6 / 28
初めての世界
再び
しおりを挟む
「あ、あれ・・・」
僕が目を開けると、そこは見覚えのある場所だった。
「ここは・・・、って秋野瀬は!?」
隣に座っていた。
「わっ、秋野瀬大丈夫?」
「私は大丈夫よ。」
そっか、というと僕は疑問をぶつける。
「っていうか秋野瀬!なんでここにこれたの!?っていうかこの世界知ってたの?そもそも何!?この世界って!」
「くくっ」
と、秋野瀬に笑われた。どうでもいいことかもしれないけど、僕が秋野瀬の笑顔を見たのはこれが初めてだった。
「この世界のことも知らないのに、もうルルアのお気に入りってすごいわね、アンタ。」
「どういうこと?」
「なんでもない。」
と言うと、秋野瀬は、ついてきて。と言ってきた。仕方ないから僕はついていく。すると、ルルアのいたあの小屋についたのだ。
「ルルア、わかってるのよ。出てきなさい。」
・・・、秋野瀬がそう言った。ルルアは出てくるのだろうか・・・。
「アーキーノーっ!」
「ルルア!青山の魔法陣を取りなさい!」
「なんでよっ、なんでアキノがそんなに怒るの?」
ルルアは秋野瀬をアキノと呼んだ。
「いいから、魔法陣を取りなさい。」
「取ることだったらアキノにもできるんじゃない!」
「はぁ・・・。取って謝りなさい!監視してたことを!」
「なんでなんで?なんでそんなに必死なの?」
「早くしなさい。」
「別にいいけど、今日のアキノなんか怖いよ・・・。」
そう言いながらも、ルルアは僕のうなじに手を当てる。そして、
「ルーンルルン、ルルアの魔法を削除して。」
リズムの良い呪文のようなものを唱える。そして、
「ユウ、消えたわよ。」
「あ、ありがとう。」
と、僕は秋野瀬にお礼を言った。
★*゚
ルルアの家の中で秋野瀬について話すことにした。そして僕らはルルアの家にいる。
「あのさ、秋野瀬、その」
僕がそういうと秋野瀬は、
「この世界ではアキノって呼んでくれる?」
「あ、うん。ごめん、アキノ、その、き、君は人間じゃないの?」
「そうよ。」
即答だった。そして続ける。
「私はアキノ。人間じゃない。」
「へ?な、名前じゃなくて生物全体のことを聞いてるんだよ?」
「うん、わかってる。それがアキノ。」
「ぼ、僕は何なの?」
「この世界に来た時点で、ユウは人間じゃなくなった。」
「うそ、でしょ?」
「まぁでも大丈夫よ、人間と変わらないから。ただ、1つ変わることがあるとしたら、人間には持つことの出来ない『大きな力』を持つことが出来るの。」
「へ、へぇ、僕ももてるの?」
「もう持っているわ。」
「へ?」
思わず自分の手を見たが、何も起きたりはしなかった。
「ああ、まだ覚醒していないから使えないけど。だけど少しきっかけがあればすぐに使えるわ。」
「そうなんだ。」
「質問はそれで終わり?」
「い、いや待って、アキノとルルアはどんな関係なの?」
「え?ルルアは私の妹だよ。」
「い、妹なのか!」
だから顔立ちが似ていたのだなと、今更ながらに納得する。そして最期にもう1つ質問をした。
「僕はここに住めるの?」
「住めないわ。」
「え、なんで・・・」
「それはユウの決意が甘いから。もっとちゃんと自分の気持ちにまっすぐなら住めるけどね。」
「何言ってるかわかんないよ・・・」
「嘘つきはいらないってこと。」
「別にいいけど・・・、ていうかアキノ、紫のペンダントがあれば、いつでもこの世界に来れるの?」
「そうよ。それにこのペンダントはこの世界に来たことがある人しか見えないしね。」
それはすごい仕組みだな、と僕はにやける。そして、
「ありがとう、教えてくれて。あの、その僕またこの世界に来るね。」
「もどるの?」
「まだ、自分に嘘ついてると思うから。」
「そっか。まぁ、私がそれなんだけどね。」
「それ?」
「この世界にとどまってないでしょ?」
「うん」
「私もきっと、自分に嘘ついてると思うの。」
「そうなんだ・・・。じゃあ一緒に頑張ろうね!」
僕はそういうとペンダントを持った。
「この世界から地球には、どうやって戻るの?」
「『もどりたい』っていえばいいのよ。」
僕はこくりと頷くと、ペンダントを持って、「もどりたい」といった。
僕が目を開けると、そこは見覚えのある場所だった。
「ここは・・・、って秋野瀬は!?」
隣に座っていた。
「わっ、秋野瀬大丈夫?」
「私は大丈夫よ。」
そっか、というと僕は疑問をぶつける。
「っていうか秋野瀬!なんでここにこれたの!?っていうかこの世界知ってたの?そもそも何!?この世界って!」
「くくっ」
と、秋野瀬に笑われた。どうでもいいことかもしれないけど、僕が秋野瀬の笑顔を見たのはこれが初めてだった。
「この世界のことも知らないのに、もうルルアのお気に入りってすごいわね、アンタ。」
「どういうこと?」
「なんでもない。」
と言うと、秋野瀬は、ついてきて。と言ってきた。仕方ないから僕はついていく。すると、ルルアのいたあの小屋についたのだ。
「ルルア、わかってるのよ。出てきなさい。」
・・・、秋野瀬がそう言った。ルルアは出てくるのだろうか・・・。
「アーキーノーっ!」
「ルルア!青山の魔法陣を取りなさい!」
「なんでよっ、なんでアキノがそんなに怒るの?」
ルルアは秋野瀬をアキノと呼んだ。
「いいから、魔法陣を取りなさい。」
「取ることだったらアキノにもできるんじゃない!」
「はぁ・・・。取って謝りなさい!監視してたことを!」
「なんでなんで?なんでそんなに必死なの?」
「早くしなさい。」
「別にいいけど、今日のアキノなんか怖いよ・・・。」
そう言いながらも、ルルアは僕のうなじに手を当てる。そして、
「ルーンルルン、ルルアの魔法を削除して。」
リズムの良い呪文のようなものを唱える。そして、
「ユウ、消えたわよ。」
「あ、ありがとう。」
と、僕は秋野瀬にお礼を言った。
★*゚
ルルアの家の中で秋野瀬について話すことにした。そして僕らはルルアの家にいる。
「あのさ、秋野瀬、その」
僕がそういうと秋野瀬は、
「この世界ではアキノって呼んでくれる?」
「あ、うん。ごめん、アキノ、その、き、君は人間じゃないの?」
「そうよ。」
即答だった。そして続ける。
「私はアキノ。人間じゃない。」
「へ?な、名前じゃなくて生物全体のことを聞いてるんだよ?」
「うん、わかってる。それがアキノ。」
「ぼ、僕は何なの?」
「この世界に来た時点で、ユウは人間じゃなくなった。」
「うそ、でしょ?」
「まぁでも大丈夫よ、人間と変わらないから。ただ、1つ変わることがあるとしたら、人間には持つことの出来ない『大きな力』を持つことが出来るの。」
「へ、へぇ、僕ももてるの?」
「もう持っているわ。」
「へ?」
思わず自分の手を見たが、何も起きたりはしなかった。
「ああ、まだ覚醒していないから使えないけど。だけど少しきっかけがあればすぐに使えるわ。」
「そうなんだ。」
「質問はそれで終わり?」
「い、いや待って、アキノとルルアはどんな関係なの?」
「え?ルルアは私の妹だよ。」
「い、妹なのか!」
だから顔立ちが似ていたのだなと、今更ながらに納得する。そして最期にもう1つ質問をした。
「僕はここに住めるの?」
「住めないわ。」
「え、なんで・・・」
「それはユウの決意が甘いから。もっとちゃんと自分の気持ちにまっすぐなら住めるけどね。」
「何言ってるかわかんないよ・・・」
「嘘つきはいらないってこと。」
「別にいいけど・・・、ていうかアキノ、紫のペンダントがあれば、いつでもこの世界に来れるの?」
「そうよ。それにこのペンダントはこの世界に来たことがある人しか見えないしね。」
それはすごい仕組みだな、と僕はにやける。そして、
「ありがとう、教えてくれて。あの、その僕またこの世界に来るね。」
「もどるの?」
「まだ、自分に嘘ついてると思うから。」
「そっか。まぁ、私がそれなんだけどね。」
「それ?」
「この世界にとどまってないでしょ?」
「うん」
「私もきっと、自分に嘘ついてると思うの。」
「そうなんだ・・・。じゃあ一緒に頑張ろうね!」
僕はそういうとペンダントを持った。
「この世界から地球には、どうやって戻るの?」
「『もどりたい』っていえばいいのよ。」
僕はこくりと頷くと、ペンダントを持って、「もどりたい」といった。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
合成師
あに
ファンタジー
里見瑠夏32歳は仕事をクビになって、やけ酒を飲んでいた。ビールが切れるとコンビニに買いに行く、帰り道でゴブリンを倒して覚醒に気付くとギルドで登録し、夢の探索者になる。自分の合成師というレアジョブは生産職だろうと初心者ダンジョンに向かう。
そのうち合成師の本領発揮し、うまいこと立ち回ったり、パーティーメンバーなどとともに成長していく物語だ。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる