時空を駆ける荒鷲 F-15J未智の空へ

ブラックウォーター

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第四章

ベネトナーシュの決断

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 03

 「軍事侵攻...?ばかな...!」
 ドゥベ軍との合同訓練のためにドゥベ南部、ナンナ基地に滞在していた及川にとって、ドゥベ軍のグルトップ半島への軍事侵攻は寝耳に水の話だった。休暇を取り、以前ドゥベを訪れたときに知り合って付き合い始めた、赤毛のハーフエルフのセシリーと朝まで愛し合っていた時のことだった。
 「シロウ、どうなってしまうの?ベネトナーシュとドゥベも戦争になるの?」
 「それはまだわからないが、本国から帰還命令が出た。戻らないと」
 ポケベルに表示された、帰還命令を表すコードが、ベネトナーシュにとってもこの件は対岸の火事ではないことを示している。及川は、そうなるとセシリーはこれからどうなるのだろうと考える。
 ドゥベは最近になってすっかり変わってしまった。以前来たときは風通しがよく、多様な価値観や考え方が認められていたように思えた。それが、今は陰湿な目つきをした国家保安部の官憲が町のそこかしこを歩き回り、体制に都合の悪いものをなりふり構わず取り締まろうと手ぐすね引いている。町のあちこちには「輝く正当なドゥベを取り戻す」「大公陛下に忠誠を」といった国粋主義を高揚するポスターが貼られ、いかにも独裁体制という雰囲気だ。最近では亜人種に対する差別もひどくなっていると聞く。被差別階級をでっち上げて、多数派の国民にゆがんだ優越感を持たせ、下を見て暮らさせることで体制に不満を持たないように仕向ける。独裁国家がよくやる手だ。
 「なあ、セシリー、ベネトナーシュに来ないか?」
 気がせいていたのだろう。そんなぶしつけな聞き方をしてしまう。
 「え、どうして?」
 当然のようにセシリーは質問の意図がわからない。
 「その...いっちゃなんだが、ここは危険な気がするんだ。自由な言動や考えを封殺して、国民の不満をそらすために他国に戦争をしかけるなんて国には、大抵いい結末はない。まあこれ、向うの世界の話だけど」
 セシリーもそれには思い当たるところがあるのか、悲しそうに目を伏せる。
 「ごめんなさい。誘ってくれるのはとても嬉しいわ。でもね、私には妹たちがいるし、お店もある...。ここを動くのは無理よ...」
 及川は、そう答えられては何も言えなくなってしまう。セシリーは二人の妹を養い、雇われ店長として任されているレストランがある。それに、ベネトナーシュに行ったら行ったで、仕事や住居の問題が起きないとは限らない。人が見知らぬ土地、見知らぬ街で暮らしていくのは、考える以上に大変なことなのだ。
 「でも、もし本当に危なくなったら、シロウが助けに来てね?」
 そういって、精一杯笑顔を作り、及川の手を握るセシリーに、及川は自分の無力を噛みしめた。
 そして、この時の二人の別れが、後の大きな悲劇の引き金となることを、この時は誰も知らなかった。

