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トリの柔らか煮込み
トリの柔らか煮込み8
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リアナの作ったクリーム煮は肉が柔らかくて直ぐに形がなくなってしまうほどだった。
「お肉は炒める前にビールに漬けておくんです。理由はわからないけど」
どうしてこんなに柔らかいのかと問われてリアナが答えるとジャンが「お前のばあさんもそうやっていたぞ」と教えていた。
和やかな雰囲気の中、レオが食事を終えて皆に聞いてほしいことがあると切り出した。
レオに全員の視線が集まるもレオはなぜかアリシャだけを見ていた。
「アリシャ、気分はどうだ?」
「はい、あのなぜ気を失ったのか……私は元気です」
流石に回復が早いと言ってから、皆の顔を見渡した。
「皆、よく聞いてくれ。これから話すことは村の者以外には漏らしてはならない。漏らせば災いがやってくるかもしれぬ」
不安が過るが、その後のレオの微笑みにそこまで暗い話ではないのかもしれないと緊張を解いた。
「アリシャ」
ここで声をかけられるなんて思わなかったので身を固くする。
「はい……」
「今日、狩りに出掛けたであろう?」
「朝早くに出発しましたが……それが関係あるのですか?」
思わず答えてからエドを見たが、エドの表情からは何も読み取れない。
「エドが猪に襲われそうになったとき、アリシャはどうしていた?」
「どうして……怖くなって動けなくて……」
アリシャはあの時の事を思い出そうとしていた。猪はエド目掛け突進してきて、アリシャは悲鳴を上げる代わりに……。
「悲鳴を上げそうになったら身体が煮え立つみたいになって……それで……あの、そこからよく覚えてません」
助けを求めるようにエドを見たが、エドはレオに声を掛けられたのでアリシャを見ては居なかった。
「エド。見たことを話してくれ」
「ああ。俺の放った矢を受けて荒れ狂う猪。そいつが俺に突進してきた」
まぁ。と、驚いてレゼナが口を押さえる。
「目と鼻の先まで来ていたけど、その時突風みたいなのが吹いて猪や周辺の草や低木をなぎ倒した。猪はそれで死に、アリシャはその時からちょっと……」
最後の部分が気になって、アリシャが口を開いたが声を発する前にレオが話出してしまった。
「雷ならばピンポイントでやられることもあるが、風がその時だけエドを避けて吹くと言うのは考えにくい話だ。それで、実際に体験したエドも話を聞いた私も出した答えはひとつだった。アリシャは防御の主だ」
一斉に視線を注がれてアリシャは「へ?」と間抜けな声を出してしまった。突拍子もないことに動くことも出来ずに目を見開いたまま固まっていた。
「防御の主?」
リアナが小声で隣にいたジャンに質問し、ジャンは「スゴイことだな……魔法使いだ。この世に数名しかおらぬ魔法使いだ」と、答えた。
それらは全てアリシャにも、他のみんなにも聞こえていた。
「え……あの、私がですか? エドではなくて?」
生まれてこの方そんなことを言われたこともないし、実感もない。
「君だよ、アリシャ。記憶がないようだが、君が力を暴発させたのだ。だから、力を使い過ぎて……普段心を守っている防御を失い、つらい過去の記憶に打ちのめされたのだ。思い出してごらん」
そう言われるとエドに向かってくる猪を見て、アリシャは自分の中のなにかがフツフツと煮え立つような感覚を覚えていた。猪がそのまま突撃しようとしたのを止めたい一心で掌を翳していた。
「……私があれを出したの? 何か生温い風みたいなのが激流のようにエドに向けて──」
言っては見たものの半信半疑だった。これまで生きてきた過程であんなものが自分から出たことはないし、その存在すら感じたことがなかった。
途中から押し黙り考え込むアリシャに、レオが言葉をかける。
「エドに向けて風のようなものが出たのだな。しかもエドは無傷なのに猪はそれで死んだのだ。わかるね。エドが出した防御の力ならきっとエドと猪の間に何らかのものを出したはずだ。しかし、アリシャは自分の元からエドの方向に風が吹いたのを覚えておるのだろう? それは君の力だからだ、アリシャ」
