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凛としたイケメン女子だって可愛い女の子
デートで恥ずかしいハプニング?いえ計画通り
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03
休日の午前。
パトリシアとターニャは、二人で遊園地を訪れていた。
ミラクルマジカルランド。
21世紀の地球に比べれば多少控えめだが、こちらの世界特有の魔法やモンスターを用いたアトラクションが人気だ。
実際、連日満員でチケットの取得に苦労した。
「でもよかったのかい?私と一緒に遊園地なんてつまらないだろうに」
「そんなことない。ターニャと一緒で、とっても楽しいよ」
ターニャは自分と一緒にいても退屈と思っているようだが、パトリシアははしゃいでいた。
ペアチケットを安く買ったという口実で、ターニャを誘ったのだ。
(学院の宝石と呼ばれるイケメン女子とデート。ああ…至福…)
実際、ターニャは近くで見るとはっとするほど美しかった。
背が高く肩幅が広いバランスの取れた体つきは、まるで巨匠が作った彫像が歩いているようだ。
顔立ちは面長で整って、名実ともにハンサムウーマンと言える。
ボブカットのアッシュブロンドは、高級な布地を思わせる。
服のセンスもいい。
清潔感のある白いYシャツにベージュのベスト。そして細めの綿のズボン。
男装の麗人という言葉がしっくりくる。
(デートの相手として最高じゃないですか)
心と感性が男だからということでもない。純粋に美しいものを愛でたいと思えるのだ。
(それにしても…)
なにやら先ほどから背中にどす黒い視線を複数感じるのは気のせいではなかろう。
さりげなく手鏡を取り出して背後を映してみる。
(まあ、いるわいるわ)
学院でいつもターニャを取り巻いているファンの女の子たちだ。
嫉妬、憧憬、劣等感。そんなものが入り交じった視線が向けられてくる。
(視線で人が殺せるなら、私は死んでるな…)
パトリシアはそんなことを思う。
取りあえず、変なことはしてこないだろうが用心することとした。
「ひゃああああああーーーーーーっ!」
「あああああああああーーーーーーーーっ!」
ターニャとパトリシアの黄色い悲鳴が響く。
丘の傾斜を利用したボブスレーは、この遊園地の目玉の一つだ。
複雑なコースで右に左にGがかかりながら、高速で疾走する感覚は、他では味わえない。
「はあはあ…ボブスレー乗るの初めてだけど…。馬に乗るのとはぜんぜん違うな…」
「そりゃまあ、馬はあんなに右に左に動かないもんね…」
厳格な家庭に育ったターニャは、遊園地自体、学校の遠足でしか来たことがないらしい。ボブスレーに至っては初体験。
動悸が収まらないのか、胸に手を当てたままだ。
まあ、乗り慣れているはずのパトリシアをして、足ががくがくとしているが。
(さて、そろそろ作戦開始と行きますか)
本日の目的を達成するべく、パトリシアはこっそり邪悪な笑いを浮かべるのだった。
「おお、あれだよあれ!ちょっと並ぶけど、行ってみようよ!」
「ホラーハウスか。怖いのかな?面白そう」
パトリシアがターニャを導いた先は、数ある遊園地の名物の中でも有名なホラーハウスだった。
新聞や雑誌でも紹介されるほどに有名だ。
(さて、ちょっとした仕込みを)
そんなことを思いながら、パトリシアは売店で飲み物をいくつも購入する。
「はい、ターニャ。ちょっと日差しが強いし、念のため水分補給」
「ああ、ありがとう。確かに並んでる間、のどが渇きそうだね」
ターニャは嬉しそうな顔で、差し出された瓶詰めの紅茶を開けて飲んでいく。
(そうそう。もっと水分を取るべし)
パトリシアは胸の奥でガッツポーズをしていた。
「でさ、その子は言う“泥船に乗ったつもりで任せて”って。
当然突っ込みが入る。“泥船じゃ沈むだけだろ!”ってね」
「ははは、確かにそれじゃだめだよね」
それなりに長い列に並ぶ間、パトリシアはほとんどしゃべりっぱなしだった。
相手を退屈させずに話すのはパトリシアの特技だから、ターニャも面白がってリアクションをする。
(うまくいきそうだね)
「それにしてもけっこう待つねえ。
はい、もう一本」
「ありがとう。確かに、さすがは人気のアトラクションだ」
話し込んで口が渇いたらしいターニャは、疑いもせず差し出されたアイスハーブティーを飲んでいく。
いよいよホラーハウスの入口が近づいてくると、ターニャの様子が微妙におかしくなる。
なにやら切迫した表情なのだ。
(おしっこがしたくなってきたかな?)
