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【24】新しい仲間
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藤原さんの火葬が終わり、會舘に戻ってきた私と匠君は幸栄達にある提案をした。
「ねぇ、幸栄と寿郎君聞いてくれる?これは私達が思っていることだから、二人がイヤだな?と思うなら遠慮なくイヤって言ってくれていいから。」
『…何よ翼~?もしかして私達を首にでも
するつもり?それは断固拒否するからね!』
「違うよ幸栄さん!そんなわけないじゃないの!二人がいないと俺達経営していくの絶対無理だから!」
『冗談よ!で、二人して真面目な顔して
一体どうしたのよ?』
「いや、実はさ…今日葬儀の藤原さんを雇ってあげようかと思いまして…。お兄さんにも頼まれたんだよね?妹を見守ってくれませんか?ってさ。身寄りもないし、これから色々大変だろうと思いまして…。火葬待ちの時間に彼女にも軽く話してみたんだけど、経理とかできるみたいで即戦力にもなるかと。」
『社長達がいいと思うんなら別にいいんじゃないの?人手は多いほうがみんなの休みも
増えるだろうしな。』
『まぁ確かにね、片付けとかも早く終わったらその分早く帰れるわね!うん、説明の時に突然叫びだしたり少し面白そうな子だったし、私も賛成しますよ!』
「二人ともありがとう!あ、霊柩車に乗ってわかったんだけど実はね、お兄さん痴漢していなかったんだよ!しかもね…………」
先ほど経験した飛鳥さんの冤罪事件の真相と小説の話をすると、二人とも安堵と驚きの表情を浮かべて聞き入っていた。
『すみませーん、こんばんわー!』
「あ、来たみたいだね!実はさ、家に帰っても一人だって言うし夜ご飯でも一緒に食べようかなと思って誘っておいたんだよ!一人でいても暗いことばかり考えちゃうかな?と思いましてね。」
『なんか、匠君えらく藤原さん兄妹に肩入れしていません?どうなの、翼?』
「女の私達には、わからない世界なのよ。
大丈夫、浮気しようとかそういうのではないから!ただ、お兄さんと趣味の世界で意気投合してしまったみたいでさー?ね?匠君?」
「もぉ!!翼?それ以上のこと話しちゃ
ダメだからね!俺のイメージが崩れる!」
そういいながら、弥生ちゃんを玄関に迎えに行った匠君。これは言えってことでしょ!
帰ってくるまでに、ひそひそと秘密の趣味について二人に告げ口をする。戻ってきた匠君と弥生ちゃんをニヤけながら迎える三人。
『匠?俺とは合わないみたいだな。』
『匠君?私、安心したわ!』
次々とかけられる言葉に察したのか私の元へと近寄ってこようとする匠君。
「もぉ!翼!ダメって言ったでしょー!?
恥ずかしくて明日から出勤できないわ!」
「まぁまぁ、いいじゃない?それより弥生ちゃん、いらっしゃい!ごめんね、いきなり騒がしくて驚いたよね?とりあえず、ここに座ってくれる?」
休憩用のソファーに座ってもらい人数分の
コーヒーを淹れる。あ、弥生ちゃんのカップも新しく用意しないとな。
『いえ、お誘い頂きありがとうございます。改めまして、藤原弥生です。ご迷惑おかけすると思いますがよろしくお願いします!』
『こちらこそ、よろしくねー?私のことは
"幸栄さん"って呼んでね?めっちゃ自由な
職場だけどさ、社長にこき使われるから覚悟しといたほうがいいよ~?あ、これは私の旦那の寿郎です!無口だけど、怒ってるわけじゃないから気にしないでね!』
『山田寿郎です、よろしく。』
『幸栄さん、寿郎さん、
よろしくお願いします!』
コーヒーを飲みながら、夜ご飯を何にするか決めることにしたが、結局移動も面倒ということで、宅配ピザを頼むことになり到着までの間、みんなで弥生ちゃんに質問攻めをしている。
『あ、忘れてた!皆さん聞いてください!
自宅に戻った時にね、警察から電話があったんですよ!お兄ちゃんの痴漢疑惑が晴れたみたいなんです!痴漢されたって言っていた女子高生が、されてないって言ってくれたみたいで!ま、お兄ちゃんが死んだという事実は変わらないんですけど、これで少し前に進めそうな気がします。』
匠君と、目を合わせて微笑み合う。
幸栄達も嬉しそうな顔をしていた。
「いやー、それはよかった!お兄さんもきっと天国で喜んでいると思うよ!な、翼?」
「うん、そうだね!私も安心したよ。
あ、弥生ちゃんお兄さんの家には行った?」
『いえ、明日行こうかと思っています。』
「そっか、了解です!色々やることもあるだろうし、出勤開始はとりあえず初七日すぎてからでいいから!落ち着いたらまた、連絡して?それでいいよね?匠君?」
「もちろん!何か困ったことがあったら連絡してきていいからね?俺達は大体ここにいるからさ!」
『本当に皆さん、こんなに温かく迎えてくれるなんて…私、……。』
泣き出してしまった弥生ちゃんにどうしていいのかわからずにオロオロとしている匠君。
"すみませーん、ピザお持ちしましたがこちらでよろしいんでしょうかー?"
