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第三章
7性教育と胸の鼓動 シエラ視点
しおりを挟むわたくしシエラ=リッツはコモン様が旅行の許可を頂きに来たあと、また性教育を受けるためにメルヴィンと談話室にいました。わたくしは長椅子に座り、メルヴィンはテーブルを挟んだ向かいの個人椅子に座っています。
「で、閨番というのは何なのです?」
「お二人が閨事をするときに蜜花を失わないように、その場を見張る役の事を閨番と言います」
「え?、あの、閨とはエッチな事をするのですよね?」
「はい、そうです」
「その時に人がいるということですか?」
「そうなります」
「それは、わたくしだけでなくコモン様も恥ずかしいし、嫌なのでは?」
普通であれば嫌でしょう? いくら心配でもそんな者を用意するなんて……。
お母様はコモン様を信用していないのでしょうか?
「コモン様は閨番を置く事を許可されましたから、大丈夫でしょう。あと、閨番の者は寝室の中での事は他言無用です。それは契約書を交わし正式に守らなければならない事となり、破れば死が訪れることもございます」
「まぁ……」
「だからベティがもし、寝室で色んなことを見聞きしても他言することはございません」
「……そう」
わたくしは、自分がエッチな事をするというのが想像出来ずにいました。コモン様と今までにした、エッチに分類される出来事は、大人の舌を入れる口付けくらいでしょうか? あとは手を繋いだりくらいです。
「シエラ様? もしかして自分が領地の城に行ったとしても、何もないかもと思ってませんか?」
「え?」
急にメルヴィンに考えていた事を当てられたようでわたくしは戸惑いました。
「わたくしは子供ですし……胸だってぺたんこですよ? これのどこに女としての魅力があるのでしょうか?」
メルヴィンはわたくしの胸を見て頷きながら(失礼ですよね?)言いました。
「コモン様はそういう女の肉体的な物でシエラ様を好きになったわけではないと思います。だから十分、シエラ様のお体を弄られてしまう関係になることは考えられるのです」
「わたくしの体を弄る…?」
「男は好きな女の体を弄ることに喜びを感じますから、……そして射精して満足を得るのです」
「しゃ?」
「射精です」
「それは? なに?」
「橘から白い液が出るって前に教えましたよね?」
「ええ」
「その白い液を出すことを射精と言います。男はそれを出す時に気持ち良くなります」
「へ~」
「ではメルヴィンもそれを出すの?」
「はっ!? 私ですか? そ、それは私も人間ですから、溜まれば出します」
「溜まる? それって溜めれるものなの?」
わたくしは疑問に思いました。
「え~っとですね……何から話したらいいんだ…」
メルヴィンが頭を抱えています。
わたくしはそんなに変な質問をしたのでしょうか?
「でも不思議です、メルヴィンのお相手は誰ですか? 誰と致して液を出しているのです? 使用人の誰かですか?」
とわたくしが言うと
「そこからですかっ!」
そんな風に言われても、なんのことやら分かりません。メルヴィンがゴホンと咳払いをして顔を赤らめながら説明を始めました。
「まずですね、男の出す液は一人でも出す事が出来ます。刺激を与えれば硬くなりそれ以上に刺激をすることによって液が飛び出すのです。溜まると言ったのは男の体のしくみでそれを作り溜める袋が竿の下に付いております。出さないと体に悪いので何日かに1度は刺激を与えて出します。この液を出す周期は人によって違います」
ふむふむ。じゃあ、メルヴィンは相手がいて出したわけではなくて、一人で出したと言う事ですね、わたくしは少し分かってきました。
では男は皆そうだと言うなら、コモン様も溜まるし出すということでしょうか?
あの王子様のようなコモン様が?
そしてメルヴィンが言った袋とはなんでしょう?
