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第五章 準備
【四十一】到着(小太郎)
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ふぅ、何とか戦闘は避けられたか。お千代部隊の到着が少しでも遅れていたら、腕の一本でもいかれてしまっていたかもしれぬな。一度水月に戻って作戦を練り直したいところではあるが、ワシがお千代殿の店に出入りするのを見られては店の者達に迷惑がかかってしまう。ここは真っ直ぐ、古寺へと向かう方が良さそうだ。
『小太郎殿、一つご報告がございます。先程水月に左京と名乗る忍びがやって参りました。左京は私共の仲間の一人と長年行動を共にしておったようです。そして、二人は大名の訪問を機に姫を確保するつもりの様です…』
「何、左京が…やはりあの手紙は左京が書いた物だったのじゃな。水月に招き入れたという事は、お千代殿は敵とは看做さなかったということ。左京はうまく自我を保ち立ち回っているようじゃな。よくぞ報告してくれた、お主達が来てくれなかったらワシは死んでおったかもしれぬ。礼を言うぞ!ま、姫の誘拐の事は気になるが、お千代殿に報告するくらいじゃ、悪いようにはせんだろう!よし、ワシは先に古寺へと向かう!お主達は戻ってその事だけ伝えてくれるかの?」
『はい、かしこまりました。お気をつけて。』
ついに事態は動き出した。弥助もそろそろ水月へと到着している頃だろう。さて、向かうとするか。数時間のけわしい山道を登り、ようやく最後の難関である石段へと辿り着いた。一呼吸おいて、階段をゆっくり登っていると中腹くらいにきた辺りで頂上より声が聞こえた。
『師匠、お待ちしておりました。才蔵にございまする。引退のご身分であるにも関わらずこの様な場所まで御足労頂きありがとうございます。』
まだまだ頂上までの距離はあるというのに、既にワシの気配を感じておるとは、才蔵もただここにおったわけではなさそうじゃな。
「才蔵よ…勿論酒は用意しておるな…?」
『ははは、第一声がそれとは、相変わらずで安心致しました。お元気そうでなによりでございます。』
そして頂上に辿り着き、幸景殿へと挨拶をした。最後に幸景殿に会ったのはまだワシが城へと頻繁に出入りしていた時であり、幸成殿が正式に国を継ぐ前。あの当時から歳の割に落ち着き払ったお方ではあったが、こちらへ来て数十年、空景上人の元で修行なされた所為、更に悟りの境地を開かれたような顔つきになられている。こ、これは酒を飲む訳にもいかぬか…本堂を参った後、居住棟へと移動。二人が用意してくれていた食卓につき、これまでのこちらの状況を報告することにした。
『小太郎殿、一つご報告がございます。先程水月に左京と名乗る忍びがやって参りました。左京は私共の仲間の一人と長年行動を共にしておったようです。そして、二人は大名の訪問を機に姫を確保するつもりの様です…』
「何、左京が…やはりあの手紙は左京が書いた物だったのじゃな。水月に招き入れたという事は、お千代殿は敵とは看做さなかったということ。左京はうまく自我を保ち立ち回っているようじゃな。よくぞ報告してくれた、お主達が来てくれなかったらワシは死んでおったかもしれぬ。礼を言うぞ!ま、姫の誘拐の事は気になるが、お千代殿に報告するくらいじゃ、悪いようにはせんだろう!よし、ワシは先に古寺へと向かう!お主達は戻ってその事だけ伝えてくれるかの?」
『はい、かしこまりました。お気をつけて。』
ついに事態は動き出した。弥助もそろそろ水月へと到着している頃だろう。さて、向かうとするか。数時間のけわしい山道を登り、ようやく最後の難関である石段へと辿り着いた。一呼吸おいて、階段をゆっくり登っていると中腹くらいにきた辺りで頂上より声が聞こえた。
『師匠、お待ちしておりました。才蔵にございまする。引退のご身分であるにも関わらずこの様な場所まで御足労頂きありがとうございます。』
まだまだ頂上までの距離はあるというのに、既にワシの気配を感じておるとは、才蔵もただここにおったわけではなさそうじゃな。
「才蔵よ…勿論酒は用意しておるな…?」
『ははは、第一声がそれとは、相変わらずで安心致しました。お元気そうでなによりでございます。』
そして頂上に辿り着き、幸景殿へと挨拶をした。最後に幸景殿に会ったのはまだワシが城へと頻繁に出入りしていた時であり、幸成殿が正式に国を継ぐ前。あの当時から歳の割に落ち着き払ったお方ではあったが、こちらへ来て数十年、空景上人の元で修行なされた所為、更に悟りの境地を開かれたような顔つきになられている。こ、これは酒を飲む訳にもいかぬか…本堂を参った後、居住棟へと移動。二人が用意してくれていた食卓につき、これまでのこちらの状況を報告することにした。
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