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第六章 真相
【四十六】民衆(才蔵)
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「「「ご武運を!!!」」」
弥助兄妹、小太郎殿と分かれ、幸景殿と二人で元暁城跡へと急いだ。
暁国の民は生き残った城の忍達と共に武器を取り、城が陥落した翌日に攻め入ってきた冥国の軍勢を追い返したと聞いている。まさか民衆がここまでの抵抗を観せると予想だにしていなかった冥国軍は、退却することを余儀なくされたそうだ。そして民衆と忍びの残党達は、焼け跡から姫と奥方様の遺体が発見されなかったことで、二人が生きて戻ってくる事を信じ、自分達の領土を守るため今日まで力を合わせて国を護っていてくれたのだ。
「幸景殿、この様な役目を引き受けてくださり感謝しかございませぬ。私と殿が生きているという事を大々的に見せつけることできっと、安倍晴明は焦り、此方へと向かってくることでしょう。あちらの庭である恐山で戦うことは、こちらにとって余りにも分が悪い故、このような状況を選んだことをお許しくださいませ。」
お千代殿へ協力を仰ぎ、我々が到着する前に、暁国の瓦板へ殿からのお言葉を記して貰うように動いてもらった。民衆は亡くなったはずの殿からの突然の文に、驚きと戸惑いを抱くことだろうが、今日まで信じて待っていてくれたのだ。きっと、文に従い動いてくれることだろう。そして、多分に民衆に紛れ込んでいる冥国隠密部隊が、状況の報告で佐助の元へと向かうはず。ワシと幸成殿らしき人物が現れるという知らせを聞いてこちらに向かって来ないはずはない。佐助はなんとしてもこちらで始末したいところだ…
闇夜のうちに小太郎殿の洞窟へと入り、城への地下通路で待機をすることにした。もう後戻りは出来ない。賽は投げられたのだ。
雄大に聳え立っていた城の天守閣は跡形もなくなり、お堀と石垣だけが、そこに城があったと主張するように残っている。民衆が処分してくれたのか、火災時に炭と化していた木材はなく、綺麗に片付けられた敷地内には簡易的に建てられた小屋が幾つか見受けられた。きっと、残党の忍達がこの場所を護る為に見張りも兼ねて住んでいるのだろう。文に記した時刻が迫り、群衆の声が広場に聞こえ始めた。
「幸景殿、そろそろ時間のようです。民のもとへ向かいましょうぞ。」
_________
「「わぁーーーーーー、え?幸成様?」」
「「嘘だろ?忍頭までいるぞ?」」
「「二人とも亡くなったはずではなかったのか??どういうことだ!!」」
我々が姿を現すと、民衆達は様々な反応を見せていた。想像通り至極当たり前の反応だ。なんせあの夜の出来事で亡くなったとされていた二人が突然目の前に現れたのだから。
そして、喧騒の群衆を前に幸景殿が手を挙げた。すると、今までざわめきだっていた人々の声が消え辺りが一瞬で静まり返る。手を下ろし、この場にいる全員の顔を一人一人確認するように辺りを見回している幸景殿。まさに、幸成殿かと見間違えるような所作に思わず膝をつき頭を下げた。ワシの行動を見て次々と正座をし頭を下げ始めた群衆。
『皆の者、頭をあげてくれ。まずは今日までの間、この国を命懸けで護ってくれたことに礼を言う。苦しい生活を強いてしまい、誠にすまなかった。しかし、私は戻ってくることができたのだ。また全力で暁国を復興し元の住みやすく温かい国にしていく所存。どうか、私と共に歩んでくれるようお願い申し上げる。』
幸景殿の声に、拍手と歓声が上がり立ち上がった民衆。その歓喜の声が響き渡る中、群衆の後ろの方から、林の方へと一目散に走り抜けていく人影が確認された。きっと、佐助へと報告に向かった冥国の忍であろう。
さて、上手くいったようだ。
後は敵がやってくるのを待つだけ。
弥助と弥生は上手くやっているだろうか…
弥助兄妹、小太郎殿と分かれ、幸景殿と二人で元暁城跡へと急いだ。
暁国の民は生き残った城の忍達と共に武器を取り、城が陥落した翌日に攻め入ってきた冥国の軍勢を追い返したと聞いている。まさか民衆がここまでの抵抗を観せると予想だにしていなかった冥国軍は、退却することを余儀なくされたそうだ。そして民衆と忍びの残党達は、焼け跡から姫と奥方様の遺体が発見されなかったことで、二人が生きて戻ってくる事を信じ、自分達の領土を守るため今日まで力を合わせて国を護っていてくれたのだ。
「幸景殿、この様な役目を引き受けてくださり感謝しかございませぬ。私と殿が生きているという事を大々的に見せつけることできっと、安倍晴明は焦り、此方へと向かってくることでしょう。あちらの庭である恐山で戦うことは、こちらにとって余りにも分が悪い故、このような状況を選んだことをお許しくださいませ。」
お千代殿へ協力を仰ぎ、我々が到着する前に、暁国の瓦板へ殿からのお言葉を記して貰うように動いてもらった。民衆は亡くなったはずの殿からの突然の文に、驚きと戸惑いを抱くことだろうが、今日まで信じて待っていてくれたのだ。きっと、文に従い動いてくれることだろう。そして、多分に民衆に紛れ込んでいる冥国隠密部隊が、状況の報告で佐助の元へと向かうはず。ワシと幸成殿らしき人物が現れるという知らせを聞いてこちらに向かって来ないはずはない。佐助はなんとしてもこちらで始末したいところだ…
闇夜のうちに小太郎殿の洞窟へと入り、城への地下通路で待機をすることにした。もう後戻りは出来ない。賽は投げられたのだ。
雄大に聳え立っていた城の天守閣は跡形もなくなり、お堀と石垣だけが、そこに城があったと主張するように残っている。民衆が処分してくれたのか、火災時に炭と化していた木材はなく、綺麗に片付けられた敷地内には簡易的に建てられた小屋が幾つか見受けられた。きっと、残党の忍達がこの場所を護る為に見張りも兼ねて住んでいるのだろう。文に記した時刻が迫り、群衆の声が広場に聞こえ始めた。
「幸景殿、そろそろ時間のようです。民のもとへ向かいましょうぞ。」
_________
「「わぁーーーーーー、え?幸成様?」」
「「嘘だろ?忍頭までいるぞ?」」
「「二人とも亡くなったはずではなかったのか??どういうことだ!!」」
我々が姿を現すと、民衆達は様々な反応を見せていた。想像通り至極当たり前の反応だ。なんせあの夜の出来事で亡くなったとされていた二人が突然目の前に現れたのだから。
そして、喧騒の群衆を前に幸景殿が手を挙げた。すると、今までざわめきだっていた人々の声が消え辺りが一瞬で静まり返る。手を下ろし、この場にいる全員の顔を一人一人確認するように辺りを見回している幸景殿。まさに、幸成殿かと見間違えるような所作に思わず膝をつき頭を下げた。ワシの行動を見て次々と正座をし頭を下げ始めた群衆。
『皆の者、頭をあげてくれ。まずは今日までの間、この国を命懸けで護ってくれたことに礼を言う。苦しい生活を強いてしまい、誠にすまなかった。しかし、私は戻ってくることができたのだ。また全力で暁国を復興し元の住みやすく温かい国にしていく所存。どうか、私と共に歩んでくれるようお願い申し上げる。』
幸景殿の声に、拍手と歓声が上がり立ち上がった民衆。その歓喜の声が響き渡る中、群衆の後ろの方から、林の方へと一目散に走り抜けていく人影が確認された。きっと、佐助へと報告に向かった冥国の忍であろう。
さて、上手くいったようだ。
後は敵がやってくるのを待つだけ。
弥助と弥生は上手くやっているだろうか…
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