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皇太子の澱んだ想いの果て
皇太子の澱んだ想いの果て 1
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べレ王国・国境近く。
ひっそり建てられた屋敷の一室で…。
ガガッ…ガシャン!グギャッ!
手当たり次第にモノを破壊しながら絶叫する皇太子エドモンドの姿があった。
何故だ。何故だ。何故だ。何故だ。アリーシャ…
アリーシャー!
…アリーシャは私のモノ…
ある事件を引き起こした事からべレ王国に生涯を通して入国はもちろん近づくことさえ禁じられたエドモンド。
数年も経って使者を立て何度も何度も提言と懇願を繰り返し他国の協力を仰いでの交渉さえ一考にされず覆されることはなかった。
べレ王国の国境門は更に強固になって開くことなく入れないままだった。
そして…焦燥感が増していく中で信じ難い報せを受け取った。
べレ王国アリーシャ王女とべレ国軍・総隊長ダグラス・ギールズの結婚。
一目見た瞬間から自分の妃にと望み数え切れないほど婚姻を申し込んだ。
ただ一人の少女を…王女を手に入れる為に。
手に入れる為ならばなんでもした。
父王に訴え自国を動かして…。
あらゆる手段を用い違法な方法をも取ってきた。
それこそ侵略をも念頭に入れて…。
視つめ続け何としてでも手に入れたかった少女。
初めて目にしてから数年の間来訪する度に追いかけた。
年端もいかない年少の王女を追いかける隣国の王太子の鬼気迫る姿に周りは眉を顰めた。
その異様な行動の結果相手に怖がられ嫌がられて遂には避られた。
誰であっても狂気を宿した目で自分を追いかけてくる姿には恐怖を感じ逃げ出すだろう。
年をおうごとに輝きを増す王女の美貌は10歳にして艶やかさも醸し出し人々を魅了した。
最後に会ったアリーシャの姿を思い浮かべる度に何故あの時に手に入れられなかったのかという悔しさと共に込み上げる殺意。
腕に囲んだ柔らかなアリーシャの華奢な身体を思い出す度に。
あのまま既成事実を持ててさえすれば…。
これ程悔やむこともなかったものを…。
今更ながらに邪魔が入った事に憤怒が沸きあがる。
男女が二人きりで密室で逢瀬したことが周囲に知らしめせれば強制的に婚姻へと結びつく。
それは貴族間では当たり前の事で単なる誤解であっても言い逃れができない。
既成事実を作られでもしたらたとえ年端もいかない相手でも適用される。
いい加減煮詰まっていたエドモンドは強硬手段に出ることを決意する。
その暗黙のルールを逆手にとっての非常識な企て。
エドモンドは綿密に計画を立て手ゴマを使って行動を起こす。
ひっそり建てられた屋敷の一室で…。
ガガッ…ガシャン!グギャッ!
手当たり次第にモノを破壊しながら絶叫する皇太子エドモンドの姿があった。
何故だ。何故だ。何故だ。何故だ。アリーシャ…
アリーシャー!
…アリーシャは私のモノ…
ある事件を引き起こした事からべレ王国に生涯を通して入国はもちろん近づくことさえ禁じられたエドモンド。
数年も経って使者を立て何度も何度も提言と懇願を繰り返し他国の協力を仰いでの交渉さえ一考にされず覆されることはなかった。
べレ王国の国境門は更に強固になって開くことなく入れないままだった。
そして…焦燥感が増していく中で信じ難い報せを受け取った。
べレ王国アリーシャ王女とべレ国軍・総隊長ダグラス・ギールズの結婚。
一目見た瞬間から自分の妃にと望み数え切れないほど婚姻を申し込んだ。
ただ一人の少女を…王女を手に入れる為に。
手に入れる為ならばなんでもした。
父王に訴え自国を動かして…。
あらゆる手段を用い違法な方法をも取ってきた。
それこそ侵略をも念頭に入れて…。
視つめ続け何としてでも手に入れたかった少女。
初めて目にしてから数年の間来訪する度に追いかけた。
年端もいかない年少の王女を追いかける隣国の王太子の鬼気迫る姿に周りは眉を顰めた。
その異様な行動の結果相手に怖がられ嫌がられて遂には避られた。
誰であっても狂気を宿した目で自分を追いかけてくる姿には恐怖を感じ逃げ出すだろう。
年をおうごとに輝きを増す王女の美貌は10歳にして艶やかさも醸し出し人々を魅了した。
最後に会ったアリーシャの姿を思い浮かべる度に何故あの時に手に入れられなかったのかという悔しさと共に込み上げる殺意。
腕に囲んだ柔らかなアリーシャの華奢な身体を思い出す度に。
あのまま既成事実を持ててさえすれば…。
これ程悔やむこともなかったものを…。
今更ながらに邪魔が入った事に憤怒が沸きあがる。
男女が二人きりで密室で逢瀬したことが周囲に知らしめせれば強制的に婚姻へと結びつく。
それは貴族間では当たり前の事で単なる誤解であっても言い逃れができない。
既成事実を作られでもしたらたとえ年端もいかない相手でも適用される。
いい加減煮詰まっていたエドモンドは強硬手段に出ることを決意する。
その暗黙のルールを逆手にとっての非常識な企て。
エドモンドは綿密に計画を立て手ゴマを使って行動を起こす。
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