「でも、どうして……? これまでそんな力ありませんでした。あの……なかったと思います」
魔力は世襲だったはずなのに、どうしてアリシャにそんな力があるのか理解できなかった。アリシャの両親がそのような力をもっていたのだろうか。見たことは一度もないが。
「世襲が途切れた時、力は全く無関係の者へと転移すると言われている。ただ、これは昔の言い伝えであって確かな書物は残っておらぬのだ」
耳を傾けながら柔らかな肉を咀嚼していたドクが「防御の主以外はどうにか世襲で力を繋いで来てますしねぇ」と、話を繋ぐ。
「防御の主が姿を消して久しい。これは身を隠して力を繋いでいると言われたり、既に消滅しているのではないかと言われておったのだ」
それはそれでアリシャには大きな疑問だった。
「だからって、なぜ私に……」
レオはいつもの様にあごひげを捻っていた。
「そこはわからんが、若いが若すぎることもないし、私は適任だと思う」
レゼナは「私もそう思うわ。心の歪んだ主は困るでしょ? アリシャはそうじゃないもの」と、母のような眼差しでにっこりと微笑んでくれた。
「そこだな。回復のイライザみたいなのがもう一人いたら困る!」
ドクは拳を翳してドンとテーブルに叩き付けて言った。ジャンが腕組をしてそんなドクに問う。
「どこの国もイライザのせいで大荒れだって聞いたが、やはりそうなのか」
「そうさ。兵を集め、金を集め、挙げ句に国の領土を広げようとしているからな。困ったことだ」
ドクの怒りを抑えるようにレゼナがドクの腕をそっと二回叩いた。ドクは息子たちの顔を流し見て、肩を上げて口を噤む。
批判は置いとくとしてとレオが会話の流れを戻した。
「アリシャは力を自覚し、使いこなせるようになってもらわねばならん。暴走した力は脅威だ。猪を殺せる程の力があるのだから。わかるね?」
急にとてつもなく大きな荷物を背負わされたような気持ちになっていた。下ろすことの出来ないそれは凶器にもなると言われたのだ。
「力が……皆さんに……被害が──」
「そうならんように、使いこなせるようになってもらわんとな。何事も修練だ」
「お肉は炒める前にビールに漬けておくんです。理由はわからないけど」
どうしてこんなに柔らかいのかと問われてリアナが答えるとジャンが「お前のばあさんもそうやっていたぞ」と教えていた。
和やかな雰囲気の中、レオが食事を終えて皆に聞いてほしいことがあると切り出した。
レオに全員の視線が集まるもレオはなぜかアリシャだけを見ていた。
「アリシャ、気分はどうだ?」
「はい、あのなぜ気を失ったのか……私は元気です」
流石に回復が早いと言ってから、皆の顔を見渡した。
「皆、よく聞いてくれ。これから話すことは村の者以外には漏らしてはならない。漏らせば災いがやってくるかもしれぬ」
不安が過るが、その後のレオの微笑みにそこまで暗い話ではないのかもしれないと緊張を解いた。
「アリシャ」
ここで声をかけられるなんて思わなかったので身を固くする。
「はい……」
「今日、狩りに出掛けたであろう?」
「朝早くに出発しましたが……それが関係あるのですか?」
思わず答えてからエドを見たが、エドの表情からは何も読み取れない。
「エドが猪に襲われそうになったとき、アリシャはどうしていた?」
「どうして……怖くなって動けなくて……」
アリシャはあの時の事を思い出そうとしていた。猪はエド目掛け突進してきて、アリシャは悲鳴を上げる代わりに……。
「悲鳴を上げそうになったら身体が煮え立つみたいになって……それで……あの、そこからよく覚えてません」
助けを求めるようにエドを見たが、エドはレオに声を掛けられたのでアリシャを見ては居なかった。
「エド。見たことを話してくれ」
「ああ。俺の放った矢を受けて荒れ狂う猪。そいつが俺に突進してきた」
まぁ。と、驚いてレゼナが口を押さえる。
「目と鼻の先まで来ていたけど、その時突風みたいなのが吹いて猪や周辺の草や低木をなぎ倒した。猪はそれで死に、アリシャはその時からちょっと……」
