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第2章
11.綺麗な音に導かれ【挿絵あり】
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クオレクは比較的大きな町なので、ルフザ村へ行くときリディは立ち寄らなかった。あのときはまだ冒険者ではなかったからだ。
正直なところマックロの『馬のフリ』は下手だった。見た人から怪訝な顔をされることは多かったし、本当に馬なのかと尋ねられたのも一度や二度ではない。そのため可能な限り人との接触はさけたいと考えるリディは、小さめの町や村を選びながら道を進んでいた。
晴れて冒険者となった今はマックロがナイトメアだと他者に知られても問題はない。そこでリディは冒険ギルドの様子を改めて見てみる意味も込め、クオレクに立ち寄ったのだった。
だが、門に入るときに起きた悶着を思うと、デールが言った通り、テイマーになったリディの前途はやはり平坦とはいかなそうだ。
***
『人が多いですね』
町の中に入ったマックロは落ち着かない様子で辺りをきょろきょろと見回す。
確かにこのクオレクの町はリディが馬具を買ったフォルラビアの町よりも大きい。マックロにしてみれば今までで一番大きな集落へ来た、といったところだろう。
「そうだね。これからはこのくらいの町とか、もっと大きな町にも立ち寄ると思うけど、大丈夫?」
『も、もちろんです。私の目標は人の中でも名を響かせる存在になることですからね、この程度の人の数に臆したりはしませんとも』
そう答えるマックロだが、震えた声と泳いだ目は隠しようもなかった。
リディはマックロの首筋をポンと叩く。返ってくる手触りは普段よりもずっと硬い。
「一緒に頑張ろうね、マックロさん」
『え、ええ、が、がんばりま……』
言いかけたマックロがふと耳を動かす。
『おや? とても綺麗な音が聞こえますよ、リディ』
言われてリディは耳をすましてみるが、大通りの賑わいの中で聞こえてくるのは人の声と馬車の音ばかりでマックロの言う「綺麗な音」は分からない。
「どんな音?」
『木にめぐらせたアラクネの糸から朝露が落ちるときの音と似ている感じがします』
「アラクネ……蜘蛛の魔獣だよね」
この町中にアラクネがいたりはしないだろうが、綺麗な音がなんなのかは興味がある。
「それはどこから聞こえる?」
『あちらからです』
マックロが顔を向けたのはリディが目的とする冒険ギルドの方向とは違っていたが、今はまだ十分に昼と呼べる時間だ。少しくらい寄り道しても問題はないと考えたリディはそちらへ行ってみることにした。
曲がった道は大通りほどではないが広く、その割に人通りは少ない。日差しが強いこともあってリディはマックロに積んだ荷物の中から白い日傘を取り出した。港町カブレイから出る際に同乗した商人たちと別れるとき、雑事の報酬としてもらったものだ。
『白、ですか。わざわざそんな色であなたの見事な黒髪を隠すことはないと思いますがね』
隣を歩くマックロが鼻を鳴らした。どうやら色が気に入らなかったらしい。リディは小さく笑って特に何も言わず、マックロの案内する方へ歩く。次の角を曲がった辺りでリディの耳にもマックロの言う「綺麗な音」が聞こえてきた。
「これは、弦楽器かな」
『弦楽器?』
「うん。曲を奏でるための道具だよ。誰かが弾いてるんだね」
もう少し進んでみると道の途中に酒場らしき建物があり、その前に小さな人だかりができている。どうやらそこが音の源のようだとリディは当たりをつけた。だが人々の隙間から桃色の何かがちらちら動いているのは分かるものの、リディの背の高さでは人の頭の向こうが見えない。
「ねえ、マックロさん。あそこで何が起きてるのか見える?」
『そうですね。@$#色……いえ、ええと……ピンク色の髪を持つ小さな人間が忙しく動いていて、その奥にいるムラサキ色の髪の人間が何かを鳴らしています。ずっと聞こえていた音はムラサキ色の髪をした人間が持つ何かから出ているようです』
「なるほど。踊り手さんと吟遊詩人がいる、ってところかな?」
『良く分かりませんが、もっと聞いていたい気がします。あれは私たちが見ても構わないものなのでしょうか』
「たぶんね。もう少し近づいてみようか?」
『行きましょう!』
先ほどまでは震えていたマックロの声が弾んでいる。手を当てた大きな首筋も程よく緩んでいた。
