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3章
4 過去の秘密
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翌日、ルカ達は短剣の秘密を探るべく再びベルンシュタイン家を訪れた
アルベルトが慣れた手つきでお茶を入れ二人に差し出す
ルカは短剣を手にして見える映像の事などを彼らに話して聞かせた
「なるほど…これがそんな幻を…
僕らが触れても何も見えないけど…」
ユリウスは短剣を手に取ると観察するように色々な角度から見ながら言った
「実は今日伺ったのはその短剣の最初の持ち主の事をお聞かせ出来ればと思って…」
ルカは紅茶を一口飲み込むと単刀直入に自分たちの目的を言った
「これの最初の持ち主…?」
ユリウスはそう言うと家令のアルベルトの方を振り向き首を傾げた
「確かそれはユリウス様の曾祖父のアロイス様のものかと…」
アルベルトの言った名前にネリーは反応し不安そうにルカのほうを見つめた
「ああ、思い出したぞ!確か生前おじい様から聞いた話では昔おじい様のお父様が結婚する前ある娘と恋仲だった頃、その娘の形見として譲り受けた品物だったとか…」
ユリウスは思い出したように言った
「それで、その娘の名は…?」
ルカはネリーと顔を見合わせ彼に問う
しかしそこまでユリウスが知るわけでもなく
「んー…そこまでは…」
と口ごもると腕を組みアルベルトの方を見上げた
「それなら地下の書庫にアロイス様の残した日記があったはず…アロイス様は毎日欠かさず日記を記していたと先代がおっしゃっていましたので…拝見なさいますか?」
アルベルトはユリウスの困り顔に軽く頷くと二人に向かってそのように言った
「ぜひ…」
ルカはネリーと顔を見合わせた
謎に一つ近づけるとルカは目を輝かせたが、ネリーは内心乗り気ではなかった
しかしこうなることも少しは予想し自分から進んで彼についてきたのだからと彼女は頷き微笑んで見せた
その後、彼らはアルベルトの案内で屋敷の地下にある書庫に移動することとなった
地下に続く螺旋階段を降り湿っぽい石造りの道を進むと、アルベルトが「ここですと」と言ったので一行は一つの扉の前で足を止める
アルベルトは鍵の束を腰のベルトから外すと、その中の一つを鍵穴に差し込みががら
「ここには先代の旦那様達の遺品や帳簿などが保管されておりまして、おそらくアロイス様の日記もこちらに…」
と鍵を開けながら言って聞かせた
ガコンという鍵の外れる音とともに扉がギーときしみながら開いた
書庫の中は広く木箱や巻物、甲冑や剣などが所狭しと置かれていた
アルベルトは明かりを棚の上に置くとその中から大きな木箱を探り当て上に乗っていた物を避け始めた
「この下のものがそうです…よっ…だめだ…重すぎて私一人では…」
アルベルトが手についたほこりを払い落しながらそう言ったのでルカが進み出て
「手伝います」
と、箱の片方を持つのを手伝い箱は無事横に避けられた
アルベルトは再び明かりを手に箱の上のほこりを払い落とし蓋を開ける
その中には古びた本と巻物、他にもボロボロの手帳のようなものが数十冊入っていた
「この箱の中のどれかにその女性についても書かれたものもあるはずなんですが…」
アルベルトは箱から数冊の手帳を取り出しルカに手渡すと、自分は持ってきたランプから部屋のロウソクに火を移し始めた
「分かりました、後は僕らで探してみます」
ルカはそう言うと今にもバラバラになりそうな手帳を丁寧に開き中を確認した
「僕も手伝うよ」
ユリウスも腕まくりをしながら箱から手帳や巻物を取り出し始める
(もしあの夢が現実にあったことなら…)
ネリーは夢での出来事を思い出し少し不安になった
彼女の不安そうな表情に気づいたルカがネリーの頭をくしゃっと撫でるとうっすら微笑みかけたのでネリーもまた心配させまいと微笑み返した
「長くなりそうなので私はお茶の用意をして来ますね」
アルベルトはそう言うと彼らに背を向け一人地下室から出て行った_____
アルベルトが慣れた手つきでお茶を入れ二人に差し出す
ルカは短剣を手にして見える映像の事などを彼らに話して聞かせた
「なるほど…これがそんな幻を…
僕らが触れても何も見えないけど…」
ユリウスは短剣を手に取ると観察するように色々な角度から見ながら言った
「実は今日伺ったのはその短剣の最初の持ち主の事をお聞かせ出来ればと思って…」
ルカは紅茶を一口飲み込むと単刀直入に自分たちの目的を言った
「これの最初の持ち主…?」
ユリウスはそう言うと家令のアルベルトの方を振り向き首を傾げた
「確かそれはユリウス様の曾祖父のアロイス様のものかと…」
アルベルトの言った名前にネリーは反応し不安そうにルカのほうを見つめた
「ああ、思い出したぞ!確か生前おじい様から聞いた話では昔おじい様のお父様が結婚する前ある娘と恋仲だった頃、その娘の形見として譲り受けた品物だったとか…」
ユリウスは思い出したように言った
「それで、その娘の名は…?」
ルカはネリーと顔を見合わせ彼に問う
しかしそこまでユリウスが知るわけでもなく
「んー…そこまでは…」
と口ごもると腕を組みアルベルトの方を見上げた
「それなら地下の書庫にアロイス様の残した日記があったはず…アロイス様は毎日欠かさず日記を記していたと先代がおっしゃっていましたので…拝見なさいますか?」
アルベルトはユリウスの困り顔に軽く頷くと二人に向かってそのように言った
「ぜひ…」
ルカはネリーと顔を見合わせた
謎に一つ近づけるとルカは目を輝かせたが、ネリーは内心乗り気ではなかった
しかしこうなることも少しは予想し自分から進んで彼についてきたのだからと彼女は頷き微笑んで見せた
その後、彼らはアルベルトの案内で屋敷の地下にある書庫に移動することとなった
地下に続く螺旋階段を降り湿っぽい石造りの道を進むと、アルベルトが「ここですと」と言ったので一行は一つの扉の前で足を止める
アルベルトは鍵の束を腰のベルトから外すと、その中の一つを鍵穴に差し込みががら
「ここには先代の旦那様達の遺品や帳簿などが保管されておりまして、おそらくアロイス様の日記もこちらに…」
と鍵を開けながら言って聞かせた
ガコンという鍵の外れる音とともに扉がギーときしみながら開いた
書庫の中は広く木箱や巻物、甲冑や剣などが所狭しと置かれていた
アルベルトは明かりを棚の上に置くとその中から大きな木箱を探り当て上に乗っていた物を避け始めた
「この下のものがそうです…よっ…だめだ…重すぎて私一人では…」
アルベルトが手についたほこりを払い落しながらそう言ったのでルカが進み出て
「手伝います」
と、箱の片方を持つのを手伝い箱は無事横に避けられた
アルベルトは再び明かりを手に箱の上のほこりを払い落とし蓋を開ける
その中には古びた本と巻物、他にもボロボロの手帳のようなものが数十冊入っていた
「この箱の中のどれかにその女性についても書かれたものもあるはずなんですが…」
アルベルトは箱から数冊の手帳を取り出しルカに手渡すと、自分は持ってきたランプから部屋のロウソクに火を移し始めた
「分かりました、後は僕らで探してみます」
ルカはそう言うと今にもバラバラになりそうな手帳を丁寧に開き中を確認した
「僕も手伝うよ」
ユリウスも腕まくりをしながら箱から手帳や巻物を取り出し始める
(もしあの夢が現実にあったことなら…)
ネリーは夢での出来事を思い出し少し不安になった
彼女の不安そうな表情に気づいたルカがネリーの頭をくしゃっと撫でるとうっすら微笑みかけたのでネリーもまた心配させまいと微笑み返した
「長くなりそうなので私はお茶の用意をして来ますね」
アルベルトはそう言うと彼らに背を向け一人地下室から出て行った_____
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