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龍と桜
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「ユウキ、悪いな」
ユウキのマンションに着いた俺は、桜を離さないようにしっかりと肩を抱いていた。その手を離すと、桜をシャワールームに入れた。
「お前、前の女の服、置いてねぇか?」
そう言うなり、クローゼットを開ける。
ユウキのマンションは広くて、ひとりで暮らしているのに、3部屋もある。こんなにいらないだろって言いたいくらいだった。
「相変わらず広いな」
「オヤジのだよ」
自嘲気味に笑うユウキは、親のことをあまり話したがらない。それは検索するなって、言ってるようだった。
「派手なもんしかねぇな」
今まで付き合っていた女たちは、派手な女たちだった。一晩だけの関係のわりに、服が置いてある。それは女が意図的にしたことだって分かる。
もう一度会いたくてそうするんだろう。
「これがまともか」
俺はその中の1着のワンピースを掴むと、シャワールームにそれを持っていく。
「桜。服、置いていく」
そう声をかけると、ユウキがいるリビングに戻る。
「なぁ、龍」
ユウキは俺にそう声をかける。
このマンションに着いてからというもの、口数の少なかったユウキが、ゆっくりと聞いてきた。
「あの子は……?」
躊躇いがちに言うユウキの目は、動揺の目だった。
「桜は俺の妹だ」
そう答えると、さっきあったことを話していた。その話を黙って、ユウキは聞いていた。
信じたくない。
考えたくもない。
俺の大事な桜が穢された……。
ギュッと拳を握り締め、悔しさを隠した。それくらい俺は自分を責めていた。もっと早くあの場所に着いていれば、こんなことにはならなかった。
そう悔やんでる俺の背後から、物音が聞こえた。リビングの扉が開いて、そこに桜が立っていた。
ユウキの前の女の服を着た桜。
その姿はとても不釣合いだった。
「……お兄ちゃん」
微かに俺を呼んだ声は、今にも消えてしまいそうな声だった。
「桜」
俺は桜を抱きしめた。そうしなきゃいけないような気がした。
震える身体を、しっかりと抱き寄せて背中を擦る。そんな俺に痛いくらいの視線を浴びせてくるユウキに、「悪ぃな」と言った。
「桜」
ゆっくりと桜の身体を離し、桜と目線を合わせると俺は聞いた。
「何があった?お前ぇ、何であの場所にいた?」
あんな場所に、なんでいたのか分からない。自分から行ったわけじゃないのは分かる。無理矢理連れられて行ったことくらい分かる。
でもなんで、桜が連れられて行かなきゃいけなかったんだ。
それが分からない。
桜は繁華街には近寄らない。
「……用事があったの」
俯いてそう答えた桜。頬には光るものが見えた。
「桜」
俺のTシャツの裾を掴み、俯いたままポツリポツリと話し出す。
「この前、ユウちゃんに連れられて繁華街に行った」
その言葉に目を見開いた。桜には繁華街に近寄るなと言ってあった。それなのに、繁華街に出入りしてたことがショックだった。
「その時に……」
桜は俺の後ろに視線を向けた。それにつられるように、俺も後ろを振り返った。
そこにいたユウキが、動揺しているように見えた。いつもクールなコイツが、桜の視線に動揺していた。
「ユウキ、お前ぇ……」
俺は桜の前に立ち、ユウキを見せないようにした。ユウキは俺をじっと見ていて、何も言わない。
「桜を知ってんのか」
静かにそれでも怒りを含んだ声で、ユウキに迫る。
「ユウキッ!」
声を荒げた俺に、ため息を吐くと「ああ」とひとこと答えた。
俺の中で怒りが、最高潮になるのを覚えた。何かが、俺の中で湧き上がるような感覚。
それくらい、俺にとっちゃ桜が大事なんだ。
「……ッ!お兄ちゃんッ」
後ろから桜が俺の腕を掴んでいた。今にもユウキに飛び掛ろうとする俺を、止めようと腕を掴んでいる。
「どういうことだよッ!?」
怒鳴り声が部屋に響く。ひとりで喚いて騒いでいるのに反して、ユウキはクールを保っていた。
「お兄ちゃんッ。話を聞いてッ!」
俺の腕を掴んで、潤んだ目を向けてくる。そんな目を向けられたら、何も言えなくなる。
「はぁ……」
ため息を吐いたユウキが、俺をじっと見た。
「話くらいちゃんと聞けよ、龍」
そしてリビングにあるソファーに座るように促す。仕方なく俺はユウキの目の前に座り、その隣に桜を座らせた。
俺はユウキを睨みつけるように、じっと見ていた。その俺の視線に、ため息を吐くと頭を掻いた。
「んな風に見んな」
隣では桜が、ユウキと俺を交互に見ていた。
──一体、なんでこうなったんだ???
