優等生と劣等生

和希

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5thSEASON

出会いとは引力

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(1)

「冬夜君おはよう、今日は学校あるよ~」
「うーん……」

僕は目をこすりながら起きる。

「起きたね、起きたら準備だよ~ほれほれ」

愛莉に急かされながら着替える。

「着替えたら顔洗って日課だよ~」

言われるがままに顔を洗って日課に出る。
日課が終るとシャワーを浴びて朝食を食べる。
コーヒーを入れて部屋にもどり、愛莉が戻ってくるのを待つ。
愛莉が戻ってくると髪を乾かしている。
乾かし終えると隣に座ってカフェオレを飲む。
特に見る必要のないテレビを見ながらスマホを弄る。
コーヒーを飲み終えると愛莉がマグカップをもってキッチンに向かう。
愛莉が戻ってくると愛莉は化粧を始める。
その間に今日の準備をする。
愛莉の準備が済むと学校に向かう。
学校についたら体育館に向かう、更衣室で着替えてコートに向かう。
佐(たすく)達がすでに練習をしている。

「うーっす」
「お、冬夜おっす」

愛莉は2階から練習を見ている。
練習を終えると着替えて、時間を潰す者と授業を受けるものに分かれる。
僕はいつも通り求人票を見に行く。
なかなか書類選考が通らない。
悪名高くなってるんだろうか?
何処でもいいから就職先探さないと。

「恵美さん所に就職させてくれるって言ってくれてるんだから面接だけでも受けてみたら?」

愛莉がそう言うので、昼休みに恵美さんにお願いすることに。

「いいわよ。父さんに話してみる」
「あ、でも本決まりじゃないから」
「わかってる。とりあえずのキープでしょ。任せておいて」
「よかったね、冬夜君」
「望と同じ会社でいいのかしら?」
「うん、それでお願い」

恵美さんが家に電話している。

「連休明けたら面接に来るようにって」
「ありがとう恵美さん」
「このくらいどうってことないわよ」
「渡辺君達はどうなの?」
「とりあえず公務員試験受けるよ」
「受かりそう?」
「まあ、勉強はしてるよ」

今月に試験はあるらしい。

「中島君も受けるんだっけ?」
「ああ、そうだけど」
「冬夜も受けてみたらどうだ?」

それもありかなあ。

「こんな事だったら教職取っとくべきだったな」

中島君が言ってる。

「みんな悩んでないでうちに来ればいいのに」

恵美さんが言ってる。
渡辺班で就職がほぼ決まってるのが誠、亜依さん、穂乃果さん、カンナ、石原君、酒井君。
進路が決まってるのは渡辺君と中島君、佐。
僕はまだ進路すら決まってない。
バスケにすればすぐにでも決まるのだろうけど……。
そんな時電話がかかってきた。就職支援室からだ。

「採用試験日程決まったから紹介状取りに来てください」
「はい」

その事を皆に伝える。

「おめでとう!お前なら面接とか楽勝だろ!」
「良かったね、冬夜君!」

まだ採用されたわけじゃないけどね。
授業が終わると紹介状を受け取る。
個人経営の小さな会計事務所だった。
試験は5月中旬。
春季大会が終わる頃にはちょうど合否も決まるだろう。
部活までには時間があったので、青い鳥で時間を潰すことに。

カランカラン。

「いらっしゃいませ」

僕と愛莉はおどろいた。
今まで見たことない女性店員だった。
黒いショートヘアでリムレスのヘキサゴン系の眼鏡をかけている。
化粧はほとんどしてない。

「こちらへどうぞ」

見知らぬ女性店員に席を案内されて、少々戸惑い気味の僕達。

「ご注文は?」
「いつもので……」
「いつもの?」
「ああ、北村さん、その人たちの注文も決まってるんだよ」

酒井君がやってきた。

「そうなんですね、じゃあ酒井先輩にお任せします」

そういって女性店員は去って行った。

「いつものでいいんだね?」
「いいんだけど酒井君……」
「あの人新人さん?」
「みたいだね、僕も初めて会ったんだ」

酒井君が合宿に行ってる間に採用されたらしい。地元大の教育学部にいるそうだ。ちなみに晶さんも知らなかったらしい。

「酒井先輩注文できあがりました」
「ああ、今取りに行くよ」

酒井君は注文を取りに行く。
渡辺君と亜依さんもやってきた。一ノ瀬さんも新人女性を見て驚いている。酒井君が事情を説明している。
渡辺君は早速酒井君に事情を聞く。
酒井君は話し始めた。

(2)

