大富豪とシンデレラ ~おひとりさま生活を満喫していたら、大企業の御曹司に拾われました。でも、溺愛されすぎて、毎日ドキドキしています~

一ノ瀬 彩音

文字の大きさ
29 / 102

29.

しおりを挟む
もしかして、あの機械のせいなんですかね。
そう思い立った私が調べてみると、やはり同じような記憶を持つ社員は他にもたくさんいることが判明します。
そこで早速調べてみたら、どうやら同じ会社に勤めている女性だけが見れるものみたいなんです……これってまさか?

「おはようございます、先輩、何か良いことでもあったんですか? 顔がニヤけてますよ」
なんて後輩に注意されてしまうくらいに上機嫌になった私は、帰宅してからも調べ続けていたけど、
結局この日はこれといった情報を得ることはできなかったんだぁ。

だからその次の日も同じように会社で探し回っていたんだが、その日も何も得ることはできずにいる内に
時間だけが経過してしまっていたことから諦めて帰路に着いたところで、とあるお店の前で立ち止まった私は、
そこから出て来た見覚えのある人物に気付いた途端、驚きのあまり目を見開いていたよね。

そこに居たのは婚約者である蓮さんで声をかけようとしたら、隣には女性がいるのですけれど、凄く親しげにお話しているので
それに私と蓮さんは結婚のお話も進めている上に、まさか蓮さんが浮気って思ってしまい、どうしようって感じです。

ところがその時、女性が彼の耳元で何かを囁くと嬉しそうな表情を浮かべた彼が、まるで恋人のように肩を抱いて歩いて行ったのを見てしまったため、
ショックと同時に怒りを感じた私は二人を追いかけるように後をつけていったら、一軒のビルの中へと入っていってしまったんですが、
すぐに出てくる気配がなかったので別の出口から出て行きつつ周りを見渡していると、目の前にホテルが見えてきたので嫌な予感を覚えた私は、
中へ入っていくとエレベーターを使って上の階へと昇っていく中で、徐々に心臓の鼓動が早くなってくるのを感じつつも目的の部屋を探し当てて、
ゆっくりと扉を開けて中へ足を踏み入れてみると、そこにはベッドの上で抱き合いながら口付けを繰り返す二人がいたのでした。

それを見て、私はこのままではまずいと思うと、二人の前に出て行き、こう言うの。

「蓮さん、私って言う婚約者がいるのに浮気ですか!?」
「いやっ、これは違うんだよ!」
「何が違うの? キスしていたじゃないの!」
「落ち着いてくれよ、これには事情があってだね」
「……どんな理由があっても許されないんだから、ちゃんと説明して下さいますよね?」

そう問いかけてみたのだけれど、答えようとしない様子を目にした私は苛立ちを覚える一方であり、
更に追い打ちをかけてやるためにこう告げることにしましたよ。

「……そうですか、言えないようなことなんですね? わかりました……じゃあ別れましょう?
あなたにとってはそっちの方が都合良いんじゃないですか?」

「分かった、僕はもう美羽しか愛さないし、美羽とは結婚したいから……この女性とは別れて浮気はもうしないよ」
「本当? 嘘じゃないわよね?」
「あぁ、約束するよ」

そう断言してくれた彼の言葉に嬉しくなった私が思わず抱きつくことで嬉しさを表現した後にキスをすると共に、
再びベッドに押し倒すことにしたのだが、既に臨戦態勢となっている彼のモノを目にすると興奮してきたこともあって、
そのまま貪るように舌を這わせ始めた後は、一心不乱に奉仕していって絶頂まで導いてあげました。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

苦手な冷徹専務が義兄になったかと思ったら極あま顔で迫ってくるんですが、なんででしょう?~偽家族恋愛~

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「こちら、再婚相手の息子の仁さん」 母に紹介され、なにかの間違いだと思った。 だってそこにいたのは、私が敵視している専務だったから。 それだけでもかなりな不安案件なのに。 私の住んでいるマンションに下着泥が出た話題から、さらに。 「そうだ、仁のマンションに引っ越せばいい」 なーんて義父になる人が言い出して。 結局、反対できないまま専務と同居する羽目に。 前途多難な同居生活。 相変わらず専務はなに考えているかわからない。 ……かと思えば。 「兄妹ならするだろ、これくらい」 当たり前のように落とされる、額へのキス。 いったい、どうなってんのー!? 三ツ森涼夏  24歳 大手菓子メーカー『おろち製菓』営業戦略部勤務 背が低く、振り返ったら忘れられるくらい、特徴のない顔がコンプレックス。 小1の時に両親が離婚して以来、母親を支えてきた頑張り屋さん。 たまにその頑張りが空回りすることも? 恋愛、苦手というより、嫌い。 淋しい、をちゃんと言えずにきた人。 × 八雲仁 30歳 大手菓子メーカー『おろち製菓』専務 背が高く、眼鏡のイケメン。 ただし、いつも無表情。 集中すると周りが見えなくなる。 そのことで周囲には誤解を与えがちだが、弁明する気はない。 小さい頃に母親が他界し、それ以来、ひとりで淋しさを抱えてきた人。 ふたりはちゃんと義兄妹になれるのか、それとも……!? ***** 千里専務のその後→『絶対零度の、ハーフ御曹司の愛ブルーの瞳をゲーヲタの私に溶かせとか言っています?……』 ***** 表紙画像 湯弐様 pixiv ID3989101

