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巨人と亜人Ⅲ
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辺りを包み込む眩い光は目を閉じずにはいられない程明るかった。当然スキルを放った私は大丈夫だけど、他の皆は目を瞑っているし、目が無い亜人でさえも何やら苦しそうだった。また、攻撃を受けたアグリオスに関しては断末魔を上げていた。でもまあそうじゃないと困る。私が放つことができる一番強力なアルティメットスキルだ。人によっては光属性最強のアルティメットスキルと言う人もいる。
強烈な眩しい光が周囲を覆う時間は20秒ほど続いた。正直上からこんな強烈な光を撃たれるとたまったもんじゃないと思う。快晴の時の太陽を見た時。眩しくて目を瞑るなり、サンバイザーを付けるなり、サングラスをかけるなりの工夫しないといけないけど、この光はその光の強さはその何十倍にも及ぶ。
光が止むとアグリオスの体はピクピクと痙攣をしていた。見た感じだと気絶していそうだ。
「ふう……凄い疲労感……」
大型トレーラーのような手をした拳で体を殴られたし、大技を使わされたしもうヘトヘトだ。そう思っていると、アリシアさん率いるマーズベル軍の士気が上がった。当然、現状敵の戦力は13人しかいない。避難している皆が戦える訳でも無いけど、アリシアさん達を含めると2,000人いるなかの200人程は戦う事ができる。数だけで言えば圧倒的に有利だ。アリシアさんの「突撃!」という命令を考えると、やはりアグリオスの戦闘値が一番高ったのだろう。数がいても圧倒的な実力差があれば、蟻が像に挑むようなものだ。
アリシアさんや数人の森妖精が強化をかけたことにより、人間や獣人は当然の事、飛竜達の勢いはさらに増した。死にかけていたお魚さんが水を与えられたように生き生きとしているし、巨人に全く効いて無さそうだった火炎放射も、見る限りは嫌がっている。大変だね~。私は熱無効を持っているから全く熱くないからね~。
「よしっ!」
残りの巨人達も倒そうと思い天使の翼で数十メートル先の1人の巨人の所へ向かおうとした時だった。
「うおおお!」
そう――アグリオスが喚き散らしたのだ。前提として、アグリオスは右目は失明し体全身が大火傷。そして皮膚が焼きただれている見るも無残な姿だ。しかし巨人族の持ち前の巨体は圧倒的な生命力と比例する。ニーズヘッグに撃ったときはまだ分かるよ? 龍だし戦闘値は6,000あったらしいし、体長は100m以上はあったからね――。
「これはマズいな……」
全身から湧き出てくる冷や汗。どうやったら倒れるのだろうか? という底知れぬ耐久力――少し震え始めた手は武者震いではない。単純な恐怖だ。私はというより、私が創世の超光星を撃ち、大ダメージを与えた事によって買ってしまったアグリオスの怒り――。
その怒りの矛は戦えないマーズベルの善良な国民へと向けられる――。
「アリシアさん!」
「はい! アレを使いますよ!」
私が必死にそう叫ぶとアリシアさんを含めた森妖精の皆が戦えない人達の前に、横幅数km、高さ100m程巨大な十字の光の壁を展開した。上位の森妖精が10人同時で発動することができる十聖壁と呼ばれる大型の防御壁だ。
アグリオスが巨大な槍を振っていたので、転移イヤリングを使って倒れているアグリオスの頭に風林一閃を浴びせたが遅かった――!
「皆!」
私の悲痛の叫びと共に槍の攻撃を喰らって十聖壁に激突する勇敢な森妖精達。あの防御アクティブスキルは絶対に攻撃を通さない防御壁を展開するというスキルだ。10人揃わないと発動しないということもあるけど、1人1人のMPの消費量も半端ではない。当然そんな大技のスキルを使うんだ――身体向上なんて使える訳が無い――。
つまり防御力は0だ――。
「貴様等――この俺をコケにしやがって――生かして帰すものか!」
そう言って再び立ち上がるアグリオス。
そうアリシアさん達に向かって怒号を散らしていた。
アグリオスは容赦なく血まみれで気絶しているアリシアさん達にジリジリと詰め寄る。
「アナタの敵はこの私よ!」
私がそう言うと、アグリオスは鬼のような形相で私を睨めつけて来た。
「小娘……」
聞こえるか聞こえないかくらいの低く小さい声は逆に不気味さが増していた。ここまで痛めつけたんだ。恨まれても仕方ないと思う反面、遠慮なしに躊躇無く攻撃をしてくるだろと思った。
「この俺が危うく死ぬところだった――死ぬところだったんだぞ!」
そうマーズベルの森全体に響き渡るような怒号と共に、私は体に切り傷を負った。原理は分からない――。ただ、声で何らかの現象を起こしたとしか思えない――。アグリオスには声を発することで発動するスキルなど持ち合わせていないからだ。
