大富豪とシンデレラ ～おひとりさま生活を満喫していたら、大企業の御曹司に拾われました。でも、溺愛されすぎて、毎日ドキドキしています～

65.

「どうかしたんですか？」
そう尋ねると、彼から返ってきた言葉。

「いや、相変わらず君は、何時まで経ってもその美しさが損なわれることは無いな、と思っているだけだ」
と言い、私の隣に腰掛けると、ゆっくりと肩を抱き寄せ、頬に手を添えたかと思えば、
そのまま顔を近づけて口付けてくる彼、それに応えるように、自ら積極的に求めていけば、
蓮さんもそれに応えてくれるように応えて下さり、段々と深いものに変わっていき、
お互いに貪るようにしながら絡み合うようにして濃厚な時間を過ごした後、

「好きだよ、美羽」
「私も、貴方のことが好きです」
と言って見詰め合ったまま、お互いを確かめ合い、心ゆくまで満足するまで愛を囁いて伝え合っていった。

お風呂から出た後は、備え付けられていた布団を敷き、その上に横になって他愛もない会話をしていた。
すると、突然、話題を変えられて、何の気なしに話を続ける。
（どうしよう、何を考えているのかしら）
そう思って、身構えながらも相槌を打つ、私はおずおずと切り出すと彼は笑顔で言う。

「美羽、俺はお前のことが大好きなんだよ、だからこれからも、ずっと、一生、側にいて欲しい、離れないでくれ、
約束だよ、もし破ったりしたら許さないからな、わかったな？」
私は、そんな彼を、蓮さんを愛している。

だから私は、どんなことがあったって、蓮さんのことを嫌いになったり、離れようとしたり、浮気をしたり、
ましてや、逃げたりなんてしない、したくないの。
私は、蓮さんを裏切ったりしないと、決めたの。
だから、もう逃げる必要も無いの、もう迷わない。

「もちろんです、あなたを信じてる、私は、あなたのものなんですから、私はどこへも行かないよ」
私は、泣きじゃくりつつも、何とか声を絞り出して、言葉を紡ぐ私は、もう逃げないと誓った、そう心に決めて、涙を拭ったの。

そして、私は、彼の顔を見ると、彼の目からは、涙を流していた。
私が泣いているせいなのか、それとも、彼が嬉しすぎて泣いたのか、
分からない、ただ言えることは、もう、絶対に別れるつもりなど無いということ。

「美羽、もうお前を離したりしない、愛してる、ずっと、僕だけのお前でいてくれよ、な？」
彼の目は真剣で、真っ直ぐに私の瞳を見据え、逃がさないと言わんばかりに両手首を掴んで、離さない。

その様子に圧倒されて、こくりと首肯してみせると、彼は私の頭を引き寄せて、キスしてくる。
今度は舌も入れずに唇を軽く触れ合わせるだけだったけれど、 私の鼓動は早くなり、身体も熱を帯びてきてしまったようで、

「大丈夫か？　美羽？　苦しくなったら言ってくれよ」
と、私を心配してくださる彼に、ありがとう、と告げる私だが、
正直言って心臓はバクバクムラムラして仕方がないのだが……それを我慢しつつも耐え忍ぶ私であった。

やがて夜になると食事の時間となり、運ばれて来たのは豪華なお料理だった。