いつも通り、青い鳥に向かい休憩室に行った。

「初めまして。この度採用された北村美里と申します。失礼ですがお名前は」
「酒井善幸といいます。失礼ですがこの度採用されたってのは?」
「ああ、酒井君達がいない間に雇ったんだよ。なかなか素直な子でね」

オーナーが話し出した。
事情を聞いてる間彼女を見ていた。
黒髪のショートヘア。眼鏡をかけている。ジャケットにTシャツ、デニムのパンツでスニーカーといった格好。お世辞にもお洒落とは言えない。
化粧もしてない、すっぴんで来ている。

「北村さんとりあえず着替えてきて」
「はい。わかりました」
「ところでどうして彼女を採用に?」
「渡辺班の活動とやらで一ノ瀬さんも酒井君もいなくなるときあるでしょ?来年には二人共いなくなるし。そんな時に求人見て来てくれたのよ」
「なるほど」
「まあ、ちょっと不器用なところあるけどそこはフォローしてあげて」
「わかりました」

それから彼女の働きぶりをみていたんだけど、鈍臭い、レジの会計も上手く扱えず世話の焼ける子だ。どうしてこんな子雇ったんだろうと僕ですら思ったよ。



「ふーん」

亜依さんがにやりと笑ってる。
この顔は何か企んでる顔だね。
片桐君じゃなくてもそのくらいわかるよ。
渡辺君と何か相談している。

「お客様おまたせしました、コーヒーとクリームソーダ……うわっ!」

彼女はつまずいてこけそうになった。
慌ててコップを受け取る片桐君。

「お客様すいません失礼しました」
「あ、気にしないでくれ。ところで君も地元大生?」
「お客様にそのような情報を教える義務はありません」

彼女の機嫌を損ねたようだ。
僕がフォローする。

「北村さんや、この人たちはお得意様なんだ。少しは会話しても大丈夫だよ」
「ですが個人情報を教えて良い理由にはなりません」
「悪い人達じゃないからそこを何とか教えてあげてやれないかな?」
「……地元大に今年入りました教育学部の北村美里です。これでいいですか?」

もう少し愛想よくできないかね……。

「ふーん、なるほどね。彼氏とかいるの?」
「興味ありません」

やっぱりどうにかしようって腹積もりなんだね?今年の新人は面白みに欠けるとか考えてそうだもんね、
片桐君はじーっと北村さんを見てる。

「あの、お客様なにか?」

片桐君の視線に気づいた北村さんが質問している。

「君ペペロンチーノより断然ミートソース派でしょ?」

何を言い出すかと思ったらまた食べ物の話かい?

「すごい、どうしてわかったんですか?」
「ソースが飛び散るのを気にしない派だと感じたから」
「そこまでわかるんですね!」
「僕も気にしないけどやっぱりペペロンチーノの方が好きなんだよね」
「そうなんですか?」
「焼肉とかも好きでしょ?」
「はい、大好きです」
「良かったら今度焼肉に……」

ぽかっ

「酷いよ冬夜君、お嫁さんの前でナンパですか?」

遠坂さんが怒ってる。そりゃ怒るよね。目の前で口説き始めたら。

「そうじゃなくてさ、僕達のグループ焼肉とか飲み会好きなんだよね。君食べるの好きでしょ?良かったら入らない?」
「でもバイトで忙しくてサークルとかしてる暇ないし……」
「ああ、働いてる人も入ってるグループだからそこは予定合わせるよ」
「うーん……どうしようかな?」
「美味しい物一杯食べれるよ」
「じゃあ、入ろうかな?入部届とかいるんですか?」
「ああ、いらない。メッセージのやり取りがほとんどだからID教えてくれたら招待するよ」

ぽかっ

「やっぱり口説いてるようにしか聞こえない」

遠坂さんの機嫌を損ねてるよ片桐君。

「お嫁さんいるのにいいんですか?」
「ああ、そういうのまったく気にしないグループだから」
「まあ、男に言い寄られるとか面倒事がないならいいですね。……入ります」
「じゃあ、バイト終わったら酒井君に招待してもらいなよ」
「わかりました」

そう言って北村さんは戻っていた。

「あれでいいんだろ?渡辺君」

片桐君が言う。

「あ、ああ。しかしお前も口説き方が上手くなったな」

渡辺君が感心している。

「また入ったの?」

亜依さんが聞いてる。

「まあね」

片桐君は遠坂さんの頭を撫でながら答える。

「で、どうするの?彼女を」
「なんか幸薄そうだしさ。ほっとけなかったんだよね」

亜依さんが言う。完全に玩具にしようと思ってるね。

「と、なるとまた男を見つけてこないとだめか」

渡辺君が溜息をついてる。

「まあ、どんな男でもいいと思うよ」

片桐君は気軽に言う。

「と、いうと?」
「まず彼女を変えないと駄目だと思うから、そもそも恋愛に興味が無い。花より団子ってやつ?」
「なるほどな」
「彼女から誰かを好きになってもらえると幸いなんだけどね」

