僕がこうなった理由

楽しみ

事件

　トリの鳴き声が聞こえ、僕は目を覚ます。すると、鼻にいい匂いを感じた。

「あ、ユウ起きた？」

「チヨヤ、朝早いなぁ。」

あくびが混ざった返事をする、そして、

「お腹空いた・・・ってか、めっちゃいい匂いするんだけど。」

チヨヤはニコッと笑うと、

「おいらが朝ごはん作ったよ、ほら、家にとめてもらったお礼！」

「ほんとに！？それは嬉しい。早速食べよ。」

顔を洗うと、すぐ机の前に座る。するとそこには、

「うわぁ！」

つい、歓声を上げてしまうほど、綺麗な料理が並んでいた。しかし、料理名はよくわからなそうなものばかりだが。

「こ、これ何？」

「おいらの想像能力でいろいろやってんだよ。ああ、変なもんじゃないからね！」

確かにすごくいい匂いがする。一口食べる、すると、

「うんまいっ！」

ほんとにすごく美味しかった。まず、感触が理想的な、外はカリカリ、中はフワッフワで出来ている。見た目も食べたくなるような、黄色っぽいもので、汚れなんか一つもない。そのくせ、少し焦がしたような跡が綺麗に残っていて、僕の好みにフィットしていた。

「ああ、すごいなぁチヨヤは。僕の想像能力で、そのくらいのものを出してみたいよ。」

「何言ってんだよユウ、ユウのほうがおいらの何1000倍もすごいんだぞ！」

「だとしてもさ、ちゃんと使いこなせないんだよ。」

「うーん、じゃあ一緒に冒険する？そこで使いこなしていこうよ！」

そう言われ、僕はこくんとうなずく。

「じゃあ最初の訓練！」

「え？」

「持ち運びが楽そうなカバンを出してみよう！」

「うん、やってみる。」

チヨヤはすでに、ぽんっと白いカバンを出す。すると、僕もつられて

「いけっ！」

ぽんっと、全く同じカバンを出した。しかし色は僕の好みの黒だが。

「あ、同じ種類・・・。」

想像力が足りないかな・・・。

「同じにすることが基本で、かつ難しいんだよ。だからすごいんだ！それより早く行こう！」

僕はチヨヤに言われ、少し喜びながらうなずくと外へ出た。

「じゃあ、あの動物を倒してみて！」

「うん！」

あの動物が倒れるイメージをする。

とこん・・・。

「あ・・・。」

あの動物が倒れた。そしてチヨヤはにっ、と笑うと

「おめでとう！初報酬だよ！」

そういってあの動物から落ちたものをひろう。

「はい、アイテム。」

石のようなものを渡すと、行った。

「これを黒いフードに渡すと金になるんだ！」