パトリシアは内心でほくそ笑む。
ターニャに渡したのが両方とも茶だったのは、利尿作用を期待してのことだ。
自分とのおしゃべりでのどと口が乾いていたターニャは、二本とも飲み干してしまった。
一方の自分は、二本目をちょびちょびと飲んでいるだけ。
トイレに行きたいと言い出さないのは、ここまで並んだのにもったいないと考えているからだろう。
(それこそ罠なのだけれど。ごめんターニャ、あなたの可愛い姿がみたいからだよ)
内心に謝罪と言い訳をして、パトリシアはターニャと並んでホラーハウスのゲートをくぐる。
「きゃあああああああああーーーーーーーっ!」
ターニャは勇猛で厳しく躾けられているから、ホラーハウスでもあっけらかんとしている可能性もある。
と考えていたのは、パトリシアの取り越し苦労であったらしい。
ターニャはパトリシアにしがみついて、黄色い声を上げっぱなしだ。
なんだかんだで、ターニャも女の子ということだ。
いや、このホラーハウスがそれだけすごいというべきか。
(役得役得)
上椀に、なかなか立派なターニャの膨らみが当たる感触を存分に堪能する。
(下見しててもけっこう怖い。ターニャが怖がるのもむべなるかな)
パトリシアは本気でそう思う。
実の所、数日前心構えを済ませるために、家のメイドの一人を付き添わせて遊園地に来ていたのだ。
初見ではどこから何が来るかわからないため、メイドと抱き合って悲鳴を上げ通しだった。
(なんと言っても、“リアルな怖さ”とでも言うのか、それがすごい)
あからさまにゾンビやモンスターといった人外の存在を用いるホラーハウスなど、子供の遊びに思えてしまう。
人が死んで迷ったらどうなるか。人が怨念から悪霊と化したらどうなるか。
(そういうものをイメージせずにはいられない)
造形も演出も、人の心に潜む恐怖を目覚めさせずにはおかないのだ。
出て来るお化けは、人の姿を留めているから余計に怖ろしく思える。
「いやああああああーーーーーーっ!」
「きゃあああああああっ!」
またターニャが悲鳴を上げる。
パトリシアも今度は悲鳴を抑えられなかった。
後ろで大きな音がして振り返るが誰もいない。
改めて前を見たら、天井からなんの表情も浮かべていない女が、青白い顔で逆さづりになっていた。
(これで怖がらない方がおかしい。ていうか、心の準備済ませても怖かった)
その時、パトリシアの腕に抱きついていたターニャの様子が変わる。
「ああ…ああああーー…」
全てが弛緩して締まったような表情で、涙目になる。
両手で身体をかき抱いて、ぶるぶると震える。
「パトリシア…私…私…どうしよう…」
(お漏らししちゃったか。可愛いよ、ターニャ)
作戦成功。パトリシアは心の中でバンザイを叫ぶ。
なんと言ってもこのホラーハウスは、出口にパンツの自販機があるくらいだ。
遊園地がわの本気度が伝わって来る。
(どうせなら漏らしちゃうくらいに怖くしようというわけだね。さすが)
パトリシアは遊園地がわのプロ意識に、胸の中で惜しみない賞賛を送り、そして感謝した。
「ターニャこっちだよ」
パトリシアは思考回路がショートしてしまったらしいターニャの手を引いて歩き出す。
「こんなかっこう…恥ずかしいよ…」
「ターニャ、いい子だからちょっと我慢して…。ちょっと冷たいからね」
ターニャと一緒にトイレの個室に入ったパトリシアは、バッグの中から携帯ビデを取りだし、ターニャの股間や太ももを洗浄していく。
洋式便器の上で脚を抱えてM字開脚の姿勢を取っているターニャは、林檎のように真っ赤になっている。
「ありがとう…パトリシアは用意がいいね」
「これからの時期、これがないと蒸れちゃってどうしようもないのさ」
(まさか、ターニャがお漏らしすることを見越していたとは言えないしな)
紙でターニャの慎ましやかな女の部分を拭き取りながら、パトリシアは適当に応じる。
「はい、きれいになった」
「ありがとう…。ほんとうにありがとう…」
そう言うターニャは耳まで真っ赤になっていて、目はどこかぼんやりしていた。
この年でお漏らしをしてしまった事実が恥ずかしく、またパトリシアに知られたのがショックだったのだろう。
(本当に可愛い…。ターニャがこんな顔をするなんて)
パトリシアは、ターニャを自分のものにしたい衝動に支配されていった。