 数日後。ベネトナーシュ王国南ベネトナーシュ島、ヘイモーズ王立空軍基地。
 「潮崎様、やはりここでしたのね」
 「ああ、姫殿下。なにせさらに強くなった機体ですからね。一日見ていても飽きませんよ」
 格納庫の中、新たな改造が施された愛機、F-15JSを眺めていた潮崎に、ルナティシアは声をかける。
 「確かに、強そうでかっこいいですわね。あ...そうだ。昇進おめでとうございます」
 「ありがとうございます。ただ、何か悪いなあ...。徹夜で勉強してる連中を差し置いて俺が一尉に昇進ていうのも...」
 勉強にスポーツに武道に必死になって防大を卒業し、任官した後も上官や背広組とうまく対応し、寝る間も惜しんで勉強している幹部自衛官を潮崎は何人も見て来た。自分たちはすでに自衛隊から王立軍の指揮下に移っているから一概には比べられないが、それでも戦闘機に乗ること以外なにもしてこなかったと言っていいわが身には、一尉の階級章はいささか過ぎたるものに思えたのだ。
 「ご謙遜ですよ。潮崎様の実力はみなさんよくご存じですわ。それに、仕方ないのでしょう?サイコシンクロニティに実用的な水準で対応できる方が、潮崎様と橋本様くらいなのですから」
 「まあ、なんの因果かそういうことみたいですけどね...」
 人間の思念波を電気的に増幅して索敵を行うサイコセンサーと、思念波のフィールドを作り出し戦況を他者の視点まで利用することで立体的に、死角なく見ることを可能とするサイコトランスミッター。この二つをうまく空戦の中で活用し、思念波で敵の殺気を感知し、敵の思考を先読みするなどのことを可能とする、他者との意識や思考の共有を総合してサイコシンクロニティという。だが、この状態に意図的に自分の意思で達することができるのが、現状潮崎と、第2航空師団のF-2支援戦闘機パイロット、橋本由紀保一尉だけだった。あとは程度の差こそあれ団栗の背比べで、潮崎と橋本のサポートくらいにしか用をなさなかった。なら、指令系統が煩雑になることを避けるために二人を昇進させて、新たに設立される部隊を任せてしまえばいい。それが軍上層部の決定だった。もともと目立ちたがりで自己顕示欲の強い橋本は大喜びしていたが、潮崎にとってはあまり気持ちのいい話ではなかった。人より少し特殊な才能があるというだけで認められてしまった。自分で努力して勝ち取ったものではないから、身につくものかどうかどうにも不安なのだ。
 「ともあれ、俺の愛機は強い。こいつに乗っていれば、どんなやつにだって負ける気がしません」
 潮崎はそう言って、新たに機体下面中央部に装備されたコンフォーマルウエポンベイを撫でる。もともとはFA-18Eの発展型、通称アドバンスドホーネット用に開発されていたものだ。外観としては、上面が膨らんだ巨大なサーフボードケースというところか。ミサイルや爆弾を内蔵式とすることでステルス性能を維持したまま携行する兵装を増やせる他、燃料タンクも内蔵し、重量が増えても航続距離に影響は与えない。加えて、それ自体がリフティングボディの役目を果たし、飛行中に揚力を発生させる構造となっているため、機動性などはむしろ向上している。まあ、購入とライセンス生産に当たって例によって高い金はとられたが。ともあれ、F-15SE同様に、本格的なステルス機である第5世代戦闘機ほどの有用性はないと判断され、お蔵入りしていた物だから、まだ安くしてもらえた方と言えた。
 他にも、徹底したグラスコックピット化(アナログな計器を排してデジタルなディスプレイに情報を一元化する)。僚機や早期警戒管制機、イージス艦とのデータリンク能力の強化。レーダーをアクティブフェイズドアレイレーダーに換装、IRST(赤外線捜索追尾システム)の装備など、もはやベースであるF-15Jとはまるで別物の機体と言って良かった。まあ、F-15シリーズはそもそも実用化が70年代と相当に古い。長く使おうと思えば、結局魔改造して新しいニーズに対応させる形にならざるを得ないのだ。
 「どんなやつにだって...ですか...?」
 そういったルナティシアが、にわかに悲しそうな表情になる。潮崎は、ルナティシアが、最近グルトップ半島と五麗湖周辺で始まった戦争に心を痛めていることを察する。
 「ええ、どんなやつにだってです!」
 「ドゥベ公国にもですか?」
 ルナティシアが、救いを求めるような目で聞いてくる。これは、弱気なことは言えないな。嘘でもいい、勘違いでも構わないから、ルナティシアに希望と元気を持ってほしい。潮崎はそう思う。
 「もちろんですとも。ホーネットだろうがF-35だろうが、俺に喧嘩を売ったことを後悔させてやります」
 ルナティシアにできる限りの笑顔を向けて、そう言った潮崎は、次の瞬間後ろからルナティシアに抱き付かれていた。
 「潮崎様、わたくしは戦争は嫌です。でも、今のドゥベに従ったら、きっとベネトナーシュはめちゃくちゃにされてしまいます。...。みんなで笑って生きていくことが、きっとできなくなってしまう...。それも嫌なんです...。わたくしは...どうしたらいいのでしょう...?」
