56 / 86
義姉妹の学校生活
すっごく近くて遠すぎる
しおりを挟む
目が覚めたのは、もう翌朝だった。
外は雨。……梅雨だから当然か。
昨日の出来事が走馬灯のように頭の中を駆け回って、また泣きそうになる。
……てんちゃんと何かがある度に、私は泣いている気がする。
身体を起こして、もう習慣になったのか、足が自然と制服の方へ向く。
そして、てんちゃんの元へと向かうのだ。
階段を降りて。リビングに。
こっちを見てくる二人。母さんと父さん。
この母さんと父さんがいるこの空間は、もう慣れてしまった。
そして、俯きながらパンを囓るもう一人。
その人の横へと腰を下ろして、置かれたパンを手に取る。
「おはよう」
そのおはようは、横に座っているてんちゃんの言葉だった。
一気に緊張感が増して、汗が出てくる。
「うん。おはよう」
ここで「昨日はごめんね」とか言えたらいいんだろうけど。
それを言葉にできるわけもなく、沈黙の朝食だった。
いや、いつも私は何も喋れない。
けれど、昨日の出来事も相まって、この沈黙がいつもよりも気まずいものに感じてしまった。
※※※※※※
車の中でも。
教室の中でも。
帰り道でも。
ずっと一緒なのに。
何も喋れない。
謝ればいいだけなのに。何も言えない。
何日も過ぎる。何日も何日も。
それでも。学校に通い続ける。
藤崎さんとの会話も最低限にしている。
てんちゃんとの距離は、あれから変わらない。
むしろ、離れていっているかもしれない。
てんちゃんが何を思っているのか分かったらいいのに。
前もこんなことを考えた気がするけど。
最近てんちゃんとは手を繋いでいない。
もちろんハグも。
頭も、撫でてもらっていない。
何もしていない。してもらっていない。
てんちゃんと色々していたあの日が、遠いものに思える。
携帯のメッセージアプリを開き、会話を何回も見返す度に泣きそうになる。
寂しさが募る。どんどんと。
そんなこんなで日々を過ごしていたら。
気づいた時には、梅雨も明けていた。
私、どうして普通に学校に通っているんだっけ?
外は雨。……梅雨だから当然か。
昨日の出来事が走馬灯のように頭の中を駆け回って、また泣きそうになる。
……てんちゃんと何かがある度に、私は泣いている気がする。
身体を起こして、もう習慣になったのか、足が自然と制服の方へ向く。
そして、てんちゃんの元へと向かうのだ。
階段を降りて。リビングに。
こっちを見てくる二人。母さんと父さん。
この母さんと父さんがいるこの空間は、もう慣れてしまった。
そして、俯きながらパンを囓るもう一人。
その人の横へと腰を下ろして、置かれたパンを手に取る。
「おはよう」
そのおはようは、横に座っているてんちゃんの言葉だった。
一気に緊張感が増して、汗が出てくる。
「うん。おはよう」
ここで「昨日はごめんね」とか言えたらいいんだろうけど。
それを言葉にできるわけもなく、沈黙の朝食だった。
いや、いつも私は何も喋れない。
けれど、昨日の出来事も相まって、この沈黙がいつもよりも気まずいものに感じてしまった。
※※※※※※
車の中でも。
教室の中でも。
帰り道でも。
ずっと一緒なのに。
何も喋れない。
謝ればいいだけなのに。何も言えない。
何日も過ぎる。何日も何日も。
それでも。学校に通い続ける。
藤崎さんとの会話も最低限にしている。
てんちゃんとの距離は、あれから変わらない。
むしろ、離れていっているかもしれない。
てんちゃんが何を思っているのか分かったらいいのに。
前もこんなことを考えた気がするけど。
最近てんちゃんとは手を繋いでいない。
もちろんハグも。
頭も、撫でてもらっていない。
何もしていない。してもらっていない。
てんちゃんと色々していたあの日が、遠いものに思える。
携帯のメッセージアプリを開き、会話を何回も見返す度に泣きそうになる。
寂しさが募る。どんどんと。
そんなこんなで日々を過ごしていたら。
気づいた時には、梅雨も明けていた。
私、どうして普通に学校に通っているんだっけ?
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
みんなの女神サマは最強ヤンキーに甘く壊される
けるたん
青春
「ほんと胸がニセモノで良かったな。貧乳バンザイ!」
「離して洋子! じゃなきゃあのバカの頭をかち割れないっ!」
「お、落ちついてメイちゃんっ!? そんなバットで殴ったら死んじゃう!? オオカミくんが死んじゃうよ!?」
県立森実高校には2人の美の「女神」がいる。
頭脳明晰、容姿端麗、誰に対しても優しい聖女のような性格に、誰もが憧れる生徒会長と、天は二物を与えずという言葉に真正面から喧嘩を売って完膚なきまでに完勝している完全無敵の双子姉妹。
その名も『古羊姉妹』
本来であれば彼女の視界にすら入らないはずの少年Bである大神士狼のようなロマンティックゲス野郎とは、縁もゆかりもない女の子のはずだった。
――士狼が彼女たちを不審者から助ける、その日までは。
そして『その日』は突然やってきた。
ある日、夜遊びで帰りが遅くなった士狼が急いで家へ帰ろうとすると、古羊姉妹がナイフを持った不審者に襲われている場面に遭遇したのだ。
助け出そうと駆け出すも、古羊姉妹の妹君である『古羊洋子』は助けることに成功したが、姉君であり『古羊芽衣』は不審者に胸元をザックリ斬りつけられてしまう。
何とか不審者を撃退し、急いで応急処置をしようと士狼は芽衣の身体を抱き上げた……その時だった!
――彼女の胸元から冗談みたいにバカデカい胸パッドが転げ落ちたのは。
そう、彼女は嘘で塗り固められた虚乳(きょにゅう)の持ち主だったのだ!
意識を取り戻した芽衣(Aカップ)は【乙女の秘密】を知られたことに発狂し、士狼を亡き者にするべく、その場で士狼に襲い掛かる。
士狼は洋子の協力もあり、何とか逃げることには成功するが翌日、芽衣の策略にハマり生徒会に強制入部させられる事に。
こうして古羊芽衣の無理難題を解決する大神士狼の受難の日々が始まった。
が、この時の古羊姉妹はまだ知らなかったのだ。
彼の蜂蜜のように甘い優しさが自分たち姉妹をどんどん狂わせていくことに。
※【カクヨム】にて編掲載中。【ネオページ】にて序盤のみお試し掲載中。【Nolaノベル】【Tales】にて完全版を公開中。
イラスト担当:さんさん
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる