願いがかないますように…

あー…気まずい…

………。
………。

…うん、これ以上は無理かな…
沈黙が重い…


大分反省したらしい？


落ち込むトウゴ。

ここまでとしよう…。



 「トウゴ」

 手を打つことにした、オリビアの声掛けに。

 「反省した？」

 「…ああ」

 顔を挙げて答えると。

 「だったら、いい。仲直りとしましょう」

オリビアの言葉にほっとした表情になる。

 「ああ。今度は、大丈夫。うまくやるよ」

…。
 今度？
うまくやる？


 「…反省したって言ったよね？」
 「ああ。今度は、驚かせたりしないから心配するな」

 驚かせない？
いや、違うでしょ…




「あのね、トウゴ…うまくするとかじゃなくて、あーいうことは、相手の同意を取ってからするものだと思うんだけど…」

 「そりゃあ、もちろん。もうオリビアの同意はもらってるから大丈夫だ」

 私の同意？
いやいや…いつ同意した？

…全然反省してないじゃない…


うんうんと一人納得するトウゴに…。

 言葉を連ねても…

聞けよ…もう…



やる気満々のトウゴと一気に不機嫌になったアリス。


 平行線を辿る話し合いが夜遅くまで行われた…。


…なんの進展もないまま…。





 翌朝、食堂に案内されたアリスを迎えのは、ロード様で、昨夜の事もあり思わず身構えてしまう。

 「…おはようございます？」

 「おはようございます。昨夜は寝れましたか？」

 「…ええ。まあ、」

 歯切れ悪く答えると、

 「それは何よりです」

 淡々と返されました。


…。
…。


…気まずい…


「あの…」

 「はい」

 「トウゴは？」

 「トウゴですか？」

 「甲板にいますよ」

 甲板？

 「甲板で体を動かしていますよ」


 甲板で体を動かす？

 「いつも食事の前に鈍らないよう鍛錬をしています。そのうちに来ますよ」

あー鍛錬ね…。


 会話が続きません…。


…。

 再び沈黙に。

なんか気まずい…

トウゴ、早く来てくれないかな…。