王様の愛人

月野さと

文字の大きさ
26 / 35

26話★

しおりを挟む
 ソフィアと、甘い夜を過ごしたかった。
 互いの気持ちを確かめ合いながら、溶け合うように1つになって、愛し合いたかった。
 酒や薬などで、おかしくなった状態ではなく・・・。そんな真面目な考えも、彼女の誘惑で全て吹き飛ぶ。
 

「あむっ、んむっ、んんっ!」

 声を漏らしながら、ソフィアの頭が上下して、亀頭がヌルヌルと温かい感触で包まれる。彼女の可愛い口が、私の男根をくわえている。その事実だけでも興奮して、視覚だけでもイケる。
 
 ダメだと言いながらも、もはや、やめさせることが出来ぬほどに、口でされる快感に抗えない。
 気持ち良すぎて、天井を仰ぎ、目を閉じる。
 ソファーに深く腰掛け、背もたれに背中をつける。

「はぁ・・・っ!」
 気持ち良すぎる・・・!
 ビクッビクッと、陰茎が震えながら固さを増し、トロリと先走りの汁が伝う。

 気がつくと、ソフィアが私にまたがり、腰にあるレースの紐を引き抜いた。床に落ちるそれを見て、布部分の少ない下着であったことに気がつく。そのまま、陰部を陰茎の先端に、くっつけた。
 ヌルリと滑り、互いに濡れているのが解る。

 胸の先端と、陰部のごくわずかの場所しか隠せていないナイトドレスは、シャラシャラとしていて灯りに反射して、体全体が光るように見える。神々しく感じてしまうほどの、なめらかな白い肌がキラキラしていて、体の曲線が浮かび上がる。
 その姿に見惚れていると、彼女は静かに、腰を下ろして膣内に亀頭を入れた。

「んっ!あ・・・ん!はぁあ!」

 温かい膣壁に包み込まれていく、この瞬間は言いようが無い程に気持ちが良い。ずっと入っていたいと思う程だ。  
 はじめて自分から挿入したソフィアは、角度が真っ直ぐではなかったようで、ゴリュッと中で膨らんだ所に擦れて声を上げた。
「あ!あんっ、ん~~っ、あ!きもちいぃ。」
 気持ち良さそうに蕩けた顔で、ソフィアは自分から、ゆっくりと肉棒を深く刺しこんでいく。

 その気持ち良さに、腰を動かしてしまいそうになるが、彼女が自ら私を受け入れていく姿が嬉しくて、魅惑的で、ずっと見ていたいので堪えた。

 しかし、ソフィアは全部を挿入することが出来ずに、途中からガクガクと中も足も震わせて、目を大きくさせる。
「あ・・・あっ、刺さっちゃうっ!」
 慌てたように腰を引いてから、ソフィアは再度、気持ち良い所を探して、腰をユラユラと揺らし始めた。

 火照った顔で、私を見つめて、淫らな姿で腰を振る。

 たまらない・・・・!


 ヴィンセントは、体を起こして、ソフィアと繋がったままで、抱きかかえて立ち上がる。
「きゃあぁぁあああっん!」
 自然と男性器が、奥深くに突き刺さる。
 ソフィアは落ちないように、抱きつき、ますます、奥深くに届く。
「あ゛!ああ!!」
 そのままで、寝室に連れて歩いて行くと、ソフィアは歩く振動に合わせて、喘ぎもがいた。 
「あっ!はぁあ!んっ!あん!あん!」
 可愛くて、つい悪戯をしてしまいたくなり、腰を激しく振ってやる。
 パン!パン!パン!と打ち付ける音と共に、ソフィアは衝撃に涙を流して善がった。
「あぁん!はぁん!ダメえ!あぁ!あぁあ!」
 
 繋がったままでベッドにあがり、ソフィアを上にして寝転がる。 
 ソフィアはグッタリとして、体を密着させて抱きついていた。はぁ、はぁ、という息づかいだけが聞こえる。頭を撫でてやって、そっと耳元で囁く。
「気持ち良かったのか?」
 その質問に、ソフィアはコクンと頷いて見せる。
 そうして、顔だけを上げると、ソフィアは唇にキスをくれた。ソフィアの目はウルウルと潤んで、愛おしそうにヴィンセントを見ながら、上半身を起こして、腰を振り始めた。

「あん、あんっ、気持ちいい。気持ち良いの。」
 喘ぎ声を上げながら、腰を振り続ける。
 ぐりぐりと円を描くように腰を回したり、ジャンプするように上下に揺らしたり、擦りつけるようにして奥を突いたりして、快感に声を上げていた。
 ヴィンセントも、それに答えるように、ソフィアに合わせて腰を突き上げる。
「はぁあぁん!あっ!そこ!・・・あ!もっと!」
 好きな女が、淫らに色っぽく、自分の上で踊り狂う。
「ソフィア・・・ソフィアっ!」 
 彼女が私を置いて、一人で気持ち良くなって、イキ狂ってしまうのが寂しくなり、両手を握る。

