23 / 33
Episode 23 黒竜
しおりを挟む
荷解きが、ある程度終わってから、3人で夕食作りをした。
「これは果物?」
元の世界と似ている物も有るけれど、謎の食材が多い。
「ルナ様、これは煮たりして食べるものですよ」
「そうなの?えーと、じゃ、ポールの言う通りにやるから、指示してくれない?」
料理長はポールに任命して、私は見習い料理人として指示に従うことにした。
「では、これを一口サイズにカットしてください。」
「了解!」
包丁とまな板を取り出して、適当に切り始める。すると、ジャンが言った。
「おい、ポール。かき混ぜたぞ?」
「!!?あ~!主、泡だらけではないですか!やり過ぎです(笑)」
どれどれと、ジャンが持っているボールの中を見る。1分位で卵を泡立ててしまったようだ。
「一瞬でここまで?ある意味、凄い特技だね」
私が感心しながらも、プププと笑って言う。
「うーん、こうでは無いのか?料理とは難しいな」
あーでもない、こーでもないと、言い合ったり、知らないことは教え合ったり、人のミスを笑い飛ばしてあげたりして、楽しい時間が過ぎた。
なんとか完成して、3人で賑やかな夕食の時間を過ごした。
「あ~これ切ったの私だっけ?なんか繋がってるわ…」
「形はともかく、美味しく出来たんじゃないか?」
「でしょ?私って料理のセンスあるのかもぉ~♪」
「食事をしない私が、料理が出来るという所にも注目して頂きたいです♪」
「確かに!!ポール凄い!天才!」
ポールを褒めると、得意げに笑う。そんなポールは、前よりもどんどん人間らしくなっていくというか、色んな感情表現をしてくれるようになって、友達みたいになりつつあった。それがまた、嬉しくもあったりする。
食卓を囲んで、他愛もない話をして、3人で笑い合う。
あぁ、なんか良いな。こんなふうにして、ずっと暮らしていけるのかな。
そんな事を漠然と考えていると、外は真っ暗闇になり、夜もふけていく。
食事の片付けも終わって、ポールは自分の部屋に戻って行った。
私は広いお風呂を楽しんでいた。
「はぁ~♬お風呂最高~♪」
ルンルン気分で、鼻歌まで歌い始めた時だった。
・・・?
何か聞こえた気がして、キョロキョロとお風呂場を見渡す。
なんだろう?なんかこう、風が吹く音が聞こえたような気もするし、でも何かの気配というか、なんか違う何かを感じる。・・・なんとなく不気味に思って、私はバスタブから上がって、脱衣所に入る。体を拭いて、タオルを体に巻いて、服を手に取った時だった。
低い低い、呪いのような男性の声がした。
「おまえは誰だ?」
振り返ると、お風呂場の湯舟の中から、真っ黒い竜が出てきて、お風呂場の戸を開けて、ルナを見下ろしていた。
「き・・・・きゃぁああああ!!!」
自分でも驚くほどの大きな声が出て、腰が抜けてしまい、その場に崩れるようにして座り込む。
その数秒後、ポールと、ジャンが同時に駆け込んできた。
ジャンは、黒い竜を見て、大きく目を見開いた。
「・・・ガイアか?」
その呟きに答えるようにして、黒い竜は、ジャンをまっすぐに見て言った。
「ん?おまえは・・・まさか・・・ジャンクロード?」
黒い竜は、ジャンの名前を呼ぶと、ポン!っと人間の姿に変身した。黒い肌に、金髪と金色の目。ジャンと同じ位の年齢に見える青年だった。
青年はジャンに駆け寄る。
「おまえ、ジャンクロードだろ?!こんな所で何してるんだよ?!」
「ガイア!おまえこそ!どうして、地上に?」
2人が嬉しそうに、再会を喜びあってる横で、私はポールに支えられて立ち上がる。
「ジャンの知り合い?」
「あぁ、ガイアは、兄のように慕っていた竜だ。・・・あ」
ジャンは私の方を見て、タオル1枚しか身にまとっていないことに気がつく。慌てて、黒竜の腕を掴んで、脱衣所を出て行く。
「すまん!あとで説明するから、ルナは服を着ろ!」
黒竜とポールを部屋から追い出すと、ジャンはすぐにドアを閉めた。
私は急いで服を着て、髪が濡れているので肩にタオルを巻いて、リビングに向かった。
◇◇◇◇
リビングの扉を開けると、黒竜のガイアが声を上げた。
「そんな事になっていたなんて、人間どもめ!」
どうやら、ジャンが地上に居る理由を打ち明けた様子だ。ガイアは目を吊り上げて、恐ろしい形相になっていた。体中から、何か禍々しいオーラすら感じる。
「腹の虫が治まらん!!俺が今から行って食い殺してやる!!」
「人間は小さいが集団で来るから厄介だ。それに・・・もう、いいんだ。」
「ジャンクロード?!何がいいんだ?これから、ずっと地上で生きていくって言うのか?!」
ガイアの問いかけに、ジャンは少し口を開きかけて・・・やめた。そのまま、ふわりと顔の表情を緩めると、穏やかな口調で、言う。
「・・・ガイアは、どうしてここに?」
ジャンのなだめる様な言い方に、ガイアは怒りを抑えるように一呼吸してから言った。
「俺は、時を駆けているうちに、うっかりココに来たんだ。その時に爺さんと知り合った。俺を見るなり、桃を食っていけと言う。人間と話すなんて、初めてで面白いから友達になったんだ。」
時を駆ける・・・?
私はガイアの言葉が引っかかったけれども、2人の会話を邪魔しないように、とりあえず、聞いていた。
ジャンは視線を落として、少し言い難そうに言った。
「ここに住んでいたお爺さんは、亡くなったそうだ。」
その言葉に、ガイアは頷いて、視線を落とす。
「あぁ、そうみたいだな。竜と違って、人間はすぐに死ぬんだってことを忘れてたよ。」
暖炉の前にある、ロッキングチェアーに、ガイアは視線を移して、目を細めた。
「なんだか、この家が朽ち果てていくのが辛くて、時々来ては、綺麗にしてたんだ。そうすれば、あの爺さんが、ひょっこり出てきそうな気がして。」
ガイアの言葉に、ジャンは黙り込む。
少しの沈黙が続いて、私は気になった事を質問することにした。
「あの・・・竜の寿命ってどの位なんですか?」
ガイアはルナを見て、即答した。
「千年位かな。」
「千年?!」
ビックリして、声が裏返ってしまう。
「ははは。そんなに驚いた?殺されたりしなければ、その位は平均的に生きる。」
千年ってことは、ジャンって、まだまだ途方もない時間を生きるってこと?
目をまん丸にしたままで、ジャンを見上げると、ジャンも私を見た。どうした?と言う顔で、首を傾げてくる。
目つめ合う私たちを、ガイアは眺めてから言った。
「おまえらの関係は?」
急に低い声で、真剣な眼差しを向けて来るので、私はビクッと体を固くする。だけど、ジャンは私の手を握ってから言った。
「俺の番いだ」
いつもは、ジャンは自分の事を“私”と言うのに、初めて“俺”と言ったので、少しびっくりする。それに…ツガイ=私を恋人だと紹介してくれたわけで…なんか照れる。
いつもの優しい目で見つめられて、ドキドキする。なんかこそばゆいような、恥ずかしい気持ちになって、頬を染めると、ジャンは愛おしそうに笑う。
そんな私達に、冷たい視線を送って、ガイアは低い声で言う。
「本気なのか?その子、人間だろう?こう言ったらなんだが、すぐに死ぬ。竜は生涯に1度しか番いを持たない。子を産めるのも1度きりだ。悪い事は言わない。やめておけ。」
ガイアの言葉に、一瞬で心が凍りつく。
私にとっての一生は、ジャンや竜にとっては長い年月の一瞬でしかない。そうなら、ジャンはこの先…。
ルナが考え込んだ時、ジャンが言った。
「・・・分かってる。でも、ルナがいいんだ。」
真剣な眼差しでジャンが言うと、ガイアは睨み返して言い返す。
「おまえ、地上で長くは生きられないからって、諦めてるんだろう?」
え?
「どうゆうこと?」
反射的に、ガシッとジャンの腕を掴んで問い詰める。
「長く生きられないって、なんで?ジャン!」
取り乱した私に視線を向けて、困った顔をして、頭を撫でてくれる。
「大丈夫。決してルナを1人ぼっちにはさせない。ルナが生きている限りは、ずっと傍にいる。」
ガイアは、眉をひそめて、私たちを見ながら腕と足を組んだ。
「ジャン。番いになるというなら、全てを話すべきだ。ルナちゃん、考えてみろ。竜が人間が支配する地上で、千年も生きていたら、どうなるか解るか?」
千年?
竜の存在は、人間たちにとっては魅力的だ。私利私欲に囚われた人間が、1人、また1人と次々に現れ続ける。第二第三のエルバーン国が現れる。強欲な人間たちに、永遠に追われて暮らすことになる。恐れて殺そうとする人間も、次々と現れるだろう。
元の世界でも同じだろう。竜が居たら。きっと、同じように研究材料やら、不思議な力に目がくらんだ人に追われる。生きている限り、ずっと。永遠に。
「人間の暮らす世界に、竜が存在すれば、いつかは捕まる。」
私の言葉に、ガイアは頷く。
「永遠に人間に追われて生きる事になるだろうな。そして、いずれは、殺される。」
「・・・」
ジャンが、いつか、殺される?
ゾクリと背中を冷たい汗が流れ落ちる。
「ガイア。そんな話はやめてくれ。もう決めた事なんだ。」
「ジャンクロード!決めたって、まだちゃんと番いの関係にはなっていないんだろう?まだ間に合う!」
ガイアは、ジャンを必死に説得しようとした。
「俺が、翼麟を取り返してやる!」
「これは果物?」
元の世界と似ている物も有るけれど、謎の食材が多い。
「ルナ様、これは煮たりして食べるものですよ」
「そうなの?えーと、じゃ、ポールの言う通りにやるから、指示してくれない?」
料理長はポールに任命して、私は見習い料理人として指示に従うことにした。
「では、これを一口サイズにカットしてください。」
「了解!」
包丁とまな板を取り出して、適当に切り始める。すると、ジャンが言った。
「おい、ポール。かき混ぜたぞ?」
「!!?あ~!主、泡だらけではないですか!やり過ぎです(笑)」
どれどれと、ジャンが持っているボールの中を見る。1分位で卵を泡立ててしまったようだ。
「一瞬でここまで?ある意味、凄い特技だね」
私が感心しながらも、プププと笑って言う。
「うーん、こうでは無いのか?料理とは難しいな」
あーでもない、こーでもないと、言い合ったり、知らないことは教え合ったり、人のミスを笑い飛ばしてあげたりして、楽しい時間が過ぎた。
なんとか完成して、3人で賑やかな夕食の時間を過ごした。
「あ~これ切ったの私だっけ?なんか繋がってるわ…」
「形はともかく、美味しく出来たんじゃないか?」
「でしょ?私って料理のセンスあるのかもぉ~♪」
「食事をしない私が、料理が出来るという所にも注目して頂きたいです♪」
「確かに!!ポール凄い!天才!」
ポールを褒めると、得意げに笑う。そんなポールは、前よりもどんどん人間らしくなっていくというか、色んな感情表現をしてくれるようになって、友達みたいになりつつあった。それがまた、嬉しくもあったりする。
食卓を囲んで、他愛もない話をして、3人で笑い合う。
あぁ、なんか良いな。こんなふうにして、ずっと暮らしていけるのかな。
そんな事を漠然と考えていると、外は真っ暗闇になり、夜もふけていく。
食事の片付けも終わって、ポールは自分の部屋に戻って行った。
私は広いお風呂を楽しんでいた。
「はぁ~♬お風呂最高~♪」
ルンルン気分で、鼻歌まで歌い始めた時だった。
・・・?
何か聞こえた気がして、キョロキョロとお風呂場を見渡す。
なんだろう?なんかこう、風が吹く音が聞こえたような気もするし、でも何かの気配というか、なんか違う何かを感じる。・・・なんとなく不気味に思って、私はバスタブから上がって、脱衣所に入る。体を拭いて、タオルを体に巻いて、服を手に取った時だった。
低い低い、呪いのような男性の声がした。
「おまえは誰だ?」
振り返ると、お風呂場の湯舟の中から、真っ黒い竜が出てきて、お風呂場の戸を開けて、ルナを見下ろしていた。
「き・・・・きゃぁああああ!!!」
自分でも驚くほどの大きな声が出て、腰が抜けてしまい、その場に崩れるようにして座り込む。
その数秒後、ポールと、ジャンが同時に駆け込んできた。
ジャンは、黒い竜を見て、大きく目を見開いた。
「・・・ガイアか?」
その呟きに答えるようにして、黒い竜は、ジャンをまっすぐに見て言った。
「ん?おまえは・・・まさか・・・ジャンクロード?」
黒い竜は、ジャンの名前を呼ぶと、ポン!っと人間の姿に変身した。黒い肌に、金髪と金色の目。ジャンと同じ位の年齢に見える青年だった。
青年はジャンに駆け寄る。
「おまえ、ジャンクロードだろ?!こんな所で何してるんだよ?!」
「ガイア!おまえこそ!どうして、地上に?」
2人が嬉しそうに、再会を喜びあってる横で、私はポールに支えられて立ち上がる。
「ジャンの知り合い?」
「あぁ、ガイアは、兄のように慕っていた竜だ。・・・あ」
ジャンは私の方を見て、タオル1枚しか身にまとっていないことに気がつく。慌てて、黒竜の腕を掴んで、脱衣所を出て行く。
「すまん!あとで説明するから、ルナは服を着ろ!」
黒竜とポールを部屋から追い出すと、ジャンはすぐにドアを閉めた。
私は急いで服を着て、髪が濡れているので肩にタオルを巻いて、リビングに向かった。
◇◇◇◇
リビングの扉を開けると、黒竜のガイアが声を上げた。
「そんな事になっていたなんて、人間どもめ!」
どうやら、ジャンが地上に居る理由を打ち明けた様子だ。ガイアは目を吊り上げて、恐ろしい形相になっていた。体中から、何か禍々しいオーラすら感じる。
「腹の虫が治まらん!!俺が今から行って食い殺してやる!!」
「人間は小さいが集団で来るから厄介だ。それに・・・もう、いいんだ。」
「ジャンクロード?!何がいいんだ?これから、ずっと地上で生きていくって言うのか?!」
ガイアの問いかけに、ジャンは少し口を開きかけて・・・やめた。そのまま、ふわりと顔の表情を緩めると、穏やかな口調で、言う。
「・・・ガイアは、どうしてここに?」
ジャンのなだめる様な言い方に、ガイアは怒りを抑えるように一呼吸してから言った。
「俺は、時を駆けているうちに、うっかりココに来たんだ。その時に爺さんと知り合った。俺を見るなり、桃を食っていけと言う。人間と話すなんて、初めてで面白いから友達になったんだ。」
時を駆ける・・・?
