会社では無能、家では妹に「ダサい社畜」と見下される俺。実は世界を熱狂させる神配信者につき。

祝日

文字の大きさ
24 / 39
第3章:傲慢な妹の陥落

第25話:「何でもします! 奴隷にしてください!」泣き叫ぶ妹に突きつける『契約書』(※その言葉、待ってたよ)

しおりを挟む
「うぅ……ひぐっ……出して……ここから出してよぉ……」

警察署の殺風景な面会室。 アクリル板の向こうで、莉奈はボロボロの姿で泣き崩れていた。 数時間前まで「人気インフルエンサー」を気取っていた女は、今やただの「詐欺容疑者」だ。

「被害届、受理されるそうだよ」

俺はパイプ椅子に座り、冷淡に告げた。

「被害総額は300万円。お前が『ゼウスのコネ』をちらつかせて騙し取った金だ。……示談が成立しなければ、お前は起訴される。実刑もあり得るな」

「い、嫌だ! 刑務所なんて嫌だ! 私、まだ若いんだよ!? 人生終わっちゃうよぉ!」

莉奈がアクリル板をバンバンと叩く。 その顔は恐怖で歪み、鼻水と涙でぐちゃぐちゃだ。

「助けてお兄ちゃん! お金! 300万払って! お兄ちゃんなら持ってるでしょ!? お願い!」

「持っているよ。300万なんて、俺の月収の数十分の一だ」

俺は余裕たっぷりに言った。 莉奈の目が輝く。

「じゃ、じゃあ!」

「だが、なぜ俺が払わなきゃいけない?」

俺は冷ややかに突き放した。

「俺はお前に絶縁宣言をしたはずだ。赤の他人の保釈金や示談金を払う義理はない」

「そ、そんな……家族でしょ……?」

「家族のカードを勝手に使い込み、兄を『キモい』と罵り、兄の名を語って詐欺を働くのが家族か? ……甘えるな、犯罪者」

俺は席を立ちかけた。

「じゃあな。刑務所に入れば、少しは根性も叩き直されるだろ」

「待ってぇぇぇ!!」

莉奈が絶叫した。 このまま俺が去れば、彼女の人生は本当に終わる。 前科持ちになり、社会的に抹殺され、借金を背負って生きていくことになる。

「なんでもする! なんでもするからぁ!」

莉奈はアクリル板に額を擦り付け、懇願した。

「土下座でも靴舐めでもなんでもする! お兄ちゃんの言うこと全部聞く! 一生言うこと聞くから! だから見捨てないでぇぇぇ!」

その言葉。 俺はずっと、それを待っていた。

俺は足を止め、ゆっくりと振り返った。

「……今、『なんでもする』と言ったな?」

「言った! 言ったよぉ!」

「『一生言うことを聞く』とも言ったな?」

「聞く! 絶対聞く!」

「……いいだろう」

俺は懐から、一通の書類を取り出した。 あらかじめ弁護士に作成させておいた、特製の契約書だ。

「これにサインしろ。そうすれば、被害者への弁済も、示談の手続きも、すべて俺がやってやる」

「ほ、本当!?」

莉奈は藁にもすがる思いで書類を受け取ろうとしたが、アクリル板が邪魔をする。 俺は担当の警察官に頼み、差し入れとして書類を渡してもらった。

「早く書け。……ただし、内容をよく読んでからな」

莉奈は震える手で書類を開いた。 そこに書かれていた文字を見て、彼女の動きが止まる。

『専属使用人契約書(兼、債務弁済契約)』

1.甲(佐藤翔)は乙(高橋莉奈)の負債300万円および慰謝料を肩代わりする。 2.乙は甲に対し、上記金額に利息を含めた全額を返済する義務を負う。
3.乙は返済が完了するまで、甲の指定する場所(自宅)に住み込み、甲の生活全般の世話(家事・雑用・介護等)を行うこと。
4.乙の給与は月額5万円とし、全額を返済に充当する。(※完済まで約50年) 5.乙はいかなる場合も甲の命令を拒否してはならない。拒否した場合は即時契約解除し、警察へ引き渡す。
6.乙の人権およびプライバシーは、甲の管理下に置かれるものとする。

「こ、これ……」

莉奈が顔を青ざめて俺を見る。

「50年って……これじゃ私、おばあちゃんになっちゃう……。それに、命令拒否できないって……」

「嫌ならサインしなくていいぞ?」

俺は意地悪く笑った。

「その代わり、今すぐここで警察の取り調べに戻ってもらう。……まあ、前科がついても50年も刑務所には入らないだろうが、出てきた時にお前を雇う場所なんて、風俗くらいしかないだろうな」

