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第一章 死んでないが死にかけた
第18話 交渉の行方
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「それから、必要なのは一緒に行ってくれる冒険者さんの手配でしたね。こちらでお探ししましょうか?」
「そうですね……。今回の案件は労力の割に得られるものが少なすぎる事を考えると、直接誘ってもやんわりと断られるかもしれません。ギルドの方で交渉して頂いた方がスムーズに進む可能性が高いですね」
簡単な任務ばかりが残されている所を見れば、勧誘が難攻するのは誰の目から見てもも明らかだ。
いわく付きの場所に行くのみならず随行するメリットもほぼ無しとなると、手持ちから高額な同行依頼費を払わないといけない。
オレは残念ながら無一文だ。
となるとまたレティに一方的に頼っていることになる。
オレが行動してだけも悪い結果に繋がるかもしれないし、己の立場を弁えてじっとしている方がいいのだろう。
しかし本当にそれでいいのか?
何も出来ないからと言って諦めて行動せず人の後ろに隠れ、ずっと他力本願で生きていくのか。
「ちょっと覗いてきてもいいですか?」
「あっ、マティス君!」
オレは焦ったようなレティの声を背後で聞きながら、隣室へと踏み入った。
室内に漂う料理と酒の匂い。
ざわめきと笑い声、そこそこにごった返している。
今滞在している冒険者はざっと見繕って二、三十人程度といったところか。
腕っぷしの強そうな冒険者達ばかりで、彼らの首にはご五芒星のチョーカー、冒険者としての階級を示す装飾品が身に付けられている。
オレは部屋をゆっくりと歩きながら冒険者一人一人を観察していく。
彼らはオレを見ても何の反応も示さないし、干渉してこない。
怒鳴られたり追い出される事が無くて良かった、ハッカイさんの言う事はどうやら事実だったようだ。
その中でポツンと一人で酒を飲んでいる男性がいる。
塩漬けの燻製肉を食みながら、酒で喉を潤しているその男性にオレは目を付けた。
外側にツンツン跳ねた暗い夜のような青色の長髪が特徴的な、筋骨隆々とした男性。
その側の壁はとても重たそうな剣が立て掛けられている。
「あの、お食事中すみません。あなたにちょっとお願いがありまして……。オレ達、バベルデュラーの神殿に行かなければならないんですが、支援をお願い出来ませんか?」
「お人好しの仲間探しなら他を当たるんだな」
無視される事を覚悟していたが、返答はしてくれる。
交渉の余地は皆無じゃないということだ。
「人柄も大切だとは思いますが、今求めているのは屈強な戦士です」
「随分と高く買ってくれているようだが、残念ながら見込み違いだ。失せろ」
そう言って男性はグラスに並々と入っていた酒を煽った。
オレは彼が酒を飲み干すのを待ってから食い下がることにした。
「あなたに来てほしいんです。オレの憶測が確かなら、あなたは他の人達に劣らない実力の持ち主なんでしょう?」
「はっ。お前が礼儀正しい子供の仮面を剥ぎ取って本音を語るってんなら話くらいは聞いてやらんでもないぜ」
なるほど、子供らしくない振る舞いは人によっては胡散臭さを感じるのかもしれない。
例え大人だったとしても、初対面の人間にタメ口を聞かないのがオレなりの礼儀だ。
慣れてないせいもあって抵抗感があるが、交渉の為なら仕方ない。
「分かった、それじゃあ……オレもあなたみたいに戦える力が欲しい。でもそれは誰かの為じゃなくて自分がやるせない気持ちを味わいたくないからだ」
「はっ。そこに行くリスクも考えてるんだろうな。亡者共が彷徨くのみならず、何者かが潜んでいる可能性だってある。オレは分が悪いと感じたらお前を見捨てて保身に走るぜ」
「もちろん構わないよ。あなた自身を犠牲にしてまでも守って欲しいなんて、そんな事は口が裂けても言えないし」
「言えないって事は思ってはいるんだな?」
グッと言葉に詰まる。
そこ、あえて突っ込んでくるか。
彼に突っ込まれた通り、確かに死にたくないし出来るならば助けてほしい。
こんな序盤で呆気なく退場なんてさせられたくないし、かといって誰かを犠牲にして生き永らえるなど罪悪感に苛まれるだけだ。
それに普段から思っていたが、誰かの死を代償に意図的に生み出された感動なんて気持ち悪さを感じて仕方ない。