わたくしは顎に手をやり考えます。
実物で男の人のあれを見たことがないので想像が付きません。
「ねぇ、メルヴィン? あなたのそれを見せてくださらない?」
わたくしは言いました。
「は? それとは?」
「橘です」
「ええええ!?」
凄く驚かれました。当たり前ですよね、もしメルヴィンがわたくしのお股を見たいと言ったらわたくしだってえええ!? ってなると思います。
「口で説明されてもよくわからないのです。竿の下にある袋? とか、袋ってなんですか? 見せてくれたほうが理解しやすいです」
メルヴィンはこめかみを押さえて言いました。
「男のこれはグロテスクですよ? 本当にいいのですか? 見ても」
わたくしは少し考えて言いました。
「でも、コモン様も男ですから同じものが付いているのですよね?」
「まったく同じでは無いですが、付いていますね」
「では尚更見ておいた方がいいではないですか。その場でコモン様に見せられて、失態を晒すよりはいいかと思うのです」
メルヴィンはこめかみを押さえながらも、誰かが来ては困るので施錠しますと言って談話室に鍵を掛けました。
わたくしは長椅子に座りメルヴィンを見ています。メルヴィンは座っていた個人椅子の前に戻り履いていたズボンを途中まで下ろしました。中から下着のトランクスが見えます。そしてそれを降ろすと元気のない橘が見えました。元気はなくても結構大きいです。わたしはじっとそれを見つめました。
「メルヴィンの下の毛は髪色と同じ青ですのね」
「殆どの方は下の毛は髪色と同じです」
「わたくしには毛がないですが?」
「大人になる成長過程でクリーム色の毛が生えてきますよ」
と言い、メルヴィンは自分の物をしまおうとしました。
「メルヴィン、説明がまだですわ? 袋って?」
「これです」
メルヴィンは自分の竿の下の、皺々な大きなふにゃっとしたものを指差しました。
「ここに子種の元を作るところと溜める所があります」
「へ~」
「ねぇ、メルヴィン? わたくし1つ質問がございます」
「なんでしょう?」
「前に、橘を蜜花に入れると言っていたけど、それをするには変な格好になりません?」
「変なかっこう? ああ、そうですね。変かも知れません」
メルヴィンが思い出したように笑いました。
「わたくしが例えばこんな風に長椅子にいたとしたらこうやって足を上げて」
わたくしはその変な格好を説明します。両手で両足首を持って股を広げます。でもドレスがあるので股が見えるわけではありません。
「ちょっとメルヴィン、来て下さいな。そこに立って、すこし屈んで?」
わたくしはメルヴィンの腕を引っ張りました。そしてメルヴィンの腕がわたくしの背後の長椅子の背を掴みます。メルヴィンの体はわたくしに引き寄せられ、メルヴィンの一物はわたくしの股のすぐ前にあります。
「こんな感じですよね? 格好的には。まるで蛙をひっくり返したような変な格好ですわ?」
そう言うとメルヴィンが顔を真っ赤にしていました。そして何かがわたくしの股のドレスに当たりました。それはメルヴィンの一物でした。
私はそれを見て驚きました。
「さっきと形が違っていますわ?」
メルヴィンが目を逸らして言います。
「シエラ様がこのような体勢を取らせるので私のこれが喜んでしまったのですよ」
と嫌そうに言いました。
「え?」
「男というものは、触れて刺激するだけでなく、好きな女のしどけない姿を見るだけでも喜びを感じ、このように……いきり立ちます」
「……好きな女?」
わたくしはメルヴィンを見つめました。
まるで愛の告白を受けたように感じたからです。
「私の事ではありませんよ? コモン様のことです。触れていないのにこうして立つこともあるのです」
「立つと何かあるの?」
わたくしはまた聞きました。分からない事は早めに聞いて下さいと、メルヴィンも言ってましたからね。
「柔らかくては挿入できません。だから男の物は閨事の時に硬くなって女に挿入しやすい形になるのです」
「へ~、え? でも、わたくしは蜜花を守れってメルヴィンに言われていますわ?硬くしてはだめということですよね?」
わたくしがそう言うと、またこめかみを押さえてメルヴィンが言いました。
「男は出さないとおさまりません。硬くいきりたったらほぼ出す事は決定です」
「えっ!? そんな決まりが?」
「蜜花を使わなくても手とか口とか股とかを使えばいいのです」
「そう……では出して? メルヴィン?」
と私は微笑みました。丁度ここにいいお手本がいるのです。
当然見せてもらうつもりでいました。
「はっ!? それは私に自慰をここでしろとおっしゃってることになりますよ? 分かっているのですか?」
メルヴィンは少し怒り気味です。どうやらわたくしは言ってはいけないことを言ってしまったようです。
「自慰ってなんですか?」
「先程説明した、一人で出す事を自慰と言います」
「もう、脱いでいきり立った物もわたくしに見せてしまったのだから、別に自慰くらい見せてくれても良いと思うのですけど?」
「何故そんなに見たいのです?」
「だって、コモン様もわたくしに出すのでしょう? きっと……。知っておいた方が心の準備が出来ると思っただけです。深い意味はありません」
わたくしは少し不安でした。コモン様は優しいです。けれど、蜜花を求めてくる可能性もあるのです。わたくしはその時、きちんと断らなければいけません。凛として断ることができるのでしょうか? 求められてもいないのに断る話を考えているわたくしもどうなのかと思いますが。
メルヴィンは涙目でわたくしを睨み言いました。
「こんなことがばれては私はクビです。あなたに見せることを誰にも決して言わないでください。約束してくださいますか? シエラ様」
わたくしは頷きました。わたくしの為に恥ずかしいことを我慢してやってくれるのです。
「神に誓って、メルヴィン、あなたのことを誰にも言いません」
メルヴィンは執事服のポケットから白い手袋を1つ出し、左手に嵌めました。それから右手で自分の物を握りぬちょぬちょと音を出しながら擦り上げます。
テーブルを挟んで見るその姿は卑猥で、いやらしくて色っぽかったです。
「ああ……シエラ様、もっと近く…に…」
そう言われたので、わたくしはテーブルに腕を突いて少し乗り上げる感じでメルヴィンを見ました。メルヴィンは私の顎を手袋を嵌めた左手でくいっとあげて顔を近づけてきました。
一瞬口付けをされるのかと思ったら違いました。
メルヴィンはただじっとわたくしの瞳を見つめていたのです。わたくしはメルヴィンが激しく動かしている右手が気になり目線をそこにやりました。
「ああ……シエラ様、私のシエラ様! ……もう、いきそうです!」
わたくしの顎を支えてる指が震えてメルヴィンの頬は蒸気して赤く染まって、蒼い瞳も潤んでいます。青い髪が額の汗に張り付いて妖しく美しく見えました。
「達していいですよ。わたくしはそれが見たいのだから」
「うっ! ああああぁぁ! いくっ、いくっ!」
そう言ったと同時にメルヴィンはわたくしの顎を支えていた左手で自分の精液を受け止めました。
「はぁ、はぁ、はぁ、」
メルヴィンが息を切らして自分の手袋を見ます。そしてその手のひらを広げてわたくしに見せました。
「これが射精で私の液です」
わたくしは頷きました。メルヴィンは手袋を汚れた手のひらが内側に来るように脱いでから丸めたまま持ち、身なりを整えました。
「今日の性教育はここまでとしましょう。何か質問はありますか?」
と聞かれて気になった事がありました。メルヴィンが一人でしている時、何度かわたくしの名前を呼んだこと。わたくしのことを【私のシエラ様】と呼んだことが気になりました。でも、聞いてもどうしようもありません。わたくしはコモン様が好きですし、メルヴィンとは執事と伯爵令嬢で、身分も違いますから。
だからメルヴィンも……きっと、わたくしに何も言わないのでしょう……。
「大丈夫です」
「では、また何かありましたらその都度質問という形にしましょう」
「ええ」
メルヴィンは談話室の鍵を外して先に部屋を出て行きました。わたくしはさっきのメルヴィンを見て、コモン様もこのような事をしているのだと思うと少し恥ずかしくなりました。コモン様の裸や橘を想像してしまったからです。下の毛は髪色と同じとメルヴィンが言っていました。ではコモン様は明るい金色です。
わたくしはゲートをくぐりコモン様とアルフォード公爵様の南の領地の城にいました。グレーロック城というその城は名前の通り灰色の岩を切り崩して作った城だそうです。
周りを堀で囲まれていると言ってましたがここからは堀は見えません。
コモン様の執事、ルイとわたくしの執事メルヴィン、側仕えのベティはわたくし達が滞在するお部屋を整えに行きました。荷物も運び込まれているようです。