「うっ……!」

究極の二択。 今すぐ刑務所行きか、兄の奴隷として一生を捧げるか。 温室育ちでプライドだけ高い莉奈に、刑務所や風俗の過酷な生活が耐えられるはずがない。

「3……2……1……」

俺はカウントダウンを始めた。

「わ、わかった! 書く! 書きますぅぅ!」

莉奈は泣きじゃくりながら、ボールペンを握りしめた。 そして、震える手で『高橋莉奈』と署名し、拇印を押した。

その瞬間。 彼女は「妹」でも「人間」でもなくなった。 俺の所有物、「奴隷」になったのだ。

「契約成立だ」

俺は書類を回収し、満足げに頷いた。

「よかったな、莉奈。……いや、『奴隷1号』。これでお前は刑務所に行かなくて済む」

「あ……うぅ……」

莉奈は力なく項垂れている。 自分が何にサインしたのか、その重みを理解し始めているのだろう。

「さあ、示談の手続きをしてくる。それが終わったら家に帰るぞ」

俺はアクリル板越しに、彼女にニッコリと微笑みかけた。

「忙しくなるぞ? 溜まりに溜まったゴミ屋敷の掃除、洗濯、料理……全部お前の仕事だ。今日から死ぬ気で働いてもらうからな」

莉奈の目から、光が完全に消えた。 彼女の地獄は、ここからが本番だ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

防御力ゼロと追放された盾使い、実は受けたダメージを100倍で反射する最強スキルを持ってました

黒崎隼人
ファンタジー
どんな攻撃も防げない【盾使い】のアッシュは、仲間から「歩く的」と罵られ、理不尽の限りを尽くされてパーティーを追放される。長年想いを寄せた少女にも裏切られ、全てを失った彼が死の淵で目覚めたのは、受けたダメージを百倍にして反射する攻防一体の最強スキルだった! これは、無能と蔑まれた心優しき盾使いが、真の力に目覚め、最高の仲間と出会い、自分を虐げた者たちに鮮やかな鉄槌を下す、痛快な成り上がり英雄譚! 「もうお前たちの壁にはならない」――絶望の底から這い上がった男の、爽快な逆転劇が今、始まる。

ゴミ鑑定だと追放された元研究者、神眼と植物知識で異世界最高の商会を立ち上げます

黒崎隼人
ファンタジー
元植物学の研究者、相川慧(あいかわ けい)が転生して得たのは【素材鑑定】スキル。――しかし、その効果は素材の名前しか分からず「ゴミ鑑定」と蔑まれる日々。所属ギルド「紅蓮の牙」では、ギルドマスターの息子・ダリオに無能と罵られ、ついには濡れ衣を着せられて追放されてしまう。 だが、それは全ての始まりだった! 誰にも理解されなかったゴミスキルは、慧の知識と経験によって【神眼鑑定】へと進化! それは、素材に隠された真の効果や、奇跡の組み合わせ(レシピ)すら見抜く超チートスキルだったのだ! 捨てられていたガラクタ素材から伝説級ポーションを錬金し、瞬く間に大金持ちに! 慕ってくれる仲間と大商会を立ち上げ、追放された男が、今、圧倒的な知識と生産力で成り上がる! 一方、慧を追い出した元ギルドは、偽物の薬草のせいで自滅の道をたどり……? 無能と蔑まれた生産職の、痛快無比なざまぁ&成り上がりファンタジー、ここに開幕!

無能と追放された鑑定士、実は物の情報を書き換える神スキル【神の万年筆】の持ち主だったので、辺境で楽園国家を創ります!

黒崎隼人
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――勇者パーティーの【鑑定士】リアムは、戦闘能力の低さを理由に、仲間と婚約者から無一文で追放された。全てを失い、流れ着いたのは寂れた辺境の村。そこで彼は自らのスキルの真価に気づく。物の情報を見るだけの【鑑定】は、実は万物の情報を書き換える神のスキル【神の万年筆】だったのだ! 「ただの石」を「最高品質のパン」に、「痩せた土地」を「豊穣な大地」に。奇跡の力で村を豊かにし、心優しい少女リーシャとの絆を育むリアム。やがて彼の村は一つの国家として世界に名を轟かせる。一方、リアムを失った勇者パーティーは転落の一途をたどっていた。今さら戻ってこいと泣きついても、もう遅い! 無能と蔑まれた青年が、世界を創り変える伝説の王となる、痛快成り上がりファンタジー、ここに開幕!

