優等生と劣等生

和希

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LASTSEASON

絶対零度の愛のスピード

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(1)

「冬夜さん、朝ですよ。起きてください」
「おはよう愛莉」

冬夜さんと朝の挨拶を交わす。
冬夜さんを思いっきり確かめる。
昨夜のことが夢じゃないって確かめるように。

「朝ごはん準備しますね」
「うん、ありがとう」

冬夜さんはまだ眠そうだ。
私は左手の薬指を見る。
しっかりと刻まれている冬夜さんとの約束の証。
昨夜私は冬夜さんから念願のプロポーズを受けた。
約束通りキスで応えた。
その足で実家に行って報告をした。
パパさんが泣いてた。
その晩パパさんと冬夜さんのパパさんとで飲み明かしたらしい。
浮かれ気分で、ベーコンエッグを焼いていた。
冬夜さんが寝室から出て来る。
まだ眠たそうだ。

「もうすぐ出来上がるので」
「うん」

朝食ができると私達は食事をする。
終始笑顔の私を不思議に思ったらしい。

「どうしたの?」
「どうもしませんよ」

ただ現在が幸せなだけ。
幸せの余韻に浸っているだけ。
だからもう少し幸せに浸らせてください。
朝食が終ると私は片づける。

「今日はクリスマス会だったね」
「はい。今日は皆さん朝まで飲むそうですよ」

亜依や穂乃果、神奈はその為に今までシフトを詰め込んだらしい。
片づけが終ると洗濯機を回して掃除を始める。
この時ばかりは冬夜さんも寝室に引きこもる。
掃除が終わると洗濯機も乾燥を終えている。
洗濯物を取り出して片付ける。
片付けてる間は冬夜さんとテレビを見ながら会話をする。
お昼を食べると片づけて冬夜さんと出かける時間まで幸せな時間を過ごす。
冬夜さんは午前中の家事も休ませたいと言っていたが最低限の事はしておきたい。
だからその分午後は甘えさせてね。
期待通りに冬夜さんは甘えさせてくれた。
甘い休日を過ごす。
そろそろ出かける時間だ。
冬夜さんと支度をする。

「じゃ、そろそろ行こうか?」
「はい」

冬夜さんと手をつないで家を出る。
新しい生活の第一歩だった。
バスに乗ると駅前まで行く。
駅前で渡辺夫妻と悠木さんと長谷部さんに会う。
6人で0次会に行く。
駅前にあるラーメン屋さん。
冬夜さんはまだ始まってもないのにラーメン大盛り餃子チャーハンと平らげる。
他の皆はビールを飲むだけ。
しょうがない人なんだから。

「愛莉、指輪見せて」

美嘉が言う。
私は指輪を見せた。

「綺麗じゃないか、似合ってるぜ」
「2人で選んだんだよ」
「いいなあ」
「俺だって買ってやっただろ?どこにしまったんだ?」

渡辺君が言う。

「忘れた。どこだっけ?」
「だからあれほど整理しろと言っただろ」

渡辺君の方が苦労してるみたい。
渡辺夫妻か……。
私もあと2カ月もすれば片桐愛莉か。
楽しみだな~。
冬夜さんが食べ終わると会場に向かう。
30分前についた。
咲と西松君が受付してる。
会費を払って中に入る。

「好きなところに座ってください」

渡辺君達は悠木さん達と座るらしい。
私達は二人で座って皆を待っていた。
多田夫妻と桐谷夫妻、千歳ちゃんと高槻君が座った。

「愛莉おめでとう」

神奈が言ってくれた。
皆指輪を見たがるので見せた。

「すげーな、結構したんじゃないのか?」

神奈が言う。
冬夜さんはこの時の為に貯蓄していたらしい。

「冬夜もいよいよ俺達の仲間入りか」
「冬夜も俺達の苦労が分かる時が来たか」

誠くんと瑛大君が言ってる。

「冬夜さんに変な事吹き込まないで!」

私は言った。

「大丈夫だ愛莉、この馬鹿はしっかり見張っとくから」
「心配しないで愛莉、片桐君はこの二人のようにはさせない」

神奈と亜依が言う。
しばらく話をしていると、咲さんがステージに立つ。

「皆さんながらなくお待たせしました。渡辺班の忘年会兼クリスマスパーティを開始します」

皆が拍手する。

「それではまず西松君から挨拶があります」

西松君が舞台に立つ。

「皆さん本日は特に社会人組はお忙しい中……」
「なげーぞ西松!」
「さっさと乾杯しろ!」

神奈と美嘉が言う。

「それじゃ今日は盛り上がってください。乾杯」

そうして宴は始まった。

(2)

控室で私は待機していた。

コンコン。

圭太だ。

「どうぞ」

圭太が入ってくる。
控室にはますたーどの二人とそれぞれのパートナーがいる。

「ますたーどの二人そろそろ出番だよ」
「はい!」

二人が出ていった。
二人は週末は地元にいられないほどスケジュールが過密していた。
それも12月のお笑い選手権で準優勝したから。
本当は平日にも仕事が入っているのだけど「大学くらいは卒業しなさい」と恵美さんに言われたから。
私もだけど。
スケジュール調整は全部中村さんがやっているらしい。
もう一人くらい営業担当を増やして欲しいと恵美さんにお願いしてるとか。
恵美さんも事業拡大を狙ってるみたいなので多分人材を増やすつもりでいるのだろう。
資本も拡大するらしい。

「いよいよ始まるね」

圭太が言う。

「大丈夫、去年よりはリラックスしてる」
「僕はドキドキしてるよ」

圭太が言うと私は笑った。
ますたーどの二人が帰ってきた。

「場を温めておいたよ」
「しっかりね!」

ますたーどの二人が言う。
私達はステージに向かう。
マイクとイヤフォンをセットする。
ここでデビューを決めた時から決めていた。
何を始めるのもまずここから。
ここに私の居場所がある。
私に舞台を作ってくれた人たちに感謝を込めて。

「ALICE。出番だよ」

ここからはALICEを演じる時間。
ステージに飛び出す。
体に馴染んだ振り付けを必死にこなす。
腹の底から声を出す。
場が盛り上がる。
1時間のステージはあっという間に過ぎる。

「次で最後の曲です。お待たせしました。新曲です「絶対零度の愛のスピード」

深呼吸する。
大丈夫、イケる。

「飛べる!愛のキスで最果てに接続。好きだよ、突き抜けて情熱の先へ行こう♪」

歌いきった。
鳴りやまない拍手と歓声。
やり切った。
充実感に満たされる。
でも終わりじゃない。

「みんなありがと~」

笑顔で手を振ってステージを下りる

「お疲れ、いいステージだったよ」

圭太がタオルとドリンクを差し出す。

「ありがとう」

それを受け取る。
私も満足できるステージで良かった。

「じゃ、着替えてくるね」
「ああ、待ってる」

私は更衣室に戻った。

(3)

ライブって凄いな。
あんなに動いて笑顔でいるって凄い事だと思う。
きっと充実してるんだろうな。

「良い曲だぜ、俺レコード店にあるCD全部買い占めちゃおう!」
「あ、俺の分も残しとけよ!3枚でいいから!」
「いい加減にしろ!」

桐谷君と誠と亜依さんが言ってる。

「なあ誠。なんで3枚なんだ?」

僕は誠に聞いていた。

「初回盤と通常盤、あと保存用だよ!」

初回盤だけでいいような気がするのは僕だけか?

「冬夜もALICEちゃん応援してるなら10枚は買えよ!」

桐谷君が言う。

「二人共!冬夜さんに変な事吹き込むの止めて!」

愛莉が怒ってる。
気にせずご馳走食ってた方が良さそうだ。
とか思ってたら「そろそろドリンクラストオーダーです」と言われる。
飲み物も飲んでおかないとね。
飲み物を頼んでいると渡辺君に声をかけられた。

「お前たちは2次会絶対来いよ」
「そのつもりだけど?」

何があるというんだろう?
2次会はいつものカラオケ店。
女性陣の一部でマイクを独占している。
そんな中渡辺君がマイクを借りて言う。

「皆聞いてくれ、チャットを見た人は知ってることだが、冬夜と遠坂さんがこの度婚約した。2人ともこっちに来てくれ」

渡辺君に呼ばれて愛莉と前に出る。

「俺達は高校の時から組んだ班だけどこの二人……特に冬夜は俺達の活動に大きく貢献してくれた。あの抗争の時も勇敢に陣頭に立ってくれた」

皆が渡辺君の話に聞き入ってる。

「そんな2人がやっとゴールインだ。温かく祝ってやろうじゃないか」

そう言うと皆から歓声が沸き上がる。

「冬夜と遠坂さん。何か一言ずつ言ってくれ」

渡辺君からマイクを渡される。

「みんなありがとう。皆のおかげでここまでやってこれました。感謝しています。これからもよろしくお願いします」

そう言って愛莉にマイクを渡す。
しかし愛莉は泣いていてマイクを持つどころじゃないらいい

「一言でいいらしいから」

そう言ってマイクを愛莉の口に近づける。

「皆さん本当にありがとう。やっと胸を張って冬夜さんのお嫁さんて言える時が来ました。これからも温かく見守っていてください」

愛莉が言うと愛莉の背中をさすってやる。
愛莉は僕にしがみ付いて泣き出す。
本当に嬉しいんだな。
すると囃し立てる皆。
僕達は席に戻る。

「ここは景気づけに冬夜一曲歌え!」

うーん、やっぱりここはあれかな?
選曲して画面が変わる。
すると曲のタイトルがでると曲が終わった。

「いい加減お前はその選曲センスをどうにかしろ!」

カンナが言うと皆が笑う。

「本当に冬夜さんはしょうがないんだから」

愛莉がそう言うと曲を入れる。
愛莉と二人でマイクをもつ。
前奏が流れると歌いだす。
歌い終えると皆の拍手が待っていた。
美里さんにマイクを渡すと皆歌いだす。
誠と桐谷君がやって来た。
もうイヤな予感しかしないんだけど。

「冬夜、おめでとう。これから俺達が夫の心構えってものを……」
「ほら、お前らはこっちに来い」

誠と桐谷君をカンナと亜依さんが連れて行く。

「まて、まだ何も言ってない!」
「お前らはどうせろくな事言わないんだから大人しくしてろ!」

あの二人はもはや発言権すらないらしい。

「困った人達ですね」

愛莉もちょっと怒ってる。

「まあ、冬夜。婚約おめでとう」
「片桐、おめでとう」

木元先輩と檜山先輩が来た。

「あの二人じゃないんだが一応アドバイスしておこうと思ってな」

木元先輩が言う。

「とりあえず嫁には絶対に逆らうな。それだけでとりあえず帰る場所は確保できる」
「木元先輩の言う通りだ。下手に反抗してもろくなことねーぞ」

木元先輩と檜山先輩が言う。
だが、それが愛莉を怒らせる。

「冬夜さんはそんな事言われなくたってちゃんと優しくしてくれます!」
「とりあえず逆らうな?……かずさんは私に不満あるんですか?」
「ろくなことがない?文句があるならちゃんと言えばいいじゃないですか~」

二人とも花菜さんと咲良さんに連行された。
あの二人も誠達と同じ運命の様だ。

「わからないよね、そこまで気に入らないのなら離婚すればいいのに」

佐々木君がやってきた。

「とりあえずおめでとう。いい夫婦になれるといいね」
「ありがとう」
「でさ、どうして結婚すると男性陣は皆立場弱くなるの?男女平等の世の中なのにおかしくない?」

佐々木君が聞いてきた。
また難しい質問だな。下手な事言えないぞ。愛莉の機嫌損ねる。

「佐々木君はさ、小林さんと喧嘩する?」
「しないよ、柚希は反抗しないから」
「それはどうしてだと思う?」
「反論できないからじゃないの?」
「違うね」
「じゃあ、どうしてなの?」
「好きな人と喧嘩して何か得する?」
「言いたい事を言えない関係なんて薄っぺらな関係だと思うんだけど」
「そうだね、でもわざわざ言わなくていい事を言う必要もないよね?」

言わなきゃいけないことはちゃんと言うべきだ。
でも、別に言わなくてもいい事をわざわざ言って揉めるのは避けた方がいい。

「配慮ってやつ?」
「そうだね」

なるほどね~と納得する佐々木君。
佐々木君と話してる間に愛莉は恵美さん達と話をしている。
僕も男性陣と話をしていた。
男性陣も大体は結婚してるか婚約してるかどっちかだ。
色々アドバイス?を受けていた。
共通して皆が言う事は。

