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たった、これだけか
勃興
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家康(私):「……どうやら生きているようだな……。身体に重さを感じている……と言うことは大気圏の外に飛ばされたわけではないようだ……。」
所員:「お待ち申し上げておりました。」
家康(私):「……人を実験材料に使いやがって……。て。お前は何でここにいるんだ?」
所員:「お客様が戦国時代に来られるのは初めてのこと。不明な点あると思われますので、旅行で言うところのツアーコンダクターの役目を担うべくこちらに参った次第であります。」
家康(私):「ところでお前はどうやってここ1560年の岡崎にやって来たんだ?」
所員:「先程申し上げましたように、方法と言うモノは幾つもございますので。」
家康(私):「一緒に私を連れて行くことも出来たのでは無いのか?」
所員:「お客様と従業員の入り口が違いますように、転生の方法も異なっております。加えてお客様にはより楽しんで頂くことを常に考えております。」
家康(私):「『安全である。』の前提が無い絶叫マシンに乗せられた心境であったのだが……。それはそうと本当に私は徳川家康になっているのだな?」
所員:「その通りです。」
家康(私):「で。お前は何になっているのだ?」
所員:「特定の誰かになってしまいますと、家康の生涯を通しての人物がおりませんので、架空の側近の人物として助言なりさせて頂こうと考えています。ここではまず家康が岡崎に帰還するまでの徳川。正確には松平家を見ていきたいと思います。松平。徳川と言う家は、清和源氏の出となっているのでありますが、実際はそのようなことは無く。様々な官位を獲得するための手段として書き変えられた系譜であります。」
家康(私):「改竄とか捏造とか言われてしまえばそれまでのことなのでありますが、そうでもしない限り家康が『征夷大将軍』になることは出来なかったのが実情。」
所員:「実際はどうであったのか?と言いますと初代となります親氏の素性は遊行僧。」
家康(私):「普通でありましたら全く異なった人物として歴史書に記されるであろう創業者でありますが、そうならなかったのは、関ヶ原後。実務に長けた人物が重用される中、役目を終えた槍働きで家康の天下に功績のあった人物が『……あんな槍働きも出来ない奴らが……。』と溜まりに溜まった鬱憤が。たまたま文書に向けられたから。」
所員:「秀吉亡き後。秀吉恩顧の武将が武力衝突した姿を家康の家臣も見ていたと思いますし、それがあったからの徳川の天下でありましたので、『腰抜けどもが!!』と思いつつも我慢することが出来たのでありましょう。」
家康(私):「ただその代償として始祖親氏の素性が明らかになってしまった。と……。」
所員:「今の豊田市松平の地にやって来ました親氏のことを養父となりました人物がいたく気に入りまして、めでたく跡を継ぐことになったのであります。」
家康(私):「ここは素直に受け取りますか?」
所員:「豊かな松平郷に人が集まり。と言われておりますので。」
家康(私):「でもそんな松平郷に根を下ろした親氏が感じたファーストインプレッションが『たった、これだけか。』だったのでありましょう。」
所員:「外から見れば。で。実際中に入ってみると……。と言うことは往々にしてあるでしょうに。そこで満足していましたら1560年の今。家康が岡崎に居ることは無かったのでありますから。親氏はその後、系譜上2代とされています泰親の協力のもと。矢作川沿いに版図を拡げ。跡を継ぎました泰親は今の岡崎市の北部・岩津にまで勢力を拡げるのでありました。」
所員:「お待ち申し上げておりました。」
家康(私):「……人を実験材料に使いやがって……。て。お前は何でここにいるんだ?」
所員:「お客様が戦国時代に来られるのは初めてのこと。不明な点あると思われますので、旅行で言うところのツアーコンダクターの役目を担うべくこちらに参った次第であります。」
家康(私):「ところでお前はどうやってここ1560年の岡崎にやって来たんだ?」
所員:「先程申し上げましたように、方法と言うモノは幾つもございますので。」
家康(私):「一緒に私を連れて行くことも出来たのでは無いのか?」
所員:「お客様と従業員の入り口が違いますように、転生の方法も異なっております。加えてお客様にはより楽しんで頂くことを常に考えております。」
家康(私):「『安全である。』の前提が無い絶叫マシンに乗せられた心境であったのだが……。それはそうと本当に私は徳川家康になっているのだな?」
所員:「その通りです。」
家康(私):「で。お前は何になっているのだ?」
所員:「特定の誰かになってしまいますと、家康の生涯を通しての人物がおりませんので、架空の側近の人物として助言なりさせて頂こうと考えています。ここではまず家康が岡崎に帰還するまでの徳川。正確には松平家を見ていきたいと思います。松平。徳川と言う家は、清和源氏の出となっているのでありますが、実際はそのようなことは無く。様々な官位を獲得するための手段として書き変えられた系譜であります。」
家康(私):「改竄とか捏造とか言われてしまえばそれまでのことなのでありますが、そうでもしない限り家康が『征夷大将軍』になることは出来なかったのが実情。」
所員:「実際はどうであったのか?と言いますと初代となります親氏の素性は遊行僧。」
家康(私):「普通でありましたら全く異なった人物として歴史書に記されるであろう創業者でありますが、そうならなかったのは、関ヶ原後。実務に長けた人物が重用される中、役目を終えた槍働きで家康の天下に功績のあった人物が『……あんな槍働きも出来ない奴らが……。』と溜まりに溜まった鬱憤が。たまたま文書に向けられたから。」
所員:「秀吉亡き後。秀吉恩顧の武将が武力衝突した姿を家康の家臣も見ていたと思いますし、それがあったからの徳川の天下でありましたので、『腰抜けどもが!!』と思いつつも我慢することが出来たのでありましょう。」
家康(私):「ただその代償として始祖親氏の素性が明らかになってしまった。と……。」
所員:「今の豊田市松平の地にやって来ました親氏のことを養父となりました人物がいたく気に入りまして、めでたく跡を継ぐことになったのであります。」
家康(私):「ここは素直に受け取りますか?」
所員:「豊かな松平郷に人が集まり。と言われておりますので。」
家康(私):「でもそんな松平郷に根を下ろした親氏が感じたファーストインプレッションが『たった、これだけか。』だったのでありましょう。」
所員:「外から見れば。で。実際中に入ってみると……。と言うことは往々にしてあるでしょうに。そこで満足していましたら1560年の今。家康が岡崎に居ることは無かったのでありますから。親氏はその後、系譜上2代とされています泰親の協力のもと。矢作川沿いに版図を拡げ。跡を継ぎました泰親は今の岡崎市の北部・岩津にまで勢力を拡げるのでありました。」
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