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第82話 ハロウィンの主役
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玄関のチャイムが鳴って、扉を開けると、
彼女が紙袋を抱えて立っていた。
「ちょっと見てほしいものがあってさ」
得意げに取り出したのは、小さなマントと三角帽。
オレンジと黒のコントラストが鮮やかで、背中にはかぼちゃの刺繍がしてある。
「シバ用のハロウィン衣装!」
それを聞いたシバが、耳をぴんと立ててこちらを見た。
彼女が衣装を広げると、シバはしっぽをぶんぶん振りながら彼女に近づいた。
「ほら、気に入ったみたい」
「……あいつ、完全に乗り気だな」
マントをつけ、帽子をちょこんと乗せる。
鏡を見せると、シバは自分の姿をしばらく見つめたあと、またしっぽを振った。
準備は整った。
三人で、夕方の駅前に繰り出す。
人通りの多い通りを歩けば、あちこちから「かわいい!」という声が聞こえてくる。
スマホを取り出して写真を撮る人もいた。
小さな子どもが手を振って、シバが控えめにしっぽで応える。
シバはご機嫌だった。
ゆっくり歩きながら、すれ違う人の視線を嬉しそうに感じているようだった。
その姿に、彼女も笑顔になる。
「買ってよかった」と、呟いた声が聞こえた気がした。
今日はハロウィン。
主役はきっと、オレンジのマントをなびかせる、この柴犬だ。
彼女が紙袋を抱えて立っていた。
「ちょっと見てほしいものがあってさ」
得意げに取り出したのは、小さなマントと三角帽。
オレンジと黒のコントラストが鮮やかで、背中にはかぼちゃの刺繍がしてある。
「シバ用のハロウィン衣装!」
それを聞いたシバが、耳をぴんと立ててこちらを見た。
彼女が衣装を広げると、シバはしっぽをぶんぶん振りながら彼女に近づいた。
「ほら、気に入ったみたい」
「……あいつ、完全に乗り気だな」
マントをつけ、帽子をちょこんと乗せる。
鏡を見せると、シバは自分の姿をしばらく見つめたあと、またしっぽを振った。
準備は整った。
三人で、夕方の駅前に繰り出す。
人通りの多い通りを歩けば、あちこちから「かわいい!」という声が聞こえてくる。
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シバはご機嫌だった。
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「買ってよかった」と、呟いた声が聞こえた気がした。
今日はハロウィン。
主役はきっと、オレンジのマントをなびかせる、この柴犬だ。
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