ラジエルの秘密

阿部うりえる

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そして…「ハレルヤ!」

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「本当、何からなにまでありがとう、ケーキも美味しいし僕たちそんな親しくなかったのに親切にしてくれて、ありがとうラジエル」
天使の微笑みがどす黒い私の胸を打つ
ああ!神よ!なぜ彼の誘惑をお許しになるのですか!
「ははは いいんだよ、ケーキとお茶のおかわりあるからね」
やっぱり可愛い、すごく可愛い…
ここで君を食べたら…全て終ってしまうのかな?…私の天使生も含めて…
しかしもう…ダメだ!
私の中の男に逆らえない!
次の瞬間、私はケーキに夢中な彼の肩を抱き寄せ両手で彼の頬を掴むと、そのばら色の唇に口づけた
抱き寄せた衝撃で、彼の持っていたフォークが床に落ち音を立てた
そして私は罪悪感や興奮の入り混じる幸福に震えながら、彼の唇から静かに唇を離した
「甘い…」
唇についていたクリームが甘かったのか…いや、きっと君の唇が甘いのだろう!
その時の私は君を目の前にした興奮から抑えもきかず、成り行き任せで考えなしだったと思う
しかし今更恥じようとも、引き返そうとも思わない
なぜならこの気持ちに、君へのこの想いに偽りなどないのだから!
私は驚いたように固まり紅潮する彼の顔を見つめ、愛おしさからまた彼の唇に触れた今度は舌を絡め…
すると驚いたことに彼も舌を絡めてきたのだ!
「嬉しいよ、君もそういう趣味があったんだね…」
私は彼の指に自分の指をそっと絡め、そのまま彼をソファーに押し倒した
ああ…この日を何百年と思い描いてきたことか!
「ずっと食べたかったんだ…いつも見ていたのに、君ったら全然気付いてくれないから…
愛してるよ、アブデル」
私たちは時が過ぎるのも忘れお互いを求めあった
何百年という溝を埋めるかのように

おしまい
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