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あと、二日
形に残る、思い出を
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リリィの作った美味しい昼食を食べ終えて。
共同作業で汚れた皿を綺麗にし。
私はお出かけの準備をしようと自室に戻る。
パジャマから昨日とは色違いのワンピースを着衣し、準備は万端。
対するリリィは「まだ着れるから」と、昨日の服のままだった。
家の戸締まりも確認し、私たちは家を出る。
天気は快晴。気温はめっちゃ高い。
圧倒的な夏の天気の下、私たちは歩き出す。
とりあえず、街をぐるりと回ろうか、みたいな。
気になるものがあったら、足を止めてそこに立ち寄ってみよう。
そんな感じで。
※
街は昨日に比べて、明日のお祭りの為の飾りが増えていた。
明日には、もっと増えているのだろう。
お祭り。リリィと一緒に楽しみたいな。
……まぁ、それは今日の夜とかに考えることとしよう。
今は、リリィとの街の観光に集中。集中!
全力で楽しむ。そのために必要な第一要素は──。
「……リリィ」
私はリリィの名を呼び、彼女の手をツンツンと触った。
手を繋ぎたいっていう意思表示のつもり。
好きな人と手を繋ぐ──ってね。うん、良い事だよね。
昨日も散々繋がれていたワケだけど!
だけど……伝わりづらかったかな。
これでも、めっちゃ勇気を振り絞ったつもりで。
チラとリリィの手を一瞥すると、わしゃわしゃと動いているのが映った。
窺う様に顔を覗くと、リリィもまた私の顔を覗いてくる。
「……私の手、ベタベタしてるけど。それでもいいなら」
とても察しが良かった。
……私の抱く感情、リリィにバレてるもんね。
手を繋ぎたかったのがバレるのも当然っちゃ当然なのかもしれない。
「あ、うん! 全然!」
恥ずかしいのを振り払いながら。明るく言い放つ。
直ぐに私の手がリリィの手に絡めつけられた。
全然ベタベタして無いじゃん。
ぷにぷに。
「えっと、ありがと」
「うん。ありがと」
こうしているだけでも、凄く満たされるものがあった。
それは、恥ずかしさをも跳ね除ける特別な何かを感じるから。
その人を好きな人だと意識するだけで、こうも心情の変化がある。
恋……凄い。
※
「あ。あの店行ってみる?」
それからもう暫く、適当な話をしながら歩き続けて。
見えた一つの建物を、私は指で差した。
それは、この街で一番大きい雑貨屋。
一番大きいとは言うけど、大きさ的にはさほど無い。
ここには、ロウソクやらの生活用品を買いに、たまーに通ってる。
「可愛いものとかたくさんあるから、どうかなって思ったんだけど……」
立ち止まり、リリィの様子を窺う。
と、同時に「いいよ」という声が耳に届く。
「よし! じゃあ、入ろっか」
手を繋いだまま、その店へと足を踏み入れた。
入るなり見覚えのある店員さんが、いらっしゃいと言ってきた。
頭を下げ、キョロキョロとその店内を見回す。
お客さんはまばらだ。
「何か買いたいものでもあるの?」
横のリリィが聞いてくる。
私はうんうんと首を縦に振る。
「えっとね。さっきも言ったんだけど、ここ可愛いものが多くてね」
「うん」
「思い出に、お揃いの物を買おうかなーって」
「どうかな?」と、上目遣いでリリィに確認をとる。
私は、形として思い出に残るものが欲しかった。
ずっと大切するだろうし、形があるものは消えないから。
そういう想いで、この場所に立ち寄ったのもある。
……と言っても、それを思いついたのはついさっきのことなんだけどね。
「…………」
リリィは即答するかと思い上がっていたが、返事は遅い。
黙り込み。何かを考えているかのように唸っていた。