絶対に嫁に逆らうな。

皆苦労してるんだな。
大丈夫、うちの家系は皆女性に頭が上がらないらしいから。
最後に来たのは渡辺君だった。

「今日はめでたい日だ。飲んでるか?」
「おかげさまで食べる時間がなくて困ってるよ」
「やっと婚約出来てどんな気分だ?」

渡辺君が聞いてくる。
そうだな……。

「待たせたね。って気分かな」

一つ肩の荷が下りた。

「そうだな、でも安心するのはまだ早いぞ」

渡辺君はそういって笑う。

「どういう意味?」
「まだお前たちは通過点を過ぎただけだろ?」

この先に婚姻、挙式ってまだ残ってる。と渡辺君は言う。
その先だってある、出産、育児……。

「育児の先にあるものはなんなんだろうね……」
「親に聞いてみるのが一番じゃないのか?」

そして宴は朝まで続いた。
朝になるとカラオケ店の前で皆解散して家に帰る。

「冬夜さんは何を男性の方に言われたんですか?」

愛莉は家に帰るとそう言った。

「その話はシャワー浴びてから布団の中でゆっくりしない?」
「……はい」

そして二人交互にシャワーを浴びると寝室のベッドに入る。

「で、なんて言われたんですか?」
「みんな口をそろえて『嫁には逆らうな』ってさ」

僕は笑顔で答えた。

「私そんなに怖いお嫁さんですか?」
「困ったお嫁さんだね」

すぐに甘えたがったり可愛い我儘を言ったり目を離すと休まず家事をする困った可愛いお嫁さんだよ。

「愛莉はなんて言われたの?」
「私ですか、私は『絶対あんた当たり引いてるわ』っていわれました」
「それは安心したよ」
「えへへ」
「じゃ、そろそろ寝ようか。少しでも寝ておこう」
「そうですね。おやすみなさい」
「おやすみ」

そう言って二人で眠りについた。

(4)

今日も寒いな。
深夜2時だというのに凄い数の参拝客だ。
こんな寒い日はラーメンに限る……。

「冬夜さん!お参りの後にしてくださいな。また並びなおすつもりですか?」

嫁には逆らうな。か……。

「わかった、後にするよ」
「はい」

暫くするとやっと賽銭箱に辿り着いた。
お賽銭をいれて鈴を鳴らしてお参りする。
年が明けた。
あけましておめでとうと沢山のメッセージが飛び交っている。
お参りをした後ラーメンを食べて、家に歩いて帰った。
多田夫妻如月夫妻桐谷夫妻中島夫妻はALICEのカウントダウンライブに行ったらしい。
当然石原夫妻も行っている。
他の皆も春肥神社やらで皆でお参りして騒ぐつもりらしいけど僕達は二人でのんびり年を越すことにした。
定番のお笑い番組を見て年越しそばを食べて初詣に行った。
そして家に帰って寝る。
起きるとお昼だった。
お雑煮を食べながら定番の番組を見ながら日中を過ごす。
夜になるとうちの実家に帰った。
愛莉の両親も来ていた
ここでも父’sに夫としての心構えを聞かされる。
そして女性陣に怒られる。
解放されると「部屋に布団用意してあるから泊まっていきなさい」と母さんに言われる。
久々の自分の部屋に入った。
懐かしい自分の部屋。
これまでいろんなことがあった部屋。

「色々ありましたね」

愛莉が背後から抱き着いてくる。

「そうだね」
「懐かしいです。初めて冬夜さんのお部屋に入った時」
「え?」
「中学生になってからですよ。冬夜さんが私の家じゃ落ち着かないからうちにおいでって言って初めてお邪魔した時。ドキドキしました。男子の部屋に入るのって初めてだったから」
「そうだったんだ。てっきり慣れてるんだろうなって思ってた」
「意地悪ですね。冬夜さんが初めてで最後の人ですよ」
「そうか……」

愛莉とこの部屋で勉強を始めてカンナが来て色々あって……。
愛莉と思い出話をベッドの中で楽しみながら夜を過ごした。
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