魔法適正Fランクの落ちこぼれ魔法使い、Sランクの魔力蓄積量とスキル《魔力操作》で最強です!

沢谷 暖日

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第2章 アレクシス王国、王都

第16話 王女様との対談

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 五年前の光景が脳裏に描き出される。
 気になることが多すぎて、思考が追いつかない。
 あの時はどうしてサニスの町に? 今の私、寝癖ついてない?
 様々なことが頭を駆け巡る中、やがて私はハッとしたように深く頭を下げた。

「は、初めまして。私は、クロエ・サマラスと申します」

 続けてドロシーも同じように挨拶をする。
 そして私は、その第二王女様の顔をまっすぐと見た。
 けど恥ずかしさなのか、単に緊張なのか、顔を背けてしまいそうになる。

「…………」

 それでもまっすぐ見た彼女の顔立ちは、当然ながら以前より大人びて見えた。
 凜とした表情。艶やかな肌。真珠のような目に、長いまつ毛。
 白いドレスに金色の髪がよく似合っている。
 あの時は『カワイイ』が真っ先に来たけど、今は『美しさ』が先に来る。
 ただ、どこか憂いを纏っているかのようで、はつらつとした雰囲気は感じられず。以前の彼女を覚えている私は、どこか違和感めいたものを感じてしまった。

「緊張しないでいいのよ」

 固まる私たちに、彼女はニコリと微笑む。
 そして──。

「ソニア。一度、部屋から出て貰っても構わない?」

 女騎士に視線を向け、穏やかな表情でそう呼びかけた。

「いやしかし、それは……」
「大丈夫。彼女らは不審な人物にも見えないから」
「……分かりました」

 ソニアと呼ばれた女騎士はそれだけを答えると、すぐに部屋からいなくなってしまった。
 第二王女なのだから見張りの一人くらいはいてもいいのに。と思う。
 しかしどうやら気を遣わせてしまったらしい。
 申し訳なく思いながらも、先の彼女の言葉にどこか、すん、と冷静になる。
 『彼女らは不審な人物にも見えないから』
 多分、彼女は私のことを覚えていないのだろう。
 それは普通のことなのに、少し寂しいなと思ってしまった。

「さて」

 と、王女様は声色を明るくした。
 王女様は再度微笑むと、二の句を継ぐ。

「突然こんな場所へ連れてきてしまって、ごめんなさい。色々と話を聞かせて欲しいの」

 王女様が「いいかな?」と問うて、私とドロシーは顔を見合わせて頷いた。
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