「リリィ?」
呼んでも返事はくれず、唸りを続けていた。
……嫌だったのかな。
だとしたら普通にショック。
だが、リリィは、やがて私に返事をくれた。
「いいよ。お揃いの物、買おう」
その言葉に、私は心の底から安堵した。
溜息とも違う息の塊が私の口から放出された。
「良かったー。断られるんじゃ無いかって思った」
「どうして?」
「あーいや。返事が遅いなーって思ったからさ」
「ごめんね。ちょっと色々と頭をよぎっちゃって」
「え。それって──」
『何が?』
そう聞く前にリリィは取り繕ったような明るい声で「ちょっと見てくるね」と、繋いでいた手をほどき、小っちゃい飾り物があるスペースへと小走りで移動した。
若干のモヤがあったが、まぁいっかって、リリィの背中を目指す。
先まで繋がれていた手をにぎにしてみると、暑さで汗を浴びていたのが分かった。
拭いたりはせずに、そのままにしていた。
それはなぜか? 変態的な理由なので言えない。考えない。
「リリィー」
追いつき、彼女の眺めていたスペースを私も見やる。
このスペースは、私もちゃんと見たことが無かったから新鮮。
前に見た時は、可愛いもの沢山あるなー程度の認識だったから。
そこにあるのは、お部屋に飾れるようなもの、自身に身につけられる様なもの。様々である。
目移りをめっちゃしちゃいながら、最終的にはリリィに行き着いた。
まじまじと商品を見つめながら、最終的にその中の一つを拾い上げた。
「……これ、どうかな?」
私の目の前に提示してきたそれは。
キラキラとした宝石みたいな装飾品が、一本の長い糸に通されたネックレスの様なもの──というか、ネックレスかこれ。
「いーじゃん! 可愛い!」
リリィは意外にもこういう系が好きなのか、と内心驚く。
「……うん」
嬉しそうに頷く。
そして、同じやつをもう一つ拾い上げた。
「じゃあ、これを……」
申し訳なさそうに私を見るリリィ。
どうしたのかなって思ったけど、すぐにお金のことだと分かる。
「あ、うん! 大丈夫だよ! 元々私が言い出したことだから」
リリィの手から、その二つを受け取る。
「ごめん」
「いやいやいや。大丈夫って! じゃ、ちゃちゃっと買ってくる!」
私はカウンターまで小走り気味に行って、言った通りちゃっちゃとそれを購入した。
ちなみに、かなり安かった。
それは嬉しいんだけど、下手したら壊しそうなのが不安要素でもある。
……だから、これは大切に使おう。
「リリィー」
手をちょいちょいと動かし彼女を呼び、共に店を後にした。
ちょうど近くにベンチがあったので、一緒に座り込み。
さっき買ったネックレスを二人一緒に眺める。
「可愛いねー。リリィ、物選びのセンスあるー」
「ありがと」
「これ大切にする。だから、リリィも大切にして欲しい!」
「もちろん。……ずっと。大切に。する」
とても想いの籠ったリリィの呟き。
なんだか凄く心が満たされてしまう。
「うん! じゃあ、早速付けよっか」
「……うん」
私は「はい」と、一つのネックレスを手渡した。
膝下に残ったもう一つのそれを、首元まで運び装着した。
対するリリィも、特に苦難なくそれを取り付けていた。
うん。似合ってる。よりキラキラと輝いているように見える。
綺麗なリリィに綺麗なものが重なる相乗効果。凄い。
……私は多分、似合ってなさそうだ。
リリィとの時間が終わったら、これは大切に保管させて頂こう。
「リリィ、似合ってるよー」
「ミリアも」
「はは。……どうかなー」
「本当だよ」
「……そ。嬉しい」
「うん」
私が似合ってるとしたら、リリィの方が百倍は似合ってそうな気がした。
「……」
ふと。
ネックレス。リリィに付けて貰えば良かったかなって。ちょっと後悔。
そうしたらリリィと触れ合える時間が増える、わけ、で……?
あれ? なんでこんなことナチュラルに思考しちゃってんだ……。
今のは無し。首をブンブンと心の中で横に振った。
「じゃあ、観光の続き。いこ」
私は荒れた心情を表情に映し出さず、平静を装い。起立した。
リリィもそれに続く。
「じゃあ……」
言いながら、手を繋ぐ。
すると、リリィは少し心配げに、こう聞いてきた。
「ミリア。暑くない? 私は大丈夫だけど」
「私も大丈夫だよ」
本当に全然大丈夫だった。
私が今感じているのは、夏の暑さでもなんでもなく。
リリィの温もり。ただ、それだけ。
それは暑さを感じさせることなんて、全くなくって。
文字通り。とても、あったかい。
共同作業で汚れた皿を綺麗にし。
私はお出かけの準備をしようと自室に戻る。
パジャマから昨日とは色違いのワンピースを着衣し、準備は万端。
対するリリィは「まだ着れるから」と、昨日の服のままだった。
家の戸締まりも確認し、私たちは家を出る。
天気は快晴。気温はめっちゃ高い。
圧倒的な夏の天気の下、私たちは歩き出す。
とりあえず、街をぐるりと回ろうか、みたいな。
気になるものがあったら、足を止めてそこに立ち寄ってみよう。
そんな感じで。
※
街は昨日に比べて、明日のお祭りの為の飾りが増えていた。
明日には、もっと増えているのだろう。
お祭り。リリィと一緒に楽しみたいな。
……まぁ、それは今日の夜とかに考えることとしよう。
今は、リリィとの街の観光に集中。集中!
全力で楽しむ。そのために必要な第一要素は──。
「……リリィ」
私はリリィの名を呼び、彼女の手をツンツンと触った。
手を繋ぎたいっていう意思表示のつもり。
好きな人と手を繋ぐ──ってね。うん、良い事だよね。
昨日も散々繋がれていたワケだけど!
だけど……伝わりづらかったかな。
これでも、めっちゃ勇気を振り絞ったつもりで。
チラとリリィの手を一瞥すると、わしゃわしゃと動いているのが映った。
窺う様に顔を覗くと、リリィもまた私の顔を覗いてくる。
「……私の手、ベタベタしてるけど。それでもいいなら」
とても察しが良かった。
……私の抱く感情、リリィにバレてるもんね。
手を繋ぎたかったのがバレるのも当然っちゃ当然なのかもしれない。
「あ、うん! 全然!」
恥ずかしいのを振り払いながら。明るく言い放つ。
直ぐに私の手がリリィの手に絡めつけられた。
全然ベタベタして無いじゃん。
ぷにぷに。
「えっと、ありがと」
「うん。ありがと」
こうしているだけでも、凄く満たされるものがあった。
それは、恥ずかしさをも跳ね除ける特別な何かを感じるから。
その人を好きな人だと意識するだけで、こうも心情の変化がある。
恋……凄い。
※
「あ。あの店行ってみる?」
それからもう暫く、適当な話をしながら歩き続けて。
見えた一つの建物を、私は指で差した。
それは、この街で一番大きい雑貨屋。
一番大きいとは言うけど、大きさ的にはさほど無い。
ここには、ロウソクやらの生活用品を買いに、たまーに通ってる。
「可愛いものとかたくさんあるから、どうかなって思ったんだけど……」
立ち止まり、リリィの様子を窺う。
と、同時に「いいよ」という声が耳に届く。
「よし! じゃあ、入ろっか」
手を繋いだまま、その店へと足を踏み入れた。
入るなり見覚えのある店員さんが、いらっしゃいと言ってきた。
頭を下げ、キョロキョロとその店内を見回す。
お客さんはまばらだ。
「何か買いたいものでもあるの?」
横のリリィが聞いてくる。
私はうんうんと首を縦に振る。
「えっとね。さっきも言ったんだけど、ここ可愛いものが多くてね」
「うん」
「思い出に、お揃いの物を買おうかなーって」
「どうかな?」と、上目遣いでリリィに確認をとる。
私は、形として思い出に残るものが欲しかった。
ずっと大切するだろうし、形があるものは消えないから。
そういう想いで、この場所に立ち寄ったのもある。
……と言っても、それを思いついたのはついさっきのことなんだけどね。
「…………」
リリィは即答するかと思い上がっていたが、返事は遅い。
黙り込み。何かを考えているかのように唸っていた。
「リリィ?」
呼んでも返事はくれず、唸りを続けていた。
……嫌だったのかな。
だとしたら普通にショック。
だが、リリィは、やがて私に返事をくれた。
「いいよ。お揃いの物、買おう」