「死にたくない、やるべき事があるから。だから、そんな事態なんて起こらなければいいと思ってるよ」
男性は表情を変えずオレの顔を黙って眺めていたが、深い溜め息の後に頷いてくれた。
これは了承と受け取っていいのだろうか。
高まる期待を抑えて彼の返答を待っていると──。
「……及第点だな。己の身の程を弁えずに“他人を救いたい”なんて寝言でも言おうもんなら即願い下げだったが……いいぜ。同じ病に縛られる者のよしみだ。手を貸してやるよ」
「ほ、本当に!? ありがとうございます!!」
バネのように全力で頭を下げる。
すると後方から室内全体にどよめきが広がり、思わぬ事態にオレは飛び上がりそうになる。
「おい、聞いたか? あの一匹狼のジャックが他人と手を組むなんて信じられねえ」
「聞き間違いじゃないのか?」
「いや、どうやら事実らしいぞ」
「すげえな、どんな手を使ったんだ?」
どんな手もこんな手も、ただ普通にお願いしただけなのだが──。
まるで天と地が引っくり返ったかのような騒ぎになり、オレは全身から滝のような冷や汗が流れ出してきそうだった。
「同情したんじゃねえの。ガキなのに自分と同じ病持ちだってんで」
そんな悪意は籠もってないが何気なく投げられた言葉は一切気にしない。
彼の思惑がどうであれ。彼が力を貸してくれると言ったことに感謝するのみ。
オレが下げた頭を上げると横をジャックと呼ばれた男性がすり抜けた。
(……もしかして今ので気分を害してやめるって言うんじゃ……)
振り返るとレティとオレの傍にやってきたレティと目が合う。
気遣うような表情にオレはダメ押しをされたようで、俯いて手を握りしめた。
ジャックさんはレティにすら目をくれず、部屋を突っ切る。
ああ、せっかく上手く行きかけていたのに、そう思った時だった。
「おう、よく聞け! お前ら!」
ジャックさんの張り上げた声に室内がしんと静まる。
オレやレティ、場にいた全員が驚いてジャックさんに注目した。
「オレがガキに同情しただ一匹狼だなんだ、好き放題言ってくれるじゃねえか」
ジャックさんは室内にいる全員を見渡すが、誰一人視線を合わせようとする者はいなかった。
居心地が悪そうに口を閉ざし、自分は関係ないとばかりに知らんぷりを決め込んでいる。
「オレは誰にも同情しねえし、馴れ合いもしねえ。かといって誰とも組む気がないわけじゃねえ。組むだけの価値を見出だせる奴がいないってだけの話だ」
「そうですね……。今回の案件は労力の割に得られるものが少なすぎる事を考えると、直接誘ってもやんわりと断られるかもしれません。ギルドの方で交渉して頂いた方がスムーズに進む可能性が高いですね」
簡単な任務ばかりが残されている所を見れば、勧誘が難攻するのは誰の目から見てもも明らかだ。
いわく付きの場所に行くのみならず随行するメリットもほぼ無しとなると、手持ちから高額な同行依頼費を払わないといけない。
オレは残念ながら無一文だ。
となるとまたレティに一方的に頼っていることになる。
オレが行動してだけも悪い結果に繋がるかもしれないし、己の立場を弁えてじっとしている方がいいのだろう。
しかし本当にそれでいいのか?
何も出来ないからと言って諦めて行動せず人の後ろに隠れ、ずっと他力本願で生きていくのか。
「ちょっと覗いてきてもいいですか?」
「あっ、マティス君!」
オレは焦ったようなレティの声を背後で聞きながら、隣室へと踏み入った。
室内に漂う料理と酒の匂い。
ざわめきと笑い声、そこそこにごった返している。
今滞在している冒険者はざっと見繕って二、三十人程度といったところか。
腕っぷしの強そうな冒険者達ばかりで、彼らの首にはご五芒星のチョーカー、冒険者としての階級を示す装飾品が身に付けられている。
オレは部屋をゆっくりと歩きながら冒険者一人一人を観察していく。
彼らはオレを見ても何の反応も示さないし、干渉してこない。
怒鳴られたり追い出される事が無くて良かった、ハッカイさんの言う事はどうやら事実だったようだ。
その中でポツンと一人で酒を飲んでいる男性がいる。
塩漬けの燻製肉を食みながら、酒で喉を潤しているその男性にオレは目を付けた。
外側にツンツン跳ねた暗い夜のような青色の長髪が特徴的な、筋骨隆々とした男性。
その側の壁はとても重たそうな剣が立て掛けられている。
「あの、お食事中すみません。あなたにちょっとお願いがありまして……。オレ達、バベルデュラーの神殿に行かなければならないんですが、支援をお願い出来ませんか?」
