25 / 32
皇太子の澱んだ想いの果て
皇太子の澱んだ想いの果て 2
しおりを挟む
あの最後の年も出会うなりエドモンドの姿を目にした途端逃げだした王女。
その態度には腹を立てたが自らの手に落ちた王女との未来を浮かべて怒りを押し込み無言のままその後ろ姿を追いかける。
手配していた部下を使って侍女たちを遠ざけ逃げる王女を孤立させてエドモンドは冷静にある方向に追い詰めていく。
予てから下見をして誰も来ない一角に追い込んだ。
性別の違いと年齢差で上回った力を使って華奢な王女の身体をキツく抱きしめた。
計画通りに拘束に成功し首尾よく無人の部屋へ…連れ込もうとした。
…あと少し。
口を塞ぐほんの一瞬王女が挙げた小さな声。
その声を聞きつけ現れた大きな影に圧倒的な力のもと痛みと共に知る。
自身の計画の破綻と敗北を。
そこでエドモンドの意識を奪われた。
あと少し…あと少しで我が物にできたものを…。
愛しき存在は手からすり抜けた…。
エドモンド強制送還。
事件後。
当初王国は驚きはしたものの王女に対する皇太子の執着過ぎる求愛はよく理解しており突き返された身柄に対してもそれ程重要視していなかった。
そしてべレ王国からの特別密使が一人やって来る。
のらりのらりとかわすして事実を有耶無耶につもりだった。
使者に対してたった一人という事実だけで公にせずに済ましたいのだなと勝手に解釈し物事を簡単に考えていた。
友好国であった為王太子が引き起こした事もならば責任を取って王女と婚姻すれば事が済むことだと。
予てからの王太子の望み通りだと。
両国間の結束に繋がるとむしろ願ったり叶ったりと手を挙げて喜んでいた程でべレ王国の使者に対して満面の笑みで申し込んだ。
厚顔無恥甚だしい。
べレ王国の使者を前にその希望的発言も発した瞬間使者の恫喝で謁見の間は固まる。
「ふざけんじゃねぇ!」
大きな身体から発せられた言葉と迫力に圧されべレ王国から宣戦布告。
回避するために突きつけられた要求は3点。
王太子エドモンドの生涯にわたってのベレ王国への入国禁止。
損害賠償(国家予算5分の1相当)
そして何よりも重い要求は王太子の廃嫡。
エドモンドは現国王唯一の王位継承者。
べレ王国からの国政無視無理難題とも言える要求に王国は仰天し言葉を失う。
べレ王国の怒りは想像をはるかに超え深刻である事に初めて王国は知った。
苦渋の決断の末王国は王位継承者廃嫡の拒否を選択。
会談は決裂する。
しかしながら、
王太子エドモンドの生涯にわたってのべレ王国への入国禁止。
損害賠償(国家予算5分の1相当)
を飲むことで何とか開戦だけは回避する事が出来た。
べレ王国との国交断絶。
引き換えた代償はあまりに大きかった。
その態度には腹を立てたが自らの手に落ちた王女との未来を浮かべて怒りを押し込み無言のままその後ろ姿を追いかける。
手配していた部下を使って侍女たちを遠ざけ逃げる王女を孤立させてエドモンドは冷静にある方向に追い詰めていく。
予てから下見をして誰も来ない一角に追い込んだ。
性別の違いと年齢差で上回った力を使って華奢な王女の身体をキツく抱きしめた。
計画通りに拘束に成功し首尾よく無人の部屋へ…連れ込もうとした。
…あと少し。
口を塞ぐほんの一瞬王女が挙げた小さな声。
その声を聞きつけ現れた大きな影に圧倒的な力のもと痛みと共に知る。
自身の計画の破綻と敗北を。
そこでエドモンドの意識を奪われた。
あと少し…あと少しで我が物にできたものを…。
愛しき存在は手からすり抜けた…。
エドモンド強制送還。
事件後。
当初王国は驚きはしたものの王女に対する皇太子の執着過ぎる求愛はよく理解しており突き返された身柄に対してもそれ程重要視していなかった。
そしてべレ王国からの特別密使が一人やって来る。
のらりのらりとかわすして事実を有耶無耶につもりだった。
使者に対してたった一人という事実だけで公にせずに済ましたいのだなと勝手に解釈し物事を簡単に考えていた。
友好国であった為王太子が引き起こした事もならば責任を取って王女と婚姻すれば事が済むことだと。
予てからの王太子の望み通りだと。
両国間の結束に繋がるとむしろ願ったり叶ったりと手を挙げて喜んでいた程でべレ王国の使者に対して満面の笑みで申し込んだ。
厚顔無恥甚だしい。
べレ王国の使者を前にその希望的発言も発した瞬間使者の恫喝で謁見の間は固まる。
「ふざけんじゃねぇ!」
大きな身体から発せられた言葉と迫力に圧されべレ王国から宣戦布告。
回避するために突きつけられた要求は3点。
王太子エドモンドの生涯にわたってのベレ王国への入国禁止。
損害賠償(国家予算5分の1相当)
そして何よりも重い要求は王太子の廃嫡。
エドモンドは現国王唯一の王位継承者。
べレ王国からの国政無視無理難題とも言える要求に王国は仰天し言葉を失う。
べレ王国の怒りは想像をはるかに超え深刻である事に初めて王国は知った。
苦渋の決断の末王国は王位継承者廃嫡の拒否を選択。
会談は決裂する。
しかしながら、
王太子エドモンドの生涯にわたってのべレ王国への入国禁止。
損害賠償(国家予算5分の1相当)
を飲むことで何とか開戦だけは回避する事が出来た。
べレ王国との国交断絶。
引き換えた代償はあまりに大きかった。
0
あなたにおすすめの小説
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
悪役令嬢の心変わり
ナナスケ
恋愛
不慮の事故によって20代で命を落としてしまった雨月 夕は乙女ゲーム[聖女の涙]の悪役令嬢に転生してしまっていた。
7歳の誕生日10日前に前世の記憶を取り戻した夕は悪役令嬢、ダリア・クロウリーとして最悪の結末 処刑エンドを回避すべく手始めに婚約者の第2王子との婚約を破棄。
そして、処刑エンドに繋がりそうなルートを回避すべく奮闘する勘違いラブロマンス!
カッコイイ系主人公が男社会と自分に仇なす者たちを斬るっ!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる