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第3章 ワールドメイク
第45話 最後の戦い②
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沙代里と俺たちは敵アジトの中、普通に廊下を歩いて、エレベーターの前に立っていた。
あの瀬川の秘密の部屋から出た後もファウストの異能者に襲われたが、軒並み沙代里の異能により飛ばされていった。
そして、そのままエレベーターが来るのを待った。
「なんか想像と違うわ。…………こんな簡単に行くとは思わなかった。」
「うん…………でも私は何となく予想できたけど…………。」
北条さんと亜里沙ちゃんは二人そろってため息を漏らした。
確かにこれは想定外の出来事だ。もっと手に汗握る展開や、苦戦を強いられて、仲間が覚醒するとかあると思っていたのだ。
こうも簡単に侵入できて、肩透かしを食らったら、ため息も出てしまう。
当の沙代里は、ルンルンと乗り気に足踏みしながらエレベーターを待っている。
「なぁ。沙代里。」
「ん?何、西京?」
「いや。もうこれお前一人でファウストを壊滅させられたんじゃないか?」
沙代里はうーんと悩みながら、首を横に振った。
「うん。無理かなぁ。この上に多分いると思うけど、四天王がいてね。そいつら多分私より強いしぃ。」
「ああ。四天王ね。」
「うん。西京は四天王知ってるんだっけ。そいつらみんなレベルSなんだよ。多分、みんな沙代里より強いよぉ。」
「そうなのか?どんな奴がいるんだ?」
「えっと知っているのは二人だけねぇ。えっと崎谷って鎌使いと、池内っていう波動を操る人しか知らないしぃ。」
「え、そいつら沙代里よりも強いの?」
崎谷と言えば、先日俺が異能を消去した奴だ。確かにあの女は自らを四天王と宣っていた記憶がある。
「えーとぉ。わかんないけど、多分強いよぉ。崎谷は相手の異能を一時的に無効化できるし、その池内の波動も目に見えないから、どこから攻撃してくるかわからないしぃ。」
正直、あの女がそんなサブ効果まで持っていたとは思わなかった。それは異能を発動する前に完封してしまったからだ。
「そうなのか。他二人は?」
「さぁ。知らない。あとレベルSがもう一人いるけど、その人は外にも出てこないしぃ。」
「そうか。分かった。」
俺たちは普通にエレベーターに乗り込むと、そのまま最上階に向かう。
皆、緊張した面持ちで最上階に着くのを待っていた。沙代里を除いて。
俺は最後の局面を考えながら、ある事が欠けているなと気が付く。
それはこの世界の終わりが未だ訪れていないことである。言っても小さな組織の小競り合いくらいしか起こっていない現時点で、救世主なんぞ必要ないということだ。
そう。
今から、世界を滅ぼすほどの異能者が出てくる可能性も十分にあり得るということだ。
その異能者が見せる最後の瞬間に自らの精神を落ち着けて、耐え抜かねばならない。
俺が自我を保っていなくては、この先の未来はまた悲惨なことになりかねないからだ。
俺たちは最上階に上がると、そのまま目の前の部屋に入った。そこには大きなモニターがあり、周りにテーブルや椅子が整然と並べられており、ここは会議室だと沙代里は言った。
テーブルも椅子も高級感があり、天井からシャンデリアが吊るされていた。壁には何かの絵画が飾られており、そういった知識に乏しい俺には何の絵かは分からないが多分高い物だろう。
南は自らの異能でその絵画に描かれている人物の鼻を根本からほじくり出して遊んでいる。
そうして飽きた瞬間、愚痴を垂れている。
絵画は見るも無残な姿になっており、それを見ているとどちらが悪い組織か分からない。
阿保な強盗の手ぐせでも見せつけられている気分だ。
「おいおい。シャクンタラーと比べてえらい豪華じゃないか?」
南はその豪華な様相にあきれたように、こちらに問いかける。
「ねー。シャクンタラーってお金ないのぉ?ねぇ?ねぇ?貧乏?」
「さぁ。知らないわ。」
沙代里は北条さんを揶揄っていたが、北条さんは取り合わない。
その時、沙代里は何かに気が付いたように声を上げる。
「あ。やっぱり来たねぇ。池内くんだぁ!」
沙代里の言葉を聞き、前を向くとちょうどモニターの後ろから、一人の青年が現れた。
短髪に、色白な好青年だった。それでいて、顔は童顔でありながらも背は高い。ああ。端的に言うと彼はイケメンだった。
白いシャツを羽織り、そのシャツと似たような色の首元も露わになっている。透き通るような肌に、小顔なイケメンはこんなシャツ一枚羽織っただけでもやはり絵になるなぁと見惚れしまう。
「えらいイケメンが出てきたな。」
「そうだな。さて、どうしよう。こいつ確か波動使いとかなんとか。」
「そうそう。池内くんは結構強いよぉ。」
彼は徐々にこちらに近づいてくる。
「沙代里さん。裏切っておきながらまた戻ってくるとは、一体どんな神経をしているのか。まぁいいでしょう。ここで貴方たちも終わりです。」
そいつはえらい爽やかな中低音の声でこちらに話しかけてきた。清涼飲料水のCМに出てきそうな爽やかイケメンは沙代里を見ると、彼女に苦言を呈す。
「よし、やるか。」
俺は手を前に突き出す。しかし、その手を遮るものがいた。
「いや。ここは私に任せて。あのイケメンの相手は私がやる。」
「え?」
そこまでほぼ「エモい」としか言ってこなかった平上が名乗りを上げた。どうしてだろうと見ていると、北条さんに耳打ちされる。
「もう駄目よ。ロックオンしているわ。彼女ちょっとイケメンに弱いの。ここは彼女に任せて先に進みましょう。」
「え?大丈夫なのか?相手はレベルSだぞ?」
流石に先ほど会ったばかりの仲間をここで見捨ていくのも抵抗感がある。
しかし、北条さんにそういった感情は見られず、どこか恐れている節もある。
なんだろう。嫌な予感がする。
「大丈夫でしょ。相手は男でしょ?あと、イケメンだし。多分、瞬殺されるわ。」
「そうなのか?」
「ええ。」
そこまで言うならと俺たちはそのまま、彼女に任せて先を急ごうとする。
「逃がすと思うかい?」
池内は俺たちに向かって、手を伸ばし異能を行使しようとするも、すぐにその手は力なく下に垂れる。
目の前に平上がおり、そして彼の腕を掴んでいたのだ。
その手からは光が発っせられ、彼は脱力しそこに跪く。
しかし、彼も四天王の一人である。もう一方の手で、平上に攻撃しようとする。
しかし、その攻撃を打つことも敵わず、彼はそのまま硬直していた。
それはそうだ。
急に女にキスされれば、誰だって硬直するだろう。
我に返った池内は彼女の唇から逃げようとするも、彼女は離れずに、舌を絡めて、彼の唇を吸い上げ、至る所を舐め回す。
「え…………。あれってなに?彼女の異能ってそういう。」
俺は絶句していた。なんだこれ?
「いえ。違うわ。彼女の異能は相手の体力を奪う異能なのよ。でも別に手を触れれば行使できるわ。」
「え?じゃあなんでキスしているの?」
「趣味ね。」
「趣味?」
「そう。彼女は面食いなのよ。それでいて、イケメン相手なら、もう止まることはないわ。」
「え?痴女なのか?」
俺の問いを無視し、北条さんは亜里沙ちゃんの目を手で覆い隠した。子供には刺激が強過ぎるし、確かに配慮が必要だろう。
例え、亜里沙ちゃんが高校一年生でも、その容姿は小学生と言われても納得してしまうような可愛さなので、北条さんの行動は正しい気がする。
亜里沙ちゃんには穢れないまま、すくすく育ってほしい。
少なくとも、初対面のイケメンの首から上を舐め回している彼女のような人間には育ってほしくないなと思いました。丸。
動揺してしまい、日記みたいになったが、もう彼女が腰を下ろして、本当に見せられない痴態が露わになっているので早く退散しよう。
「亜里沙。行くわよ。ほらみんなも。ここからは見ていても何一つ良いことはないわ。」
そうして、俺たちは先を急いだ。
興味本位で、最後尾に立つ俺はチラッと奴らの方に目をやると、そこにはタコにひっつかれた憐れな男がいた。
しかし、彼もすぐにタコとなる。
ああ。端的に言うと、めっちゃディープキスをしており、体をみだらに重ねて、絡み合う体を不自然にゆらして、唾液の跳ねる音やら、吸引する音が鳴っていたので、そのまま無視して先に進むことにした。
