいいらしい。
「今日は皆くるのか?」
「ああ、その予定だ。ちょっと+αもあるらしいが」
「そうか、とーやももう飲めるんだっけ?」
「ああ、誕生日は迎えたな」
「じゃあ、遠慮なくいけるな」
「少しは手加減してやれよ」
「わかってるって」
そう言って俺たちは一足先に予約した店に行った。
(3)
朝起きると新名さんの手を握っていた。
新名さんはすやすやと寝息をたてて寝ている。
そっと手を離して部屋を出る。
新名さんの父親と遭遇した。
「おう!兄ちゃん。昨日は未来になにもしてないだろうな?」
凄く凄みのある声だ。
「してませんよ、今までぐっすり寝てました」
「朝食の仕度なら出来てるからよ!未来起こしてくれないか?俺が入ると凄く怒るんだ」
そう言われたので部屋に戻ると新名さんは起きていた。
「あ、椎名さん」
「朝食が出来たそうだよ。とりあえず食べよう?」
「は、はい」
朝食を頂くと外でタバコを吸って新名さんの準備を待つ。
新名さんが降りてくると「じゃ、少し新名さんお借りします」といって新名さんを車に乗せる。
新名さんを車に乗せると新名さんに「どこに行きたい?」と聞く。
新名さんは「特に行きたいところないけど18時には街に集合なんで……」
渡辺班か……。
「じゃあ、それまではどこへ行っても良いんだね?」
「え、ええまあ……」
空港近くのレストランにきていた。
「え、えーと……」
「好きなの食べなよ」
彼女が注文すると僕も注文する。
「これってデート……ですか?」
「いや、放っておけない子の世話をしているだけだよ」
「そうですよね……」
ホッとしているのか寂しいのか良く分からない表情をしている。
帰りに小さな公園から飛行機の離着陸を見ていた。
「真鍋とは上手くいってるの?」
新名さんから真鍋とのいきさつを聞く。
なるほど、つり橋効果ね。
真鍋君とは上手くいかなかったみたいだけど。
もうそろそろ頃合いか?
いや、もっと彼女の心が折れるのを待った方がいい。
その後にゆっくり癒してやる。
それだけの事だ。
難しい事じゃない。
今日は渡辺班とやらで集まりがあるらしい。街まで送ってやる。
駅前で彼女を降ろす。
「じゃあ、また今度ね」
「あの、椎名さん」
「どうした?」
「どうしてそんなに私に優しくしてくれるんですか?」
そんなの決まってるじゃないか。
「君が好きだからだよ」
「え……?」
「じゃあ、またね……?」
そう言って車を出す。
年下の女の子相手に何言ってるんだ俺は。
こんなはずじゃなかったのにな。
冷静でいられない自分がいた。
彼女にそれを引きずり出されていく。
何をやってんだか。
一人苦笑する。
やってしまった感が拭えない自分がいた。
(4)
「あら?」
「あれ?」
「おや?」
「こんにちは」
4人のそれぞれの第一声。
僕と晶ちゃんは折角だからと昼から街へ繰り出していた。
すると商店街の中で江口さんと石原君と遭遇した。
「久しぶりね、元気にやってる?」
「まあね、そっちは?」
そんな会話を晶ちゃんと江口さんはしていた。
江口さんの機嫌はこの上なく良さそうだ。
晶ちゃんの機嫌もこの上なく良い。
石原君に聞いてみた。
「なにかあったの……?」
「まあね……」
何となく察した。
多分理由は僕と同じなんだろう?
その証拠にほら、左手の薬指を互いに見せあってるじゃないか。
「……やったの?」
「されたと言った方が正しいかな?」
やっぱり同じだ。
「立ち話もあれだから近くのコーヒーショップに入らない?」
そう言ってコーヒーショップに入った。
「……じゃあ、恵美からプロポーズしたんだ?」
「ええ、『私の左手の薬指のサイズ知りたくない?』って……」
「それで?」
「イッシーがきょとんとしてるから『毎日ただいま、おかえりって言いたいな』ってダメ押ししたらやっと気づいてくれたみたい」
「羨ましいなぁ」
晶ちゃんのその言葉に余裕を感じる。
「で、晶は何かいいことあったの?」
江口さんが晶ちゃんに聞いている。
「私も同じよ」
晶ちゃんは終始笑顔だった。
僕は石原君にこそっと呟いた。
「大変だね」
石原君も僕にこそっと呟いた。
「酒井君こそ……大変でしょ」
ええ、大変ですとも。今まで貯めてたお金全部はたく覚悟できましたよ。
僕の給料3か月分は飛んだね。
それを彼女に渡すと彼女は満足気に頷いた。
「ありがとう、善君。私が必ず幸せにしてあげる」
普通言う方が逆だと思うんだけどまあいい。
まだ学生の僕に彼女がしてやれる事なんて限られてる。
それで彼女が満足してくれるならそれでいい。
魔法がとけないうちに、心が冷めないうちに形にしておくことも大事なんだと思う。
時間はまだある。
日は落ちてきた。
イルミネーションに灯りがともる。
それを見ながら時間を潰していた。
「時間あるし0次会でもどう?」
江口さんが晶ちゃんに聞くと晶ちゃんは頷く。
「じゃあ、お互いの祝福をこめて」
商店街の中にある中華料理屋に入った。
お互い飲み物と食べ物を注文すると乾杯をする。
江口さんと晶ちゃんのスマホが鳴りやまない。
皆に報告したみたいだ。
「ありがとう」と返す二人。
時間を見て、集合場所の店にと向かった。
(5)
昼過ぎに深雪に起こされた。
「折角だからランチでもいかが?」
深雪がそう言うから着替えて外に出かけた。
適当な店でランチすると街中を散策する。
駅ビルに行くと見たい映画がやっていた。
深雪に確認するとそれを見に行く。
交際の断り方がきつい女性に告白して玉砕するつもりがOKをもらって戸惑う主人公の話。
原作は未完のままなのだが、うまくまとめてあった。
