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第3章 ワールドメイク
第50話 ワールドメイク②
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俺がまず初めに改変したのはやはりあの事件のことであった。
あの忌々しい事件をなかったことにして、東の自殺を防ぐことが最優先事項であった。そうして、俺は現時点での改変を試みた。
改変し、流れに身を置かず、過去を改変する。
そして、自室に戻ってみれば、何故か俺の部屋は荒れていた。
東が死んだことに起因する俺の精神の不具合は、彼女の死亡を無かったことにした事により、治ったはずだ。
何故、部屋は荒れて、俺は今も布団の中にいるのだろう?
そうして、南に連絡を取ってみればやはり東は死んでいた。
なんでも前の世界で東が死んだ一週間後にはこの世界の東は自ら命を絶っていたようだ。
確かに改変を行ったのに。
俺にはあの事件を改変した日から今までの空白の期間に何が起こったのか分からない。しかし、現状を見れば、何も変わっていないように思えてならない。
何かがおかしい。この異能で彼女が死んだ過去を改変出来れば、幸せになれると信じていたのに。
俺は未だ喪失感を抱えて、腕時計を凝視する。
改変を何度も確認し、結局自らやり直さなければ原因の解明は出来ないと思い、自らその場に戻って観測することにした。
もう一度、事件の改変を行う。
ああ。やはり東は死んだ。それも鬼嶋の仲間に嬲り殺されたようだ。他殺しても、やはり彼女の死因はあの時と似たような絞殺だった。自ら吊るか吊られるかの違いだ。
少し時期がずれただけだ。
もう一度、事件の改変を行う。
同じように死んだ。
もう一度、事件の改変を行う。
二週間後に自殺をしていた。
それでは、どうするか?
もう何度も重ねていくしかない。
俺は彼女が死に直面するごとに異能を行使し、改変を繰り返す。
東と一緒に住むようになり、家庭を持つことになってもそれは続く。中学校時代の鬼嶋による嫌がらせによる自殺。
高校卒業の時に、何故か彼女は病んでしまい自殺。
大学の入学式の日に通り魔にやられ他殺。
社会人になっても彼女は死に直面した。
共通点は全部、絞殺ということだ。
ここでこの死因にいち早く目を付けていれば、あんなフウにならずに済んだかもしれない。
まあ、後悔先に立たずということか。
最後にいつも、彼女の死んだときの顔が目に焼き付き、顔を背けても数時間後には対面するので意味がない。
何度も死ぬ彼女を何度も改変し、生かし続ける。
いつ死ぬとも知れぬ彼女を見守り、こちらはいつも改変できるように身構えていた。
そのうち、もう早く死なないかな。こっちは準備は出来ているんだと屈折した感情まで生まれてきた。
そして、彼女がまた仕事の帰りに死んだと電話が来れば、ため息をつき改変を行う。
別になんの感慨もない。
もうどうも思わない。これは自然なことだ。
彼女が死ぬ運命は一生付き纏うし、俺はそれを阻止できても、断ち切ることは出来ないのだ。
しかし、自然と涙は流れた。
もう何に対する涙なのか分からない。
今までも何度も流してきたのだ。
涙なんてとうの昔に枯れ果てたものだと思っていたのに、どこから来るのか無表情の俺の瞳に涙は溢れて、悲しさを落とした。
この現状に対する涙なのか、幾度も重ねた彼女の死に対する涙なのかも分からなくなっていた。
もう救いはないのかもしれない。
そうして、彼女の動向を追って齢30を過ぎる頃には俺は狂っていた。
もうどうでもいいと。
彼女が死んだ報告を受けてもどうでもよくて、それが仕事であり、義務のように改変を行った。
そうして、生きながらえる彼女を見ても何も思わなくなっていた。
ふと思った。
なんでこの人は生きているんだろう。ここまでして生かす意味ってなんだろう。そう思った。そして、誰かにやられるならせめて最後は自分でと思ったのだ。
台所にある刃物に無意識に手を伸ばしていれば、もう駄目だった。
その時、ここに来てすべての感情が自分の体を突き破ったように涙が溢れた。嗚咽を漏らし、ただ泣き喚いた。
彼女は急な男の号泣に困惑していたが、彼女には説明のしようもない。なんだ?もうすぐ君は死ぬから気をつけてねとでも言うのか?はは。駄目だ。
もう駄目だろ。
もうここまで心が壊れてしまえば、駄目だった。
最後にもう一度、改変を行った。
もう一度、一から事件を見直そうと思ったのだ。彼女の離婚の件はしょうがない。あれは介入しようがない。
それに中学に入学し、中二の夏までは落ち着いていたように思える。では何が原因か?