最後に見た池内はもう獣の顔になり彼女の熟れた果実のような身体に貪りついており、目も血走っていたので陥落してしまったのだろう。
北条さんの言う通り、それは瞬殺だった。
あの瀬川の秘密の部屋から出た後もファウストの異能者に襲われたが、軒並み沙代里の異能により飛ばされていった。
そして、そのままエレベーターが来るのを待った。
「なんか想像と違うわ。…………こんな簡単に行くとは思わなかった。」
「うん…………でも私は何となく予想できたけど…………。」
北条さんと亜里沙ちゃんは二人そろってため息を漏らした。
確かにこれは想定外の出来事だ。もっと手に汗握る展開や、苦戦を強いられて、仲間が覚醒するとかあると思っていたのだ。
こうも簡単に侵入できて、肩透かしを食らったら、ため息も出てしまう。
当の沙代里は、ルンルンと乗り気に足踏みしながらエレベーターを待っている。
「なぁ。沙代里。」
「ん?何、西京?」
「いや。もうこれお前一人でファウストを壊滅させられたんじゃないか?」
沙代里はうーんと悩みながら、首を横に振った。
「うん。無理かなぁ。この上に多分いると思うけど、四天王がいてね。そいつら多分私より強いしぃ。」
「ああ。四天王ね。」
「うん。西京は四天王知ってるんだっけ。そいつらみんなレベルSなんだよ。多分、みんな沙代里より強いよぉ。」
「そうなのか?どんな奴がいるんだ?」
「えっと知っているのは二人だけねぇ。えっと崎谷って鎌使いと、池内っていう波動を操る人しか知らないしぃ。」
「え、そいつら沙代里よりも強いの?」
崎谷と言えば、先日俺が異能を消去した奴だ。確かにあの女は自らを四天王と宣っていた記憶がある。
「えーとぉ。わかんないけど、多分強いよぉ。崎谷は相手の異能を一時的に無効化できるし、その池内の波動も目に見えないから、どこから攻撃してくるかわからないしぃ。」
正直、あの女がそんなサブ効果まで持っていたとは思わなかった。それは異能を発動する前に完封してしまったからだ。
「そうなのか。他二人は?」
「さぁ。知らない。あとレベルSがもう一人いるけど、その人は外にも出てこないしぃ。」
「そうか。分かった。」
俺たちは普通にエレベーターに乗り込むと、そのまま最上階に向かう。
皆、緊張した面持ちで最上階に着くのを待っていた。沙代里を除いて。
俺は最後の局面を考えながら、ある事が欠けているなと気が付く。
それはこの世界の終わりが未だ訪れていないことである。言っても小さな組織の小競り合いくらいしか起こっていない現時点で、救世主なんぞ必要ないということだ。
そう。
今から、世界を滅ぼすほどの異能者が出てくる可能性も十分にあり得るということだ。
その異能者が見せる最後の瞬間に自らの精神を落ち着けて、耐え抜かねばならない。
俺が自我を保っていなくては、この先の未来はまた悲惨なことになりかねないからだ。
俺たちは最上階に上がると、そのまま目の前の部屋に入った。そこには大きなモニターがあり、周りにテーブルや椅子が整然と並べられており、ここは会議室だと沙代里は言った。
テーブルも椅子も高級感があり、天井からシャンデリアが吊るされていた。壁には何かの絵画が飾られており、そういった知識に乏しい俺には何の絵かは分からないが多分高い物だろう。
南は自らの異能でその絵画に描かれている人物の鼻を根本からほじくり出して遊んでいる。
そうして飽きた瞬間、愚痴を垂れている。
絵画は見るも無残な姿になっており、それを見ているとどちらが悪い組織か分からない。
阿保な強盗の手ぐせでも見せつけられている気分だ。
「おいおい。シャクンタラーと比べてえらい豪華じゃないか?」
南はその豪華な様相にあきれたように、こちらに問いかける。
「ねー。シャクンタラーってお金ないのぉ?ねぇ?ねぇ?貧乏?」
「さぁ。知らないわ。」
沙代里は北条さんを揶揄っていたが、北条さんは取り合わない。
その時、沙代里は何かに気が付いたように声を上げる。
「あ。やっぱり来たねぇ。池内くんだぁ!」
沙代里の言葉を聞き、前を向くとちょうどモニターの後ろから、一人の青年が現れた。
短髪に、色白な好青年だった。それでいて、顔は童顔でありながらも背は高い。ああ。端的に言うと彼はイケメンだった。
