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第一部 スプリングシリーズ
第5話 Exh.1 Phase.Ⅰ part.4
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先に動いたのは景。彼には時間の制約がある。今は優位ではあるが、それが続くのもリラが戻ってくるまでの間だけで、時間の問題だった。だからこそ。早いところけりを付けてしまった方が良いと判断したのだ。
素早く間合いを詰めて、横薙ぎに斬りかかる。悠暉子は大振りはできないが、鎚の柄で刃を捌き、受けの形で応戦する。真宙も拳銃で援護したいが、下手な狙いでは景に当ててしまう不安があった。
それよりも、自分の役目は調の砲撃をいち早く察知することだとわかっていたから、下手に攻撃せず、構えだけで牽制する。
[朝比悠暉子 核損傷 2層]
景の剣撃が悠暉子に通ったが、防御のアビリティを使っていたおかげでダメ―ジを最小限に抑えられてしまった。それにこのシステムログで、リラには確実にこちらの狙いに気付かれただろう。
雪葵の一撃でトドメを刺すなら、あともう一、二回は攻撃を通したい。そう思ってもう一度刀を振るうと、またすぐさま刃が悠暉子の身を裂いた。
[朝比悠暉子 核損傷 2層]
贅沢を言えば、もう一撃通せれば狙撃での討伐は確実だ。まだ時間はあるだろうか。調の砲撃はまだ来ないだろうか。
そんな考えが頭を過り、一瞬でも集中を切らしてしまったその時、闇夜からぬっとその姿が現れる。
「しまった――! 天舞、すぐに退避を――!」
しかし時既に遅く、真宙に全く気付かれることなく、リラは彼の背後を完全に取っていた。
「ふふっ、残念だったね~」
そして、彼女の五指が彼の背に触れる。
[天舞真宙 捕縛]
[琴音リラ +1pt(捕縛)]
討伐以外に、相手を無力化する方法がもう一つある。それが捕縛だ。
攻撃ができない捕縛モードという状態に切り替えて、五指で相手に直接触れると、相手を捕縛することができる。捕縛された相手は、捕縛したチームの陣地に収監され、救出されるまで相手陣地から出ることができないのだ。
この方法は捕縛モード時は攻撃ができない点、五指で直接触れるほど接近しなければならない点から、非常にリスクの高い戦術と言える。しかし一度収監すると、フェーズごとに収監ポイントを獲得できるほか、核の損傷具合に関係なく一度で成立するというメリットもある。
調の砲撃に注意を向けさせ過ぎたせいで、リラの存在に気付けなかったのだろうか。実際に砲撃しなくとも、その存在をちらつかせるだけで充分に牽制の役割は果たしている。手札の一つとして強烈な印象を植え付けるという意味で、陽太を強襲したあの一撃には絶大な効果があったということだ。
こんなにも早くリラが戻ってくるのは景としても想定外だった。さすがにリラが戻ってきては、景一人では対応しきれない。悠暉子とリラだけならともかく、調の砲撃にまで意識を割くことは極めて難しい。
そしてここで、すっかり失念していた一撃が通り、景ははっとする。
[朝比悠暉子 核損傷 4層]
雪葵の狙撃が悠暉子を捉えたのだ。しかしながら景の予想通り、一撃で仕留めるには至らなかった。それでも悠暉子へのダメージは雪葵が最多となった。これで彼女が討伐されれば、雪葵の討伐ポイントとなる。
『立花、急いでその場を離れろ。砲撃が来るぞ!』
景の通信よりわずかに遅れて、闇夜を照らす閃光の一撃が、逆算された狙撃位置目掛けて放たれる。最初から、調はこのために温存されていたようだ。スタンプラリー同好会にとって、こちらの戦力でもっとも厄介だと判断されたのは雪葵だったらしい。
システムログが流れてこないことから、彼は何とか攻撃を回避できたらしい。しかし雪葵を逃がしたことで、景はいよいよ援護を望めなくなった。
「……最初から読んでいたんですか?」
「まさか~。気付いたのは途中からだよ。ユイちゃんに討伐だけ任せて、私は先に戻ってきたんだ」
刀を中段に構える景の正面には、無邪気な笑みを浮かべながら銃口を向けるリラが、背後には仏頂面で大鎚を構えた悠暉子がいる。逃がしてくれるわけもない。今できることは、このまま時間切れを狙うことだけだ。
「あなたのことだ。もし万が一私がこの場から離脱することができても、周囲に罠を仕掛けてあるのでしょう? だから銃口を向けてはいても、引き金を引くつもりはない。後ろに当たってしまうかもしれませんからね」
クラウン・スフィアでは、味方への被弾もそのままダメージとなる。
核が残り2層の悠暉子に万が一リラの銃弾が当たってしまえば、そのまま討伐になってしまう可能性は充分に高い。もちろん彼女の狙いの高さは抜群だ。彼女自身、自分の腕に自信もあるだろう。それでも戦力を失うリスクを彼女が選ぶとは思えない。
「あはは、そこまでわかってるなら、次に私が取る行動も、もちろんわかってるよね?」
「罠に囲まれた中で鬼ごっこ、ですかね。まったく、悪趣味なことを考える」
実際にはリラは陽動で、どこかに潜んでいると思われる調が景の捕縛を試みるのだろうと思っていた。
「正解! じゃあ、もっと意地悪しちゃうね」
そう言ってリラは、近辺の街灯を次々と撃ち壊していく。それに伴い周囲の明かりが失われ、正面にいるはずのリラの姿すらぼんやりとしか視認できないほどの暗さになってしまった。
夜という環境の特性を十二分に生かした戦法。視覚を奪われ、挟み撃ちにされ、周囲には罠が仕掛けてあり、そしてどこから現れるかわからない奇襲にも気を払う必要がある。
景は足音を立てないようにそっと移動し、道路脇の塀に背を預ける。奇襲役の調が捕縛を仕掛けるなら、この塀を破壊するか飛び越えないといけない。その捕縛前のワンアクションを感知すれば対応は可能だろう。
この状態で唯一気がかりなのは、塀ごと撃ち抜く砲撃が来た場合は回避不可能なことだが、それは覚悟するしかない。
刀を構えてカウンターを試みはするが、ほとんど意味を成さないだろう。ならばこちらも武装を解除し、接近してきたリラを捕縛し返すという手もある。しかしそれでは、もしリラが捕縛と見せかけて攻撃してきた場合、ほぼ丸裸で攻撃を受けることになってしまう。それはリスクが大きい。
悩んだ末に、景は武器を放棄できなかった。いつ、どこから捕縛の手が伸びてくるのか、制限時間まではまだなのか。景は集中を途切れさせることなく神経だけを擦り減らしていた。
やがて聞こえた間の抜けた機械音と、視界に表示されたタイムアップの表示に、彼の心はどれだけ救われたかわからない。気が抜けてその場に膝から崩れ落ちる前に、景は控室へと転送された。
フェーズⅠ終了時点の得点推移
暫定一位 スタンプラリー同好会 4pt(討伐+1、捕縛+1、収監+2)
暫定二位 天文部 0pt
暫定二位 さくらぎ高校生徒会 0pt
暫定二位 図書委員会 0pt
素早く間合いを詰めて、横薙ぎに斬りかかる。悠暉子は大振りはできないが、鎚の柄で刃を捌き、受けの形で応戦する。真宙も拳銃で援護したいが、下手な狙いでは景に当ててしまう不安があった。
それよりも、自分の役目は調の砲撃をいち早く察知することだとわかっていたから、下手に攻撃せず、構えだけで牽制する。
[朝比悠暉子 核損傷 2層]
景の剣撃が悠暉子に通ったが、防御のアビリティを使っていたおかげでダメ―ジを最小限に抑えられてしまった。それにこのシステムログで、リラには確実にこちらの狙いに気付かれただろう。
雪葵の一撃でトドメを刺すなら、あともう一、二回は攻撃を通したい。そう思ってもう一度刀を振るうと、またすぐさま刃が悠暉子の身を裂いた。
[朝比悠暉子 核損傷 2層]
贅沢を言えば、もう一撃通せれば狙撃での討伐は確実だ。まだ時間はあるだろうか。調の砲撃はまだ来ないだろうか。
そんな考えが頭を過り、一瞬でも集中を切らしてしまったその時、闇夜からぬっとその姿が現れる。
「しまった――! 天舞、すぐに退避を――!」
しかし時既に遅く、真宙に全く気付かれることなく、リラは彼の背後を完全に取っていた。
「ふふっ、残念だったね~」
そして、彼女の五指が彼の背に触れる。
[天舞真宙 捕縛]
[琴音リラ +1pt(捕縛)]
討伐以外に、相手を無力化する方法がもう一つある。それが捕縛だ。
攻撃ができない捕縛モードという状態に切り替えて、五指で相手に直接触れると、相手を捕縛することができる。捕縛された相手は、捕縛したチームの陣地に収監され、救出されるまで相手陣地から出ることができないのだ。
この方法は捕縛モード時は攻撃ができない点、五指で直接触れるほど接近しなければならない点から、非常にリスクの高い戦術と言える。しかし一度収監すると、フェーズごとに収監ポイントを獲得できるほか、核の損傷具合に関係なく一度で成立するというメリットもある。
調の砲撃に注意を向けさせ過ぎたせいで、リラの存在に気付けなかったのだろうか。実際に砲撃しなくとも、その存在をちらつかせるだけで充分に牽制の役割は果たしている。手札の一つとして強烈な印象を植え付けるという意味で、陽太を強襲したあの一撃には絶大な効果があったということだ。
こんなにも早くリラが戻ってくるのは景としても想定外だった。さすがにリラが戻ってきては、景一人では対応しきれない。悠暉子とリラだけならともかく、調の砲撃にまで意識を割くことは極めて難しい。
そしてここで、すっかり失念していた一撃が通り、景ははっとする。
[朝比悠暉子 核損傷 4層]
雪葵の狙撃が悠暉子を捉えたのだ。しかしながら景の予想通り、一撃で仕留めるには至らなかった。それでも悠暉子へのダメージは雪葵が最多となった。これで彼女が討伐されれば、雪葵の討伐ポイントとなる。
『立花、急いでその場を離れろ。砲撃が来るぞ!』
景の通信よりわずかに遅れて、闇夜を照らす閃光の一撃が、逆算された狙撃位置目掛けて放たれる。最初から、調はこのために温存されていたようだ。スタンプラリー同好会にとって、こちらの戦力でもっとも厄介だと判断されたのは雪葵だったらしい。
システムログが流れてこないことから、彼は何とか攻撃を回避できたらしい。しかし雪葵を逃がしたことで、景はいよいよ援護を望めなくなった。
「……最初から読んでいたんですか?」
「まさか~。気付いたのは途中からだよ。ユイちゃんに討伐だけ任せて、私は先に戻ってきたんだ」
刀を中段に構える景の正面には、無邪気な笑みを浮かべながら銃口を向けるリラが、背後には仏頂面で大鎚を構えた悠暉子がいる。逃がしてくれるわけもない。今できることは、このまま時間切れを狙うことだけだ。
「あなたのことだ。もし万が一私がこの場から離脱することができても、周囲に罠を仕掛けてあるのでしょう? だから銃口を向けてはいても、引き金を引くつもりはない。後ろに当たってしまうかもしれませんからね」
クラウン・スフィアでは、味方への被弾もそのままダメージとなる。
核が残り2層の悠暉子に万が一リラの銃弾が当たってしまえば、そのまま討伐になってしまう可能性は充分に高い。もちろん彼女の狙いの高さは抜群だ。彼女自身、自分の腕に自信もあるだろう。それでも戦力を失うリスクを彼女が選ぶとは思えない。
「あはは、そこまでわかってるなら、次に私が取る行動も、もちろんわかってるよね?」
「罠に囲まれた中で鬼ごっこ、ですかね。まったく、悪趣味なことを考える」
実際にはリラは陽動で、どこかに潜んでいると思われる調が景の捕縛を試みるのだろうと思っていた。
「正解! じゃあ、もっと意地悪しちゃうね」
そう言ってリラは、近辺の街灯を次々と撃ち壊していく。それに伴い周囲の明かりが失われ、正面にいるはずのリラの姿すらぼんやりとしか視認できないほどの暗さになってしまった。
夜という環境の特性を十二分に生かした戦法。視覚を奪われ、挟み撃ちにされ、周囲には罠が仕掛けてあり、そしてどこから現れるかわからない奇襲にも気を払う必要がある。
景は足音を立てないようにそっと移動し、道路脇の塀に背を預ける。奇襲役の調が捕縛を仕掛けるなら、この塀を破壊するか飛び越えないといけない。その捕縛前のワンアクションを感知すれば対応は可能だろう。
この状態で唯一気がかりなのは、塀ごと撃ち抜く砲撃が来た場合は回避不可能なことだが、それは覚悟するしかない。
刀を構えてカウンターを試みはするが、ほとんど意味を成さないだろう。ならばこちらも武装を解除し、接近してきたリラを捕縛し返すという手もある。しかしそれでは、もしリラが捕縛と見せかけて攻撃してきた場合、ほぼ丸裸で攻撃を受けることになってしまう。それはリスクが大きい。
悩んだ末に、景は武器を放棄できなかった。いつ、どこから捕縛の手が伸びてくるのか、制限時間まではまだなのか。景は集中を途切れさせることなく神経だけを擦り減らしていた。
やがて聞こえた間の抜けた機械音と、視界に表示されたタイムアップの表示に、彼の心はどれだけ救われたかわからない。気が抜けてその場に膝から崩れ落ちる前に、景は控室へと転送された。
フェーズⅠ終了時点の得点推移
暫定一位 スタンプラリー同好会 4pt(討伐+1、捕縛+1、収監+2)
暫定二位 天文部 0pt
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