私はガイアの言葉が引っかかったけれども、2人の会話を邪魔しないように、とりあえず、聞いていた。
ジャンは視線を落として、少し言い難そうに言った。
「ここに住んでいたお爺さんは、亡くなったそうだ。」
その言葉に、ガイアは頷いて、視線を落とす。
「あぁ、そうみたいだな。竜と違って、人間はすぐに死ぬんだってことを忘れてたよ。」
暖炉の前にある、ロッキングチェアーに、ガイアは視線を移して、目を細めた。
「なんだか、この家が朽ち果てていくのが辛くて、時々来ては、綺麗にしてたんだ。そうすれば、あの爺さんが、ひょっこり出てきそうな気がして。」
ガイアの言葉に、ジャンは黙り込む。
少しの沈黙が続いて、私は気になった事を質問することにした。
「あの・・・竜の寿命ってどの位なんですか?」
ガイアはルナを見て、即答した。
「千年位かな。」
「千年?!」
ビックリして、声が裏返ってしまう。
「ははは。そんなに驚いた?殺されたりしなければ、その位は平均的に生きる。」
千年ってことは、ジャンって、まだまだ途方もない時間を生きるってこと?
目をまん丸にしたままで、ジャンを見上げると、ジャンも私を見た。どうした?と言う顔で、首を傾げてくる。
目つめ合う私たちを、ガイアは眺めてから言った。
「おまえらの関係は?」
急に低い声で、真剣な眼差しを向けて来るので、私はビクッと体を固くする。だけど、ジャンは私の手を握ってから言った。
「俺の番いだ」
いつもは、ジャンは自分の事を“私”と言うのに、初めて“俺”と言ったので、少しびっくりする。それに…ツガイ=私を恋人だと紹介してくれたわけで…なんか照れる。
いつもの優しい目で見つめられて、ドキドキする。なんかこそばゆいような、恥ずかしい気持ちになって、頬を染めると、ジャンは愛おしそうに笑う。
そんな私達に、冷たい視線を送って、ガイアは低い声で言う。
「本気なのか?その子、人間だろう?こう言ったらなんだが、すぐに死ぬ。竜は生涯に1度しか番いを持たない。子を産めるのも1度きりだ。悪い事は言わない。やめておけ。」
ガイアの言葉に、一瞬で心が凍りつく。
私にとっての一生は、ジャンや竜にとっては長い年月の一瞬でしかない。そうなら、ジャンはこの先…。
ルナが考え込んだ時、ジャンが言った。
「・・・分かってる。でも、ルナがいいんだ。」
真剣な眼差しでジャンが言うと、ガイアは睨み返して言い返す。
「おまえ、地上で長くは生きられないからって、諦めてるんだろう?」
え?
「どうゆうこと?」
反射的に、ガシッとジャンの腕を掴んで問い詰める。
「長く生きられないって、なんで?ジャン!」
取り乱した私に視線を向けて、困った顔をして、頭を撫でてくれる。
「大丈夫。決してルナを1人ぼっちにはさせない。ルナが生きている限りは、ずっと傍にいる。」
ガイアは、眉をひそめて、私たちを見ながら腕と足を組んだ。
「ジャン。番いになるというなら、全てを話すべきだ。ルナちゃん、考えてみろ。竜が人間が支配する地上で、千年も生きていたら、どうなるか解るか?」
千年?
竜の存在は、人間たちにとっては魅力的だ。私利私欲に囚われた人間が、1人、また1人と次々に現れ続ける。第二第三のエルバーン国が現れる。強欲な人間たちに、永遠に追われて暮らすことになる。恐れて殺そうとする人間も、次々と現れるだろう。
元の世界でも同じだろう。竜が居たら。きっと、同じように研究材料やら、不思議な力に目がくらんだ人に追われる。生きている限り、ずっと。永遠に。
「人間の暮らす世界に、竜が存在すれば、いつかは捕まる。」
私の言葉に、ガイアは頷く。
「永遠に人間に追われて生きる事になるだろうな。そして、いずれは、殺される。」
「・・・」
ジャンが、いつか、殺される?
