魔術師長様はご機嫌ななめ

鷹月 檻

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第二章

5天界の生活と神の仕事 後編

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 父神様は私の頭を撫でたあと、父神様に使えている3人の天使を呼んだ。
ラノ、リノ、ルノ。そして彼女達は先程私が引っ張った糸を引っ張り上げて手刀でばつんばつんと切って食べてしまった。悪しき願い糸は引っ張り上げられて切られると霞となって天使達の食事になるらしい。天使達はこの【かすみ】と水のみで生きているとの事だった。

「天使は強いのですね」

 と私が言うと父神様は顎を撫でた。

「そなたが弱すぎるのだ。まだレベルが0ではないか。アルフォード公爵は今まで一体何をしておったのか。これではうさぎに蹴られただけで死にそうではないか」
「え~、いくらなんでもうさぎに蹴られたくらいでわたくしは死にませんよ?」

 と言うとダメな子を見る視線で私を見た。

「下界のうさぎではない。天界のうさぎだ。あれの攻撃には穢れが含まれている。凄く強いぞ? この宮殿にもたまに迷い入ってくる。そなたレベルを上げねば確実に死ぬな」
「ひぃっ」
「時間は沢山ある。そなたのレベル上げをやるのも良いやも知れぬ」

 父神様はそのあと私の泉に浸けてある手を見てもう出しても良い。と言ったあとまた赤い糸を引くように私に言った。
次に握った赤い糸は小さな女の子の願いで、ピレーネをもっと上手くなりたいという物だった。私は心の中で【諦めずに毎日こつこつと練習をするのですよ】と呟いてその糸をくしゃくしゃっと丸めて天に放り投げた。するときらきらっと光りの泡になって糸は消えた。
それを見ていた父神様が頭をわちゃわちゃっと撫でた。

「成功だな。やはり我が娘神は出来が良い」

 と抱き上げられてそのままキスをされた。また舌が絡まれる。
父神様は魅了なんて解除しなくてもいいって感じだけど、自分の身の安全が不安だ。
暫くして、天使達がリンクの実を昼食だといって持ってきたので二人でそれを食べた。

 そのあと、私をまた泉の淵に座らせて父神様は願い糸を引いている。
何回も繰り返される天空への糸の放り出し。光の泡となる糸。夕焼けに、淡い水色に発光しだす噴水のオベリスク。
夕日を浴びて光る父神様の髪。夕闇が迫ってくる空。幽かに蒼白く輝いて見える星。私はこの幻想的な光景にため息が出そうになる。まるでファンタジーの世界にいるみたい。
って、実際いるんだけど。
父神様はまた糸を掴んだけれど、放してしまった。天使達を呼んでその糸を処理させて私のいる噴水にやってきた。

「最後の一つで穢れてしまった」

と言ってその手を泉に浸ける。泉の中を見ると手のひらが黒く爛れていた。天使達は霞を食べた後、内宮に戻ってしまってここには父神様と私しかいない。
私がいなければ父神様はいつも一人でこの仕事をしていたのか。
人々の為に願いを叶え、時には痛みを感じ、穢れ、治し、また願いを叶える。
こんな広い中庭で一人で?
寂しくなかったのかな?
人の願いを叶えているけど、父神様の願いは誰が叶えてくれるんだろう?
私がずっと見ていたことに父神様が気付いた。

「ん? ……なんだ? 何故泣いている……?」

 私はいつの間にか泣いていた。悲しくなったからだと思う。人の為に色々してても、この人には誰も何もしてくれない。こんな泉でひとりぼっちで穢れを治す。
それが悲しい。
涙は泉の淵にカツンと落ちそのまま転がって泉の中に落ちた。父神様は丁度泉の中につけていた手でそれを広い上げて、夕闇に顔を出した月に翳す。