 「姫殿下を公子の妻に、なんて要求までしてきやがったとか...。それで、まずルナティシア姫のお気持ちはどうなんです?」
 ここで口にしていいことかわからなかったし、女性に対して無粋な質問だとは思ったが、ルナティシアに潮崎はそう問わずにはいられなかった。
 「わたくしはこの国の第一王女です。もしわたくしが政略結婚に身を捧げることで国が守られ、栄えるなら是非もありません。でも...」
 「それは姫様のお考えです。俺が聞いているのは、まあ、姫様の気持ち、本音ですよ。姫様はどうなさりたい?」
 きざで、どこかで聞いたような言い回しだとは思ったが、それを聞かなければ自分も指針を決められない。潮崎はそう思った。
 「わたくしは...潮崎様から離れたくありません!他の男に抱かれるなんて、本当は絶対にいやっ!そんなことになったら、きっと舌を噛んで死にます!」
 ルナティシアの絞り出すようなその言葉に、潮崎は男冥利に尽きる気持ちになり、ルナティシアに向き合うと、彼女を思いきり強く抱きしめていた。このお姫様を俺は守らなけらばならない。それすらできなくて、何のための力、何のための愛機か。
 「安心してください。姫様は俺が守ります。だから、姫様も自分の心に従って、気持ちを強く持ってください」
 「ああ...潮崎様...ルナティシアは、幸せです...」
 潮崎は、ルナティシアの見事な金髪のおさげをやさしく撫でる。ルナティシアは、潮崎に向けて顔を上げると、目を閉じる。潮崎も無性にルナティシアが愛おしくなり、ゆっくりと唇を近づけていく。が...。
 「へっくしっ!」
 誰かの大きなくしゃみの音が聞こえる。二人が周りを見回すと、すぐ近くの牽引車の陰に、誰か隠れているのに気付いた。気まずくなり、慌ててお互い離れる。
 「ご...ごめんなさい...。邪魔するつもりはなかったんです...」
 牽引車の陰から出てきたのは、ルナティシアの弟、王国第一王子のヴァンサン・フレイ・フェルメールだった。今年で11歳。まだ背も低く、声変わりもしておらず、可愛い顔をしているが、王族らしい高貴な雰囲気をまとい、その目には高貴なものとしての自覚と責任感が光となって宿っていた。日本から派遣されてくる人々と交流していろいろなことを学びたいと、母親のアンジェリーヌに願い出て、ヘイモーズに滞在している。だが、しばらく南、北とごたごたしてヘイモーズに戻っていなかったから、最近顔を合わせていなかったのだ。
 「ヴァンサン、何の用かしら?一応ここ、関係者以外立ち入り禁止ですわよ」
 「姉上を探していたのです!グルトップ半島と五麗湖で戦争が始まったと聞きました。わがベネトナーシュも戦争に巻き込まれるかも知れないと聞いて、居ても立っても居られなかったのです!」
 潮崎が見たところ、ヴァンサンは戦争になってしまうかもしれないという状況に、不安と、同時に高揚も感じているようだ。男の子だな、と思う。
 「ドゥベが姉上に政略結婚を要求しているとは本当ですか!?そんなこと絶対に許せません!そうなったら僕も、剣を取って戦います!」
 「その...とても嬉しい言葉ですけど、あなたにはまだちょっと早すぎるのではなくて?」
 ルナティシアは頼もしさと同時に微笑ましさも感じたらしく。柔らかく微笑む。潮崎はそれを見てほっとする。やはり、笑っている顔の方がきれいだ。
 「ああ、こんなところにいらして!ヴァンサン様、だめではありませんか、お勉強にお戻りください!」
 そう声をかけてきたのは、青い肌と黒白目、琥珀色の瞳が特徴の魔族の少女。ディーネの娘のダリアだった。
 「あ...ダリア...。でも、戦争が始まるかも知れないのに、お勉強なんかしてる場合じゃないんじゃ...?」 
 「言い訳は認めません!ヴァンサン様にはちゃんとお勉強して、王家にふさわしい立派な殿方になっていただかなくてはならないのです」
 そう言えば、どう見ても小学生かよくて中学生にしか見えないダリアだが、年齢は129歳だ。知識も蓄えているし、教養もある。人間の寿命では伝え聞きでしか知らないことを自分の記憶で知っていることもあって、ヴァンサンの家庭教師を務めているのを、ルナティシアは思い出す。
 「ヴァンサン王子、ここはあなたの負けです。あなたが今戦うべき場所は、戦場ではなく机の前です。ちゃんと勉強して立派になる。それも大切な戦いです」
 「シオザキ殿...。わかりました。勉強に戻ります...」
 潮崎の言葉に、素直な性格のヴァンサンは言うことを聞いておくべきと思ったらしい。花のように微笑んだダリアに手をつながれると、ヴァンサンは頬を赤く染めて、手を引かれて格納庫を後にする。年端もいかない(片方はまあ実年齢129歳だが)仲良しな二人の雰囲気の甘酸っぱさに潮崎もルナティシアも生温かい視線を送らずにはいられない。
 「あの子たちがずっと笑っていられる国。そんな自由で素敵な国を守るためなら、なんだってやる。そんな気になります」
 「わたくしも、あそこまでの覚悟を弟がもっているなら、政略結婚になんてとてもできませんわ」
 潮崎とルナティシアは、この瞬間、隷属して与えられる平和ではなく、戦って勝ち取る平和を選択したのだった。