最後の部分が気になって、アリシャが口を開いたが声を発する前にレオが話出してしまった。
「雷ならばピンポイントでやられることもあるが、風がその時だけエドを避けて吹くと言うのは考えにくい話だ。それで、実際に体験したエドも話を聞いた私も出した答えはひとつだった。アリシャは防御の主だ」
一斉に視線を注がれてアリシャは「へ?」と間抜けな声を出してしまった。突拍子もないことに動くことも出来ずに目を見開いたまま固まっていた。
「防御の主?」
リアナが小声で隣にいたジャンに質問し、ジャンは「スゴイことだな……魔法使いだ。この世に数名しかおらぬ魔法使いだ」と、答えた。
それらは全てアリシャにも、他のみんなにも聞こえていた。
「え……あの、私がですか? エドではなくて?」
生まれてこの方そんなことを言われたこともないし、実感もない。
「君だよ、アリシャ。記憶がないようだが、君が力を暴発させたのだ。だから、力を使い過ぎて……普段心を守っている防御を失い、つらい過去の記憶に打ちのめされたのだ。思い出してごらん」
そう言われるとエドに向かってくる猪を見て、アリシャは自分の中のなにかがフツフツと煮え立つような感覚を覚えていた。猪がそのまま突撃しようとしたのを止めたい一心で掌を翳していた。
「……私があれを出したの? 何か生温い風みたいなのが激流のようにエドに向けて──」
言っては見たものの半信半疑だった。これまで生きてきた過程であんなものが自分から出たことはないし、その存在すら感じたことがなかった。
途中から押し黙り考え込むアリシャに、レオが言葉をかける。
「エドに向けて風のようなものが出たのだな。しかもエドは無傷なのに猪はそれで死んだのだ。わかるね。エドが出した防御の力ならきっとエドと猪の間に何らかのものを出したはずだ。しかし、アリシャは自分の元からエドの方向に風が吹いたのを覚えておるのだろう? それは君の力だからだ、アリシャ」
「でも、どうして……? これまでそんな力ありませんでした。あの……なかったと思います」
魔力は世襲だったはずなのに、どうしてアリシャにそんな力があるのか理解できなかった。アリシャの両親がそのような力をもっていたのだろうか。見たことは一度もないが。
「世襲が途切れた時、力は全く無関係の者へと転移すると言われている。ただ、これは昔の言い伝えであって確かな書物は残っておらぬのだ」
耳を傾けながら柔らかな肉を咀嚼していたドクが「防御の主以外はどうにか世襲で力を繋いで来てますしねぇ」と、話を繋ぐ。
「防御の主が姿を消して久しい。これは身を隠して力を繋いでいると言われたり、既に消滅しているのではないかと言われておったのだ」
それはそれでアリシャには大きな疑問だった。
「だからって、なぜ私に……」
レオはいつもの様にあごひげを捻っていた。
「そこはわからんが、若いが若すぎることもないし、私は適任だと思う」
レゼナは「私もそう思うわ。心の歪んだ主は困るでしょ? アリシャはそうじゃないもの」と、母のような眼差しでにっこりと微笑んでくれた。
「そこだな。回復のイライザみたいなのがもう一人いたら困る!」
ドクは拳を翳してドンとテーブルに叩き付けて言った。ジャンが腕組をしてそんなドクに問う。
「どこの国もイライザのせいで大荒れだって聞いたが、やはりそうなのか」
「そうさ。兵を集め、金を集め、挙げ句に国の領土を広げようとしているからな。困ったことだ」
ドクの怒りを抑えるようにレゼナがドクの腕をそっと二回叩いた。ドクは息子たちの顔を流し見て、肩を上げて口を噤む。
批判は置いとくとしてとレオが会話の流れを戻した。
「アリシャは力を自覚し、使いこなせるようになってもらわねばならん。暴走した力は脅威だ。猪を殺せる程の力があるのだから。わかるね?」
急にとてつもなく大きな荷物を背負わされたような気持ちになっていた。下ろすことの出来ないそれは凶器にもなると言われたのだ。
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