おじさんは予防線にはなりません

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「俺はただの……ただのおじさんだ」 それは、私を完全に拒絶する言葉でした――。 4月から私が派遣された職場はとてもキラキラしたところだったけれど。 女性ばかりでギスギスしていて、上司は影が薄くて頼りにならない。 「おじさんでよかったら、いつでも相談に乗るから」 そう声をかけてくれたおじさんは唯一、頼れそうでした。 でもまさか、この人を好きになるなんて思ってもなかった。 さらにおじさんは、私の気持ちを知って遠ざける。 だから私は、私に好意を持ってくれている宗正さんと偽装恋愛することにした。 ……おじさんに、前と同じように笑いかけてほしくて。 羽坂詩乃 24歳、派遣社員 地味で堅実 真面目 一生懸命で応援してあげたくなる感じ × 池松和佳 38歳、アパレル総合商社レディースファッション部係長 気配り上手でLF部の良心 怒ると怖い 黒ラブ系眼鏡男子 ただし、既婚 × 宗正大河 28歳、アパレル総合商社LF部主任 可愛いのは実は計算? でももしかして根は真面目? ミニチュアダックス系男子 選ぶのはもちろん大河? それとも禁断の恋に手を出すの……? ****** 表紙 巴世里様 Twitter@parsley0129 ****** 毎日20:10更新

10年引きこもりの私が外に出たら、御曹司の妻になりました

専業プウタ
恋愛
25歳の桜田未来は中学生から10年以上引きこもりだったが、2人暮らしの母親の死により外に出なくてはならなくなる。城ヶ崎冬馬は女遊びの激しい大手アパレルブランドの副社長。彼をストーカーから身を張って助けた事で未来は一時的に記憶喪失に陥る。冬馬はちょっとした興味から、未来は自分の恋人だったと偽る。冬馬は未来の純粋さと直向きさに惹かれていき、嘘が明らかになる日を恐れながらも未来の為に自分を変えていく。そして、未来は恐れもなくし、愛する人の胸に飛び込み夢を叶える扉を自ら開くのだった。

エリート警察官の溺愛は甘く切ない

日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。 両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉

不埒な一級建築士と一夜を過ごしたら、溺愛が待っていました

入海月子
恋愛
有本瑞希 仕事に燃える設計士 27歳 × 黒瀬諒 飄々として軽い一級建築士 35歳 女たらしと嫌厭していた黒瀬と一緒に働くことになった瑞希。 彼の言動は軽いけど、腕は確かで、真摯な仕事ぶりに惹かれていく。 ある日、同僚のミスが発覚して――。

再会した御曹司は 最愛の秘書を独占溺愛する

猫とろ
恋愛
あらすじ 青樹紗凪(あおきさな)二十五歳。大手美容院『akai』クリニックの秘書という仕事にやりがいを感じていたが、赤井社長から大人の関係を求められて紗凪は断る。 しかしあらぬ噂を立てられ『akai』を退社。 次の仕事を探すものの、うまく行かず悩む日々。 そんなとき。知り合いのお爺さんから秘書の仕事を紹介され、二つ返事で飛びつく紗凪。 その仕事場なんと大手老舗化粧品会社『キセイ堂』 しかもかつて紗凪の同級生で、罰ゲームで告白してきた黄瀬薫(きせかおる)がいた。 しかも黄瀬薫は若き社長になっており、その黄瀬社長の秘書に紗凪は再就職することになった。 お互いの過去は触れず、ビジネスライクに勤める紗凪だが、黄瀬社長は紗凪を忘れてないようで!?  社長×秘書×お仕事も頑張る✨ 溺愛じれじれ物語りです!

【完結済】25億で極道に売られた女。姐になります!

satomi
恋愛
昼夜問わずに働く18才の主人公南ユキ。 働けども働けどもその収入は両親に搾取されるだけ…。睡眠時間だって2時間程度しかないのに、それでもまだ働き口を増やせと言う両親。 早朝のバイトで頭は朦朧としていたけれど、そんな時にうちにやってきたのは白虎商事CEOの白川大雄さん。ポーンっと25億で私を買っていった。 そんな大雄さん、白虎商事のCEOとは別に白虎組組長の顔を持っていて、私に『姐』になれとのこと。 大丈夫なのかなぁ?

処理中です...