騎士隊長は、婚活中。閉じ込められて幸せを得る

kitahara

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皇太子の澱んだ想いの果て  

皇太子の澱んだ想いの果て  5

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追い詰められた国で正常でいるというのは難しい。


懐妊しても産むことが出来なければ…例え王女が産まれても後継者とならない為側妃の立場は与えられず放逐はなくとも宙ぶらりんの立場のまま王宮の片隅に捨て置かれてしまう。



国王が相手とはいえ正式な婚姻を結べず子さえ為せなかった女性に未来などある訳もなく実家に戻る事などもっての外。


二度と生家に戻ることもできず…残された道は悲惨な末路しか残されていなかったからだ。


だからこそ彼女たちは何としても子供を産まなければならなかった…。







そんな過酷な状況の中彼女たちは見事懐妊する。


最大の役目を乗り越えた彼女たちがどれ程安堵した事だろう。



しかし…彼女たちは、妊という重圧からは解放されたても新たな苦難と隣り合わせの生活を送る事になる。



かつて自身の夫候補であった王太子と公に対立してしまう為子供と共に命の危険に晒されるからだ。


王太子にとって対抗馬となるうる者の誕生は近い将来自身に取って代わられる事であり弟王子の存在自体が目障りとなる。


辿り着く先は誰しもが考えられるのは生まれてくる弟王子の不慮の事故。



最悪の事態に備えて周囲は警備を強化し王太子であるエドモンドを警戒していた。



産み月が来て彼女たちは男児を産み落とす。


…しかし数日・一月・数か月…とどれ程時間が過ぎても何も起こらない。




刺客を放つどころか聞こえてくるのは離宮においての自堕落な生活を送る王太子の噂ばかり。


(王太子は愚か者)


…次第に周囲の者たちは王太子を危険因子・敵に非ずと危機感を薄めて警備は緩やかになっていった。




そうした束の間の穏やかな日が続いた王城に闇が下りた。


度重なる難題にも何とか対応しながら舵取りをしていた国王が死亡する。



穏やかで人望のあった国王の突然の崩御。



悲しむ間もなく執り行われた質素な追悼式。



他国の侵略を鑑みて国中の混乱を避ける為と…尤もらしい理由を掲げてこれまた異例の速さで執り行われる戴冠式。




そして新たな国王となったのは王太子エドモンド。


まだ言葉も話せない幼子より蟄居に近い扱いながら既に成人している王太子をと一部高位貴族の推挙によって表向きは担ぎ上げられてた形をとっての戴冠。


全ての事がわずか数日で執り行われた。



まるで前もって解っていたかのような用意周到さで不信を抱き異議を唱える事さえ与えない間にそれは始まった…。



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