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第2章
19.そんな裏がありまして
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リディとミースは顔を見合わせる。互いに二、三度瞬いたあとミースが「どうぞ」とばかりに手を差し出してくれたので、キケに顔を向けたリディは改めて口を開いた。
「キケたちの家はラスコンの店から素材を買ってるの?」
「うん。あ、でも、買ってるっていうのとはちょっと違うかもしれない。うちだけじゃなくて全員がそうなんだけど、場所代には素材代も含まれてるんだよ。だから本当なら月ごとに素材がもらえるんだけど……場所代が払えないときは渡してもらえないから、結局は素材を見たことがない月のほうが多いくらいさ」
「もしかして裏通りに住む人たちは全員が同じ契約で、職人として雇われても素材を含んだ場所代を払い続ける必要があるとか?」
「そうだよ。良く分かったね、すごいや」
リディはミースと再び顔を見合わせた。
「カラクリが見えたかな」
「ええ」
ラスコンは「裏通りの店のため」という名目で多くの素材を仕入れるが、それは裏通りの店にはほとんど渡ることなくラスコンのものになる。そうしてラスコンはその素材を使って“まぜ物”を作り、会計上は魔獣商品として、帳簿上は通常商品として販売したことにして、差額を懐に入れるのだ。
「うわあ、最低! こんな胸糞悪いやつは絶対にとっちめてやるわ! でないとあたしの気が済まない!」
そうこぶしを突き上げたミースが提案したのは『ラスコンの評判を落としながらイカサマを摘発する』という内容だった。
「本当は、帳簿を盗ん――」
言いかけてキケに目をやったミースは小さく咳払いをする。
「ええと、なんとかして帳簿を入手して不正を暴露してもいいんだけど、先に詐欺が広く囁かれていないと逆に、そのう……ちょっと問題が発生するから面倒なのよね。だから今回はあたしのブーツを使うわ。これを“まぜ物”だったってことにして苦情を言いに行けば、きっとラスコンは焦ると思うの。そこに新たなお客さんが来て、あたしが『偽物を買わされた』なんて教えてたら、悪評を広めたくないラスコンは更に焦って隙を見せるはずよ。そうしたらあとは色々とやりようがあるわ!」
「問題は、そんなに都合よく次のお客さんが来るかどうかだよね」
「そうねえ……もし誰も来ないようだったら、リディ、あなたが次のお客さんのフリをして来てくれる?」
「分かった」
「待てよ」
口を挟んできたのはキケだ。
「リディさんはともかく、ミースもやるつもりか?」
「そうよ?」
「危ないじゃないか!」
「あたし、場数は踏んでるもの。平気よ」
平然としているミースに言い返す内容を持たなかったのか、しばらく口をパクパクさせていたキケは今度はリディに視線を移す。
「リディさんはミースと一緒でもいいのか?」
「もちろん。むしろ、すごく心強いよ」
見た目だけならミースはキケと同じ年齢に見える。自分に置き換えて心配するキケの気持ちは分からなくもないが、自分よりも先輩冒険者であるミースのことをリディはまったく心配していない。
それが伝わったのだろう、キケはリディとミースを見比べた後に肩を落とす。
「……ねえ。なんでそこまでしてラスコンのことを公にしたいの? リディさんやミースには、ラスコンが何をやってても関係ないだろ?」
「そうだねえ」
キケの言うことはもっともだ。
「だけど私はキケやキケのお父さんたちを『良い人だ』って思ったんだ。そんな良い人たちはラスコンのせいで辛い目にあってるみたいで、一方で私はその状況を改善できるかもしれないカギを得た。しかも力を貸してくれる仲間まで出来たときたら、行動してみる価値がある気がしたんだよ。それともキケは、今のままでいい?」
キケの顔にはしばらく迷いが見えた。しかし顔を上げて空き家の中を見回したあとのキケからは迷いが消える。彼はきゅっと唇を噛んで首を横に振った。
「でしょ? だったらあたしたちに任せて!」
言ってミースが片目をつぶると、ちらりとミースを見たキケは真っ赤になってうつむいてしまった。
こうしてリディたちの取る道は決まった。
マックロに齧らせたブーツを「狼に齧られた」と偽って店に乗り込む、というミースの作戦は最初のうちだけなら成功したように見えたが、酒場で演奏するために組んだ『フラート姉弟と東方娘』の顔を知っている人物がいたために計画が崩れるとは思ってもみなかった。
「今回の客はこちらの二人のお嬢さんだ。丁重に扱ってやれ」
「分かりました、旦那」
奥から現れた荒くれ者たちがラスコンの言葉を聞き、ニヤリと笑う。
「俺らを恨むなよ。恨むなら自分たちの迂闊さにしとくんだな!」
荒くれ者たちは最初、素手で向かって来た。しかしリディとミースが通路を利用しながらうまくかわしていると、焦れたらしい中の一人が短剣を抜く。途端にラスコンから罵声が飛んだ。