何が何でもカップリングをさせようとする渡辺班の性質は変わってないようだ。

(3)

その晩バイトを終えると酒井先輩とID交換をして渡辺班とやらに招待してもらった。
渡辺班とはバイト先の常連の集まりだと聞いている。
縁結びのグループだというけど私は興味が無かった。
服や化粧に金をかけるだけ無駄。その分貯金して美味しいもの食べた方が良い。
制服から着替えると駅に向かう。
家までは地元駅で乗り換える必要がある。
車で通学したかったけど免許を取れなかった。AT限定すら無理だと言われる。
大学前駅に戻るよりはもう一つ先の駅で乗ったほうがいいから少し歩く。
元々2両しか無い編成なのにこの日は混んでいた。
出口のに近い所に立っていたんだけどその時お尻に違和感を感じた。
不意に接触したとかじゃない。明らかに揉まれている。
助けを呼ぼうにも車掌はいない。ワンマン列車だ。
加えて終点まで無人駅が続く。
いつまで続くんだろう?この屈辱。
抗議すればいいのに怖くて声が出ない。
そのとき違和感が不意に消えた。

「あんたなにやってんだ?」

振り返るとイケメンの男子がいかにもなおっさんの腕を掴み上げている。

「な、何もしてないぞ言いがかりはよせ!」

おっさんが狼狽えている。

「何もしてないならなんでそんなに狼狽えてるんだ?あんたがやってたことここででかい声で言ってやろうか?」
「め、名誉棄損で訴えるぞ!」
「訴えるならどうぞご自由に。地元大学理工学部1年栗林純一だ。逃げも隠れもしない!」
「あ、あの他人の迷惑になるのでその辺で?」
「悪いけど君も終点まで来てくれないかな?えーと名前は?」
「北村です」
「北村さんこいつ警察に届けるからつきあってくれない?」
「はい……」

本当は早く家に帰りたかったんだけど仕方ない。
その後地元駅で駅員に事情を説明して警察に引き渡した。
警察官の助言もあり、初犯ということもあるので被害届は出さなかった。
何より面倒だから。

「本当によかったの?」
「ええ、助けてもらったのにすいません」
「いいよ、じゃあ俺はこれで。えーと北村さんだっけ?」
「北村美里です」
「わかった、それじゃまた」

好青年だったな。まあ、彼女はいるんだろうけど。
悪い感情は持ってなかった。地元大学って言ってたな。また会う事があるかな?
それから電車で帰って。徒歩5分のアパートに戻った。

(4)

バスケ部の練習が終わると皆着替えて帰りだす。
ちぃちゃんも高槻君と一緒に帰る。
と、いっても駐車場までだけど。
僕は愛莉を連れ家に帰ると夕飯を食べて風呂に入って酎ハイも持って部屋に戻る。
愛莉がもどってくると酎ハイを差し出し、愛莉と飲む。
愛莉はいつも通り家計簿をつけ始め、僕はデスクトップに向かう。
愛莉がテレビをつけるとテレビの音だけを拾いながらデスクトップのPCでゲームをしている。
最近はしていなかったのだけど偶にはしてみようとゲームをやっている。
最近始めたのは対人戦が主なゲームで戦争を主としてレベルを上げるゲーム。
TPSのようなゲームで西洋ファンタジーな世界観で魔法や召喚獣といったものを使って戦争を攻略していく。
キャラクターのメイクも簡単で、お金をかけて装備を買ったりしないといけないけどそんなにはかからない。
女キャラクターを使っていて名前は「愛莉」とつけてある。

「冬夜君てこんな子が好みなの?」

いつの間にか後ろで見ていた愛莉が話しかけてくる。

「愛莉、ちょっとまっててね」

もう少しで終わるから。
だけど愛莉にそんな言い訳は通用しない。

「や~だもん。今すぐ構って欲しいんだもん」

愛莉はそう言うと僕に抱き着く。
棒立ちになった僕のキャラクターはあっという間にやられてリスボーン地点に戻される。
その戦争には勝てたけど今日のゲームはここまでにしてログアウトする。
テーブルの前に座ると愛莉においでという。
愛莉は喜んで僕に抱き着く。

