騎士隊長は、婚活中。閉じ込められて幸せを得る

kitahara

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皇太子の澱んだ想いの果て  

皇太子の澱んだ想いの果て  3

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意識が戻ったのは格子の入った王城の一室。


訳が解らず目覚めてまず王女を探す。


そして聞かされた現状。





憤りも冷めぬうちに待ち受けていたのは国を窮地に追い込み修復不可能な愚かな事を起こした皇太子への非難。



王城に呼び寄せられて父王の叱責と嘆きを受けてもエドモンドの態度は変わらない。



王女を諦めたりはしない!

事実を曲げてでも!
既成事実をでっち上げてでも!
国内はもちろん諸外国に対して高々に声を挙げて!
必ず王女を手に入れて見せる!



叫ぶその異様なエドモンドの姿に周囲の者たちは恐れを抱く。


これ以上の摩擦と戦争へ発展することを危惧した多くの上位貴族達は強固な拒絶と反対姿勢を持つ。



当時のエドモンドは若く高位貴族である彼らと張り合うにはまだ力が足りなかった。



国王の怒りをかってしまったエドモンド。


王位継承権の剥奪を免れるためにも一旦引いて退くしか道はなかった。


王女であるアリーシャを手に入れる為にどうしても王位は必要だった。


皇太子という立場だけは死守しなければならなかったから。



全ての状況を鑑みた王はエドモンドの宣言は退け王城より遠く離宮にて無期限の謹慎を言い渡す。





栄華を極めていたエドモンドの国はべレ王国との国交断絶以降衰退していく。


国境を閉鎖されたエドモンドの国はべレ王国との対立が弊害となり両国の事情を鑑みた諸外国との交易にも影を落とし始め…少しづつ滅亡への道を歩み始めた。


物流が変わった事で国は物資の調達が難しくなり(このまま、王太子エドモンドを冠していてはこの国はいずれ…)貴族間で密かに囁かれていた声が国の衰退と共に次第に大きくなって夜逃げをする国民が出始め…。



隣国に残された道は数少ない他国の協力を得て回りくどくてもひたすらに諸外国との交易を通して信頼回復に努めるしかなかった。


べレ王国は諸外国に対して礼節を重んじる。

けれど一度敵国と定めた隣国に対してだけは頑なに強固な態度を取り続けた。


何一つとして進展なく打開策も掴めないまま時間だけが過ぎていく。







アリーシャに会えない5年の間にエドモンドの周囲もまた状況は変わっていた…。




廃れていく国の状況を憂いだ王は周囲の勧めに従って側室を持った。


本来ならば王太子エドモンドの婚約者候補であった若く美しい令嬢たち。


選ばれた令嬢は否応もなく親子以上も年の離れた老齢の国王に輿入れする。


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