「そなたのダイヤは美しいな。曇りも濁りも何一つない」
「まだ手が……!」
「もう治った」

 そう言って父神様は私に手のひらを見せた。いつもの綺麗な白い手だった。
父神様は私の両肩をがっちり掴むと私のおでこと自分のおでこをくっつけた。

「……なるほど、そういうことか」

 なんか心を読まれたっぽい。

「我は神であり人ではない。そなたのその考えは人の理だ。我にはそういった人みたいな感情はない。だから泣かなくても良い。我の為に泣くな」

 感情が無いから平気っていうけど、私は嫌だった。私が悲しかった。みんなの為に良い事をして痛い目にあって、寂しそうにしてても寂しくなくて、そんな感情なんて無いって言われても私が嫌だった。それは自分の父だからと思った。
父神様は私を膝に乗せて抱っこした。ぎゅっと抱きしめて。背中をぽんぽんした。
嫌だ! って強く思っていた感情のざわめきが、ぽんぽんとされるリズムにかき消されて行く。
私はぎゅっと父神様を抱きしめた。
回廊の方で父神様を呼ぶ声がした。その主が泉にやってきた。

「アズライル様、夕食の時間でございます」
「そうか、では夕食にしよう。ああ、リシュフェル。そこに落ちているダイヤを拾い集めて持ってきてくれ」

 リシュフェルは大天使で父神様の侍従をしている。
白く腰まで届く長い髪に浅葱色の瞳をしていて、外国人のように彫りの深い顔をしている美しい大天使である。天界は天使も含めみんな美しかった。父神様が全員造ったと言っていたから、父神様の美的センスが素晴らしいのかも知れない。

 父神様は私を抱き上げたまま内宮の食堂に向かった。
食堂の壁も床もどこもかしこも白くて、縦長の部屋である。
そこに合わせて、やたらと長いテーブルが中央に置かれていた。リッツ伯爵の晩餐会の時のテーブルよりも長いかも知れない。
天井にはポッツォが描いたかのような色鮮やかな美しい天井画が描かれている。
父神様は私をテーブルの端の椅子に乗せた。そして10メートル先くらいにある自分の席に座った。

 私の目の前には低い位置でピンクや薄紫、濃い紫の花が飾られている。同じような花が私の目の前とテーブルの真ん中の位置、父神様の前と3点の位置で飾られている。
私はその花を見て思い出す。レイジェス様の紫色の瞳。
今頃彼は何をしているんだろう……。
と考えている所にドン! と置かれた物に驚く。それは寿司下駄に乗ったお寿司だった。

「!!」
「そなた米料理が好きなのであろう? さぁ、食すが良い。あ、お祈りをしてからな」
「父神様! あなたは神です!! ありがとうございます! 大好き!! いただきます!!」
「我が神なのは今更言うことでもないと思うが……祈りになってない祈りだがまぁ良い、そんなに喜んでもらえて我も嬉しいぞ」

 なんと醤油があった。なので醤油皿に醤油を注ぐ。
そしてマグロっぽいのから食べた。まんまマグロだった! 美味しい! 幸せ!
次にえびとほたてを食べる。美味しい! いくら、穴子、うに、と好きな物から食べていく。サーモン、いか、玉子。美味しすぎる! 天界最高! 寿司寿司ひやっはー!!
あっと言う間に寿司下駄の寿司が無くなった。

「父神様! おかわりを! おかわりを! お願いします!」

 父神様はちょっと呆れた目で私を見てリシュフェルにおかわりを持ってこさせた。

「いくらのぷちぷち感が堪りません! 玉子もふわふわしてます! ああ、幸せすぎてわたくし、もしかして死んでしまうのでは? これは現実なのでしょうか? 父神様」
「アリア? 寿司を食して死ぬ者などいないし、現実だ安心せい」

 食事が終わったあとはまだ仕事があるという。

「次は何をやるのです?」

 私は父神様に抱き上げられていた。そのまま歩いて父神様は自室に向かう。

「次は神の恵みをリシュフェルに与える。神の恵みとは食事だ」
「え? 寝室でですか?」

 私は寝室に連れられてきていた。そして寝台の淵へ座らせられる。

「うむ。天使はさっきのように糸が霞になった物を食す。大天使は神の精を食う」
「精?」
「うむ。神の体内からでる粘液のことを精と呼ぶ。それを食事とする。一日食べなければ干からび二日食べなければ死ぬ」
「ええっ!」