その言葉に、私は心の底から安堵した。
溜息とも違う息の塊が私の口から放出された。
「良かったー。断られるんじゃ無いかって思った」
「どうして?」
「あーいや。返事が遅いなーって思ったからさ」
「ごめんね。ちょっと色々と頭をよぎっちゃって」
「え。それって──」
『何が?』
そう聞く前にリリィは取り繕ったような明るい声で「ちょっと見てくるね」と、繋いでいた手をほどき、小っちゃい飾り物があるスペースへと小走りで移動した。
若干のモヤがあったが、まぁいっかって、リリィの背中を目指す。
先まで繋がれていた手をにぎにしてみると、暑さで汗を浴びていたのが分かった。
拭いたりはせずに、そのままにしていた。
それはなぜか? 変態的な理由なので言えない。考えない。
「リリィー」
追いつき、彼女の眺めていたスペースを私も見やる。
このスペースは、私もちゃんと見たことが無かったから新鮮。
前に見た時は、可愛いもの沢山あるなー程度の認識だったから。
そこにあるのは、お部屋に飾れるようなもの、自身に身につけられる様なもの。様々である。
目移りをめっちゃしちゃいながら、最終的にはリリィに行き着いた。
まじまじと商品を見つめながら、最終的にその中の一つを拾い上げた。
「……これ、どうかな?」
私の目の前に提示してきたそれは。
キラキラとした宝石みたいな装飾品が、一本の長い糸に通されたネックレスの様なもの──というか、ネックレスかこれ。
「いーじゃん! 可愛い!」
リリィは意外にもこういう系が好きなのか、と内心驚く。
「……うん」
嬉しそうに頷く。
そして、同じやつをもう一つ拾い上げた。
「じゃあ、これを……」
申し訳なさそうに私を見るリリィ。
どうしたのかなって思ったけど、すぐにお金のことだと分かる。
「あ、うん! 大丈夫だよ! 元々私が言い出したことだから」
リリィの手から、その二つを受け取る。
「ごめん」
「いやいやいや。大丈夫って! じゃ、ちゃちゃっと買ってくる!」
私はカウンターまで小走り気味に行って、言った通りちゃっちゃとそれを購入した。
ちなみに、かなり安かった。
それは嬉しいんだけど、下手したら壊しそうなのが不安要素でもある。
……だから、これは大切に使おう。
「リリィー」
手をちょいちょいと動かし彼女を呼び、共に店を後にした。
ちょうど近くにベンチがあったので、一緒に座り込み。
さっき買ったネックレスを二人一緒に眺める。
「可愛いねー。リリィ、物選びのセンスあるー」
「ありがと」
「これ大切にする。だから、リリィも大切にして欲しい!」
「もちろん。……ずっと。大切に。する」
とても想いの籠ったリリィの呟き。
なんだか凄く心が満たされてしまう。
「うん! じゃあ、早速付けよっか」
「……うん」
私は「はい」と、一つのネックレスを手渡した。
膝下に残ったもう一つのそれを、首元まで運び装着した。
対するリリィも、特に苦難なくそれを取り付けていた。
うん。似合ってる。よりキラキラと輝いているように見える。
綺麗なリリィに綺麗なものが重なる相乗効果。凄い。
……私は多分、似合ってなさそうだ。
リリィとの時間が終わったら、これは大切に保管させて頂こう。
「リリィ、似合ってるよー」
「ミリアも」
「はは。……どうかなー」
「本当だよ」
「……そ。嬉しい」
「うん」
私が似合ってるとしたら、リリィの方が百倍は似合ってそうな気がした。
「……」
ふと。
ネックレス。リリィに付けて貰えば良かったかなって。ちょっと後悔。
そうしたらリリィと触れ合える時間が増える、わけ、で……?
あれ? なんでこんなことナチュラルに思考しちゃってんだ……。
今のは無し。首をブンブンと心の中で横に振った。
「じゃあ、観光の続き。いこ」
私は荒れた心情を表情に映し出さず、平静を装い。起立した。
リリィもそれに続く。
「じゃあ……」
言いながら、手を繋ぐ。
すると、リリィは少し心配げに、こう聞いてきた。
「ミリア。暑くない? 私は大丈夫だけど」
「私も大丈夫だよ」
本当に全然大丈夫だった。
私が今感じているのは、夏の暑さでもなんでもなく。
リリィの温もり。ただ、それだけ。
それは暑さを感じさせることなんて、全くなくって。
文字通り。とても、あったかい。
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