「お前の代わりはいる」と追放された俺の【万物鑑定】は、実は世界の真実を見抜く【真理の瞳】でした。最高の仲間と辺境で理想郷を創ります

黒崎隼人
ファンタジー
「お前の代わりはいくらでもいる。もう用済みだ」――勇者パーティーで【万物鑑定】のスキルを持つリアムは、戦闘に役立たないという理由で装備も金もすべて奪われ追放された。 しかし仲間たちは知らなかった。彼のスキルが、物の価値から人の秘めたる才能、土地の未来までも見通す超絶チート能力【真理の瞳】であったことを。 絶望の淵で己の力の真価に気づいたリアムは、辺境の寂れた街で再起を決意する。気弱なヒーラー、臆病な獣人の射手……世間から「無能」の烙印を押された者たちに眠る才能の原石を次々と見出し、最高の仲間たちと共にギルド「方舟(アーク)」を設立。彼らが輝ける理想郷をその手で創り上げていく。 一方、有能な鑑定士を失った元パーティーは急速に凋落の一途を辿り……。 これは不遇職と蔑まれた一人の男が最高の仲間と出会い、世界で一番幸福な場所を創り上げる、爽快な逆転成り上がりファンタジー!

ユニークスキルの名前が禍々しいという理由で国外追放になった侯爵家の嫡男は世界を破壊して創り直します

かにくくり
ファンタジー
エバートン侯爵家の嫡男として生まれたルシフェルトは王国の守護神から【破壊の後の創造】という禍々しい名前のスキルを授かったという理由で王国から危険視され国外追放を言い渡されてしまう。 追放された先は王国と魔界との境にある魔獣の谷。 恐ろしい魔獣が闊歩するこの地に足を踏み入れて無事に帰った者はおらず、事実上の危険分子の排除であった。 それでもルシフェルトはスキル【破壊の後の創造】を駆使して生き延び、その過程で救った魔族の親子に誘われて小さな集落で暮らす事になる。 やがて彼の持つ力に気付いた魔王やエルフ、そして王国の思惑が複雑に絡み大戦乱へと発展していく。 鬱陶しいのでみんなぶっ壊して創り直してやります。 ※小説家になろうにも投稿しています。

パーティーの役立たずとして追放された魔力タンク、世界でただ一人の自動人形『ドール』使いになる

日之影ソラ
ファンタジー
「ラスト、今日でお前はクビだ」 冒険者パーティで魔力タンク兼雑用係をしていたラストは、ある日突然リーダーから追放を宣告されてしまった。追放の理由は戦闘で役に立たないから。戦闘中に『コネクト』スキルで仲間と繋がり、仲間たちに自信の魔力を分け与えていたのだが……。それしかやっていないことを責められ、戦える人間のほうがマシだと仲間たちから言い放たれてしまう。 一人になり途方にくれるラストだったが、そこへ行方不明だった冒険者の祖父から送り物が届いた。贈り物と一緒に入れられた手紙には一言。 「ラストよ。彼女たちはお前の力になってくれる。ドール使いとなり、使い熟してみせよ」 そう記され、大きな木箱の中に入っていたのは綺麗な少女だった。 これは無能と言われた一人の冒険者が、自動人形(ドール)と共に成り上がる物語。 7/25男性向けHOTランキング1位

神スキル【絶対育成】で追放令嬢を餌付けしたら国ができた

黒崎隼人
ファンタジー
過労死した植物研究者が転生したのは、貧しい開拓村の少年アランだった。彼に与えられたのは、あらゆる植物を意のままに操る神スキル【絶対育成】だった。 そんな彼の元に、ある日、王都から追放されてきた「悪役令嬢」セラフィーナがやってくる。 「私があなたの知識となり、盾となりましょう。その代わり、この村を豊かにする力を貸してください」 前世の知識とチートスキルを持つ少年と、気高く理知的な元公爵令嬢。 二人が手を取り合った時、飢えた辺境の村は、やがて世界が羨む豊かで平和な楽園へと姿を変えていく。 辺境から始まる、農業革命ファンタジー&国家創成譚が、ここに開幕する。

「お前は用済みだ」役立たずの【地図製作者】と追放されたので、覚醒したチートスキルで最高の仲間と伝説のパーティーを結成することにした

黒崎隼人
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――役立たずの【地図製作者(マッパー)】として所属パーティーから無一文で追放された青年、レイン。死を覚悟した未開の地で、彼のスキルは【絶対領域把握(ワールド・マッピング)】へと覚醒する。 地形、魔物、隠された宝、そのすべてを瞬時に地図化し好きな場所へ転移する。それは世界そのものを掌に収めるに等しいチートスキルだった。 魔力制御が苦手な銀髪のエルフ美少女、誇りを失った獣人の凄腕鍛冶師。才能を活かせずにいた仲間たちと出会った時、レインの地図は彼らの未来を照らし出す最強のコンパスとなる。 これは、役立たずと罵られた一人の青年が最高の仲間と共に自らの居場所を見つけ、やがて伝説へと成り上がっていく冒険譚。 「さて、どこへ行こうか。俺たちの地図は、まだ真っ白だ」

処理中です...