救いの神の声を聞き、そそくさと玄関へと
向かって行った姿に一同大笑い。
あー、やっぱり楽しい。
弥生ちゃんの問題も全てが解決したわけでは
ないけれど、きっと大丈夫。
「はーい、ピザの到着でーす♪サラダもありますよー!お前らどんどん食べて、馬車馬のように働きやがれ!!」
『あー、匠君パワハラー!!』
みんなの笑い声が消えたのは
日付が変わる直前だった。
「ねぇ、幸栄と寿郎君聞いてくれる?これは私達が思っていることだから、二人がイヤだな?と思うなら遠慮なくイヤって言ってくれていいから。」
『…何よ翼~?もしかして私達を首にでも
するつもり?それは断固拒否するからね!』
「違うよ幸栄さん!そんなわけないじゃないの!二人がいないと俺達経営していくの絶対無理だから!」
『冗談よ!で、二人して真面目な顔して
一体どうしたのよ?』
「いや、実はさ…今日葬儀の藤原さんを雇ってあげようかと思いまして…。お兄さんにも頼まれたんだよね?妹を見守ってくれませんか?ってさ。身寄りもないし、これから色々大変だろうと思いまして…。火葬待ちの時間に彼女にも軽く話してみたんだけど、経理とかできるみたいで即戦力にもなるかと。」
『社長達がいいと思うんなら別にいいんじゃないの?人手は多いほうがみんなの休みも
増えるだろうしな。』
『まぁ確かにね、片付けとかも早く終わったらその分早く帰れるわね!うん、説明の時に突然叫びだしたり少し面白そうな子だったし、私も賛成しますよ!』
「二人ともありがとう!あ、霊柩車に乗ってわかったんだけど実はね、お兄さん痴漢していなかったんだよ!しかもね…………」
先ほど経験した飛鳥さんの冤罪事件の真相と小説の話をすると、二人とも安堵と驚きの表情を浮かべて聞き入っていた。
『すみませーん、こんばんわー!』
「あ、来たみたいだね!実はさ、家に帰っても一人だって言うし夜ご飯でも一緒に食べようかなと思って誘っておいたんだよ!一人でいても暗いことばかり考えちゃうかな?と思いましてね。」
『なんか、匠君えらく藤原さん兄妹に肩入れしていません?どうなの、翼?』
「女の私達には、わからない世界なのよ。
大丈夫、浮気しようとかそういうのではないから!ただ、お兄さんと趣味の世界で意気投合してしまったみたいでさー?ね?匠君?」
「もぉ!!翼?それ以上のこと話しちゃ
ダメだからね!俺のイメージが崩れる!」
そういいながら、弥生ちゃんを玄関に迎えに行った匠君。これは言えってことでしょ!
帰ってくるまでに、ひそひそと秘密の趣味について二人に告げ口をする。戻ってきた匠君と弥生ちゃんをニヤけながら迎える三人。
『匠?俺とは合わないみたいだな。』
『匠君?私、安心したわ!』
次々とかけられる言葉に察したのか私の元へと近寄ってこようとする匠君。
「もぉ!翼!ダメって言ったでしょー!?
恥ずかしくて明日から出勤できないわ!」
「まぁまぁ、いいじゃない?それより弥生ちゃん、いらっしゃい!ごめんね、いきなり騒がしくて驚いたよね?とりあえず、ここに座ってくれる?」
休憩用のソファーに座ってもらい人数分の
コーヒーを淹れる。あ、弥生ちゃんのカップも新しく用意しないとな。
『いえ、お誘い頂きありがとうございます。改めまして、藤原弥生です。ご迷惑おかけすると思いますがよろしくお願いします!』
『こちらこそ、よろしくねー?私のことは
"幸栄さん"って呼んでね?めっちゃ自由な
職場だけどさ、社長にこき使われるから覚悟しといたほうがいいよ~?あ、これは私の旦那の寿郎です!無口だけど、怒ってるわけじゃないから気にしないでね!』
『山田寿郎です、よろしく。』
『幸栄さん、寿郎さん、
よろしくお願いします!』
コーヒーを飲みながら、夜ご飯を何にするか決めることにしたが、結局移動も面倒ということで、宅配ピザを頼むことになり到着までの間、みんなで弥生ちゃんに質問攻めをしている。
『あ、忘れてた!皆さん聞いてください!
自宅に戻った時にね、警察から電話があったんですよ!お兄ちゃんの痴漢疑惑が晴れたみたいなんです!痴漢されたって言っていた女子高生が、されてないって言ってくれたみたいで!ま、お兄ちゃんが死んだという事実は変わらないんですけど、これで少し前に進めそうな気がします。』
匠君と、目を合わせて微笑み合う。
幸栄達も嬉しそうな顔をしていた。
「いやー、それはよかった!お兄さんもきっと天国で喜んでいると思うよ!な、翼?」
「うん、そうだね!私も安心したよ。
あ、弥生ちゃんお兄さんの家には行った?」
『いえ、明日行こうかと思っています。』
「そっか、了解です!色々やることもあるだろうし、出勤開始はとりあえず初七日すぎてからでいいから!落ち着いたらまた、連絡して?それでいいよね?匠君?」
「もちろん!何か困ったことがあったら連絡してきていいからね?俺達は大体ここにいるからさ!」
『本当に皆さん、こんなに温かく迎えてくれるなんて…私、……。』
泣き出してしまった弥生ちゃんにどうしていいのかわからずにオロオロとしている匠君。
"すみませーん、ピザお持ちしましたがこちらでよろしいんでしょうかー?"
救いの神の声を聞き、そそくさと玄関へと
向かって行った姿に一同大笑い。
あー、やっぱり楽しい。
弥生ちゃんの問題も全てが解決したわけでは
ないけれど、きっと大丈夫。
「はーい、ピザの到着でーす♪サラダもありますよー!お前らどんどん食べて、馬車馬のように働きやがれ!!」
『あー、匠君パワハラー!!』
みんなの笑い声が消えたのは
日付が変わる直前だった。
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