 下から思いっきり突き上げて、責め立てると、悲鳴を上げて海老反りになる。
「あああああ!イッちゃうぅっ」 
 耐えられなかったのか、ぬぽんっ!と肉棒を引き抜くと、ソフィアはベッドの上に倒れ込んだ。はふっ、はふっと、息をしてビクビクと体を震わせている。

 背中を向けて倒れ込み、大きく息をするソフィアの背中に、クッキリと浮かび上がっている紋章。それを見るたびに、愛おしくてたまらなくなる。

 誘われるように、ソフィアの後ろから抱き着く。
 まだまだ萎えない肉棒を、後ろから膣内に挿入して、紋章にキスをする。
「愛してる。ソフィア。」
「はっ、あっ・・・陛下。私も・・・」
 
 互いに指を絡めて握りしめた手。密着する体。愛の囁き。

 これほどに幸せなことは無い。

 感情が高ぶって、後ろから激しく突き上げる。結合部が熱かった。
「愛してるっ、愛してるの!陛下。好きっ、好きぃ!」
「ソフィアっ、愛してる。愛している!」

 静かに2人で絶頂を向える。
「・・・っつ!!!」

 快感で身が震え、どちらの心臓の音なのかわからなくなるほど、体を密着させて抱きしめた。

 何故だか、もっと、もっと欲しくなり、ソフィアを上に向かせて、もう1度挿入する。
 もう、どこもかしこも、トロトロになっている。
 もっと、もっと1つになりたい。
 何度も何度も抱き合って、2人の境目が解らなくなるほどに、1つに溶け合ってしまいたい。

 深く口づけて、挿抜もせずに、深く深く奥へと杭を打ち込むように圧迫する。互いに抱き合い、足を絡めて、囁き合う。

「愛してる。愛しているよ。ソフィア。」
「・・・んっ!あ・・・愛してる・・の。陛下。愛してるから。もっと、もっと言って?」


 一晩中、何度も何度も、くり返し『愛』を交わした。

 これから先も、ずっと。
 この思いが消えぬように、忘れてしまわぬように、すれ違ってしまわぬように。
 言葉でも行動でも、毎日こうして伝えて確かめあっていたいと思った。



 



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

エリート課長の脳内は想像の斜め上をいっていた

ピロ子
恋愛
飲み会に参加した後、酔い潰れていた私を押し倒していたのは社内の女子社員が憧れるエリート課長でした。 普段は冷静沈着な課長の脳内は、私には斜め上過ぎて理解不能です。 ※課長の脳内は変態です。 なとみさん主催、「#足フェチ祭り」参加作品です。完結しました。

断る――――前にもそう言ったはずだ

鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」  結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。  周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。  けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。  他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。 (わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)  そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。  ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。  そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

真面目な王子様と私の話

谷絵 ちぐり
恋愛
 婚約者として王子と顔合わせをした時に自分が小説の世界に転生したと気づいたエレーナ。  小説の中での自分の役どころは、婚約解消されてしまう台詞がたった一言の令嬢だった。  真面目で堅物と評される王子に小説通り婚約解消されることを信じて可もなく不可もなくな関係をエレーナは築こうとするが…。 ※Rシーンはあっさりです。 ※別サイトにも掲載しています。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

届かぬ温もり

HARUKA
恋愛
夫には忘れられない人がいた。それを知りながら、私は彼のそばにいたかった。愛することで自分を捨て、夫の隣にいることを選んだ私。だけど、その恋に答えはなかった。すべてを失いかけた私が選んだのは、彼から離れ、自分自身の人生を取り戻す道だった····· ◆◇◆◇◆◇◆ 読んでくださり感謝いたします。 すべてフィクションです。不快に思われた方は読むのを止めて下さい。 ゆっくり更新していきます。 誤字脱字も見つけ次第直していきます。 よろしくお願いします。

【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております

紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。 二年後にはリリスと交代しなければならない。 そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。 普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…

ワケあってこっそり歩いていた王宮で愛妾にされました。

しゃーりん
恋愛
ルーチェは夫を亡くして実家に戻り、気持ち的に肩身の狭い思いをしていた。 そこに、王宮から仕事を依頼したいと言われ、実家から出られるのであればと安易に引き受けてしまった。 王宮を訪れたルーチェに指示された仕事とは、第二王子殿下の閨教育だった。 断りきれず、ルーチェは一度限りという条件で了承することになった。 閨教育の夜、第二王子殿下のもとへ向かう途中のルーチェを連れ去ったのは王太子殿下で…… ルーチェを逃がさないように愛妾にした王太子殿下のお話です。

処理中です...