 一緒についてきていた大天使のリシュフェルがこくりと頷く。

「いつもは私がリシュフェルに神の恵みを与えているがたまに私も休みたい。そなたがいる間はそなたがリシュフェルに神の恵みを与えてやってくれ」
「わたくしは、どうすれば良いのですか?」

 ちょっと待てと言ったあと、父神様は【リィリィベファジション】と唱えた。すると私の着ていた服も下着も靴も消えて私は素っ裸になった。

「えっ! きゃあ! ど、どうして?」
「そなたを愛撫しないと愛液がでぬではないか。愛液こそが神の恵みなのだから。恥ずかしがってないで早くだせ」

 と父神様が私の両手首を頭の上で右手で抑えて口付けしてきた。父神様の舌と私の舌が絡み合って頭がくらくらする。これ媚薬効果だ!やばい!舌を絡ませたまま左手で乳首を弄る。

「リシュフェル、お前も来て蕾を舐めろ」

 え、ちょっと待って! 待って! 叫びたいけど口が父神様の舌で塞がれている。
足をぱたぱたしてたけどリシュフェルに押さえつけられた。そして股に息があたる。

「アリア様、アリアチャンネルをいつも拝見させていただいてます。私はあなたのファンです。あのアリアチャンネルで見た愛液をこの舌で味わう事が出来るなんて! 夢のようです!」

 と言って蕾を舐め始めた。待って! って言いたいのに!
私はレイジェス様の物なんだから、勝手に舐めないで! と思ってるけど口はまだ塞がれたままで言えない。口の端からだらりと涎が流れる。ずっと舌で口を塞がれているので息苦しい。蕾はもう舐められ始めてぴちゃぴちゃとやらしい音が聞こえてくる。
父神様の唇が離れたのでやっと息をする。はぁはぁする。

「どうだ? 液は出てきたか?」
「いえ……出る気配が全くないです。味もしません」

 とリシュフェルが言った。

「父神様酷いです! わたくしにはレイジェス様がいるのに…今日見知った方に私の大事な所を舐めさせるなんて…!」
「これは閨事ではないぞ? 神の恵みだ。食事だぞ?」
「わたくしは神かもしれませんが人の感情と記憶を持ってます。どうしても神の恵みと割り切れません」

 父神様は顎に手をやり考えてからある呪文を唱えた。
【オゥフゼー】
途端に私の蕾のあったところから、にょきっと少年の男性器ができた。

「…はっ!?」
「男にしたわけじゃないぞ?両性体にしてみた。これなら液も出しやすいであろう」
「蜜花は舐めないようになリシュフェル。これでどうだ? アリアよ、男の一物で精を与えるならば、そなたの清廉さや純潔さも守れるであろう?」
「そういう問題じゃないと思うのですけど…」
「そなたが神の恵みをやらねばリシュフェルは死ぬ。そなたリシュフェルを殺すつもりか?」
「父神様が神の恵みを与えればいいではないですか…今まで与えてきてたんですよね?」
「精を毎日やるというのは中々疲れてだな…だからそなたがいる間くらい代わって欲しいと思ったのだがダメか? あんなに旨い寿司を食わせたのに…」

 とわざと大げさにしょんぼりする父神様。

「取り合えず、先程みたいに試してみませんか? それでダメなら諦めます」

 とリシュフェルが言った。私はおずおずと頷いた。
取り合えず体の力を抜いて仰向けに寝る。観念した私に父神様がまた口付けをする。唾液で媚薬効果を発揮させるつもりだ。取り合えずその唇と舌を受け入れる。頭がくらくらする。そしてぼーっとする。

 私の小さな橘はリシュフェルの口の中にすっぽりと納まった。
温かいぬるぬるとした物に私は包まれている。それは上下に口の中で舌を使われ吸い上げ扱き上げられる。
私の中心が熱くなってきた。私の中で次第に出したいという欲求が出てきた。出したい。
何か出そう。でもまだ出ない。ちゅぱちゅぱとリシュフェルが私のちいさな橘を吸いあげる。亀頭の先を舌でれろれろと舐めまわしてまた口の中で弄ぶ。