休日の午前。
パトリシアとターニャは、二人で遊園地を訪れていた。
ミラクルマジカルランド。
21世紀の地球に比べれば多少控えめだが、こちらの世界特有の魔法やモンスターを用いたアトラクションが人気だ。
実際、連日満員でチケットの取得に苦労した。
「でもよかったのかい?私と一緒に遊園地なんてつまらないだろうに」
「そんなことない。ターニャと一緒で、とっても楽しいよ」
ターニャは自分と一緒にいても退屈と思っているようだが、パトリシアははしゃいでいた。
ペアチケットを安く買ったという口実で、ターニャを誘ったのだ。
(学院の宝石と呼ばれるイケメン女子とデート。ああ…至福…)
実際、ターニャは近くで見るとはっとするほど美しかった。
背が高く肩幅が広いバランスの取れた体つきは、まるで巨匠が作った彫像が歩いているようだ。
顔立ちは面長で整って、名実ともにハンサムウーマンと言える。
ボブカットのアッシュブロンドは、高級な布地を思わせる。
服のセンスもいい。
清潔感のある白いYシャツにベージュのベスト。そして細めの綿のズボン。
男装の麗人という言葉がしっくりくる。
(デートの相手として最高じゃないですか)
心と感性が男だからということでもない。純粋に美しいものを愛でたいと思えるのだ。
(それにしても…)
なにやら先ほどから背中にどす黒い視線を複数感じるのは気のせいではなかろう。
さりげなく手鏡を取り出して背後を映してみる。
(まあ、いるわいるわ)
学院でいつもターニャを取り巻いているファンの女の子たちだ。
嫉妬、憧憬、劣等感。そんなものが入り交じった視線が向けられてくる。
(視線で人が殺せるなら、私は死んでるな…)
パトリシアはそんなことを思う。
取りあえず、変なことはしてこないだろうが用心することとした。
「ひゃああああああーーーーーーっ!」
「あああああああああーーーーーーーーっ!」
ターニャとパトリシアの黄色い悲鳴が響く。
丘の傾斜を利用したボブスレーは、この遊園地の目玉の一つだ。
複雑なコースで右に左にGがかかりながら、高速で疾走する感覚は、他では味わえない。
「はあはあ…ボブスレー乗るの初めてだけど…。馬に乗るのとはぜんぜん違うな…」
「そりゃまあ、馬はあんなに右に左に動かないもんね…」
厳格な家庭に育ったターニャは、遊園地自体、学校の遠足でしか来たことがないらしい。ボブスレーに至っては初体験。
動悸が収まらないのか、胸に手を当てたままだ。
まあ、乗り慣れているはずのパトリシアをして、足ががくがくとしているが。
(さて、そろそろ作戦開始と行きますか)
本日の目的を達成するべく、パトリシアはこっそり邪悪な笑いを浮かべるのだった。
「おお、あれだよあれ!ちょっと並ぶけど、行ってみようよ!」
「ホラーハウスか。怖いのかな?面白そう」
パトリシアがターニャを導いた先は、数ある遊園地の名物の中でも有名なホラーハウスだった。
新聞や雑誌でも紹介されるほどに有名だ。
(さて、ちょっとした仕込みを)
そんなことを思いながら、パトリシアは売店で飲み物をいくつも購入する。
「はい、ターニャ。ちょっと日差しが強いし、念のため水分補給」
「ああ、ありがとう。確かに並んでる間、のどが渇きそうだね」
ターニャは嬉しそうな顔で、差し出された瓶詰めの紅茶を開けて飲んでいく。
(そうそう。もっと水分を取るべし)
パトリシアは胸の奥でガッツポーズをしていた。
「でさ、その子は言う“泥船に乗ったつもりで任せて”って。
当然突っ込みが入る。“泥船じゃ沈むだけだろ!”ってね」
「ははは、確かにそれじゃだめだよね」
それなりに長い列に並ぶ間、パトリシアはほとんどしゃべりっぱなしだった。
相手を退屈させずに話すのはパトリシアの特技だから、ターニャも面白がってリアクションをする。
(うまくいきそうだね)
「それにしてもけっこう待つねえ。
はい、もう一本」
「ありがとう。確かに、さすがは人気のアトラクションだ」
話し込んで口が渇いたらしいターニャは、疑いもせず差し出されたアイスハーブティーを飲んでいく。
いよいよホラーハウスの入口が近づいてくると、ターニャの様子が微妙におかしくなる。
なにやら切迫した表情なのだ。
(おしっこがしたくなってきたかな?)