昼食の時間まで、少し時間があり、グレーロック城のまとめ役、家令で執事のエドアルドが食事のことやお風呂の決まりごと、館内の服装などについて説明しました。
そのあとわたくし達は自己紹介をして夕食を取り、それぞれの部屋に向かいました。
わたくしとコモン様のお部屋は西の棟、薔薇の間で、中庭の2階のベランダを通って真っ直ぐ続いた道を西に行ったところにありました。
部屋に入ってみるとバロック調の独特の柱が壁に彫刻されていました。壁は白で統一され、床の絨毯、寝室の布団や椅子の座面などの布地は真紅色の物が使われています。真紅の布地をよくみると薔薇の模様が入っていました。
アーチ状の垂れ壁で分けられた隣の部屋には応接セットがあり、そのテーブルには大きな花瓶一杯に薔薇が飾られて良い匂いが部屋に広がっています。
寝室は寝台が一つしかありませんでした。とても大きな寝台なので私とコモン様二人でも余裕がありそうで、寝られると思いますが……夜のことを考えると緊張してしまいます。
寝台の片隅にはパーテーションがあり隅でスペースを取るように空いています。
ここが着替える場所なのでしょう。
わたくしが伯爵家から移動する際に、コモン様に名前を呼び捨てにされて嬉しかった事を話すと、それからコモン様はわたくしの事を名前で呼ぶようになりました。
「シエラ、こちらにおいで」
呼ばれたので私は行きました。
クローゼットが二つありどちらも扉を開けてあります。そこには色取りどりのドレスが全部で30着程でしょうか? 仕舞われていました。
「俺からのプレゼントだよ」
ウィンクをするコモン様。
隣のタンスも引いて見せます。
「こちらには下着を入れておいたからね」
下着を見ると下履きがズロースではなくて横を紐で結ぶショーツという物でした。
「ズロースより軽くて可愛いだろう?」
と言います。確かにそうですが…。
「わたくしのサイズを何故知っているのです?」
「執事に教えてもらって、エドモンド商会で作らせたよ。最近あの店は若いお嬢さんに人気らしい」
「ええ、お姉さまがエドモンド商会のドレスを欲しがっていました。お高いと聞きましたが……」
「お金ならあるから心配しないでいいよ。これは伯爵家の金じゃなく、俺のポケットマネーで買ったから」
わたくしがどう対応していいのか困っているとメルヴィンが言いました。
「そういう時は笑顔でお礼を言うのですよ」
「ありがとうございます、コモン様」
私は笑顔でお礼を言いました。
「他にも靴をいくつか作らせた。寝巻きと部屋着と湯浴み着も。好きな物を着ると良いよ」
わたくしは頷きました。そのあと、コモン様が公爵様と合流して遊びたいとおっしゃったので取りあえず1階へ行こうとして中庭のベランダを通ると中庭でアリア様が剣のお稽古をしていました。公爵様も使用人と剣を交えています。
「中庭に行こう」
私と一緒に歩いていたコモン様ですが、わたくしが歩くのが遅かったせいか抱き上げるよ? と声をかけられ、そのまま抱き上げて中庭まで連れて行かれました。
空いてるカフェテーブルに座って、ベティにお茶を頼むとベティとメルヴィンが厨房に行きました。
お茶の用意をするようです。使用人対公爵様では公爵様が簡単に勝ってしまいました。
わたくしがそれを見ているとコモン様がわたくしに話しかけてきました。
「今回は一緒に来てくれてありがとう」
そう言って、わたくしの手を握りました。じんわりと温かいコモン様の手。
「シエラと一緒に過ごせるなんて夢のようだ。凄く嬉しい」
コモン様がわたくしを見つめます。
薄い碧色の瞳に光が入り込んでキラキラして見えます。
「わたくしも、コモン様と一緒に過ごせるなんて嬉しいです」
わたくしは微笑みました。
「俺さ? 1つ疑問があるんだけど、シエラの姉妹はみんな血が繋がってるよな?なんで姉上達は君に嫌がらせみたいなことをするんだ? 母君も止めていないようだし…」
わたくしは話していいのかどうか悩みましたがコモン様にはなんだか聞いて欲しくなって……自分の事を話しました。
「……本当はお母様は男の子が欲しかったのです。3番目のお姉さまが生まれたあと、やっと待望の男子であるお兄様が生まれたのですが……お兄様は生まれてすぐの時、体が弱くて……お母様はお兄様の他にもう一人男の子が欲しくなったのです。跡継ぎに何かあっても大丈夫なように……でも、生まれたのは女のわたくしでした。お母様は女が3人続いて生まれたこともあり、男が1人生まれたのだから次も男だと思っていたのです。
