【完結】毒妹に婚約者を奪われ、廃嫡された私を拾ったのは隣国の王子でした

チンアナゴ🐬

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第2話

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 そこからは、2人が何を話していたかも覚えていない。ただ時間だけが過ぎていく。しばらく経った後、そろそろ失礼する、とフィリップが立ち上がった。シャーロットも立ち上がり、形式的な挨拶をして、真っ直ぐ部屋へ戻る。椅子に座った瞬間、悲しみと悔しさが同時に溢れ出した。涙こそ堪えたが、心は限界に近かった。何とか落ち着き、シャーロットは他人事のように呟く。

「もうすっかり慣れたと思っていたけれど…中々慣れないものね」

 両親に3歳の誕生日にプレゼントとして買って貰ったぬいぐるみを奪われたあの日から、シャーロットはもう何事にも動じないと思っていた。しかし、そうでは無かった事にシャーロット自身も驚いている。

「勉強しなくちゃ」

 勉強で成果を出せばまた両親も私を見てくれるかもしれない。そんな事はないと分かっていても、シャーロットはどうしても希望を捨てられなかった。

 それから数日後。シャーロットは父に呼び出された。

「お呼びでしょうか」

 父の顔を見たシャーロットは、怒られる、と感じた。しかし、どうする事も出来ないので、ただじっとして父の言葉を待つ。

「相手が婚約者をソフィーに変更したいと言ってきた」

(ああ、やっぱり)

 シャーロットは嫌な予感が的中した事に対し、父にばれないようにため息をついた。

「…お前は、自分の婚約者を捕まえておく事すら出来ないのか。失望したよ」

 父が蔑むような目でシャーロットを見る。

「それはソフィーが…」

「親に口答えしようというのか。私の娘なのに、何故そんな風に育ってしまったんだ?」

 ソフィーはあなたに口答えしていないのですか。シャーロットはこの言葉をのみ込む。

「申し訳ありません」

 こういう時はひたすら謝り続ける。シャーロットはそれが一番楽な方法だと既に悟っていた。

「折角探してやった婚約者だというのに…お前は親孝行というものを知らないのか」

「申し訳ありません」

「もういい。お前の声も聞きたくない。…いっその事、ソフィーに家を継がせるか」

「………えっ?」

「…そうだな、それがいい。その方法なら、お前を追い出せるしソフィーもずっとそばに居てくれる。よし、決まりだ。お前を廃嫡する。今日中に荷物をまとめて、この家を出て行け」

 シャーロットは返事が出来なかった。まさか廃嫡されるとは思ってもいなかったからだ。しかし、シャーロットにある考えが浮かんだ。この家から出たら、自分も楽になれるのではないか。

「何をしている?早く行け」

「……はい」

 シャーロットは荷物をまとめに部屋に戻った。
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