私はすぐに回復を行った。痛みはそれほど無いけどただ純粋に不気味だ。スキルという概念ではなく、私には想像もつかないような化学現象が起きたのだろう。仮説を立てるなら、怒号でソニックブームのような現象が起きたのだろうとしか言えない。
「喰らえ!」
私の目には再び破壊の滅殺光が飛び込んできた。
強烈な眩しい光が周囲を覆う時間は20秒ほど続いた。正直上からこんな強烈な光を撃たれるとたまったもんじゃないと思う。快晴の時の太陽を見た時。眩しくて目を瞑るなり、サンバイザーを付けるなり、サングラスをかけるなりの工夫しないといけないけど、この光はその光の強さはその何十倍にも及ぶ。
光が止むとアグリオスの体はピクピクと痙攣をしていた。見た感じだと気絶していそうだ。
「ふう……凄い疲労感……」
大型トレーラーのような手をした拳で体を殴られたし、大技を使わされたしもうヘトヘトだ。そう思っていると、アリシアさん率いるマーズベル軍の士気が上がった。当然、現状敵の戦力は13人しかいない。避難している皆が戦える訳でも無いけど、アリシアさん達を含めると2,000人いるなかの200人程は戦う事ができる。数だけで言えば圧倒的に有利だ。アリシアさんの「突撃!」という命令を考えると、やはりアグリオスの戦闘値が一番高ったのだろう。数がいても圧倒的な実力差があれば、蟻が像に挑むようなものだ。
アリシアさんや数人の森妖精が強化をかけたことにより、人間や獣人は当然の事、飛竜達の勢いはさらに増した。死にかけていたお魚さんが水を与えられたように生き生きとしているし、巨人に全く効いて無さそうだった火炎放射も、見る限りは嫌がっている。大変だね~。私は熱無効を持っているから全く熱くないからね~。
「よしっ!」
残りの巨人達も倒そうと思い天使の翼で数十メートル先の1人の巨人の所へ向かおうとした時だった。
「うおおお!」
そう――アグリオスが喚き散らしたのだ。前提として、アグリオスは右目は失明し体全身が大火傷。そして皮膚が焼きただれている見るも無残な姿だ。しかし巨人族の持ち前の巨体は圧倒的な生命力と比例する。ニーズヘッグに撃ったときはまだ分かるよ? 龍だし戦闘値は6,000あったらしいし、体長は100m以上はあったからね――。
「これはマズいな……」
全身から湧き出てくる冷や汗。どうやったら倒れるのだろうか? という底知れぬ耐久力――少し震え始めた手は武者震いではない。単純な恐怖だ。私はというより、私が創世の超光星を撃ち、大ダメージを与えた事によって買ってしまったアグリオスの怒り――。
その怒りの矛は戦えないマーズベルの善良な国民へと向けられる――。
「アリシアさん!」
「はい! アレを使いますよ!」
私が必死にそう叫ぶとアリシアさんを含めた森妖精の皆が戦えない人達の前に、横幅数km、高さ100m程巨大な十字の光の壁を展開した。上位の森妖精が10人同時で発動することができる十聖壁と呼ばれる大型の防御壁だ。
アグリオスが巨大な槍を振っていたので、転移イヤリングを使って倒れているアグリオスの頭に風林一閃を浴びせたが遅かった――!
「皆!」
私の悲痛の叫びと共に槍の攻撃を喰らって十聖壁に激突する勇敢な森妖精達。あの防御アクティブスキルは絶対に攻撃を通さない防御壁を展開するというスキルだ。10人揃わないと発動しないということもあるけど、1人1人のMPの消費量も半端ではない。当然そんな大技のスキルを使うんだ――身体向上なんて使える訳が無い――。
つまり防御力は0だ――。
「貴様等――この俺をコケにしやがって――生かして帰すものか!」
そう言って再び立ち上がるアグリオス。
そうアリシアさん達に向かって怒号を散らしていた。
アグリオスは容赦なく血まみれで気絶しているアリシアさん達にジリジリと詰め寄る。
「アナタの敵はこの私よ!」
私がそう言うと、アグリオスは鬼のような形相で私を睨めつけて来た。
「小娘……」
聞こえるか聞こえないかくらいの低く小さい声は逆に不気味さが増していた。ここまで痛めつけたんだ。恨まれても仕方ないと思う反面、遠慮なしに躊躇無く攻撃をしてくるだろと思った。
「この俺が危うく死ぬところだった――死ぬところだったんだぞ!」
そうマーズベルの森全体に響き渡るような怒号と共に、私は体に切り傷を負った。原理は分からない――。ただ、声で何らかの現象を起こしたとしか思えない――。アグリオスには声を発することで発動するスキルなど持ち合わせていないからだ。
私はすぐに回復を行った。痛みはそれほど無いけどただ純粋に不気味だ。スキルという概念ではなく、私には想像もつかないような化学現象が起きたのだろう。仮説を立てるなら、怒号でソニックブームのような現象が起きたのだろうとしか言えない。
「喰らえ!」
私の目には再び破壊の滅殺光が飛び込んできた。
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