パトリシアは内心でほくそ笑む。
ターニャに渡したのが両方とも茶だったのは、利尿作用を期待してのことだ。
自分とのおしゃべりでのどと口が乾いていたターニャは、二本とも飲み干してしまった。
一方の自分は、二本目をちょびちょびと飲んでいるだけ。
トイレに行きたいと言い出さないのは、ここまで並んだのにもったいないと考えているからだろう。
(それこそ罠なのだけれど。ごめんターニャ、あなたの可愛い姿がみたいからだよ)
内心に謝罪と言い訳をして、パトリシアはターニャと並んでホラーハウスのゲートをくぐる。
「きゃあああああああああーーーーーーーっ!」
ターニャは勇猛で厳しく躾けられているから、ホラーハウスでもあっけらかんとしている可能性もある。
と考えていたのは、パトリシアの取り越し苦労であったらしい。
ターニャはパトリシアにしがみついて、黄色い声を上げっぱなしだ。
なんだかんだで、ターニャも女の子ということだ。
いや、このホラーハウスがそれだけすごいというべきか。
(役得役得)
上椀に、なかなか立派なターニャの膨らみが当たる感触を存分に堪能する。
(下見しててもけっこう怖い。ターニャが怖がるのもむべなるかな)
パトリシアは本気でそう思う。
実の所、数日前心構えを済ませるために、家のメイドの一人を付き添わせて遊園地に来ていたのだ。
初見ではどこから何が来るかわからないため、メイドと抱き合って悲鳴を上げ通しだった。
(なんと言っても、“リアルな怖さ”とでも言うのか、それがすごい)
あからさまにゾンビやモンスターといった人外の存在を用いるホラーハウスなど、子供の遊びに思えてしまう。
人が死んで迷ったらどうなるか。人が怨念から悪霊と化したらどうなるか。
(そういうものをイメージせずにはいられない)
造形も演出も、人の心に潜む恐怖を目覚めさせずにはおかないのだ。
出て来るお化けは、人の姿を留めているから余計に怖ろしく思える。
「いやああああああーーーーーーっ!」
「きゃあああああああっ!」
またターニャが悲鳴を上げる。
パトリシアも今度は悲鳴を抑えられなかった。
後ろで大きな音がして振り返るが誰もいない。
改めて前を見たら、天井からなんの表情も浮かべていない女が、青白い顔で逆さづりになっていた。
(これで怖がらない方がおかしい。ていうか、心の準備済ませても怖かった)
その時、パトリシアの腕に抱きついていたターニャの様子が変わる。
「ああ…ああああーー…」
全てが弛緩して締まったような表情で、涙目になる。
両手で身体をかき抱いて、ぶるぶると震える。
「パトリシア…私…私…どうしよう…」
(お漏らししちゃったか。可愛いよ、ターニャ)
作戦成功。パトリシアは心の中でバンザイを叫ぶ。
なんと言ってもこのホラーハウスは、出口にパンツの自販機があるくらいだ。
遊園地がわの本気度が伝わって来る。
(どうせなら漏らしちゃうくらいに怖くしようというわけだね。さすが)
パトリシアは遊園地がわのプロ意識に、胸の中で惜しみない賞賛を送り、そして感謝した。
「ターニャこっちだよ」
パトリシアは思考回路がショートしてしまったらしいターニャの手を引いて歩き出す。
「こんなかっこう…恥ずかしいよ…」
「ターニャ、いい子だからちょっと我慢して…。ちょっと冷たいからね」
ターニャと一緒にトイレの個室に入ったパトリシアは、バッグの中から携帯ビデを取りだし、ターニャの股間や太ももを洗浄していく。
洋式便器の上で脚を抱えてM字開脚の姿勢を取っているターニャは、林檎のように真っ赤になっている。
「ありがとう…パトリシアは用意がいいね」
「これからの時期、これがないと蒸れちゃってどうしようもないのさ」
(まさか、ターニャがお漏らしすることを見越していたとは言えないしな)
紙でターニャの慎ましやかな女の部分を拭き取りながら、パトリシアは適当に応じる。
「はい、きれいになった」
「ありがとう…。ほんとうにありがとう…」
そう言うターニャは耳まで真っ赤になっていて、目はどこかぼんやりしていた。
この年でお漏らしをしてしまった事実が恥ずかしく、またパトリシアに知られたのがショックだったのだろう。
(本当に可愛い…。ターニャがこんな顔をするなんて)
パトリシアは、ターニャを自分のものにしたい衝動に支配されていった。
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