白いシャツを羽織り、そのシャツと似たような色の首元も露わになっている。透き通るような肌に、小顔なイケメンはこんなシャツ一枚羽織っただけでもやはり絵になるなぁと見惚れしまう。
「えらいイケメンが出てきたな。」
「そうだな。さて、どうしよう。こいつ確か波動使いとかなんとか。」
「そうそう。池内くんは結構強いよぉ。」
彼は徐々にこちらに近づいてくる。
「沙代里さん。裏切っておきながらまた戻ってくるとは、一体どんな神経をしているのか。まぁいいでしょう。ここで貴方たちも終わりです。」
そいつはえらい爽やかな中低音の声でこちらに話しかけてきた。清涼飲料水のCМに出てきそうな爽やかイケメンは沙代里を見ると、彼女に苦言を呈す。
「よし、やるか。」
俺は手を前に突き出す。しかし、その手を遮るものがいた。
「いや。ここは私に任せて。あのイケメンの相手は私がやる。」
「え?」
そこまでほぼ「エモい」としか言ってこなかった平上が名乗りを上げた。どうしてだろうと見ていると、北条さんに耳打ちされる。
「もう駄目よ。ロックオンしているわ。彼女ちょっとイケメンに弱いの。ここは彼女に任せて先に進みましょう。」
「え?大丈夫なのか?相手はレベルSだぞ?」
流石に先ほど会ったばかりの仲間をここで見捨ていくのも抵抗感がある。
しかし、北条さんにそういった感情は見られず、どこか恐れている節もある。
なんだろう。嫌な予感がする。
「大丈夫でしょ。相手は男でしょ?あと、イケメンだし。多分、瞬殺されるわ。」
「そうなのか?」
「ええ。」
そこまで言うならと俺たちはそのまま、彼女に任せて先を急ごうとする。
「逃がすと思うかい?」
池内は俺たちに向かって、手を伸ばし異能を行使しようとするも、すぐにその手は力なく下に垂れる。
目の前に平上がおり、そして彼の腕を掴んでいたのだ。
その手からは光が発っせられ、彼は脱力しそこに跪く。
しかし、彼も四天王の一人である。もう一方の手で、平上に攻撃しようとする。
しかし、その攻撃を打つことも敵わず、彼はそのまま硬直していた。
それはそうだ。
急に女にキスされれば、誰だって硬直するだろう。
我に返った池内は彼女の唇から逃げようとするも、彼女は離れずに、舌を絡めて、彼の唇を吸い上げ、至る所を舐め回す。
「え…………。あれってなに?彼女の異能ってそういう。」
俺は絶句していた。なんだこれ?
「いえ。違うわ。彼女の異能は相手の体力を奪う異能なのよ。でも別に手を触れれば行使できるわ。」
「え?じゃあなんでキスしているの?」
「趣味ね。」
「趣味?」
「そう。彼女は面食いなのよ。それでいて、イケメン相手なら、もう止まることはないわ。」
「え?痴女なのか?」
俺の問いを無視し、北条さんは亜里沙ちゃんの目を手で覆い隠した。子供には刺激が強過ぎるし、確かに配慮が必要だろう。
例え、亜里沙ちゃんが高校一年生でも、その容姿は小学生と言われても納得してしまうような可愛さなので、北条さんの行動は正しい気がする。
亜里沙ちゃんには穢れないまま、すくすく育ってほしい。
少なくとも、初対面のイケメンの首から上を舐め回している彼女のような人間には育ってほしくないなと思いました。丸。
動揺してしまい、日記みたいになったが、もう彼女が腰を下ろして、本当に見せられない痴態が露わになっているので早く退散しよう。
「亜里沙。行くわよ。ほらみんなも。ここからは見ていても何一つ良いことはないわ。」
そうして、俺たちは先を急いだ。
興味本位で、最後尾に立つ俺はチラッと奴らの方に目をやると、そこにはタコにひっつかれた憐れな男がいた。
しかし、彼もすぐにタコとなる。
ああ。端的に言うと、めっちゃディープキスをしており、体をみだらに重ねて、絡み合う体を不自然にゆらして、唾液の跳ねる音やら、吸引する音が鳴っていたので、そのまま無視して先に進むことにした。
最後に見た池内はもう獣の顔になり彼女の熟れた果実のような身体に貪りついており、目も血走っていたので陥落してしまったのだろう。
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