「説明しろ」
その言葉に、桜はゆっくりと話し出した。
◊ ◊ ◊ ◊ ◊
「……ユウちゃんに、繁華街に用事があるからって一緒に来てって言われて」
ポツリポツリと話し出した桜の顔を見ないで、俺はポケットから煙草を取り出す。苛々が募っていた俺は、煙草を口に咥えた。
「ユウちゃんの彼氏が、繁華街のコンビニでバイトしてるの。そのユウちゃんの彼氏に会う為に来たの」
俯いた状態で話す桜が、少し可哀相だった。
「その帰りにユウちゃんと逸れちゃって……」
繁華街に出入りした事のない桜は、途中で逸れたんだろう。知らないところで、桜はそこの住人たちに囲まれてしまった。
捕まらないように逃げ出した桜だったが、男数人と女ひとりじゃ勝ち目なんかない。ましてや桜は運動なんか苦手で少し、身体が弱い。
そんな子が逃げ切れるわけなんかなかった。
「それで……、助けてくれたの」
チラッとユウキを見る桜。その目は憧れのような目をしていた。
まさかと思った。
桜がユウキなんかに、惚れるわけないって……。
でもよくある話だ。
助けられて惚れてしまうっていうのは。現に身近にいる、あの人たちがそうだ。黒龍のキングに惚れた人は、キングに助けられた人だ。ただリナさんの場合は、もっと酷かった。あの日からリナさんは、いろんな災難に巻き込まれている。
そして今度がきっと最後になる。
そう予感している。
まさか桜が、リナさんのように襲われるなんて思いもしなかった。リナさんのように、助けてくれた人に惚れるなんてあり得ないと思った。
だけど現にこうして、桜の目の色は俺を見る目とは違う。
まさに好きな人を見る目だ。
「……ユウキ」
俺の予感は的中。コイツが惚れた女ってのは、きっと桜だ。
コイツは桜の為に、他の女たちを切ったんだ。
連絡先も聞くことをしなかったコイツは心底、桜に惚れている……。
「桜。帰るぞ」
俺は立ち上がって桜の腕を掴む。そしてユウキに顔を向けず、目だけで見て「悪ぃな」と告げてマンションを出て行く。
下っ端に連絡して、俺のバイクをユウキのマンション近くのコンビニまで、持って来させた。
そのバイクに桜は目を丸くしていた。
桜がこのバイクを見るのは初めてだった。いつも家に置いてあっても、カバーをしていた。
桜に触るなと言っていた。
俺の言う事をちゃんと守るヤツだから、触ったことも見ることもなかっただろう。
「……?どうした」
俺は桜の視線に気付かないフリして、そう言う。桜は俯いて、何をどう言えばいいのか分からないっていう状態。
「ホラ。帰るぞ」
桜の腕を再び掴み、バイクの後ろに乗せる。いかにも暴走族やってますって分かる改造車。
「……お兄ちゃん」
メットを被せた俺は、桜に何かを言わせる隙も与えずにバイクに跨る。そしてエンジンをかけ、ゆっくりと走り出した。
桜を乗せてるから、スピードなんか上げられねぇ。んなことして、怪我させたら一生悔やむ。
桜は俺の大事な妹だから。
◊ ◊ ◊ ◊ ◊
家に着くと、桜を家の中へ押し込むようにして入れる。こんな姿を母さんに見られたくないし、見られてしまったら、母さんになんて答えたらいいのか分からない。
桜自身もどう言ったらいいのか、分からないだろうし。
部屋に桜を入れると、俺は何も言わずに自分の部屋に戻ろうとした。
それを桜が引き止めた。羽織っていたシャツの裾を、掴み俯いていた。
「桜」
声をかけると潤、んだ目で俺を見る。何を言いたいのか分からずに、俺は戸惑った。
普段ならこんなことなんかないのに、桜の気持ちなんか考えもせずに行動するのに、今は、今だけは桜の気持ちを考えようと必死になっていた。
「……お兄ちゃん」
「ん」
「助けてくれてありがと」
小声で言った桜の頭を撫でると、桜の手を離し部屋に戻っていった。
桜はこんな俺をどう思っただろう。
桜はこんな俺を嫌いになっただろうか。
そればかりが、頭の中をグルグルと回っていた。
中学3年の桜。
まだガキだと思っていた桜が、俺の手から離れて行く。
それを考えると怖かった。
ユウキのマンションに着いた俺は、桜を離さないようにしっかりと肩を抱いていた。その手を離すと、桜をシャワールームに入れた。
「お前、前の女の服、置いてねぇか?」
そう言うなり、クローゼットを開ける。
ユウキのマンションは広くて、ひとりで暮らしているのに、3部屋もある。こんなにいらないだろって言いたいくらいだった。
「相変わらず広いな」
「オヤジのだよ」
自嘲気味に笑うユウキは、親のことをあまり話したがらない。それは検索するなって、言ってるようだった。
「派手なもんしかねぇな」
今まで付き合っていた女たちは、派手な女たちだった。一晩だけの関係のわりに、服が置いてある。それは女が意図的にしたことだって分かる。
もう一度会いたくてそうするんだろう。
「これがまともか」
俺はその中の1着のワンピースを掴むと、シャワールームにそれを持っていく。
「桜。服、置いていく」
そう声をかけると、ユウキがいるリビングに戻る。
「なぁ、龍」
ユウキは俺にそう声をかける。
このマンションに着いてからというもの、口数の少なかったユウキが、ゆっくりと聞いてきた。
「あの子は……?」
躊躇いがちに言うユウキの目は、動揺の目だった。
「桜は俺の妹だ」
そう答えると、さっきあったことを話していた。その話を黙って、ユウキは聞いていた。
信じたくない。
考えたくもない。
俺の大事な桜が穢された……。
ギュッと拳を握り締め、悔しさを隠した。それくらい俺は自分を責めていた。もっと早くあの場所に着いていれば、こんなことにはならなかった。
そう悔やんでる俺の背後から、物音が聞こえた。リビングの扉が開いて、そこに桜が立っていた。
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その姿はとても不釣合いだった。
「……お兄ちゃん」
微かに俺を呼んだ声は、今にも消えてしまいそうな声だった。
「桜」
俺は桜を抱きしめた。そうしなきゃいけないような気がした。
震える身体を、しっかりと抱き寄せて背中を擦る。そんな俺に痛いくらいの視線を浴びせてくるユウキに、「悪ぃな」と言った。
「桜」
ゆっくりと桜の身体を離し、桜と目線を合わせると俺は聞いた。
「何があった?お前ぇ、何であの場所にいた?」
あんな場所に、なんでいたのか分からない。自分から行ったわけじゃないのは分かる。無理矢理連れられて行ったことくらい分かる。
でもなんで、桜が連れられて行かなきゃいけなかったんだ。
それが分からない。
桜は繁華街には近寄らない。
「……用事があったの」
俯いてそう答えた桜。頬には光るものが見えた。
「桜」
俺のTシャツの裾を掴み、俯いたままポツリポツリと話し出す。
「この前、ユウちゃんに連れられて繁華街に行った」
その言葉に目を見開いた。桜には繁華街に近寄るなと言ってあった。それなのに、繁華街に出入りしてたことがショックだった。
「その時に……」
桜は俺の後ろに視線を向けた。それにつられるように、俺も後ろを振り返った。
そこにいたユウキが、動揺しているように見えた。いつもクールなコイツが、桜の視線に動揺していた。
「ユウキ、お前ぇ……」
俺は桜の前に立ち、ユウキを見せないようにした。ユウキは俺をじっと見ていて、何も言わない。
「桜を知ってんのか」
静かにそれでも怒りを含んだ声で、ユウキに迫る。
「ユウキッ!」
声を荒げた俺に、ため息を吐くと「ああ」とひとこと答えた。
俺の中で怒りが、最高潮になるのを覚えた。何かが、俺の中で湧き上がるような感覚。
それくらい、俺にとっちゃ桜が大事なんだ。
「……ッ!お兄ちゃんッ」
後ろから桜が俺の腕を掴んでいた。今にもユウキに飛び掛ろうとする俺を、止めようと腕を掴んでいる。
「どういうことだよッ!?」
怒鳴り声が部屋に響く。ひとりで喚いて騒いでいるのに反して、ユウキはクールを保っていた。
「お兄ちゃんッ。話を聞いてッ!」
俺の腕を掴んで、潤んだ目を向けてくる。そんな目を向けられたら、何も言えなくなる。
「はぁ……」
ため息を吐いたユウキが、俺をじっと見た。
「話くらいちゃんと聞けよ、龍」
そしてリビングにあるソファーに座るように促す。仕方なく俺はユウキの目の前に座り、その隣に桜を座らせた。
俺はユウキを睨みつけるように、じっと見ていた。その俺の視線に、ため息を吐くと頭を掻いた。
「んな風に見んな」
隣では桜が、ユウキと俺を交互に見ていた。
──一体、なんでこうなったんだ???