ゾクリと背中を冷たい汗が流れ落ちる。
「ガイア。そんな話はやめてくれ。もう決めた事なんだ。」
「ジャンクロード!決めたって、まだちゃんと番いの関係にはなっていないんだろう?まだ間に合う!」
ガイアは、ジャンを必死に説得しようとした。
「俺が、翼麟を取り返してやる!」
0
あなたにおすすめの小説
番としか子供が産まれない世界で
さくらもち
恋愛
番との間にしか子供が産まれない世界に産まれたニーナ。
何故か親から要らない子扱いされる不遇な子供時代に番と言う概念すら知らないまま育った。
そんなニーナが番に出会うまで
4話完結
出会えたところで話は終わってます。
〖完結〗終着駅のパッセージ
苺迷音
恋愛
分厚い眼鏡と、ひっつめた髪を毛糸帽で覆う女性・カレン。
彼女はとある想いを胸に北へ向かう蒸気機関車に乗っていた。
王都から離れてゆく車窓を眺めながら、カレンは振り返る。
夫と婚姻してから三年という長い時間。
その間に夫が帰宅したのは数えるほどだった。
※ご覧いただけましたらとても嬉しいです。よろしくお願いいたします。
ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました
大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――
落ちこぼれ村娘、拾った王子に溺愛される。
いっぺいちゃん
恋愛
辺境の村で育った元気娘 ミレイ。
ある日、森で倒れていた金髪の青年を助けるが、
実は彼は国一の人気者 完璧王子レオン だった。
だがレオンは外に出ると人格がゆるみ、
王宮で見せる完璧さは作ったキャラだった。
ミレイにだけ本音を見せるようになり、
彼は彼女に依存気味に溺愛してくる。
しかしレオンの完璧さには、
王宫の闇に関わる秘密があって——
ミレイはレオンの仮面を剥がしながら、
彼を救う本当の王子に導いていく。
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
※この作品は「小説家になろう」でも同時投稿しています。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
**2026.01.02start~2026.01.17end**
追放された王女は、冷徹公爵に甘く囲われる
vllam40591
恋愛
第三王女エリシアは、魔力も才覚もない「出来損ない」として、
婚約破棄と同時に国外追放を言い渡された。
王家に不要とされ、すべてを失った彼女を保護したのは、
王家と距離を置く冷徹無比の公爵――ルシアン・ヴァルグレイヴ。
「返すつもりだった。最初は」
そう告げられながら、公爵邸で始まったのは
優しいが自由のない、“保護”という名の生活だった。
外出は許可制。
面会も制限され、
夜ごと注がれるのは、触れない視線と逃げ場のない距離。
一方、エリシアを追放した王家は、
彼女の価値に気づき始め、奪い返そうと動き出す。
――出来損ないだったはずの王女を、
誰よりも手放せなくなったのは、冷徹公爵だった。
これは、捨てられた王女が
檻ごと選ばれ、甘く囲われていく物語。
狼隊長さんは、私のやわはだのトリコになりました。
汐瀬うに
恋愛
目が覚めたら、そこは獣人たちの国だった。
元看護師の百合は、この世界では珍しい“ヒト”として、狐の婆さんが仕切る風呂屋で働くことになる。
与えられた仕事は、獣人のお客を湯に通し、その体を洗ってもてなすこと。
本来ならこの先にあるはずの行為まで求められてもおかしくないのに、百合の素肌で背中を撫でられた獣人たちは、皆ふわふわの毛皮を揺らして眠りに落ちてしまうのだった。
人間の肌は、獣人にとって子犬の毛並みのようなもの――そう気づいた時には、百合は「眠りを売る“やわはだ嬢”」として静かな人気者になっていた。
そんな百合の元へある日、一つの依頼が舞い込む。
「眠れない狼隊長を、あんたの手で眠らせてやってほしい」
戦場の静けさに怯え、目を閉じれば仲間の最期がよみがえる狼隊長ライガ。
誰よりも強くあろうとする男の震えに触れた百合は、自分もまた失った人を忘れられずにいることを思い出す。
やわらかな人肌と、眠れない心。
静けさを怖がるふたりが、湯気の向こうで少しずつ寄り添っていく、獣人×ヒトの異世界恋愛譚。
[こちらは以前あげていた「やわはだの、お風呂やさん」の改稿ver.になります]
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる