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現役引退
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少年野球を始めて二年半。僕は現役引退を決めた。
野球を始めて二年半が経ち、僕は小学五年生になっていた。この頃の僕の立ち位置はというと、A軍のベンチ要員とC軍のレギュラーを兼任していた。C軍では主に三番センターまたは、五番センター。足の速さを買われてのことだった。
C軍はA軍のベンチ要員とB軍のA軍予備軍の混合チーム。ライトファールゾーンでキャッチボールをしていた後輩達と再会を果たした。
しかしながら、こっちはA軍で使い物にならない選手。それに対し、向こうはこれからを期待された選手。ここで負ける訳にはいかないが、後輩の未来を潰したくもない。凄く複雑な気持ちだった。
僕はなんとか結果を残そうと必死だった。しかし、結果を残そうと思えば思うほど結果は出なかった。唯一のファインプレーは、レフトオーバーの当たりをセンターから全速力で駆け寄り、ショートを守っていた後輩にストライク返球。ホームで刺したことくらい。あの時は凄く気持ちが良かった。人生で一番の好返球。糸を引いたような綺麗な一直線の返球だった。少年野球で一番の思い出である。ナイスセンター。
僕が引退を決意したのは、東京都大会の決勝戦だった。試合が始まると、相手チームのピッチャーを誰も攻略出来なかった。その理由は、相手ピッチャーの球速が遅かったから。日頃速球対策ばかりをしてきたチームにとって、日々の練習が完全に裏目に出てしまった。
そんな中、僕は密かに燃えていた。僕はC軍という下のカテゴリーでプレーをしていたこともあり、スローボールを打ち返すことにそれなりの自信を持っていた。(C軍の試合でもスローボールは打てていたのだ。)これはきっと出番が来るに違いない。僕は出番が来るのを今か今かと待ち侘びていた。
結局僕の出番は来なかった。というより、控え選手には誰一人出番が来なかった。なんとかレギュラー陣で打ち崩そう、レギュラー陣で打ち崩せないのならしなたない。といったチームの考えの末だ。たぶん。レギュラー陣と控え選手とでは監督やコーチからの信頼が全然違った。
「このままここに居ても意味がない。」
僕はこうしてチームを退団した。
チーム退団後は、そのことを聞きつけた他チームが区議会議員を使ってスカウトに来た。しかしながら、当時の規則で他チームへ移籍した場合、一年間の出場停止ということになっていた。多少心は傾きかけたが、物理的に難しかった。一年後は小学六年生になっており、最後の大会に出場出来るかどうか。僕の中にはもうそこに賭けられるほど情熱は残っていなかった。
こうして僕の少年野球は幕を閉じた。でも、野球そのものが嫌いになった訳ではなかった。ここから先も僕の人生には野球がついて回ることになる。
野球を始めて二年半が経ち、僕は小学五年生になっていた。この頃の僕の立ち位置はというと、A軍のベンチ要員とC軍のレギュラーを兼任していた。C軍では主に三番センターまたは、五番センター。足の速さを買われてのことだった。
C軍はA軍のベンチ要員とB軍のA軍予備軍の混合チーム。ライトファールゾーンでキャッチボールをしていた後輩達と再会を果たした。
しかしながら、こっちはA軍で使い物にならない選手。それに対し、向こうはこれからを期待された選手。ここで負ける訳にはいかないが、後輩の未来を潰したくもない。凄く複雑な気持ちだった。
僕はなんとか結果を残そうと必死だった。しかし、結果を残そうと思えば思うほど結果は出なかった。唯一のファインプレーは、レフトオーバーの当たりをセンターから全速力で駆け寄り、ショートを守っていた後輩にストライク返球。ホームで刺したことくらい。あの時は凄く気持ちが良かった。人生で一番の好返球。糸を引いたような綺麗な一直線の返球だった。少年野球で一番の思い出である。ナイスセンター。
僕が引退を決意したのは、東京都大会の決勝戦だった。試合が始まると、相手チームのピッチャーを誰も攻略出来なかった。その理由は、相手ピッチャーの球速が遅かったから。日頃速球対策ばかりをしてきたチームにとって、日々の練習が完全に裏目に出てしまった。
そんな中、僕は密かに燃えていた。僕はC軍という下のカテゴリーでプレーをしていたこともあり、スローボールを打ち返すことにそれなりの自信を持っていた。(C軍の試合でもスローボールは打てていたのだ。)これはきっと出番が来るに違いない。僕は出番が来るのを今か今かと待ち侘びていた。
結局僕の出番は来なかった。というより、控え選手には誰一人出番が来なかった。なんとかレギュラー陣で打ち崩そう、レギュラー陣で打ち崩せないのならしなたない。といったチームの考えの末だ。たぶん。レギュラー陣と控え選手とでは監督やコーチからの信頼が全然違った。
「このままここに居ても意味がない。」
僕はこうしてチームを退団した。
チーム退団後は、そのことを聞きつけた他チームが区議会議員を使ってスカウトに来た。しかしながら、当時の規則で他チームへ移籍した場合、一年間の出場停止ということになっていた。多少心は傾きかけたが、物理的に難しかった。一年後は小学六年生になっており、最後の大会に出場出来るかどうか。僕の中にはもうそこに賭けられるほど情熱は残っていなかった。
こうして僕の少年野球は幕を閉じた。でも、野球そのものが嫌いになった訳ではなかった。ここから先も僕の人生には野球がついて回ることになる。
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