 新暦102年蠍月26日午前10時。
 ベネトナーシュ王国王都、ハープストリングでは政府からの重大な決定事項が伝えられることが事前にあらゆる手段によって知らされており、王都の市民は緊張と興奮を感じていた。
 ”ただいまから政府より重大な発表がございます。全国民の皆さんはラジオを公営放送のチャンネルに合わせ、これからの公式発表をお聞き逃しのないようにお願いいたします”
 市街を低速で走る73式トラックの拡声器から、録音されたアイシアの声で、ラジオ放送を聞くように促す呼びかけがなされる。市民は仕事の手を止めてラジオのチャンネルを合わせる。
 ほどなく、ラジオから公式発表が流れ始める。
 ”全国民のみなさん。おはようございます。わたくしはベネトナーシュ王国女王、アンジェリーヌ・フレイヤ・フェルメールです。
 現在、メグレス連合および、ミザール同盟に対し、ドゥベ公国軍による不当な軍事介入、侵略行為が行われています。また、我が国にも、服属を求めるに等しい恫喝まがいの要求がなされています”
 アンジェリーヌはそこでいったん言葉を区切る。
 ”我が国は、これらの不当で理不尽な軍事行動、恫喝に対し、徹底抗戦を決意いたします!”
 この言葉が発せられた瞬間、王国のあちこちの商店、農場、軽食堂、工場で割れんばかりの歓声が上がった。
 女王陛下よくいった。俺たちはドゥベのやつらなんかに従わないぞ。あんなやりかたをするやつらに真実があるはずがない。ここで屈すれば、俺たちは奴隷にされるだけだ。
 王国国民にはモチベーションがあった。たとえ小作人でも、頑張って土地を開墾すれば、あるいは新しい作物を育てて利益を上げることができれば、地主になれるチャンスがこの国にはある。性的少数者や障害者、前科者でも、この国は受け入れて仕事を与えようとしてくれる。いずれは札入れで決められた代表で構成される議会というものが置かれて、どんなに身分の低いものの意見でも聞いてくれる可能性が出てくる。
 それらのことをドゥベは、短絡的な復古主義、いや、自分が理解できないものは全て悪だと決めつける子供じみた感情論で否定しようとしているのだ。そんなやつらに屈することはできない。例え血を流しても、自由を勝ち取らねばならない。王国国民のボルテージは最高潮だった。
 ”現状のドゥベ公国のやりようには一片の正義も、道理もありません。
 ドゥベ政府は、五麗湖とグルトップ半島は元来ドゥベの領土であったと主張していますが、歴史上そのような事実はありません。彼らの主張は、不当な軍事侵攻を正当化するための詭弁であることは明らかです。
 もちろん、我が国の誰も戦争を望んではいません。戦わずにすめばそれに越したことはありません。
 しかし、我が国は今回のドゥベ公国のやり方を認めるわけにはいきません。彼らに対して妥協するわけにはいきません!少しでも妥協してしまえば、彼らのやり方を認めるに等しい。彼らは最低限の要求で満足してくれるでしょうか?否!絶対に否です!
 ”貢物をよこせ、人妻や生娘を差し出せ、商品の値段を自分たちに決めさせろ、自分たちに都合の悪い言論は取り締まれ”と彼らが言ってこないと誰が断言できるでしょうか?
 我々には一片の妥協も許されません。自由と平和は、自分たちの力で勝ち取る他にないのです!
 そのために、どうか、どうか、国民の皆さんの力をわたくしに、ベネトナーシュ王国に貸していただきたい!
 我々は屈してはならないのです!絶対に!絶対に!絶対に!”
 かつて、不利な状況で国民の戦意を高揚し、屈服を防いだ地球の島国の宰相の真似をして、アンジェリーヌは確実に国民の心を捕らえ、戦って自由を勝ち取ることを決意させていた。
 ”以上です。ご静聴、ありがとうございました。ベネトナーシュ王国に栄光を!”
 アンジェリーヌの公式発表が終わると同時に、ベネトナーシュ王国の全土、そして、電波を受信できる周辺諸国からさえ、割れんばかりの拍手と歓声が起こった。
 その日、ベネトナーシュ王国とメグレス連合、ミザール同盟の軍事協定が凄まじい速さで締結される。合わせて、ベネトナーシュ王国から、ドゥベ公国に対する宣戦布告が正式に行われたのだった。
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