「啓介こんなのに興味あったんだ」
映画を見終わった後カフェで話をする。
「幻滅したか?」
「いえ、驚いただけよ。啓介の意外な趣味に」
「ところで……いいのか?」
いいのか?というのは深雪の就職先の事だ。
深雪はうちの総合病院で務めることになった。
必然的に高階家の跡取りはいなくなる。
「後を継ぐのは何も身内でなくてもいいし、戸籍上は私は西松家になるのだから」
「……そうだったな」
「啓介こそ本当にいいの?私で……」
「今更そんなこと聞くなよ」
ここに書類を用意してある。
「時間もあまりない、さっさと提出しに行くぞ」
そう言って市役所に向かうと婚姻届を出しに行く。
クリスマスイブという特別な日でもあったのか、やや混んでいた。
「これからよろしくお願いします」
深雪が頭を下げる。
「こちらこそよろしくな」
それから待ち合わせの場所へと向かった。
(6)
「海未、早くしないと遅れるぞ」
「待ってあともう少し」
海未は時間ギリギリまで絵を描いていた。
そして時間になると準備を始める。
シャワーを浴びて着替えて、化粧をして。
それからバスで街に向かう。
バスに揺られながら海未は寝ていた。
駅前に到着すると海未を起こす。
そしてバスを降りるとイルミネーションに感動する。
毎年同じ飾りなんだけどな。
「修ちゃんと結婚して初めて見るイルミだから」
海未の中では特別なフィルターが掛かっているようだ。
「お月様も綺麗だね」
ああ、もう月も出ている時間か。
「ところで修ちゃん?」
「どうした?」
「月を見てると月見うどん食べたくなるよね……」
「……クリスマス会で食べられなくなっちゃうぞ」
「大丈夫だよ」
「じゃあ、軽く食べていくか」
駅の中にあるうどん屋さんに行って月見うどんを食べた。
食べ終えると、集合場所のお店に向かって歩き出す。
時折写真を撮る海未。
お店の前に行くと体格のいい男がいた。
「あ、渡辺君」
渡辺班のメンバーのようだ。
「やあ、丹下さん。早いね、もう店の準備は出来てるから適当に座っててよ」
「は~い、行こ?修ちゃん」
そう言って海未は俺の手を取ると店の中へと入っていった。
(7)
「おそいな~」
駅前で中島君と待ち合わせしている。
寒空の下凍えながら。
メッセージを送っても返事がない。
なにしてるんだろう?
「あ、穂乃果おまたせ」
「遅いよ、中島君」
女性を待たせるなんて酷いよ。
「ちょっと準備してたら遅れちゃってね」
「もう行かないと間に合わないよ」
そう言って、先に行こうとする私の腕を中島君は掴む。
「これプレゼント」
細長い箱をくれた。
「ありがとう。あ、私も」
そう言ってプレゼントを渡す。
「ありがとう」といって彼は受け取ると鞄の中に詰め込んだ。
「じゃあ、そろそろ行こうか?」
そう言って彼とお店に向かって歩き出す。イルミネーションを眺めながら、腕を組んで歩く。
お店に着くと渡辺君が待っていた。
「もう先に来てる人いるよ。適当に座っててよ」
そう言って店の中に行くと丹下さん夫妻と西松君と高階さん……高階さんは西松さんに変わったんだっけ?
さっき女子会グルでメッセージが張られてあった。
「おめでとうございます、深雪さん。でも生活大丈夫なんですか?」
「来年から私働くから、啓介一人養うくらい大丈夫よ」
「そうなんだ~」
渡辺班はゴールインするカップルが多いな。
今日石原君も酒井君もプロポーズしたみたいだし。
私達だけ取り残されている気分。
慌ててもしかたないけどね。
私達は私達のペースで行こう。
次々とやってくる渡辺班の面々。
「遅れました~」
そう言ってやってきたのは佐倉さんだった。
佐倉さんは端っこに座る。
「あれ?片桐先輩たちは?」
佐倉さんが片桐君を探している。
「まだ来てないみたいだよ」
誰かがそう言うと「そっか~」と言った。
あとは片桐君達を待つのみとなった。
(8)
バスを降りるとイルミネーションが綺麗だった。
愛莉が写真を撮ってはしゃいでる。
そうして目的地に向かう僕達。
店の前に着くと渡辺君が待っていた。
「遅いぞ冬夜」
渡辺君に叱られる。
「私達最後?」
「いや、瑛大達と誠君達がまだだ」
店に入ると「片桐先輩!」と声が聞こえた。
佐倉さんだ。
「こっちこっち」と手招きする。
僕達は端っこに座った。
どうせ会が始まったらなんてごちゃごちゃになるんだしどこでもいいや。
「お客様お飲み物は?」
「私ウーロンハイ」
「僕ハイボールで」
みんな先に飲み物を注文していたようだ。
目の前の飲み物を前にして今か今かと待っていた。
漸く誠とカンナ、桐谷君と指原さんがやってくる。
「遅いよ、神奈」
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そう言って嬉しそうに左手の薬指を見せる指原さん。
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「亜依もそうなの?」
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愛莉が羨ましそうに言っていた。
「愛莉たちが絶対先だとおもってたんだけどなあ」
カンナがそう言うと、「冬夜君慎重だから」と理由をつけてくれた。
「よし、みんな揃ったな」
渡辺君が入ってきて席を確認する。
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そう言って宴は始まった。
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