「困ったお嫁さんだね」
「えへへ~」

悪びれる様子もなく愛莉は僕にじゃれつく。
テレビはよくわからないバラエティ番組をやってた。
退屈になって僕にちょっかいを出してきたんだろう。
それ自体を咎めることはしない。
そんな愛莉の機嫌を取ってやるのも僕の務めだと思ったから。
スマホを見る。
普通の会話が続いてる。
何の事件も起きていない。
北村さんも特に何も話さない。
あまりこういうのは苦手なんだろうか?
そういうわけでもなさそうだ。こちらの質問にはちゃんと答えてくれる。
差し障りのない回答だけど。
彼女は恋愛に興味はないと僕は言った。
多分それに間違いはないだろう。
昔の酒井君のような彼女だ。
酒井君を女性にしたらこんな感じだろうなといったような印象を持った。
彼女にどうやって彼氏を作るか?
そんな考えすら湧いてこない。
だって彼女がそれを必要としていないのだから。
必要になったら手助けしてやればいい。
そう思った。
だけど彼女の意思は頑なでどうしてそうなってしまったのか聞きたいくらい頑固に思えた。
彼女もまた恋愛経験のない少女なんだろう。
彼女を渡辺班に入れたことによって何か変わると言ったことは無いだろう。
何かを変えるとしたらそれは第3者によるものだろう。
そんな話を渡辺君達と男子グルで話をしていた。

「じゃあ今すぐ彼氏を準備しても意味無いか?」
「彼女が自発的に動かないと無理だろうね」

僕は言う。

「冬夜がそう言うんだから難しいんだろうな?」

渡辺君が言う。

「難しいとかじゃなくて時間がかかるって言った方が正しいのかな?」
「わかった、暫く様子を見るとしようか?」

すると愛莉にスマホを取りあげられた。

「ふ~ん、北村さんの話してるんだ」

愛莉は僕のスマホを見て言った。

「まあね」
「不思議な人だったね?そんなに悪い顔でもないのにどうしてすっぴんなんだろう?って思った」
「そうだね、難しい人だね」
「冬夜君でも攻略不可能?」
「そもそも僕が攻略する必要あるの?」
「ほえ?」
「僕は愛莉を攻略するのに手一杯だよ。他の人まで攻略するなんて無理だ」
「ブーで~す。いつもあの手この手で他の人攻略してカップリングさせてるじゃない」

それにお嫁さんを攻略できないなんて大問題だよと愛莉は言う。

「この手のゲームでさ。一番難しいのは幼馴染の攻略なんだよ?」
「うぅ……てことは冬夜君この手のゲームも持ってるんだ?」
「今はもってないよ」
「誤魔化されないんだから。合宿前に買ってたゲーム見せなさい!」

愛莉が言うでラックを取り出した。
愛莉はラックをの中にあるゲームソフトを一つ一つ調べていく。

「ジャムがどばーッと飛び散るやつが増えてる」
「ああ、この前買ったゲームだよ。新作が出たんだ」
「もうクリアしたの?」
「まだ手すらつけてない?」

就職の問題が片付いたらやろうかなと思ってると愛莉に説明する。

「冬夜君も就職かあ、社会人の仲間入りだね」
「決まればね」
「駄目だったら恵美の会社があるじゃない」
「そうは言うけどやっぱり就職先くらい自分で決めたい」

自分の身の丈にあった将来を作りたいと愛莉に言う。

「冬夜君の身の丈に合った将来ねえ。冬夜君自分でわざと難しい道選んでる気がするんだけど」
「そうかもしれないね」

僕は笑う。
代表入りが決まっていて、プリマヴェーラのスカウトが来ていたサッカーから逃げ、日本代表で金メダルを取ったらバスケを辞めると良い。友達のツテで入れる大企業を捨てて小さな会計事務所で過ごそうとしている。
愛莉の幸せを考えたらバスケで食っていくのが一番なのか会計事務所で愛莉といる時間を作るのが幸せなのか分からないけど。
自分の選択が間違っていないと信じて生きていくしかない。
今までもそうしてきたしこれからのそうしていくだけ。

「冬夜君が良いって思った道を選んでいけばいいんだからね。冬夜君のお嫁さんって夢をかなえてくれた冬夜君に出来る最大限の事だから」

愛莉は僕が選んだ道ならどんな道でもついて行くという。

「ありがとう」
「そろそろ寝ようか。明日も学校だし」
「そうだね。」

そう言うとテレビを消してベッドに入り眠りにつく。
今日が終わりまた新しい一日を迎える。
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