分かっている。鬼嶋による噂だ。
そう考え、根本的な問題から解決しようと思った。
奴がとる行動は一貫性を持っており、過去をどれだけ繰り返そうとそれは変わらない。
中学に入ると同時に、他校のよからぬ人間と関係を持ち、東に嫌がらせを始める。
ならばと南に相談し、奴が動き出す前に、逆にでっち上げた噂をまき散らし、鬼嶋を町に入れなくなるまで追い込み、再起不能にした状態で未来に進めばどうなるのか?
俺の思惑は当たった。
鬼嶋を断ってしまえば、もうこちらにちょっかいをかけてくる人間は誰一人いなかった。
三人で仲良く、俺たちは高校に入学した。
その時の世界の副産物なのか南は何故か女好きになっていたが。
そうして、すべてうまくいくはずだった。
しかし、そうは問屋が卸さなかった。
そこから彼女はまた同じように事あるごとに死に見舞われた。
これまでと同じように共通しているのはすべて死因が絞殺、呼吸困難だということだ。そして、最後にはいつもあの顔に戻る。
いつもあの顔が俺を見る。
あの胡乱だ瞳が俺を離さない。
もう頭がおかしくなっていた。
どうしたらいいのか分からない。どれが正解で、どの行動が不正解なのか分からない。そうして何度も繰り返す世界で徐々に俺の精神は摩耗していく。
いつしか、東もことも避けるようになる。
しかし、そうすると死期は近く、一日三度も死ぬこともあった。
どうにも可笑しい。ああ。可笑しい。
これは喜劇だ。笑え。もっと笑って楽観的に世界を見よう。
狂っていてもなんの解決にはならない。
笑え。
笑え。
そうして自分を騙してまた何度も改変を行った。
しかし、何度繰り返しても一緒だった。むしろ初めに比べて死ぬ回数は格段に増えている様にも思えた。
そこからはあまり記憶がない。ただ連絡を受けて改変。目の前で死なれて改変。
改変。
改変。
改変。
その繰り返し。
もう嫌だな。
もう。出会わなければよかったのに。そう思うこともあった。そうして彼女を遠ざけて生きたくなった。もう俺は彼女の顔を見たくなかった。
いつも澄んだ顔でいる彼女を見ても、その死に顔を想像しては吐きそうになる。彼女はなにも悪くない。
しかし、俺はもう限界だった。
そうして、最後に事件のことを上手い事、改変した世界を誰かに引き継いでもらおうと思った。
誰が良いだろう?南か東。
ああ。そうだ。東にやってもらおう。自分が死にかけたら自分で命をなんとかしろ。
俺にはもう無理だ。
俺はお前とは違う道を歩んでいく。
これでお別れだ。
これで、終わり。
もう彼女を愛する気持ちも無くなった。心の何処かにいつもあった初めて泣いていた彼女を見た時の胸に灯る暖かい火は消えていた。
彼女を見ると、もう何も考えられない。もう兎に角死ぬことしか考えられない。
俺はこのクソみたいな思い出を背負ってこれからも生きていこう。
俺は彼女の家の近く、通学路に時計を落とし、彼女が拾うのを待った。
不確定要素を多分に含む譲渡方法に平常時ならこんな方法は採用しないが、その時の俺はそれが一番上手くいくと何故か判断し、思惑通り東はその時計を拾った。
そうして、彼女が改変した世界で無責任に生きていこうと待っていた。
気が付けば季節は春になり、俺は高校二年生になっていた。
そして目の前に東 彼方がいて、俺はまた馬鹿な話を始めた。
何かがあった気はするが、多分俺の勘違いだ。
心の何処かに謎のしこりがあって、それを考えると頭痛がする。
もう考え無い方がいい事なのだろうと見切りをつける。
そうして、また自分の妄想の話をしながら、彼女はそんな俺を中二病だと罵り、そこに南が現れて、また女遊びしているのかと揶揄って、日々は過ぎていった。
面倒くさい幼馴染。
女好きの親友。
中二病の俺。
そうして世界は新たに回り始めた。
あの忌々しい事件をなかったことにして、東の自殺を防ぐことが最優先事項であった。そうして、俺は現時点での改変を試みた。
改変し、流れに身を置かず、過去を改変する。
そして、自室に戻ってみれば、何故か俺の部屋は荒れていた。
東が死んだことに起因する俺の精神の不具合は、彼女の死亡を無かったことにした事により、治ったはずだ。
何故、部屋は荒れて、俺は今も布団の中にいるのだろう?
そうして、南に連絡を取ってみればやはり東は死んでいた。
なんでも前の世界で東が死んだ一週間後にはこの世界の東は自ら命を絶っていたようだ。
確かに改変を行ったのに。
俺にはあの事件を改変した日から今までの空白の期間に何が起こったのか分からない。しかし、現状を見れば、何も変わっていないように思えてならない。
何かがおかしい。この異能で彼女が死んだ過去を改変出来れば、幸せになれると信じていたのに。
俺は未だ喪失感を抱えて、腕時計を凝視する。
改変を何度も確認し、結局自らやり直さなければ原因の解明は出来ないと思い、自らその場に戻って観測することにした。
もう一度、事件の改変を行う。
ああ。やはり東は死んだ。それも鬼嶋の仲間に嬲り殺されたようだ。他殺しても、やはり彼女の死因はあの時と似たような絞殺だった。自ら吊るか吊られるかの違いだ。
少し時期がずれただけだ。
もう一度、事件の改変を行う。
同じように死んだ。
もう一度、事件の改変を行う。
二週間後に自殺をしていた。
それでは、どうするか?
もう何度も重ねていくしかない。
俺は彼女が死に直面するごとに異能を行使し、改変を繰り返す。
東と一緒に住むようになり、家庭を持つことになってもそれは続く。中学校時代の鬼嶋による嫌がらせによる自殺。
高校卒業の時に、何故か彼女は病んでしまい自殺。
大学の入学式の日に通り魔にやられ他殺。
社会人になっても彼女は死に直面した。
共通点は全部、絞殺ということだ。
ここでこの死因にいち早く目を付けていれば、あんなフウにならずに済んだかもしれない。
まあ、後悔先に立たずということか。
最後にいつも、彼女の死んだときの顔が目に焼き付き、顔を背けても数時間後には対面するので意味がない。
何度も死ぬ彼女を何度も改変し、生かし続ける。
いつ死ぬとも知れぬ彼女を見守り、こちらはいつも改変できるように身構えていた。
そのうち、もう早く死なないかな。こっちは準備は出来ているんだと屈折した感情まで生まれてきた。
そして、彼女がまた仕事の帰りに死んだと電話が来れば、ため息をつき改変を行う。
別になんの感慨もない。
もうどうも思わない。これは自然なことだ。
彼女が死ぬ運命は一生付き纏うし、俺はそれを阻止できても、断ち切ることは出来ないのだ。
しかし、自然と涙は流れた。
もう何に対する涙なのか分からない。
今までも何度も流してきたのだ。
涙なんてとうの昔に枯れ果てたものだと思っていたのに、どこから来るのか無表情の俺の瞳に涙は溢れて、悲しさを落とした。
この現状に対する涙なのか、幾度も重ねた彼女の死に対する涙なのかも分からなくなっていた。
もう救いはないのかもしれない。
そうして、彼女の動向を追って齢30を過ぎる頃には俺は狂っていた。
もうどうでもいいと。
彼女が死んだ報告を受けてもどうでもよくて、それが仕事であり、義務のように改変を行った。
そうして、生きながらえる彼女を見ても何も思わなくなっていた。
ふと思った。
なんでこの人は生きているんだろう。ここまでして生かす意味ってなんだろう。そう思った。そして、誰かにやられるならせめて最後は自分でと思ったのだ。
台所にある刃物に無意識に手を伸ばしていれば、もう駄目だった。
その時、ここに来てすべての感情が自分の体を突き破ったように涙が溢れた。嗚咽を漏らし、ただ泣き喚いた。
彼女は急な男の号泣に困惑していたが、彼女には説明のしようもない。なんだ?もうすぐ君は死ぬから気をつけてねとでも言うのか?はは。駄目だ。
もう駄目だろ。
もうここまで心が壊れてしまえば、駄目だった。
最後にもう一度、改変を行った。
もう一度、一から事件を見直そうと思ったのだ。彼女の離婚の件はしょうがない。あれは介入しようがない。
それに中学に入学し、中二の夏までは落ち着いていたように思える。では何が原因か?
分かっている。鬼嶋による噂だ。
そう考え、根本的な問題から解決しようと思った。
奴がとる行動は一貫性を持っており、過去をどれだけ繰り返そうとそれは変わらない。
中学に入ると同時に、他校のよからぬ人間と関係を持ち、東に嫌がらせを始める。
ならばと南に相談し、奴が動き出す前に、逆にでっち上げた噂をまき散らし、鬼嶋を町に入れなくなるまで追い込み、再起不能にした状態で未来に進めばどうなるのか?
俺の思惑は当たった。
鬼嶋を断ってしまえば、もうこちらにちょっかいをかけてくる人間は誰一人いなかった。
三人で仲良く、俺たちは高校に入学した。
その時の世界の副産物なのか南は何故か女好きになっていたが。
そうして、すべてうまくいくはずだった。
しかし、そうは問屋が卸さなかった。
そこから彼女はまた同じように事あるごとに死に見舞われた。
これまでと同じように共通しているのはすべて死因が絞殺、呼吸困難だということだ。そして、最後にはいつもあの顔に戻る。
いつもあの顔が俺を見る。
あの胡乱だ瞳が俺を離さない。
もう頭がおかしくなっていた。
どうしたらいいのか分からない。どれが正解で、どの行動が不正解なのか分からない。そうして何度も繰り返す世界で徐々に俺の精神は摩耗していく。
いつしか、東もことも避けるようになる。
しかし、そうすると死期は近く、一日三度も死ぬこともあった。
どうにも可笑しい。ああ。可笑しい。
これは喜劇だ。笑え。もっと笑って楽観的に世界を見よう。
狂っていてもなんの解決にはならない。
笑え。
笑え。
そうして自分を騙してまた何度も改変を行った。
しかし、何度繰り返しても一緒だった。むしろ初めに比べて死ぬ回数は格段に増えている様にも思えた。
そこからはあまり記憶がない。ただ連絡を受けて改変。目の前で死なれて改変。
改変。
改変。
改変。
その繰り返し。
もう嫌だな。
もう。出会わなければよかったのに。そう思うこともあった。そうして彼女を遠ざけて生きたくなった。もう俺は彼女の顔を見たくなかった。
いつも澄んだ顔でいる彼女を見ても、その死に顔を想像しては吐きそうになる。彼女はなにも悪くない。
しかし、俺はもう限界だった。
そうして、最後に事件のことを上手い事、改変した世界を誰かに引き継いでもらおうと思った。
誰が良いだろう?南か東。
ああ。そうだ。東にやってもらおう。自分が死にかけたら自分で命をなんとかしろ。
俺にはもう無理だ。
俺はお前とは違う道を歩んでいく。
これでお別れだ。
これで、終わり。
もう彼女を愛する気持ちも無くなった。心の何処かにいつもあった初めて泣いていた彼女を見た時の胸に灯る暖かい火は消えていた。
彼女を見ると、もう何も考えられない。もう兎に角死ぬことしか考えられない。
俺はこのクソみたいな思い出を背負ってこれからも生きていこう。
俺は彼女の家の近く、通学路に時計を落とし、彼女が拾うのを待った。
不確定要素を多分に含む譲渡方法に平常時ならこんな方法は採用しないが、その時の俺はそれが一番上手くいくと何故か判断し、思惑通り東はその時計を拾った。
そうして、彼女が改変した世界で無責任に生きていこうと待っていた。
気が付けば季節は春になり、俺は高校二年生になっていた。
そして目の前に東 彼方がいて、俺はまた馬鹿な話を始めた。
何かがあった気はするが、多分俺の勘違いだ。
心の何処かに謎のしこりがあって、それを考えると頭痛がする。
もう考え無い方がいい事なのだろうと見切りをつける。
そうして、また自分の妄想の話をしながら、彼女はそんな俺を中二病だと罵り、そこに南が現れて、また女遊びしているのかと揶揄って、日々は過ぎていった。
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