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「今日は疲れただろう。ゆっくり休んでくれ」
「はい……。
ありがとうございます」
エメアリアはシュバリアに感謝しながら眠りについた。
翌日、シュバリアはエメアリアを連れて城の外へ出ていた。
城の外は一面見渡す限りの森で、遠くの方では鳥がさえずる声が聞こえた。
二人は森の中を歩いていたが、エメアリアは不安そうな表情を浮かべていた。
(本当にこんな所に連れて来てどうするつもりなんだろう)
エメアリアはチラッとシュバリアの顔を見る。シュバリアはニコニコと笑っていた。
エメアリアは聞いても良いものか迷ったが、思い切って質問する事にした。
「あの、殿下。
一体どこへ行くつもりなんですか?」
「ああ、そうだったね。
実は君に見せたいものがあるんだよ」
シュバリアはそう言うとエメアリアの手を取って歩き始める。
「見せたい物?」
「そうさ。
きっと君も気に入ってくれると思うよ」
シュバリアはそう言うと森の奥へ奥へと進んでいく。
しばらく歩くと、大きな湖が見えてきた。
「ここだよ」
シュバリアはそう言うと湖の方を指差す。
エメアリアは不思議に思って首を傾げた。
シュバリアが指を指したのはただの湖で何の変哲もないように見えたからだ。
「ここに何かあるんですか?」
「ああ、そうだとも」
シュバリアは笑顔で答えると、水面に向かって呼びかける。
「おーい、出ておいで~」
すると、水面が泡立ち始め、次第に巨大な影が現れた。
「えっ!?」
エメアリアは現れた物に驚愕の声を上げる。
それは、全身が真っ白な鱗で覆われており、鋭い爪と牙を持ち、
背中からは大きな翼が生えていて長い尻尾があった。
その姿はまるで――ドラゴンのようであった。
エメアリアは思わず後ずさりする。
「こ、これは……?」
するとシュバリアは嬉しそうに言った。
「どうだい?  凄いだろ。
こいつは僕のペットなんだ」
「ぺ、ペット……?」
「そうさ。
名前はホワイトドラコっていうんだ」
シュバリアはそう言って笑うと、エメアリアに近づき彼女の手を取った。
「さぁ、行こう」
「行くって、どこに?」
「決まってるじゃないか。
君の部屋にだよ」
シュバリアが指を鳴らすと、湖の中から無数の水龍が現れ、二人を包み込んだ。
「きゃっ!」
エメアリアは驚いてシュバリアにしがみ付く。
やがて、二人の姿は見えなくなった。
その後、エメアリアはシュバリアの寝室にある豪華なベッドの上に横になっていた。
エメアリアはボーっと天井を眺めている。
シュバリアはというと、椅子に座って読書をしていた。
「あの……」
エメアリアがシュバリアに声をかける。
「ん、何かな?」
「その……私はいつまでこうしていれば良いんでしょうか?」
「ああ、それについては心配しなくていいよ。
もうすぐ終わるはずだから」
シュバリアが本を閉じて立ち上がる。
「終わったって……どういう意味ですか?」
エメアリアが聞くと、シュバリアはニッコリと笑って答えた。
「そのままの意味さ。
ほら、見てごらん」
シュバリアは窓の外を見てそう言うと、エメアリアも窓から外を見た。
そこには先程までの美しい景色はなく、代わりにどこまでも広がる黒い闇が広がっていた。
「あれは……一体」
エメアリアは呆然とした様子で呟いた。
シュバリアは振り返って言う。
「今頃、城は大変な事になってるんじゃないかな」
「城が……大変……?」
エメアリアは嫌な予感がしてシュバリアに尋ねる。
「まさか……私の国を襲っているのは……貴方の仕業なんですか……?」
シュバリアは笑顔のまま答える。
「うん、その通りだよ。
僕が命令してやったんだ」
エメアリアは信じられないといった顔をしてシュバリアに詰め寄る。
シュバリアはエメアリアの肩を掴むと優しく抱き寄せた。
そして、耳元で囁く。
その言葉はエメアリアの心に染み込み、彼女は抵抗しようとはしなかった。
シュバリアはエメアリアの頭を撫でながら続ける。
彼女の心はシュバリアへの恐怖と尊敬で埋め尽くされていた。
シュバリアはエメアリアの耳元から離れ、再び彼女に問いかける。
エメアリアはシュバリアの言葉に素直に従う。
シュバリアはエメアリアの耳元で言う。
エメアリアの瞳にはもう光はなかった。
シュバリアは彼女の頭から手を離すと、今度は頬を撫で、その手にキスをした。
「君は僕のものだ。
誰にも渡さない。
ずっと、ずっと一緒だよ。……愛してるよ。エメアリア」
エメアリアはシュバリアの胸の中で静かに涙を流した。
シュバリアはエメアリアの涙を拭うと、再び彼女を抱きしめた。
「これからもずっと一緒だ」
シュバリアはエメアリアを抱きかかえると、ベッドの上に乗せる。
「……はい」
エメアリアはシュバリアの顔を見上げる。
シュバリアはエメアリアの唇に自分の唇を重ねた。
エメアリアはシュバリアの口付けに答え、舌を差し出した。
シュバリアはエメアリアの頭を撫でながら自分の唾液を流し込む。
エメアリアはそれを全て飲み干す。
シュバリアが口を放す。
二人の口から銀色に輝く糸が伸びる。
エメアリアはトロンとした目でシュバリアを見る。
シュバリアは自分のズボンを脱ぐと、既に大きくなっているそれを彼女に見せつけた。
(大きい……。
これが私の中に……)
エメアリアはゴクリと唾を飲み込んで言った。
「早く……ください」
シュバリアはエメアリアをベッドに押し倒すと、その上に覆い被さった。
「いくよ」
シュバリアはエメアリアにそう言うと、彼女の膣内へと挿入した。
「あっ、あぁぁっ!」
エメアリアはビクンッと身体を跳ねさせると、膣内のモノを強く締め付けた。
「入れただけでイっちゃったみたいだね」
シュバリアはそう言うと腰を振り始めた。
「ひゃぁっ!  はげしいっ!  壊れちゃいますぅっ!」
エメアリアは激しいピストン運動に悲鳴を上げた。
(すごいっ!  こんなの初めて!)