「説明しろ」
その言葉に、桜はゆっくりと話し出した。
◊ ◊ ◊ ◊ ◊
「……ユウちゃんに、繁華街に用事があるからって一緒に来てって言われて」
ポツリポツリと話し出した桜の顔を見ないで、俺はポケットから煙草を取り出す。苛々が募っていた俺は、煙草を口に咥えた。
「ユウちゃんの彼氏が、繁華街のコンビニでバイトしてるの。そのユウちゃんの彼氏に会う為に来たの」
俯いた状態で話す桜が、少し可哀相だった。
「その帰りにユウちゃんと逸れちゃって……」
繁華街に出入りした事のない桜は、途中で逸れたんだろう。知らないところで、桜はそこの住人たちに囲まれてしまった。
捕まらないように逃げ出した桜だったが、男数人と女ひとりじゃ勝ち目なんかない。ましてや桜は運動なんか苦手で少し、身体が弱い。
そんな子が逃げ切れるわけなんかなかった。
「それで……、助けてくれたの」
チラッとユウキを見る桜。その目は憧れのような目をしていた。
まさかと思った。
桜がユウキなんかに、惚れるわけないって……。
でもよくある話だ。
助けられて惚れてしまうっていうのは。現に身近にいる、あの人たちがそうだ。黒龍のキングに惚れた人は、キングに助けられた人だ。ただリナさんの場合は、もっと酷かった。あの日からリナさんは、いろんな災難に巻き込まれている。
そして今度がきっと最後になる。
そう予感している。
まさか桜が、リナさんのように襲われるなんて思いもしなかった。リナさんのように、助けてくれた人に惚れるなんてあり得ないと思った。
だけど現にこうして、桜の目の色は俺を見る目とは違う。
まさに好きな人を見る目だ。
「……ユウキ」
俺の予感は的中。コイツが惚れた女ってのは、きっと桜だ。
コイツは桜の為に、他の女たちを切ったんだ。
連絡先も聞くことをしなかったコイツは心底、桜に惚れている……。
「桜。帰るぞ」
俺は立ち上がって桜の腕を掴む。そしてユウキに顔を向けず、目だけで見て「悪ぃな」と告げてマンションを出て行く。
下っ端に連絡して、俺のバイクをユウキのマンション近くのコンビニまで、持って来させた。
そのバイクに桜は目を丸くしていた。
桜がこのバイクを見るのは初めてだった。いつも家に置いてあっても、カバーをしていた。
桜に触るなと言っていた。
俺の言う事をちゃんと守るヤツだから、触ったことも見ることもなかっただろう。
「……?どうした」
俺は桜の視線に気付かないフリして、そう言う。桜は俯いて、何をどう言えばいいのか分からないっていう状態。
「ホラ。帰るぞ」
桜の腕を再び掴み、バイクの後ろに乗せる。いかにも暴走族やってますって分かる改造車。
「……お兄ちゃん」
メットを被せた俺は、桜に何かを言わせる隙も与えずにバイクに跨る。そしてエンジンをかけ、ゆっくりと走り出した。
桜を乗せてるから、スピードなんか上げられねぇ。んなことして、怪我させたら一生悔やむ。
桜は俺の大事な妹だから。
◊ ◊ ◊ ◊ ◊
家に着くと、桜を家の中へ押し込むようにして入れる。こんな姿を母さんに見られたくないし、見られてしまったら、母さんになんて答えたらいいのか分からない。
桜自身もどう言ったらいいのか、分からないだろうし。
部屋に桜を入れると、俺は何も言わずに自分の部屋に戻ろうとした。
それを桜が引き止めた。羽織っていたシャツの裾を、掴み俯いていた。
「桜」
声をかけると潤、んだ目で俺を見る。何を言いたいのか分からずに、俺は戸惑った。
普段ならこんなことなんかないのに、桜の気持ちなんか考えもせずに行動するのに、今は、今だけは桜の気持ちを考えようと必死になっていた。
「……お兄ちゃん」
「ん」
「助けてくれてありがと」
小声で言った桜の頭を撫でると、桜の手を離し部屋に戻っていった。
桜はこんな俺をどう思っただろう。
桜はこんな俺を嫌いになっただろうか。
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