僕がこうなった理由

愛色紫街

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決心

僕の心

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 その日はみんな眠った。そして、朝目が覚める前、僕は一瞬昨日のことが夢だったのではないかとすら思っていた。しかし、ルルア達が起きて、みんなの決心したような目を見たら、あれは夢ではなく現実だったということに気付いた。

「おはよ、ユウ・・・」

「あ、うん。おはよう。」

アキノの声も、なんだか遠くに聞こえる。

「ちょっとユウ!あ、うん。って何よ!」

「ご、ごめんごめん、ちょっとぼーっとしてて・・・。」

「もう、しっかりしてよね。」

「う、うん。わかってるって。」

「ユウ、死なないで。」

「・・・え?アキノ、心配してくれるの?」

「ちょっとーっ!ユウとアキノ遅いわよー!早く行きましょう!」

ルルアに呼ばれ、僕らは家を出た。


           ★*゚


北のホッカロには、案外早くついた。

「い、行くよ・・・」

誰かが言う。僕らは頷く。そして、中へ入ろうとした時だった。

「あっれー?ユウちゃん?私のこと、覚えてる?パパリンってゆーの。」

オボエテナイワケナイダロ

「チヨヤは・・・」

「だめよ、ユウ!あれは誰かが作った映像なの!本物のパパリンはもっと奥にいると思う。とにかく今は、映像なんかに取り乱しちゃだめよ!」

ルルアの声にハットする。

「そうなの・・・?ごめん、わかった、落ち着くよ。」

「ちっ、なんで分かるのかしら。まぁーいっかー。じゃーまた後でね。あはっ!」

「映像に反応しても仕方ないよ!」

「う、うん。」

「落ち着いて、とにかく平常心を保って中に行けばだい」

びゅっ。と、何かが目の前を通る。

「ケタケタケタ。」

丸っこい真っ黒の、プニプニしたものが、矢を持って現れた。

「ケタケタケタ。」「ケタケタケタ。」「ケタケタケタ。」

何体ものそいつらが、ケタケタと笑っている。

「・・・っあ、る、ルルア!?」

「ったぁ...。」

「大丈夫?!」

「う、うん。」

というルルアのお腹は真っ赤な血で染まっていた。と思ったが、ルルアが何か呪文を唱えると、みるみる傷が塞がって言った。

「す、すごい...」

思わずそんなことを呟くと、ルルアに怒られた。

「ユウ!はやく、そいつら始末しといてよ!」

「え!あ、うん。」

そこで僕は、ケタケタと笑うそいつらが、潰れるところを想像する。

「・・・っ潰れろ!」

ぷしゃあっ・・・。

「す、すごい。」

ルルアが感心した目で僕のことを見た。

「はぁ、はぁ・・・。ルルア、皆は?」

「みんなもう、王室の前に向かってるわ。」

「そっか、じゃあ僕も」

ぱっ・・・

周りが真っ暗になった。

「え?ユ、ユウ!いる!?」

「え。あ、うん!ルルア?!」

「トーキ!どこにいるの?!」

「おねーちゃーん!」

「え?!トーキ!トーリ!近くにいるの?!」

「分かんない!どうしよ」

「みんな!どこにい」

とんっ。誰かにぶつかった。

「え?だれ?」

「私よ。」

「アキノ!よかった!これ、どういうことか分かる!?何が起きてるの?」

「わからないよ。」

「アキノ・・・。大丈夫だよ、僕もわかんない。だけど、大丈夫。」

「・・・。」

パッ。明かりがついた。

「まぶしっ、て、え?」

目が慣れてくると、だんだん周りが見えてきた。そこにはここに来た僕の仲間がみんないた。僕らは、白い箱の中に閉じ込められてしまったかのような、そんな感覚にとらわれる。

「ここ、どこ・・・?ど、どーやってでるの?!」
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