エメアリアは押し寄せてくる快感に耐えようとシーツを握りしめる。
しかし、シュバリアはそんなエメアリアの手を取ると指を絡ませた。
「大丈夫。
怖がらないでいいんだよ」
シュバリアは優しい声でエメアリアに言った。
(この人は優しい……。
それにこの人の言う事は全部正しい……。
だから、何も怖い事なんて無い)
エメアリアはシュバリアの事を信じる事にした。
「はい……。
もっと、いっぱい突いて下さい」
シュバリアはエメアリアの言葉を聞くと、更に激しく突き上げた。
「あぁっ、また来るっ。
すごいの来ますっ」
エメアリアは絶頂に達し、それと同時にシュバリアも達する。
「出すよっ、受け止めてっ」
「はいぃっ、来てっ、中に出してぇっ」
シュバリアはエメアリアに白い液を全て流し込んだ。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
二人は荒い息をしながら見つめ合う。
シュバリアはエメアリアから離れると、まだ萎えていない自分のものを彼女の前に突き出す。
「綺麗にしてもらえるかな?」
エメアリアは嬉しそうに微笑むと、ゆっくりと起き上がり、シュバリアのモノを口に含んだ。
「んっ……ちゅっ……れろっ」
エメアリアは一生懸命に奉仕をする。
シュバリアはその様子を満足気に見ていた。
やがて、エメアリアは口に出された精を一滴残らず飲み干し、音を立てて彼のものから離れた。
「よくできたね。
えらいぞ」
シュバリアはエメアリアの頭を優しく撫でると、彼女にキスをしてベッドの上に寝かせた。
エメアリアはシュバリアの首に腕を巻き付けて言った。
「お願いします。
もっともっと気持ち良くしてください」
シュバリアはエメアリアに答えるようにもう一度挿入し、再び動き始める。
「んんっ、はぁっ……」
エメアリアは再び快楽に身をゆだねる。
「殿下……好き……大好きです」
エメアリアはそう言うと、シュバリアに抱きついた。
シュバリアは彼女の行動に驚いたが、すぐに笑顔を浮かべて彼女の耳元で囁いた。
「僕も君を愛してるよ」
シュバリアはエメアリアに口づけをし、彼女の子宮に大量の白い液を注ぎ込んだ。
それから数時間後、シュバリアはエメアリアの乳房を揉みながら彼女と会話をしていた。
「ところで、どうしてあんな所に居たんだい?」
「そ、それは……ちょっと散歩をしようと思って……」
「へー、そうなんだ。
でも、城の外に出るのは危ないから気を付けないといけないよ」
「はい……ごめんなさい……」
エメアリアの謝罪を聞き、シュバリアは満足すると、彼女の首筋に顔を埋めた。
(やっぱり良い匂いがするなぁ……)
シュバリアはそのまま眠ってしまい、次に目を覚ました時には朝になっていた。
(もうこんな時間か……。
今日は何しようかな?)
シュバリアは欠伸をしながらベッドの上で伸びをした。
(そうだ!  エメアリアと一緒に街に出よう。
きっと喜んでくれるはずだ)
シュバリアはすぐに着替え、部屋を出るとエメアリアの部屋へと向かった。
エメアリアはベッドに座りながら窓の外を見ている。
シュバリアは後ろから声をかけた。
「おはよう、気分はどうだい?」
エメアリアはその言葉を聞いて振り返ると言った。
「はい、とてもいいですよ」
「そうかい?  それなら良かった」
シュバリアは笑顔でそう言いながらエメアリアの隣に座る。
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