なんでもいい

なんか、オザケンに似てるね

僕がアコースティックギターの弾き語りでアーティスト活動（アマチュア）をしていた頃、お客さんや共演のアーティストから度々言われてきたことがある。

”なんか、オザケンに似てるね。”


当時の僕は、恥ずかしながら小沢健二を知らなかった。僕は1990年7月生まれ。まぁ知らないというのも無理はないのだが。
最初は全く意識していなかったのだが、あまりにも言われるもんで、一念発起して聴いてみることにした。youtubeで再生数の多い曲から聴いていく。しかしながら、当時の僕にはどこがどう似ているのか全く分からなかった。唯一似てたのは背丈と体格くらいなものか。

それから数年の時が経ち、僕はオザケンにどっぷりハマることになる。そこには二つの大きな出逢いがあった。
まず一つ目。僕は恋愛ドラマオタクでちょいちょいTSUTAYAに通ってドラマを借りているのだが（僕のペンネームの”榊”も、ドラマ『愛してると言ってくれ』から来ています。）、そこで偶然借りたドラマ『モテキ』だ。第一話で流れた”強い気持ち・強い愛”、映画版『モテキ』のエンディングの”今夜はブギー・バック”。この辺りから少しずつオザケンを聴き始めることとなる。

そして、二つ目。映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』。こちらは元々原作を読んでいたので、オザケンの楽曲が流れるということは安易に予想出来た。しかしながら、実際に観てみたら予想以上に小沢健二だった。もう、ホント小沢健二だった。そして、そこでかなり重要な役割を担っていた1st アルバムの『犬は吠えるがキャラバンは進む』が、このタイミングで外装をリニューアルし再販された。新盤と同時発売で、共に手書きの歌詞カードが付いてくる。これは即決で購入だった。

そこからは沼に嵌まったように聴いている。そして面白いことに、オザケンにハマってからというもの、当時分からなかった”なんかオザケンに似てるね。”の意味が少しずつ分かってきた。
僕の曲は、弾き語りのくせにちょいちょい語りやラップのようなフレーズが出てくる。そして、曲中に転調を繰り返すことも多く、恐らくこの辺から来ている気がする。

僕は今、新しい音源を作ろうとしている。ミニアルバム的な。もういっその事、意図的にオザケンに寄せてみようかと思い始めた。どこまで寄せられるのか。それはそれで楽しみじゃない？