なんでもいい

榊 海獺(さかき らっこ)

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素材の味を楽しみたいのだ。

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この国で嘗てから繰り広げられている論争。もしかしたら、私達が生まれる前から繰り広げられている可能性のある論争。未だ答えの纏まらない論争。それは、、、

”目玉焼きに何をかけるのか問題。”

皆さんはいかがだろうか。塩派、醤油派、ソース派、ケチャップ派などが主流か。
しかしながら、僕はそのどれにも属さない。
”何もかけない派”だ。

派閥で言うならば、物凄く肩身の狭い派閥だろう。しかし、僕の場合更にレアな人種に入る。
”餅に何をつけるか問題”、”餃子や焼売に何をつけるか問題”、”サラダに何をかけるか問題”、”唐揚げにレモンはかけるのか問題”、”トーストに何を塗るのか問題”その全て”何もかけない派”なのだ。
まぁ単純に”変わり者”と言われてしまえばそれまでなのだがね。

さて、ここからが本題である。なぜ今日この場でこのような主張をしだしたのか。それは、今日この場で”何もかけない派”自称党首の演説をしようと思う。(いきなりどうしたんだ。笑)

まず、皆さんにお伝えしたいのは、”素材には素材の味がある。”ということである。
私の家族は、スーパー濃い味家族だった。餃子の醤油なんて、付けるを通り越して漬けてるんじゃないか?くらい。(今でも父はその気があります。)
「下町の人間は濃い味で生きてるんだよ。」
と言う謎の主張を聞き続け、本来なら私もそちらに染まってもおかしくないところなのだが、そうなることはなかった。なぜなら、学校の給食は薄味だったのだ。

私が小学生4年生の時だった。理由は忘れてしまったが、1ヶ月間程給食が無くなり、お弁当を持って通学することがあった。その際、今までは昼:薄味、夜:スーパー濃い味で成り立っていた食生活が、昼:濃い味、夜:スーパー濃い味に変わってしまった。流石にこれは我慢が出来ず、母に直談判した。
「もうちょい味薄く出来ん?」
「こっちは作ってやってるのに、文句つけんのか?もう、知らん。」
翌日の私のお弁当は、お弁当箱びっしりの素麺が詰められていた。そして、お弁当袋の底に、パウチに入った麺つゆが付け添えられていた。”もう好きにやってや”というメッセージだったようだ。

私が濃い味食卓から脱出したのは、その直ぐ後のことだった。母がオンラインゲームにハマり、家事を放棄した。必然的に自分達でなんとかしなければならなくなった。
当時は料理なんて出来る訳もなく、毎日がコンビニ弁当だった。え?コンビニ弁当も味が濃いって?サラダはドレッシングが別売りなので、そのままいけるんですよ。これが。笑

その頃から、私は素材そのものの味を強く意識しながら生きるようになりました。
creepy nutsの歌詞じゃないですが、”似たような形に整えられて見る影もない。”では勿体無い気がします。食材一つ一つが持つ個性を楽しんでみませんか?

以上、”何もかけない派”自称党首 榊海獺さんの演説でした。笑
まぁ今回のエッセイの内容を読んで、こちらの党に入りたがる人など、居ないだろうけどね。



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