お母様はわたくしが生まれて大変がっかりして……わたくしの世話をする気になれなかった様で、わたくしは3歳まで乳母に育てられ、それ以降は執事のメルヴィンがわたくしの面倒を見てくれました」
わたくしはコモン様を見ました。コモン様は真剣にわたくしの話を聞いてくれています。その眼差しは優しくて、包まれている様に感じました。
「お姉さま達は直接お母様に育てられましたから、生活する場も違って、関わる事が無かったのです。つい最近の事です、学校に向けて勉強を始めるために、生活の場がお姉さま達と一緒になり、お姉さま達と関わるようになったのは……。長らく離れて生活していた妹ですから……だから、わたくしの事を身内みたいに感じられないのかも知れません。自分達が生活している中で、突然現れた異質な者として感じているのかも知れません。だから、くだらない意地悪をするのかも知れないです。お母様とお姉さまは考え方が似ていますが、わたくしはメルヴィンに育てられたせいか、お母様やお姉さまとは全く性格が違うのです」
その後の事を言おうとしてわたくしは躊躇いました。自分の気持ちが悲しみに向かっているからです。思っている事を言ってしまったら、わたくしは泣いてしまうかも知れません。伯爵令嬢がそれではダメなのです。
コモン様は何も言わず、勇気付けるかの様にわたくしの手をぎゅっと握り締めました。わたくしは思った事を言う事にしました。
「お母様はわたくしとはあまりお話をしません。わたくしはお母様にとって必要の無い娘なのです。でも……わたくしにはメルヴィンがいます。いつもわたくしの近くでわたくしを見守ってくれていました……。わたくしにはメルヴィンがお母様のような存在なのです」
「お母様? お父様じゃなくて?」
「お父様は普通にわたくしを可愛がってくれますから」
「メルヴィンは口うるさかったり心配しすぎだったり、お母様ってこんな感じなのかしら? と想像させるのです」
わたくしはくすりと笑いました。
「辛かったんだね……。メルヴィンはシエラの心の拠り所なんだろうな……。でも、俺はシエラがメルヴィンに育てられて良かったと思ってる。だから素敵なレディになったんだ。お姉さま達に何かされたら俺に言ってくれ。俺は君を必ず助ける! ああ、今すぐシエラと一緒に住めたらいいのに」
とコモン様は頬を膨らませす。まるで子供みたいでわたくしは笑ってしまいました。
「ふふふっ」
コモン様は照れ隠しなのか、公爵様と試合をし、いつの間にか倒されて大の字になって寝ているユリウス様に、激励の言葉をかけていました。
そのあとダンスをし、みんなと踊って凄く楽しかったです。夕食を食べたあとアリア様が大浴場に行こうというので一緒に行く事にしたらコモン様や他の人も来ることになりました。わたくしとアリア様がいち早く大浴場に行ったのですが、わたくしは驚きました。
アリア様はその可憐な見た目とは違って、結構活動的なのです。先程は剣を振っていましたし、どぼん! とお風呂に飛び込んでみたり、今は足元が滑るのも気にせず浴槽の真ん中にある大きなスフィンクスに跨っております。
「大丈夫? 滑らない? 怖くないの?」
など聞きますが、何処吹く風で、楽しそうにお馬さんごっこをしていました。
そのあと男性陣とクロエ様が来て、アリア様はスフィンクスから降ろされて大人しくお風呂の中を仰向けで泳いでいました。
コモン様がわたくしの隣に来て湯浴み着が可愛いと褒めます。わたくしは嬉しい気持ちでどきどきしてきました。
コモン様の湯浴み着は神々が着るような服でキトンというそうですが、とても似合っていました。周りを見るとアリア様と公爵様でお話をしながらお湯に浸かっているし、ユリウス様とクロエ様も仲良くお話してらっしゃいます。
「シエラも俺の膝にくるかい?」
わたくしはコモン様にそう言われて、おずおずとそのお膝に乗りました。湯の中でぎゅっと抱きしめられ、頬ずりをされてわたくしは胸のどきどきが止まりませんでした。
「ああ……シエラ」
吐息のような囁きが聞こえてきます。わたくしのお尻の下に何か硬い物が当たっているのにわたくしは気付きました。そしてコモン様の大きくてしなやかな指がわたくしの乳首を湯浴み着の上からそっと撫でます。
太ももを撫でられて、わたくしは背筋がぞわぞわとして、頭がぼ~っとしてきました。
アリア様がわたくしに話し掛けていたのに気付かずコモン様に声を掛けられました。
