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9章「使役モンスターの更なる進化」
第95話「レベルアップと悩み」
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#第95話「レベルアップと悩み」
3階層に入っておよそ8か月。今回のレベルアップまでのペースは遅いがようやく射程に入ってきた。
そこで俺は朝倉さんへ連絡。ほどなくしてエリナさんと透子さんも「レベルアップの瞬間を見たい」と同行が決定――特に透子さんの食いつきがすごい。使役モンスターの<FS>遷移の可能性があるからだ。研究者にとってはどうしても早く見たいのであろう。
エリナさんは前回は興味を示さなかったが新しいFSの遷移があるかもしれないということで興味があるらしい。
レベルアップすると思われる当日。エリナさん、透子さん、ひよりと一緒に恩方ダンジョン・3階層へ向かった。
3階層のクイックベアは最初こそ厄介だったが今は油断さえしなければ楽勝になってしまった。ありがたいことに俺の稽古の実戦相手としてよく働いてくれたと思う。4階層を主戦場にする時にも調整の場として使わせていただくかもしれない。
次々と討伐していくと、エリナさんが俺の足運びを眺めて小さく笑う。
「あなた、一年で本当に化けたわね。これは本当にやばいわ」
「……不器用なりですけど、積み重ねの手応えはあります。最初は討伐困難だったクイックベアは今は楽勝で全く問題ありません」
すると透子さんが横から話しかけてきた。
「君たちのステータスも教えてよ。メモするからさ」
俺とラムとリンのステータスは以下の通り。3人(1人と2体)共にもうすぐレベルアップだ。
<名前>
結城蓮
<Lv3>
スピード:30
体力:30
技術:30
経験値:998304
<使役モンスター>
ラム、リン、ロア
<武具>
武器・剣Lv2
<名前>
ラム(スライム種)
<Lv3>
スピード:30
体力:40
技術:30
経験値:999113
<主人>
結城蓮
<FS4>
<武具>
武器・剣Lv1
<名前>
リン(ゴブリン種)
<Lv3>
スピード:30
体力:40
技術:30
経験値:998910
<主人>
結城蓮
<FS4>
<武具>
武器・剣Lv1
そして――ラムが最初に1万体討伐したようだ。足元に金色の宝箱がひとつ出てきた。
「来た!今回も1万体連続討伐の裏技の金箱!やはり間違いないな」透子さんが声を上ずらせ、タブレットを構えメモを開始した。
俺が金箱を開くと、中からは……今回も当たりだ、使役モンスターだ!
狼のような個体が出てきた。落ち着かずキョロキョロしている。なんとなく動物系はかわいくていいな。
「これはクイックウルフかな。本来は4階層で出てくるモンスター」とエリナさんが教えてくれた。
確かにステータスを見るとウルフ種となっている。そして<FS1>だ。
<名前>
ウルフ種
<Lv1>
スピード:20
体力:10
技術:10
経験値:0
<主人>
結城蓮
<FS1>
それではさっそく名前を付けよう。クイックウルフだから…
「君は……ルフでいいか?」
いつものように名づけが安易かなと思ったが撫でながら名前を呼んでみるとウルフはこてりと首を傾げ、俺の匂いを確かめるように鼻を寄せた。うん、かわいい。
ステータスを確認すると<FS2>に遷移していることが確認できた。やはり名づけと信頼関係が大事なようだ。透子さんも「これがFS2への遷移」と目を輝かせてメモを取っている。
<名前>
ルフ(ウルフ種)
<Lv1>
スピード:20
体力:10
技術:10
経験値:0
<主人>
結城蓮
<FS2>
さらに数体狩ったところで、二つ目の金箱が出てきた。どうやらリンも裏技の金箱を出した。レベルアップもしたようだ。
金箱を開けると再び大当たり!使役モンスターが出てきた!今度はずんぐりした腕が蓋を押し上げ、オークが顔を出した。
<名前>
オーク種
<Lv1>
スピード:20
体力:10
技術:10
経験値:0
<主人>
結城蓮
<FS1>
「今度はクイックオークかな。本来は5階層で出てくるモンスター」とエリナさんが教えてくれた。
「オーク系まで出るのか……!」透子さんがペンを走らせる。
「4階層でウルフ、5階層からオークが一般出現。金箱とは言え3階層で出るのは異例ね」とエリナさん。
また名づけだ。忙しい。クイックオークか。どうしよう……。
「君はクー。よろしく」
オークはぎこちない仕草で会釈を返す。うん、これはこれでかわいい。
ステータスを確認するとやはり<FS2>に遷移していることが確認できた。名づけと信頼関係で間違いないだろう。透子さんも目を輝かせている。
<名前>
クー(オーク種)
<Lv1>
スピード:20
体力:10
技術:10
経験値:0
<主人>
結城蓮
<FS2>
(これで使役モンスターは五体。確かスロットはここまでなのかな?これ以上使役モンスターが出ることもあるのか?)
上限は五体だったはずだ。ただ、五体も使役モンスターを引くのも珍しいケースであることは間違いないのだろう――透子さんのメモの速度がそれを物語っている。
討伐を再開すると、今度は俺の体の芯がふっと軽くなる。
同時に金箱。
蓋を開けると武具、剣が一振り静かに横たわっていた。
「これは……ロアだな。ロアの剣だ。受け取ってくれ」
手に取りながらロアを見るとロアがぱっと笑って念話を送ってくる。
<<ありがとう、ご主人様! こいつで頑張るよ!>>
「ああ。一緒に頑張ろう」
「本当だ。使役モンスターも武具を装着できる!」透子さんが再びメモをしている。ラムとリンでもチェックはしているがロアの初めての装着を見て感動しているようだ。
ラム、リン、俺が揃ってレベル4になった。更には使役モンスターが2体追加。かなりの戦略アップだ。
まずは新しい使役モンスター2体のレベルアップを優先したいよな。でも俺は4階層で頑張りたいし悩ましい。
あと今日はこのまま終了するか?それともレベルアップした体の慣らしをするかも悩ましい。久しぶりに情報が多すぎて混乱してきた。
「ひより、今日はもう帰った方がいいかな?久しぶりに情報量が多すぎて混乱しているよ。今後の進め方も含めていろいろと考えないと」
「そうね。レベルアップの慣らしもある程度はした方がいいかもしれないから悩みどころね」とひよりは答えてくれた。そうだな?一応は慣らしだけはするか?
「私たちのことは気にしなくていいわよ。慣らしもすぐでしょうし」とエリナさん。
透子さんは「裏技による金箱出現が同時に3回!」と目を輝かせている。そして「そうそう、ラムとリンのFSの遷移はどうなっている?」と聞いてきた。
そう言えばそうだな。情報量が多すぎて肝心なことを忘れていた。
……と、ここでラムとリンがそわそわし始めた。
「どうした?」
<<少しだけ、待って。ちょっと向こうに行ってきます>>
<<ちょっとだけ待っていて欲しいですです>>
とラムとリンが共に同じ方向に走っていった。何かあったのだろうか?使役モンスターもトイレに行くとか?まあたまに別行動をすることもあるし問題はないだろう。
そしてしばらくの時間が経過した。それにしてもラムとリンは遅いな。透子さんも早くステータスが見たいとそわそわしているよ。早く戻って来てほしいがどうしたのだろう?
そう思っていたら2つの影が見えてきた。あれはラムとリンかな?
3階層に入っておよそ8か月。今回のレベルアップまでのペースは遅いがようやく射程に入ってきた。
そこで俺は朝倉さんへ連絡。ほどなくしてエリナさんと透子さんも「レベルアップの瞬間を見たい」と同行が決定――特に透子さんの食いつきがすごい。使役モンスターの<FS>遷移の可能性があるからだ。研究者にとってはどうしても早く見たいのであろう。
エリナさんは前回は興味を示さなかったが新しいFSの遷移があるかもしれないということで興味があるらしい。
レベルアップすると思われる当日。エリナさん、透子さん、ひよりと一緒に恩方ダンジョン・3階層へ向かった。
3階層のクイックベアは最初こそ厄介だったが今は油断さえしなければ楽勝になってしまった。ありがたいことに俺の稽古の実戦相手としてよく働いてくれたと思う。4階層を主戦場にする時にも調整の場として使わせていただくかもしれない。
次々と討伐していくと、エリナさんが俺の足運びを眺めて小さく笑う。
「あなた、一年で本当に化けたわね。これは本当にやばいわ」
「……不器用なりですけど、積み重ねの手応えはあります。最初は討伐困難だったクイックベアは今は楽勝で全く問題ありません」
すると透子さんが横から話しかけてきた。
「君たちのステータスも教えてよ。メモするからさ」
俺とラムとリンのステータスは以下の通り。3人(1人と2体)共にもうすぐレベルアップだ。
<名前>
結城蓮
<Lv3>
スピード:30
体力:30
技術:30
経験値:998304
<使役モンスター>
ラム、リン、ロア
<武具>
武器・剣Lv2
<名前>
ラム(スライム種)
<Lv3>
スピード:30
体力:40
技術:30
経験値:999113
<主人>
結城蓮
<FS4>
<武具>
武器・剣Lv1
<名前>
リン(ゴブリン種)
<Lv3>
スピード:30
体力:40
技術:30
経験値:998910
<主人>
結城蓮
<FS4>
<武具>
武器・剣Lv1
そして――ラムが最初に1万体討伐したようだ。足元に金色の宝箱がひとつ出てきた。
「来た!今回も1万体連続討伐の裏技の金箱!やはり間違いないな」透子さんが声を上ずらせ、タブレットを構えメモを開始した。
俺が金箱を開くと、中からは……今回も当たりだ、使役モンスターだ!
狼のような個体が出てきた。落ち着かずキョロキョロしている。なんとなく動物系はかわいくていいな。
「これはクイックウルフかな。本来は4階層で出てくるモンスター」とエリナさんが教えてくれた。
確かにステータスを見るとウルフ種となっている。そして<FS1>だ。
<名前>
ウルフ種
<Lv1>
スピード:20
体力:10
技術:10
経験値:0
<主人>
結城蓮
<FS1>
それではさっそく名前を付けよう。クイックウルフだから…
「君は……ルフでいいか?」
いつものように名づけが安易かなと思ったが撫でながら名前を呼んでみるとウルフはこてりと首を傾げ、俺の匂いを確かめるように鼻を寄せた。うん、かわいい。
ステータスを確認すると<FS2>に遷移していることが確認できた。やはり名づけと信頼関係が大事なようだ。透子さんも「これがFS2への遷移」と目を輝かせてメモを取っている。
<名前>
ルフ(ウルフ種)
<Lv1>
スピード:20
体力:10
技術:10
経験値:0
<主人>
結城蓮
<FS2>
さらに数体狩ったところで、二つ目の金箱が出てきた。どうやらリンも裏技の金箱を出した。レベルアップもしたようだ。
金箱を開けると再び大当たり!使役モンスターが出てきた!今度はずんぐりした腕が蓋を押し上げ、オークが顔を出した。
<名前>
オーク種
<Lv1>
スピード:20
体力:10
技術:10
経験値:0
<主人>
結城蓮
<FS1>
「今度はクイックオークかな。本来は5階層で出てくるモンスター」とエリナさんが教えてくれた。
「オーク系まで出るのか……!」透子さんがペンを走らせる。
「4階層でウルフ、5階層からオークが一般出現。金箱とは言え3階層で出るのは異例ね」とエリナさん。
また名づけだ。忙しい。クイックオークか。どうしよう……。
「君はクー。よろしく」
オークはぎこちない仕草で会釈を返す。うん、これはこれでかわいい。
ステータスを確認するとやはり<FS2>に遷移していることが確認できた。名づけと信頼関係で間違いないだろう。透子さんも目を輝かせている。
<名前>
クー(オーク種)
<Lv1>
スピード:20
体力:10
技術:10
経験値:0
<主人>
結城蓮
<FS2>
(これで使役モンスターは五体。確かスロットはここまでなのかな?これ以上使役モンスターが出ることもあるのか?)
上限は五体だったはずだ。ただ、五体も使役モンスターを引くのも珍しいケースであることは間違いないのだろう――透子さんのメモの速度がそれを物語っている。
討伐を再開すると、今度は俺の体の芯がふっと軽くなる。
同時に金箱。
蓋を開けると武具、剣が一振り静かに横たわっていた。
「これは……ロアだな。ロアの剣だ。受け取ってくれ」
手に取りながらロアを見るとロアがぱっと笑って念話を送ってくる。
<<ありがとう、ご主人様! こいつで頑張るよ!>>
「ああ。一緒に頑張ろう」
「本当だ。使役モンスターも武具を装着できる!」透子さんが再びメモをしている。ラムとリンでもチェックはしているがロアの初めての装着を見て感動しているようだ。
ラム、リン、俺が揃ってレベル4になった。更には使役モンスターが2体追加。かなりの戦略アップだ。
まずは新しい使役モンスター2体のレベルアップを優先したいよな。でも俺は4階層で頑張りたいし悩ましい。
あと今日はこのまま終了するか?それともレベルアップした体の慣らしをするかも悩ましい。久しぶりに情報が多すぎて混乱してきた。
「ひより、今日はもう帰った方がいいかな?久しぶりに情報量が多すぎて混乱しているよ。今後の進め方も含めていろいろと考えないと」
「そうね。レベルアップの慣らしもある程度はした方がいいかもしれないから悩みどころね」とひよりは答えてくれた。そうだな?一応は慣らしだけはするか?
「私たちのことは気にしなくていいわよ。慣らしもすぐでしょうし」とエリナさん。
透子さんは「裏技による金箱出現が同時に3回!」と目を輝かせている。そして「そうそう、ラムとリンのFSの遷移はどうなっている?」と聞いてきた。
そう言えばそうだな。情報量が多すぎて肝心なことを忘れていた。
……と、ここでラムとリンがそわそわし始めた。
「どうした?」
<<少しだけ、待って。ちょっと向こうに行ってきます>>
<<ちょっとだけ待っていて欲しいですです>>
とラムとリンが共に同じ方向に走っていった。何かあったのだろうか?使役モンスターもトイレに行くとか?まあたまに別行動をすることもあるし問題はないだろう。
そしてしばらくの時間が経過した。それにしてもラムとリンは遅いな。透子さんも早くステータスが見たいとそわそわしているよ。早く戻って来てほしいがどうしたのだろう?
そう思っていたら2つの影が見えてきた。あれはラムとリンかな?
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