「やめろ! その辺りに置いてある商品は高いんだ!」
「ですが旦那! こいつら妙にすばしこいですぜ!」
「お前たちの方が数は多いだろうが! 協力してなんとかしろ!」
なんとなく彼らの弱点が分かったように思う。
素早く辺りを見回したリディがより高価そうな商品を手にし、荒くれ者の攻撃に対して盾として使うフリをしてみると、ラスコンが悲鳴や怒声を響かせる。それによって躊躇する必要が生じる荒くれ者たちは徐々に苛立ちが募っていくようで、行動が荒っぽく雑になっていった。あれでは長くもたないだろう。
「すごいわ、リディ。やるわね」
「ミースもさすがだね。避けてるのに踊ってるみたいに綺麗だよ」
「ありがとう。でも、これからどうしようか悩むわ。扉を守ってる男って屈強そうじゃない? 倒すのにちょっと苦労しそう」
「そこは大丈夫だと思うな」
「あら、どうして?」
「それはね――」
「どうしてあいつらは話をする余裕まであるんだ! それに比べてお前らはなんて情けない!」
リディの予想通り、荒くれ者たちの息は見るからに上がり始めている。
「高い金を払って雇ってるんだから、あんな小娘二人くらい捕まえてみせろ!」
「努力は、してるん、ですが……」
「ええい、情けない! もっと応援を呼べ!」
ラスコンが叫んだ途端、答えるようにして外から扉が開いた。というより、扉が吹っ飛んだ。背中で扉を押さえていた荒くれものが宙を舞って商品棚に突っ込む。その派手な音に合わせてラスコン最大級の悲鳴が店内に響いた。
「誰だあああ! ふざけた入り方をするのはあああ!」
『ふざけた入り方ですみません。ですが私には手がありませんので、こういう入り方しかできないのですよ。お嫌でしたら次からは私が蹴り上げても平気なくらい丈夫な扉を用意しておいてください』
「……なんだ、お前は?」
『魔獣です。種族はナイトメアです。ご存知ですか、ナイトメア。あそこにご丁寧に羽根が飾られているペガサスのやつよりも早く地上を走ることができるのですが……あっ! でも勘違いしないでくださいね! 私は素材になりに来たわけではありませんよ!』
「いや……そういうことを聞いているわけでは……」
唖然とするラスコン同様、荒くれ者たちにも隙が出来た。それを見逃さずリディはミースと共に入口へ駆ける。吹き飛んだ扉から見えているのは、半分ほどまで差し込まれた黒い大きな体だ。
『少し早いかと思ったのですが、なんだか物騒な言葉が聞こえたので心配になって来てしまいました。駄目でしたか?』
「ううん、ちょうどいいくらいだよ」
『それは良かった』
安堵した様子のマックロの首筋をリディは軽く撫でてやった。
「キケたちの家はラスコンの店から素材を買ってるの?」
「うん。あ、でも、買ってるっていうのとはちょっと違うかもしれない。うちだけじゃなくて全員がそうなんだけど、場所代には素材代も含まれてるんだよ。だから本当なら月ごとに素材がもらえるんだけど……場所代が払えないときは渡してもらえないから、結局は素材を見たことがない月のほうが多いくらいさ」
「もしかして裏通りに住む人たちは全員が同じ契約で、職人として雇われても素材を含んだ場所代を払い続ける必要があるとか?」
「そうだよ。良く分かったね、すごいや」
リディはミースと再び顔を見合わせた。
「カラクリが見えたかな」
「ええ」
ラスコンは「裏通りの店のため」という名目で多くの素材を仕入れるが、それは裏通りの店にはほとんど渡ることなくラスコンのものになる。そうしてラスコンはその素材を使って“まぜ物”を作り、会計上は魔獣商品として、帳簿上は通常商品として販売したことにして、差額を懐に入れるのだ。
「うわあ、最低! こんな胸糞悪いやつは絶対にとっちめてやるわ! でないとあたしの気が済まない!」
そうこぶしを突き上げたミースが提案したのは『ラスコンの評判を落としながらイカサマを摘発する』という内容だった。
「本当は、帳簿を盗ん――」
言いかけてキケに目をやったミースは小さく咳払いをする。
「ええと、なんとかして帳簿を入手して不正を暴露してもいいんだけど、先に詐欺が広く囁かれていないと逆に、そのう……ちょっと問題が発生するから面倒なのよね。だから今回はあたしのブーツを使うわ。これを“まぜ物”だったってことにして苦情を言いに行けば、きっとラスコンは焦ると思うの。そこに新たなお客さんが来て、あたしが『偽物を買わされた』なんて教えてたら、悪評を広めたくないラスコンは更に焦って隙を見せるはずよ。そうしたらあとは色々とやりようがあるわ!」
「問題は、そんなに都合よく次のお客さんが来るかどうかだよね」
「そうねえ……もし誰も来ないようだったら、リディ、あなたが次のお客さんのフリをして来てくれる?」
「分かった」
「待てよ」
口を挟んできたのはキケだ。
「リディさんはともかく、ミースもやるつもりか?」
「そうよ?」
「危ないじゃないか!」
「あたし、場数は踏んでるもの。平気よ」
平然としているミースに言い返す内容を持たなかったのか、しばらく口をパクパクさせていたキケは今度はリディに視線を移す。
「リディさんはミースと一緒でもいいのか?」
「もちろん。むしろ、すごく心強いよ」
見た目だけならミースはキケと同じ年齢に見える。自分に置き換えて心配するキケの気持ちは分からなくもないが、自分よりも先輩冒険者であるミースのことをリディはまったく心配していない。
それが伝わったのだろう、キケはリディとミースを見比べた後に肩を落とす。
「……ねえ。なんでそこまでしてラスコンのことを公にしたいの? リディさんやミースには、ラスコンが何をやってても関係ないだろ?」
「そうだねえ」
キケの言うことはもっともだ。
「だけど私はキケやキケのお父さんたちを『良い人だ』って思ったんだ。そんな良い人たちはラスコンのせいで辛い目にあってるみたいで、一方で私はその状況を改善できるかもしれないカギを得た。しかも力を貸してくれる仲間まで出来たときたら、行動してみる価値がある気がしたんだよ。それともキケは、今のままでいい?」
キケの顔にはしばらく迷いが見えた。しかし顔を上げて空き家の中を見回したあとのキケからは迷いが消える。彼はきゅっと唇を噛んで首を横に振った。
「でしょ? だったらあたしたちに任せて!」
言ってミースが片目をつぶると、ちらりとミースを見たキケは真っ赤になってうつむいてしまった。
こうしてリディたちの取る道は決まった。
マックロに齧らせたブーツを「狼に齧られた」と偽って店に乗り込む、というミースの作戦は最初のうちだけなら成功したように見えたが、酒場で演奏するために組んだ『フラート姉弟と東方娘』の顔を知っている人物がいたために計画が崩れるとは思ってもみなかった。
「今回の客はこちらの二人のお嬢さんだ。丁重に扱ってやれ」
「分かりました、旦那」
奥から現れた荒くれ者たちがラスコンの言葉を聞き、ニヤリと笑う。
「俺らを恨むなよ。恨むなら自分たちの迂闊さにしとくんだな!」
荒くれ者たちは最初、素手で向かって来た。しかしリディとミースが通路を利用しながらうまくかわしていると、焦れたらしい中の一人が短剣を抜く。途端にラスコンから罵声が飛んだ。
「やめろ! その辺りに置いてある商品は高いんだ!」
「ですが旦那! こいつら妙にすばしこいですぜ!」
「お前たちの方が数は多いだろうが! 協力してなんとかしろ!」
なんとなく彼らの弱点が分かったように思う。
素早く辺りを見回したリディがより高価そうな商品を手にし、荒くれ者の攻撃に対して盾として使うフリをしてみると、ラスコンが悲鳴や怒声を響かせる。それによって躊躇する必要が生じる荒くれ者たちは徐々に苛立ちが募っていくようで、行動が荒っぽく雑になっていった。あれでは長くもたないだろう。
「すごいわ、リディ。やるわね」
「ミースもさすがだね。避けてるのに踊ってるみたいに綺麗だよ」
「ありがとう。でも、これからどうしようか悩むわ。扉を守ってる男って屈強そうじゃない? 倒すのにちょっと苦労しそう」
「そこは大丈夫だと思うな」
「あら、どうして?」
「それはね――」
「どうしてあいつらは話をする余裕まであるんだ! それに比べてお前らはなんて情けない!」
リディの予想通り、荒くれ者たちの息は見るからに上がり始めている。
「高い金を払って雇ってるんだから、あんな小娘二人くらい捕まえてみせろ!」
「努力は、してるん、ですが……」
「ええい、情けない! もっと応援を呼べ!」
ラスコンが叫んだ途端、答えるようにして外から扉が開いた。というより、扉が吹っ飛んだ。背中で扉を押さえていた荒くれものが宙を舞って商品棚に突っ込む。その派手な音に合わせてラスコン最大級の悲鳴が店内に響いた。
「誰だあああ! ふざけた入り方をするのはあああ!」
『ふざけた入り方ですみません。ですが私には手がありませんので、こういう入り方しかできないのですよ。お嫌でしたら次からは私が蹴り上げても平気なくらい丈夫な扉を用意しておいてください』
「……なんだ、お前は?」
『魔獣です。種族はナイトメアです。ご存知ですか、ナイトメア。あそこにご丁寧に羽根が飾られているペガサスのやつよりも早く地上を走ることができるのですが……あっ! でも勘違いしないでくださいね! 私は素材になりに来たわけではありませんよ!』
「いや……そういうことを聞いているわけでは……」
唖然とするラスコン同様、荒くれ者たちにも隙が出来た。それを見逃さずリディはミースと共に入口へ駆ける。吹き飛んだ扉から見えているのは、半分ほどまで差し込まれた黒い大きな体だ。
『少し早いかと思ったのですが、なんだか物騒な言葉が聞こえたので心配になって来てしまいました。駄目でしたか?』
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