そしてわたくしはアリア様がお風呂をあがるというので一緒にあがることにしました。
湯浴み着を解除してもらわなければいけませんからね。
解除してもらったあと、私は脱衣所を出た所でコモン様と会いました。
私の後にすぐお風呂をあがり廊下で待っていたと言うのです。
わたくしは喉が渇いたので食堂に行こうと中庭のベランダを歩いていると、メルヴィンとベティに会いました。二人共わたくしを探していたようです。
コモン様の執事、ルイもこの二人と一緒にいました。
食堂に着くと即、メルヴィンとベティはお茶の仕度をしてくれました。
食堂にはレンブラント様とヒューイット様がいらっしゃいました。コモン様がヒューイット様のことを女になったというとヒューイット様が怒り始めました。
そしてコモン様のことを遊び人と言ってわたくしに気をつけろと言うのです。
わたくしは何がなんだか分かりませんでした。でもヒューイット様がコモン様の事を嫌っているのはなんとなく分かったように思います。
コモン様がもう休もうというので部屋に行こうとしたらメルヴィンが話があるといいます。なのでコモン様には先に行って頂く様にしました。
わたくしは食堂を出てすぐ左の小さな待合室の植木の陰にメルヴィンに腕を引かれて付いて来ました。
「お話とは?」
わたくしが声を掛けるとメルヴィンは大浴場に入ってコモン様の裸を見てどうだったか? ということを訊ねてきました。
「抱き上げて、膝に乗っていたら橘が硬くなりましたね」
「他には何もされなかったのですか?」
聞かれたのでちゃんと答えます。
「乳首を湯浴み着の上から撫でられました」
メルヴィンが顎に手をやり考えています。
「触れられて大丈夫ですか? 嫌な感じはしませんでしたか?」
わたくしは頬に手をやり目を瞑って考えます。
「嫌という気持ちはないのですけど、なんだかどきどきしてしまって胸の鼓動が凄いのです」
「それはシエラ様がコモン様を好きだからですね」
「胸の鼓動の音が聞かれそうで恥ずかしいです」
「大丈夫、聞かれません」
メルヴィンがわたくしを力づけるように言います。
「コモン様はシエラ様を本気で愛しております、見ていればわかります。ですから、あなたの嫌がることはしないと思います。コモン様にその身を……お任せ下さい」
わたくしは頷きました。
「では、行きましょう」
メルヴィンはわたくしの手を握りコモン様のいる部屋まで送ってくれました。
「では、あとはベティが閨番をしますので私はこれで失礼します」
「ご苦労だったメルヴィン」
コモン様が言います。
「ありがとう」
わたくしもメルヴィンに言いました。
そのあと、コモン様は応接セットのテーブルにあるウィスキーと伏せてあるグラスを取って注ぎました。そして一口飲みました。
「ん~氷が欲しいな」
コモン様は魔法でグラスの中に丸い大きな氷を作りました。
そしてちびりちびりと飲みます。わたくしはコモン様の座る長椅子にテーブルを挟んだ向かい側の個人椅子に座っています。ああ、そうだわ、わたくしも寝巻きに着替えなくては。
わたくしは今日着る下着と寝巻きをタンスから取り出して寝室の隅にあるパーテーションに行きました。
「ベティ、着替えを手伝って」
「はい、シエラ様」
ベティはすぐ来てくれて、ドレスの後ろの編み紐を解いたり、コルセットを外すのを手伝ってくれたりしました。一人では出来ませんからね。
そして楽な寝巻き姿になりました。
ボーンが2つしか入ってないとはいえ、子供用でもコルセットはなかなかきついのです。
わたくしがパーテーションから出てくるとコモン様と目が合いました。
わたくしはコモン様の前の個人椅子に座ります。
ベティは寝室の近くの背もたれのあるゆったりした椅子に腰掛けています。わたくし達二人が寝室に移動したら背を向けてくれるそうです。
「シエラ、さっきお風呂で俺は、その……君に触れてごめん」
「コモン様、わたくし、性教育を受けて来ましたの。まだよくわからない事もございますが……だから、わたくしに触りたい気持ち、分かりますので謝らなくてもいいですわ」
「へ…ぇ…? 性教育って、どういうこと聞いたの?」
「子供の作り方? とか色々ですけど、わたくしは蜜花は絶対あげてはダメだと言われてここに来ました」
「うん、その通りだね。俺もそこは絶対守る」
「だから触れるのはその範囲内でお願いします」
「シエラに触ってもいいってこと?」
「ええ。わたくしはコモン様が好きですし、婚約者ですから」