リディはマックロの手綱を牽いて酒場らしき建物の方へ近寄る。相変わらず人の隙間からではあるが、ようやく中の人物がリディの位置からでも見えるようになった。
軽やかに跳ねながら手や体を大きく動かす人物は、やはり踊り手のようだ。長い桃色の髪を二つに結った彼女は十歳くらいの女の子で、とても愛らしい顔立ちをしている。
その奥ではマックロが言った通り、長い紫色の髪の人物が低い樽に腰かけて弦楽器を奏でていた。こちらはリディよりも年上、二十歳ほどの男性だ。遠くて分かりづらいが、顔立ちはとても整っているように見えた。
他の人の邪魔にならないよう、リディは広げていた日傘を閉じる。ふと目が合った踊り手の少女がにっこりと笑った。
「ハイ!」
大きな掛け声とともに彼女がくるりと回ると、現れた幾つもの花がふわりと風に舞う。
周囲の人々が歓声をあげて手を伸ばした。リディの元にも綺麗な青い花が届いたので受け取り、なんとなく髪に挿してみる。仄かに漂う優しい香りはリディの好みによく合った。
その賑やかさを伴奏の一部として、弦楽器が最後の一音を鳴らす。余韻の中で少女が後ろに長く引いた裾をつまんで頭を下げ、立ち上がった弾き手の男性も頭を下げた。
「お集まりくださってありがとう」
大きな拍手の中で、顔を上げた少女が辺りを見回しながら高い声を張り上げる。
「あたしたちは今日、この酒場で音楽と歌と踊りを披露するの。もしもあなたが今、見たり聞いたりしたものを少しでも気に入っていただけたなら、今宵の一杯を飲む場所はぜひこの酒場を選んで! 素敵な時間が過ごせること受け合いよ!」
桃色の髪をした少女の桃色の瞳がリディを捉えた。リディが微笑むと、彼女も微笑む。
「来られない人は、私たちの曲や踊りのことを周りの人たちに伝えてくれたら嬉しいわ! よろしくね!」
そう言って彼女と彼はもう一度頭を下げ、再びの拍手を受けながら酒場の奥へ消えていく。興奮冷めやらぬ人たちが口々に二人の話をしながら立ち去る中、マックロも弾んだ声で言った。
『酒場は宿屋も兼ねているんですよね?』
「全部の酒場がってわけじゃないけど、ここは宿も兼ねていそうに見えるね」
『でしたらたった今、本日の宿泊場所は決まりました。そうではありませんか、リディ?』
「残念だけど、今日は冒険ギルドの中にある宿で泊る予定なんだ」
『なんと……』
リディの返事を聞いて、マックロがガックリと首を落とした。
正直なところマックロの『馬のフリ』は下手だった。見た人から怪訝な顔をされることは多かったし、本当に馬なのかと尋ねられたのも一度や二度ではない。そのため可能な限り人との接触はさけたいと考えるリディは、小さめの町や村を選びながら道を進んでいた。
晴れて冒険者となった今はマックロがナイトメアだと他者に知られても問題はない。そこでリディは冒険ギルドの様子を改めて見てみる意味も込め、クオレクに立ち寄ったのだった。
だが、門に入るときに起きた悶着を思うと、デールが言った通り、テイマーになったリディの前途はやはり平坦とはいかなそうだ。
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『人が多いですね』
町の中に入ったマックロは落ち着かない様子で辺りをきょろきょろと見回す。
確かにこのクオレクの町はリディが馬具を買ったフォルラビアの町よりも大きい。マックロにしてみれば今までで一番大きな集落へ来た、といったところだろう。
「そうだね。これからはこのくらいの町とか、もっと大きな町にも立ち寄ると思うけど、大丈夫?」
『も、もちろんです。私の目標は人の中でも名を響かせる存在になることですからね、この程度の人の数に臆したりはしませんとも』
そう答えるマックロだが、震えた声と泳いだ目は隠しようもなかった。
リディはマックロの首筋をポンと叩く。返ってくる手触りは普段よりもずっと硬い。
「一緒に頑張ろうね、マックロさん」
『え、ええ、が、がんばりま……』
言いかけたマックロがふと耳を動かす。
『おや? とても綺麗な音が聞こえますよ、リディ』
言われてリディは耳をすましてみるが、大通りの賑わいの中で聞こえてくるのは人の声と馬車の音ばかりでマックロの言う「綺麗な音」は分からない。
「どんな音?」
『木にめぐらせたアラクネの糸から朝露が落ちるときの音と似ている感じがします』
「アラクネ……蜘蛛の魔獣だよね」
この町中にアラクネがいたりはしないだろうが、綺麗な音がなんなのかは興味がある。
「それはどこから聞こえる?」
『あちらからです』