「お人好しの仲間探しなら他を当たるんだな」
無視される事を覚悟していたが、返答はしてくれる。
交渉の余地は皆無じゃないということだ。
「人柄も大切だとは思いますが、今求めているのは屈強な戦士です」
「随分と高く買ってくれているようだが、残念ながら見込み違いだ。失せろ」
そう言って男性はグラスに並々と入っていた酒を煽った。
オレは彼が酒を飲み干すのを待ってから食い下がることにした。
「あなたに来てほしいんです。オレの憶測が確かなら、あなたは他の人達に劣らない実力の持ち主なんでしょう?」
「はっ。お前が礼儀正しい子供の仮面を剥ぎ取って本音を語るってんなら話くらいは聞いてやらんでもないぜ」
なるほど、子供らしくない振る舞いは人によっては胡散臭さを感じるのかもしれない。
例え大人だったとしても、初対面の人間にタメ口を聞かないのがオレなりの礼儀だ。
慣れてないせいもあって抵抗感があるが、交渉の為なら仕方ない。
「分かった、それじゃあ……オレもあなたみたいに戦える力が欲しい。でもそれは誰かの為じゃなくて自分がやるせない気持ちを味わいたくないからだ」
「はっ。そこに行くリスクも考えてるんだろうな。亡者共が彷徨くのみならず、何者かが潜んでいる可能性だってある。オレは分が悪いと感じたらお前を見捨てて保身に走るぜ」
「もちろん構わないよ。あなた自身を犠牲にしてまでも守って欲しいなんて、そんな事は口が裂けても言えないし」
「言えないって事は思ってはいるんだな?」
グッと言葉に詰まる。
そこ、あえて突っ込んでくるか。
彼に突っ込まれた通り、確かに死にたくないし出来るならば助けてほしい。
こんな序盤で呆気なく退場なんてさせられたくないし、かといって誰かを犠牲にして生き永らえるなど罪悪感に苛まれるだけだ。
それに普段から思っていたが、誰かの死を代償に意図的に生み出された感動なんて気持ち悪さを感じて仕方ない。
「死にたくない、やるべき事があるから。だから、そんな事態なんて起こらなければいいと思ってるよ」
男性は表情を変えずオレの顔を黙って眺めていたが、深い溜め息の後に頷いてくれた。
これは了承と受け取っていいのだろうか。
高まる期待を抑えて彼の返答を待っていると──。
「……及第点だな。己の身の程を弁えずに“他人を救いたい”なんて寝言でも言おうもんなら即願い下げだったが……いいぜ。同じ病に縛られる者のよしみだ。手を貸してやるよ」
「ほ、本当に!? ありがとうございます!!」
バネのように全力で頭を下げる。
すると後方から室内全体にどよめきが広がり、思わぬ事態にオレは飛び上がりそうになる。
「おい、聞いたか? あの一匹狼のジャックが他人と手を組むなんて信じられねえ」
「聞き間違いじゃないのか?」
「いや、どうやら事実らしいぞ」
「すげえな、どんな手を使ったんだ?」
どんな手もこんな手も、ただ普通にお願いしただけなのだが──。
まるで天と地が引っくり返ったかのような騒ぎになり、オレは全身から滝のような冷や汗が流れ出してきそうだった。
「同情したんじゃねえの。ガキなのに自分と同じ病持ちだってんで」
そんな悪意は籠もってないが何気なく投げられた言葉は一切気にしない。
彼の思惑がどうであれ。彼が力を貸してくれると言ったことに感謝するのみ。
オレが下げた頭を上げると横をジャックと呼ばれた男性がすり抜けた。
(……もしかして今ので気分を害してやめるって言うんじゃ……)
振り返るとレティとオレの傍にやってきたレティと目が合う。
気遣うような表情にオレはダメ押しをされたようで、俯いて手を握りしめた。
ジャックさんはレティにすら目をくれず、部屋を突っ切る。
ああ、せっかく上手く行きかけていたのに、そう思った時だった。
「おう、よく聞け! お前ら!」
ジャックさんの張り上げた声に室内がしんと静まる。
オレやレティ、場にいた全員が驚いてジャックさんに注目した。
「オレがガキに同情しただ一匹狼だなんだ、好き放題言ってくれるじゃねえか」
ジャックさんは室内にいる全員を見渡すが、誰一人視線を合わせようとする者はいなかった。
居心地が悪そうに口を閉ざし、自分は関係ないとばかりに知らんぷりを決め込んでいる。
「オレは誰にも同情しねえし、馴れ合いもしねえ。かといって誰とも組む気がないわけじゃねえ。組むだけの価値を見出だせる奴がいないってだけの話だ」
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