 私はいてもたってもいられなくなった。
出したい。出したい。出したい!!もうそれで頭が一杯になって、気が付くとリシュフェルの頭を押さえて腰を振っていた。

「で、でそう……!」
「ちゃんと口の中に出してやるがよい」

 と父神様が言う。
私はリシュフェルの口の中に自分の精液をどっぱりとぶち込んだ。リシュフェルはそれを笑顔でごくりと飲み込んだ。

「トウミの味と香りがします。大変美味しかったです」

 私は男として達してしまった。しかも滅茶苦茶疲れた。
これは父神様が毎日するの疲れるって言った意味がわかった……。
これ天界にいる間ずっとしなきゃなの? 私大丈夫? できるのかしら?
まだぼーっとしていたら父神様に大きなタオルで包まれて抱き上げられた。

「ゲート、禊の湯間」

 というと黒く淀んだ空間が現れた。レイジェス様と同じゲートの魔法だった。
そこを担がれて通ると六角形の建物の中で多分脱衣所と思われる場所に出た。

「あとはここで禊風呂に入って、一日終了だ。頑張ったな」

 頭をわちゃわちゃされた。
父神様は自分にも解除の魔法【リィリィベファジション】を唱え裸になった。
そして私を包んでいたタオルを剥ぎ取ってぽいっと籠に放り込んで私を抱えたまま風呂へのドアを開けた。
お風呂は露天風呂だった。大きな丸い月が見えた。洗い場の床がざらっとした白い石になっていて、お風呂は円形で大理石で出来ている。父神様は私を床に置き、風呂の入り口左手に置いてあるバスチェアを2個持ってきて浴槽の近くに行く。私もとととっとそれに付いていく。
父神様が呪文でタオルと石鹸を出して泡をつくった。

「ほれ、我が洗ってやるから背中を向けろ」

 背中を向ける。そして背中から洗われた。次に頭を洗われて、前も向けと言われて前を向く。
俯くと自分の小さな橘が見える。そこも、ちゃちゃっと父神様は洗った。
そして自分の体を洗っている。前をささっと洗ったあと私にタオルを渡し、背中を洗ってくれというのでごしごし洗った。そのあと頭も洗う。そして湯桶で泡を流す。

「ねぇ、父神様、わたくしはこれから男の子? として生きていかねばならないのでしょうか?」

 と聞くと、ぶほっと噴かれた後凄く笑われた。

「解除の呪文を教えよう」

 といいつつ私を抱き上げ風呂に入れた。私は円形のお風呂の淵にそって内側にある段に座った。父神様は床に座っている。それで同じくらいの目線だ。いや、私の方がちょっと目線が高いかな?

「リィリィベファジション。これは解除の呪文で例えばさっきみたいに呪文で着ていた服を解除すると素っ裸になる」

 くすくす笑う。酷い。

「りりべふあじぃしおん!」
「ちょっと違うな」
「りぃりべふぁじしおん!」
「違うな」
「リィリィベファジションだ」
「リィリィベファジション!」
「おお!」

 私の股間から小さな橘が消えていた。良かった! 私また女の子に戻った!

「まぁ、明日もあるしまた両性体に戻っておいたほうがいいぞ?」
「明日、変わり方の呪文を教えてください。自分でやってみたいです」
「うむ、そうかそうか」

 と頭をわちゃわちゃされて抱っこされる。抱っこされるのはいいのだけれど父神様の一物がたまにあたる。まぁ、元気のない形なのだけれども……父神様のここは美しい。薄桃色だし毛も生えてない。大人なのに。なんでだ?

「そんなに我のそこを見るな。恥ずかしいだろうが」
「父神様は何故毛が生えてないのですか?」
「そなただって毛が生えていないだろうが」
「それはわたくしが子供だからですよ。父神様は剃っているのですか?」

 父神様はこめかみを押さえた。

「神に下の毛は生えぬ。我は生まれつきつるつるだ。そなたも大人になってもつるつるであろう。神だからな」
「え?」

 まじで? 今知った衝撃! 大人になってもつるつる……って、そんなの喜ぶのレイジェス様くらいしかいないじゃん! ……まぁ、別に生えなくてもいいか。人に見せる場所じゃないし……生えないからって馬鹿にされないよね……きっと。

「父神様? わたくしが両性体や男の子になれるってことは、父神様も女性になれるのですか?」
「なれるぞ? 見せてやろう」

 と父神様が呪文を唱えると目の前には小ぶりな乳房がふたつあった。お顔は少し女ぽくなったけどあまり男の時と変らない。元々中性っぽい感じだったから。
私は手を伸ばしてそのおっぱいを触った。

「こらこら何をする」
「わたくしだって結構いたずらされましたから。これくらい良いではないですか」

 と言いながらもみもみする。

「わたくしの幼い心がこの胸を求めて吸いたいと思っています」
「吸ってもよいが噛んだり痛くするなよ」
「はい!」

 私は父神様のおっぱいを吸った。大きくはないけど、形は御椀方で見目が良い。乳首も薄桃で突起も私の咥えやすい大きさでいい感じだ。父神様なのにどうしても母神様……と思ってしまう。
ちゅうちゅうしてたらもうやめろと父神様に怒られた。しょぼん。
父神様は呪文を解除して男に戻ってしまった。

「そなた、母神が恋しいのだな。ベテルに会わせてやりたいが、彼女は忙しくてなぁ。我も一月に一回程度しか会っておらぬ」
「ベテル様とは一緒に住まわれないのですか?」
「ああ、ベテルには他にも夫がいるからな。私は8番目の夫で創造夫婦だから閨事もしないし、一緒にいる意味がないのであろう。ただ、仲は悪くないぞ? お互い忙しいから一月に一度の逢瀬になっているだけだ」

 私はそこでまた衝撃を受ける。

「は……8番目の夫!? 創造夫婦? 閨事をしない?」
「何故驚く? 神籍にある者は何人とも結婚できる。そなたもそうだ。何人でも夫が持てるぞ?」
「え……? いえ、わたくしはレイジェス様だけで十分です。そんな何人も夫なんて要りません」
「そういえば、レイジェス様がアズライル様は単身で他の神々を生んだと言ってましたが……もしかして父神様って童貞……」

 私はお風呂でぶくぶくしながら濁したが、ちゃんと聞こえてたようで頬をぴくぴくさせてる。

「まぁ、我は童貞だが。別に気にしてないし、これから致す予定もない。まぁ、気長に相手を見つける。いつかは見つかるであろう。まぁ、そなたでも良いのだがなぁ」
「え? ダメに決まってるでしょ!」

 と私が怒ると父神様が不思議そうな顔をした。

「何故ダメだ?」
「だって、父と娘じゃないですかっ!」
「それの何が問題か全然わからぬ」
「はっ!?」

 父神様はぽんと手のひらを打った。

「そなたはそういえば人であった時の記憶があったな。人の世界では近親婚はダメだが神の世界では問題ない。多くの近親婚が成されている」
「ちょっと神様達って乱れてませんか?」
「これが普通だからなんとも思わぬが? どこが乱れているのだ?」

 私は呆れて夜空の月を見た。人と神の理ってこんなに違うんだ。と思った。
そのあと、私はお風呂をあがり、六角形の脱衣所で天使達に神を乾かされた。お屋敷で使っている魔道具のドライヤーみたいな物で乾かされた。父神様も天使達に髪の毛を乾かされていた。
私は呪文で寝巻きを着衣した。
白の綿素材で出来た、頭と腕を通すだけの裾の長い簡単な寝巻きにした。父神様も寝巻きを着ている。私と同じワンピースタイプ。
父神様は私を抱っこしてそのままゲートで部屋に戻った。そして布団に入って一緒に寝た。相変わらず抱きしめてくるけど、まぁ、気にしないでおこう、これでも私の父神だし。

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