コモン様の顔がぱ~っと明るくなりました。
そしてグラスに残ってたお酒を飲み干しました。
「俺も、シエラが大好きだ!」
コモン様がわたくしを抱き上げて寝台のお布団の中に入れました。
サイドテーブルのランプを点け、部屋の魔石灯のシャンデリアを消してコモン様が寝台に入って来ます。それを見たベティが椅子をずらして寝台に背を向けました。
お布団の中に入るとわたくしはコモン様に大人のキスをされました。舌を入れて絡めあう口付けです。そして抱きしめられました、苦しいくらいに。
コモン様は私の手を取りました。
「小さな手だね」
そう言って、わたくしの手をご自分の胸に当てたのです。どくどくどくと鼓動の早い音がわたくしの手を通して伝わってきます。わたくしだけが胸の鼓動が早かったわけじゃなかったのです。コモン様も同じように、わたくしにどきどきされていたのが分かってわたくしは嬉しくなりました。
「聞こえた?」
微笑むコモン様にわたくしは頷きました。
コモン様はわたくしの部屋着の前ボタン全てをはずして脱がし、わたくしをシュミーズと紐ショーツだけにしました。そしてわたくしの背後から右手でシュミーズの裾を捲り、両手で乳首を弄りました。なんだかこんなことが自分の身に起きているのが信じられません。
胸の鼓動が一層どきどきしてしまって苦しく感じました。わたくしが後ろに顔を向けるとそれに気付いたコモン様がキスをします。口の中が舌でぐちゃぐちゃにかきまわされて右手の指と連動しているかの様に乳首も弄られています。
左手は小さな乳房を揉みしだかれています。
まだ弄られていないお股が、熱を持って体が熱くなって来ました。
キスはまだ続いていてずっと舌がぐちゅぐちゅ動いてます。
舌の動きが気持ちいい。わたくしはそう感じてしまいました。
ちゅぽんと音を立てて唇が離れたあとコモン様が言います。
「どう? 嫌な感じ、する? 大丈夫?」
「コモン様の舌の…感触や動きが気持ち良いです」
「そうか!」
コモン様はわたくしの顔を両手で包むようにして、目一杯舌を絡めるキスをしました。あまりの気持ち良さに腰が抜けてしまうかと思いました。唇が離れたあとコモン様はわたくしを抱きしめました。
「今日はここで終わり。また明日閨事をしよう?」
「良いのですか? 殿方は出さなければすっきりしないのでは?」
疑問に思って聞くとコモン様ははははっと軽く笑いました。
「俺は今日は出さなくても平気かな。昨日一人でしちゃったばっかりだし」
「明日は分かんないけどさ? あんまり急ぎたくないんだ、ゆっくりじっくり? 仲良くなりつつこういう事をしたい」
「そうですか、わかりました」
「でも寝る時にお願いがある」
「え? 何です?」
「俺の物を挟んで寝て」
「え?」
コモン様が寝巻きを脱ぎ始めました。そしてパンツも脱いでしまいました。
そしてわたくしはコモン様の物を見てしまいました。コモン様は下の毛がありませんでした。そして形も色もメルヴィンのと違ってました。
コモン様は元々色素が薄い肌の色の白い方です。一物も桃色で綺麗でした。毛がないせいかさっぱりとして生なましく見えないのです。
「なぜ毛がないのです?」
「ああ、これは剃ってるんだよ。体毛が無い方が衛生的だからね。執事のルイに言われて12~13歳くらいからかな?剃り始めたのは。脇もないよ? ほら」
と脇もわたくしに見せました。
「へ~」
コモン様は硬くなってるその桃色の大きいものを、わたくしの手を取って触らせました。
やわらかくて熱くてちょっと硬い。
「はい、そっち向いて」
とわたくしに前を向かせます。そして後ろからわたくしの股に桃色のそれを入れました。そして太ももを触って閉じさせます。
わたくしの股の間にコモン様の桃色の物が挟まっているのです。大きくなっている状態なので、挟んでいてもわたくしのお股から顔を出しています。
そしてそのまま後ろから抱きしめられて、コモン様が言いました。
「じゃあ、寝よう? お休み、シエラ」
コモン様は私の頭を撫でてからす~っと眠りに入りました。
この状態で眠るというのは普通の事なのでしょうか?
わたくしはお股に物が挟まっていて気になって眠れませんでしたが、暫くするとベティの寝息が聞こえてきて、それに釣られていつの間にか眠ってしまいました。
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