僕がこうなった理由

楽しみ

怪しい

　一体値段はどれくらいなのか、とか、そんなことを考える。そしてチヨヤに聞く。

「ねぇ、チヨ」

ヒュっ！

バァァンッ！！！

「え？」

チヨヤが、何者かに連れて行かれる。

「ゆ、ユウ！おいらは大丈夫だから、またね！」

「え？え？」

何が起きたのかよくわからないが、チヨヤ本人が大丈夫そうだからいいのかと思った。

その時だった。

グシャッ！

ポタポタ・・・。

「え？」

ナニコレ、赤いんだけど。

えっと？

「血？」

「チヨヤ？」

上には、変な鳥に抱えられたチヨヤがいた。

それも、腹部は血だらけで、気を失っている。

「ち、チヨヤ？」

『いやぁーん坊ちゃん、はじめぇましてぇ。あたしの名前はパパリンだぁよっ。
チヨちゃんは、あたしがいただくねっ。あ、美味しく頂きますからぁ、安心してオネムしてねぇっ。』

機会に合成されたような声の鳥だ。

「っ！ざけんなっ！チヨヤを返せ！血が出てるんだぞ！殺す気だろ！？おい！ブス！！いい加減にしろ！！降りてこい！」

僕は精一杯挑発した。しかし、だ。パパリンはニヤニヤ笑ったまま何も反応しない。

「仕方ねぇ。」

目を閉じて、翼のイメージをする。

フォン・・・。

パサ・・・。

ふわ、ふわ。

徐々に空に浮く。

「あ、あ、やった。よし、よし！コレでお前んところに行ける！チヨヤを返せ！」

『きゃぁーんっ、最近の若者ちゃまは怖いですぅ。でぇも大丈夫！いっつっもっのっよっうっに！』

キラキラした変な粉をまく。すると、

クラクラする。

「ああ、くそっ、くそ・・・。」

チヨヤ・・・、やっぱ僕は何も、誰も助けられないんだな・・・。

『あ、あたしはね、』

意識を失いながら聞こえる声。

『北のホッカロにいるかもね？』

しっかりと、聞き取った。

プツン・・・