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ことねの選んだ道 1
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気がついた時、俺は自分の部屋にいた。
「この状態になったキミと会うのはこれで2回目だね」
もう聞き慣れた、今はむしろ安心感さえ覚える声。
「死、神……」
起こした体がやけに軽い。
そうか、俺はもう死んでいるんだ……
まさかもう1度こんな経験をするなんて。
まぁ、もう2度とすることは無いけれど。
2度目の霊体、俺はそれをすぐに受け入れ、立ち上がった。
「多分この後、彼女が来ると思うんだよね~」
そう言った死神からはどこか緊張のようなものを感じた。
「俺が死んでから、何日経った?」
「──4日だよ」
4日。
その日数の意味する重みは俺には分からない。
ただ、鈴木さんがこの4日間、俺の事を考えて、そして俺の家に行くという決心をしてくれた。
あとの事は死神と、鈴木さん本人に委ねよう。
どんな結果になろうと俺は後悔しない。
その為にこの契約をし、最期まで生きたのだから。
下から聞きなれたインターホンの音が鳴る。
「来たみたいだね~」
いつも通りを装う死神。
ドアの開く音、母さんと鈴木さんの話し声。
いよいよだ。
2人分の階段を上る足音。
近づくにつれ大きくなってくる話し声。
母さんは俺の事を優しく話しているが、それを聞いている鈴木さんの頷きの声には戸惑いの色がうかがえた。
「僕達の存在は生きている人間には見えないから。
もちろん、キミが喋っても彼女には聞こえないから、彼女の前でボクに話しかけても構わないよ。
ボクもキミにしか聞こえないように話すこともできるから」
さすがは霊体と死神といったところだろうか。
ガチャリ、とタイミングよく目の前の扉が開いた。
すぐ近くに現れた母さんと鈴木さん。
今さっき声も聞こえないし姿も見えないと言われたのに、それでも息を潜め、体を強ばらせる。
そのまま数秒。
2人が俺に気づく様子もない。
本当に、見えていないんだ。
母さんが部屋を出るや否や、ことねは俺の部屋を歩き始めた。
そして壁に飾ってあったカレンダーの前で止まる。
あれは去年のやつ。
その事を理解した鈴木さんは、いきなり俺の引き出しやら棚やらを漁り始めた。
「ちょ、鈴木さん……」
焦りと恥ずかしさで思わず止めようとしたが、やめる。
もう俺の声も手も、届かない。
懐かしいプリントや教科書が床に散乱していく。
鈴木さんはそれらに囲まれながら絶望していた。
「私が見ていたこうちゃんは、幻……?」
そう言って崩れ落ちた彼女。
「はぁ~、もしもーし。ボクの声、聞こえます~?」
「この状態になったキミと会うのはこれで2回目だね」
もう聞き慣れた、今はむしろ安心感さえ覚える声。
「死、神……」
起こした体がやけに軽い。
そうか、俺はもう死んでいるんだ……
まさかもう1度こんな経験をするなんて。
まぁ、もう2度とすることは無いけれど。
2度目の霊体、俺はそれをすぐに受け入れ、立ち上がった。
「多分この後、彼女が来ると思うんだよね~」
そう言った死神からはどこか緊張のようなものを感じた。
「俺が死んでから、何日経った?」
「──4日だよ」
4日。
その日数の意味する重みは俺には分からない。
ただ、鈴木さんがこの4日間、俺の事を考えて、そして俺の家に行くという決心をしてくれた。
あとの事は死神と、鈴木さん本人に委ねよう。
どんな結果になろうと俺は後悔しない。
その為にこの契約をし、最期まで生きたのだから。
下から聞きなれたインターホンの音が鳴る。
「来たみたいだね~」
いつも通りを装う死神。
ドアの開く音、母さんと鈴木さんの話し声。
いよいよだ。
2人分の階段を上る足音。
近づくにつれ大きくなってくる話し声。
母さんは俺の事を優しく話しているが、それを聞いている鈴木さんの頷きの声には戸惑いの色がうかがえた。
「僕達の存在は生きている人間には見えないから。
もちろん、キミが喋っても彼女には聞こえないから、彼女の前でボクに話しかけても構わないよ。
ボクもキミにしか聞こえないように話すこともできるから」
さすがは霊体と死神といったところだろうか。
ガチャリ、とタイミングよく目の前の扉が開いた。
すぐ近くに現れた母さんと鈴木さん。
今さっき声も聞こえないし姿も見えないと言われたのに、それでも息を潜め、体を強ばらせる。
そのまま数秒。
2人が俺に気づく様子もない。
本当に、見えていないんだ。
母さんが部屋を出るや否や、ことねは俺の部屋を歩き始めた。
そして壁に飾ってあったカレンダーの前で止まる。
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その事を理解した鈴木さんは、いきなり俺の引き出しやら棚やらを漁り始めた。
「ちょ、鈴木さん……」
焦りと恥ずかしさで思わず止めようとしたが、やめる。
もう俺の声も手も、届かない。
懐かしいプリントや教科書が床に散乱していく。
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「私が見ていたこうちゃんは、幻……?」
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「はぁ~、もしもーし。ボクの声、聞こえます~?」
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