マックロが顔を向けたのはリディが目的とする冒険ギルドの方向とは違っていたが、今はまだ十分に昼と呼べる時間だ。少しくらい寄り道しても問題はないと考えたリディはそちらへ行ってみることにした。
曲がった道は大通りほどではないが広く、その割に人通りは少ない。日差しが強いこともあってリディはマックロに積んだ荷物の中から白い日傘を取り出した。港町カブレイから出る際に同乗した商人たちと別れるとき、雑事の報酬としてもらったものだ。
『白、ですか。わざわざそんな色であなたの見事な黒髪を隠すことはないと思いますがね』
隣を歩くマックロが鼻を鳴らした。どうやら色が気に入らなかったらしい。リディは小さく笑って特に何も言わず、マックロの案内する方へ歩く。次の角を曲がった辺りでリディの耳にもマックロの言う「綺麗な音」が聞こえてきた。
「これは、弦楽器かな」
『弦楽器?』
「うん。曲を奏でるための道具だよ。誰かが弾いてるんだね」
もう少し進んでみると道の途中に酒場らしき建物があり、その前に小さな人だかりができている。どうやらそこが音の源のようだとリディは当たりをつけた。だが人々の隙間から桃色の何かがちらちら動いているのは分かるものの、リディの背の高さでは人の頭の向こうが見えない。
「ねえ、マックロさん。あそこで何が起きてるのか見える?」
『そうですね。@$#色……いえ、ええと……ピンク色の髪を持つ小さな人間が忙しく動いていて、その奥にいるムラサキ色の髪の人間が何かを鳴らしています。ずっと聞こえていた音はムラサキ色の髪をした人間が持つ何かから出ているようです』
「なるほど。踊り手さんと吟遊詩人がいる、ってところかな?」
『良く分かりませんが、もっと聞いていたい気がします。あれは私たちが見ても構わないものなのでしょうか』
「たぶんね。もう少し近づいてみようか?」
『行きましょう!』
先ほどまでは震えていたマックロの声が弾んでいる。手を当てた大きな首筋も程よく緩んでいた。
リディはマックロの手綱を牽いて酒場らしき建物の方へ近寄る。相変わらず人の隙間からではあるが、ようやく中の人物がリディの位置からでも見えるようになった。
軽やかに跳ねながら手や体を大きく動かす人物は、やはり踊り手のようだ。長い桃色の髪を二つに結った彼女は十歳くらいの女の子で、とても愛らしい顔立ちをしている。
その奥ではマックロが言った通り、長い紫色の髪の人物が低い樽に腰かけて弦楽器を奏でていた。こちらはリディよりも年上、二十歳ほどの男性だ。遠くて分かりづらいが、顔立ちはとても整っているように見えた。
他の人の邪魔にならないよう、リディは広げていた日傘を閉じる。ふと目が合った踊り手の少女がにっこりと笑った。
「ハイ!」
大きな掛け声とともに彼女がくるりと回ると、現れた幾つもの花がふわりと風に舞う。
周囲の人々が歓声をあげて手を伸ばした。リディの元にも綺麗な青い花が届いたので受け取り、なんとなく髪に挿してみる。仄かに漂う優しい香りはリディの好みによく合った。
その賑やかさを伴奏の一部として、弦楽器が最後の一音を鳴らす。余韻の中で少女が後ろに長く引いた裾をつまんで頭を下げ、立ち上がった弾き手の男性も頭を下げた。
「お集まりくださってありがとう」
大きな拍手の中で、顔を上げた少女が辺りを見回しながら高い声を張り上げる。
「あたしたちは今日、この酒場で音楽と歌と踊りを披露するの。もしもあなたが今、見たり聞いたりしたものを少しでも気に入っていただけたなら、今宵の一杯を飲む場所はぜひこの酒場を選んで! 素敵な時間が過ごせること受け合いよ!」
桃色の髪をした少女の桃色の瞳がリディを捉えた。リディが微笑むと、彼女も微笑む。
「来られない人は、私たちの曲や踊りのことを周りの人たちに伝えてくれたら嬉しいわ! よろしくね!」
そう言って彼女と彼はもう一度頭を下げ、再びの拍手を受けながら酒場の奥へ消えていく。興奮冷めやらぬ人たちが口々に二人の話をしながら立ち去る中、マックロも弾んだ声で言った。
『酒場は宿屋も兼ねているんですよね?』
「全部の酒場がってわけじゃないけど、ここは宿も兼ねていそうに見えるね」
『でしたらたった今、本日の宿泊場所は決まりました。そうではありませんか、リディ?』
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リディの返事を聞いて、マックロがガックリと首を落とした。
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