義姉妹百合恋愛

沢谷 暖日

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姉妹の三日間

明日の予定

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 シャッシャと米を研ぐ。
 米を炊くことを、お姉ちゃんの方を見すぎて完全に忘れていた。
 これは早炊きにした方がいいかな。
 そしたら、一時間ほどで炊けてカレーもその頃には完成しているだろう。

 お姉ちゃんは、トントンと超高速で何かを切っているけど、何を切ってるんだろ。すごく心配だ。
 見たいけど、今は米研ぎに集中せねば。

 ……よし。まぁ、こんなもんだろ。
 米が入ったざるの水を切り、それを炊飯器へ──

「ちょ! お姉ちゃん!」

 炊飯器に持って行く段階で目に映るお姉ちゃんの姿。
 野菜をトントンとする音が途絶えたなと思っていたら、今ほど切った野菜たちを鍋の中へと放り込んでいた。
 それに気づいた、私の方を向いて「ふふ」と無邪気に微笑む。

「私、少しでもてんちゃんの役に立てたらいいなって」
「うわぁ。ありがとーーー」

 この笑顔を前にして何も言えない自分が情けない。

「どういたしまして」
「う、うん。じゃあ、ここからは私が──」
「カレールーも一緒に入れればいいよね。どばどばー」
「ちょ。お姉ちゃん。……あぁ。時すでに遅し」

 間に合わなかった。
 私はお姉ちゃんの気が早まるのを止めることができなかったのだ。

 お姉ちゃんは終始、満足気な表情だった。
 その表情を見れば、まぁ。いいっか。って思えるのだった。


※※※※※※


「さぁ! 完成したね。てんちゃん」
「あ。うん。わーい」

 あ。やばいこれ。
 具がゴッロゴロなんですけど。

 やる気満々になったお姉ちゃんは、「つぎ分けも任せて」と嬉々として言ってきて、私も断ることができなかったので、机で待っていたのだが。
 その時にお姉ちゃんが持ってきたものが、この具ゴッロゴロカレーだった。

 匂いは良い。
 見た目が悪い。

 まばらなサイズのニンジン。
 大きすぎる玉ねぎ。
 謎に千切りなジャガイモ。
 肉、丸ごと。

「てんちゃん、頂きましょう」
「あ、うん。そだね」

 「い、いただきまーす」と、私はまず具を避け、ルーとご飯をスプーンに乗せ口に運ぶ。

「あ、美味しい」

 普通に美味しい。
 じゃあ、次はこのでっかい玉ねぎを食べてみよう。

 ……。
 デカすぎて口に入らないので、一旦皿に置いてスプーンで両断する。
 再びそれを口に運んだ。

 あれ?
 なかなかいける。美味しい。
 なんか本当に、シャキシャキしてて、カレーとも相まって、めっちゃ美味しい。

「お姉ちゃん。普通にこの野菜たち、美味しい」
「なにそれ。不味そうって思ってたってこと?」
「い、いやいや。それは違うくって」

 いや、違わないかも。
 対面にいるお姉ちゃんは、どこか不服な顔したが、次の瞬間に何かを思いついたように手をポンと叩いた。

「まぁ。てんちゃん。それよりも、明日って何か用事ある?」

 その問いに、私はカレーを口に運びながら答える。

「明日? んーまぁ、お姉ちゃんと遊ぼうかなー。暇だし」
「そうしましょう!」

 食い気味に肯定される。
 そういえば、今日は寂しがってたみたいだし遊んで欲しいんだろうな。
 これじゃあますますお姉ちゃんが妹みたいになってしまう。

「と言っても何する? ゲームとか?」
「外。外に遊びいきたい」
「どこ行きたいの?」
「水族館! 魚好き!」
「水族館かぁ。長いこと行ったことないなぁ」

 にしても、お姉ちゃんが魚好きなんだな。
 ちょっと意外かも。

「お姉ちゃんはどんな魚が好きなの? 私、イルカかなー」
「イクラ」
「それ、お寿司屋で良くない?」
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